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[アラン・ワッツ]この幻から目が覚めて
黒は白であり、
自己はその他であり、
生は死を意味し、
また死は生を意味すると理解したならば
君は、自分が
この世のよそ者ではなく、
腰かけでここにいる何かでもなく、
たまたまこの場所にたどり着いた何かでもなく、
自分の存在を、絶対的な基本として
感じ始めることができるんだ。
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この考え方を納得してもらおうとは思っていない。
君にそういうふうに考えてもらおうという意味ではね。
君には、この考え方でちょっと遊んでみてほしいんだ
それが持つ可能性について、考えてみてほしい。
私はそれを証明しようとも思っていない。
ただ、人生の可能性として考えてみてもらうために
この話を出しているんだ。
さて…
仮にこうしよう。
毎晩、君は自分の見たい夢を見ることができる。
例えば、
一晩で75年とか、好きな長さの時間の夢を
見る力を持てるとする。
そうすると自然に、この夢の冒険が始まるにつれて
君はすべての願いを叶えることになるだろう
あらゆる楽しみを味わうんだ。
毎晩75年分の楽しみが詰まった夢を見て
それが数晩続くと、君はこう言うだろう。
「わあ、これはかなりスゴイな!」
「でも、今度は…ちょっとした驚きがほしいな。」
「今度は、コントロール不能な夢を見るとしよう」
「その夢の中で起こることは
僕は前もって知ることができないってヤツをね。」
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そして君はこれを追求して、
こんなふうに言うことになるだろう---
「うわあ、これは冷や汗モノじゃないかい?」
そして、君はもっともっと冒険的になるだろう。
そして君は更に、もっと大きい賭けに出る…
夢の中身という意味でね。
そしてついに、君は今の君自身を夢に見たんだ。
君が、いままさに送っているこの人生を
夢に見てきたんだ。
それは、君が持っていた限りなく
さまざまな選択肢の中から
君が選んだものだ。
君が神ではないふりをするという選択をね。
なぜなら、この考え方では、
自分は神ではないというふりをするのが
君の中に存在する神の
一体となった本質だからだ
この考え方では、あらゆる人は根本的に
究極の現実であり、政治的な王様のような神でなく
自分であるという意味での神なのだ。
あらゆるものが、基礎のまた奥底から、そうなっているんだ。
そして君は、その全てなんだ。
そうではないふりをしているだけなんだ。
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