0:00:10.714,0:00:13.842 あなたの他に9人の人達が 0:00:13.842,0:00:17.495 非常に知的な宇宙人の親分に[br]捕まってしまいました 0:00:17.495,0:00:20.807 この宇宙人は人間を[br]おいしそうだと思っていますが 0:00:20.807,0:00:26.133 協調的かつ論理的な生物を食べることは[br]倫理にもとると考えています 0:00:26.133,0:00:29.831 しかし 人間はどうなのかわからないので 0:00:29.831,0:00:32.753 あなたたちを試験する事にしました 0:00:32.753,0:00:34.398 そこで 翻訳機を通じて 0:00:34.398,0:00:37.962 見張りの宇宙人が[br]次のように言ってきたのです 0:00:37.962,0:00:43.423 これから 前を向いて背の高さ順に 0:00:43.423,0:00:47.344 自分の前の全員が[br]見えるように一列に並べる 0:00:47.344,0:00:51.073 決して 振り返ったり[br]列から離れてはいけない 0:00:51.073,0:00:55.304 一人ずつそれぞれ無作為に 0:00:55.304,0:00:57.238 白か黒の帽子をかぶせるが 0:00:57.238,0:01:01.255 各色 幾つずつあるのかは教えない 0:01:01.255,0:01:05.074 私が合図したら[br]列の一番後ろから順に 0:01:05.074,0:01:09.474 自分がかぶっている帽子の色を[br]当ててみなさい 0:01:09.474,0:01:12.522 但し 黒や白以外の言葉を使ってはならず 0:01:12.522,0:01:16.987 声の調子や大きさで合図してはダメだ 0:01:16.987,0:01:19.749 すぐに 全員を食べてやるぞ 0:01:19.749,0:01:24.117 少なくとも9人が正解できたら[br]全員を解放しよう 0:01:24.117,0:01:27.243 5分間 話シ合ッテ 計画シナサイ 0:01:27.243,0:01:31.991 ソノ後 一列ニ並ベ[br]帽子ヲカブセテ 開始スル 0:01:31.991,0:01:36.042 全員が確実に助かる戦略が[br]あるでしょうか? 0:01:36.042,0:01:39.137 ここでビデオを止めて[br]考えてみましょう 0:01:39.137,0:01:40.154 答えまで 3 0:01:40.154,0:01:41.246 答えまで 2 0:01:41.246,0:01:43.111 答えまで 1 0:01:43.111,0:01:45.940 ここで重要なのは[br]一番後ろに並んだ人です 0:01:45.940,0:01:50.494 この人は 全員の帽子の色が分かり[br]「黒」か「白」を使って 0:01:50.494,0:01:53.872 合図をすることができるのです 0:01:53.872,0:01:56.540 では この言葉に[br]どんな意味をもたせたら 0:01:56.540,0:02:00.742 各自の帽子の色がわかるのでしょうか? 0:02:00.742,0:02:04.109 それぞれの帽子の色の[br]合計数ではありません 0:02:04.109,0:02:06.872 それでは 2つ以上の可能性があるからですが 0:02:06.872,0:02:11.888 しかし 数字が奇数か偶数かという 0:02:11.888,0:02:15.192 偶奇性ならばどうでしょう 0:02:15.192,0:02:19.008 ですから この答えは[br]最初の人が― 0:02:19.008,0:02:23.355 例えば 黒い帽子の数が奇数なら[br]「黒」と言い 0:02:23.355,0:02:27.787 偶数ならば「白」と言う事です 0:02:27.787,0:02:32.411 帽子がこのような配分だった場合を[br]考えてみましょう 0:02:32.411,0:02:35.429 一番背の高い人から[br]黒い帽子が3つ見えたので 0:02:35.429,0:02:40.634 「黒」と言って全員に[br]黒い帽子が奇数であることを知らせます 0:02:40.634,0:02:44.006 自分の色は間違えるかもしれませんが[br]それは構いません 0:02:44.006,0:02:48.286 一度の失敗は 許されていましたね 0:02:48.286,0:02:51.040 次の人には奇数の黒い帽子が見えるので 0:02:51.040,0:02:55.251 自分の帽子が白だと分かり[br]正しく答えられます 0:02:55.251,0:02:58.044 3番目の人は[br]偶数の黒い帽子が見えるため 0:02:58.044,0:03:01.256 これで 自分の帽子が[br]最初の人が見た― 0:03:01.256,0:03:03.601 黒い帽子のひとつであることが分かります 0:03:03.601,0:03:05.337 4番目の人は それを聞いて 0:03:05.337,0:03:08.578 偶数個の黒い帽子があるか探してみます 0:03:08.578,0:03:10.510 1人は自分の後ろにいるからです 0:03:10.510,0:03:16.165 しかし 黒い帽子は1つしか見えないので[br]自分も黒だと判断します 0:03:16.165,0:03:20.499 5番目から9番目の人は[br]奇数の黒い帽子を探し 0:03:20.499,0:03:25.227 実際にそう見えるので[br]自分たちの帽子が白だと分かります 0:03:25.227,0:03:29.054 さて いよいよ最後の一人になりました 0:03:29.054,0:03:32.235 9番目の人が奇数の黒い帽子を見たのなら 0:03:32.235,0:03:35.026 その意味は1つしかありません 0:03:35.026,0:03:39.398 この戦略なら[br]どんな配列でも上手くいきます 0:03:39.398,0:03:44.512 最初の人が 自分の帽子の色を[br]間違える確率は50%ですが 0:03:44.512,0:03:46.821 彼が偶奇性の情報を伝えることで 0:03:46.821,0:03:52.020 その他の全員が確実に正解できるのです 0:03:52.020,0:03:56.035 まず それぞれのメンバーは[br]自分と前方にある特定の色の帽子の数が 0:03:56.035,0:03:58.066 奇数か偶数かを考えます 0:03:58.066,0:04:02.502 もし 自分が数えた数と合わなければ[br]自分の帽子の色は その特定の色です 0:04:02.502,0:04:04.136 そして その度に 0:04:04.136,0:04:08.883 次に並ぶ人は 自分が目にするであろう[br]偶奇性を切り替えます 0:04:08.883,0:04:10.624 これで 晴れて自由の身です 0:04:10.624,0:04:13.032 その後 宇宙人は空腹を抱えて出ていくか 0:04:13.032,0:04:16.461 他のあまり論理的でない生き物を[br]見つけ出し さらって行くのでしょう