ちょうどこのアパートを手放そうと
していた知り合いがいて
僕が引き受けたんです
ニューヨークで他に住み移った
アパートはありません
ここが最初で最後でした
大家さんとの面会の時に
僕が芸術家だと聞いたもんで
心配なされてたみたいです
家賃を賄えるのだろうかと
思われてたらしいが
なぜか賃貸に同意してくれました
自宅兼スタジオとして
18年間住みました
私の芸術家としてのキャリアは
ここで始まりました
この過程の全ては
ここで生まれた記憶と
この空間自体を
祈念する気持ちの表れです
物件が売却され
新しい家主がリフォームをし
この空間の全てが
無くなってしまうだろう
スタジオのみんなにも
特に僕にとっても
大切な場所でした
韓国を離れてからは
いろいろと移住してて
現在はロンドンに住んでいます
生活の再構成が耐えません
空間を通じて生き方を
解釈をしたいんです
ーどうぞやってみてください
ーそこは気にしないで
ー気持ちはわかるが…
ー[女性] 直した矢先に
(笑)
ーうん
作業を終えたら
剥がしたキャンバスは
おそらく保管されて
のちに出品するだろう
剥がす作業がなかなか
難しくて
だけど几帳面に働けば
移り絵がちゃんと残る