WEBVTT 00:00:00.000 --> 00:00:03.000 この携帯電話は 00:00:03.000 --> 00:00:06.000 コンゴ東部の 00:00:06.000 --> 00:00:08.000 鉱山に 00:00:08.000 --> 00:00:10.000 そのルーツがあります。 00:00:10.000 --> 00:00:12.000 部品の一部はギャングが 00:00:12.000 --> 00:00:14.000 子供奴隷を使って採掘した 00:00:14.000 --> 00:00:16.000 鉱石が使われ、国連はこれを 00:00:16.000 --> 00:00:18.000 ’血に塗られた鉱石’と呼びます。 00:00:18.000 --> 00:00:20.000 そしてこの鉱物はいくつかのプロセスを経て 00:00:20.000 --> 00:00:22.000 最後には 00:00:22.000 --> 00:00:24.000 中国の深川にある工場に渡ります。 00:00:24.000 --> 00:00:27.000 その工場では、たくさんの人が自殺しています。 00:00:27.000 --> 00:00:29.000 今年に入ってすでに 00:00:29.000 --> 00:00:32.000 36時間の労働シフトの後に1人の男性が亡くなりました。 00:00:33.000 --> 00:00:35.000 私たちはチョコレートが大好きです。 00:00:35.000 --> 00:00:37.000 みんなチョコレートを子供のために買います。 00:00:37.000 --> 00:00:40.000 80パーセントのココアはコートジボワールかガーナ産です。 00:00:40.000 --> 00:00:43.000 それらのココアは子供達によって収穫されます。 00:00:43.000 --> 00:00:45.000 コートジボワールでは、子供奴隷について大きな問題を抱えています。 00:00:45.000 --> 00:00:48.000 紛争地帯から子供達が不正に売買され 00:00:48.000 --> 00:00:51.000 コーヒー栽培場で働かさせられているのです。 00:00:51.000 --> 00:00:53.000 ヘパリンー抗凝血剤などの 00:00:53.000 --> 00:00:55.000 製薬製品の製造は 00:00:55.000 --> 00:00:58.000 中国の職人のいる 00:00:58.000 --> 00:01:00.000 作業場で始まります。 00:01:00.000 --> 00:01:02.000 なぜなら効果のある成分は 00:01:02.000 --> 00:01:05.000 豚の腸内から採取するからです。 00:01:05.000 --> 00:01:08.000 ダイヤモンドについて、聞いたり、映画で見たかもしれませんが、 00:01:08.000 --> 00:01:10.000 ジンバブエで採掘された物です。 00:01:10.000 --> 00:01:12.000 今現在、 00:01:12.000 --> 00:01:14.000 ウズベキスタンは世界で2番目に大きな 00:01:14.000 --> 00:01:16.000 綿の輸出国です。 00:01:16.000 --> 00:01:19.000 毎年綿の収穫時期になると 00:01:19.000 --> 00:01:21.000 政府は学校を閉鎖して 00:01:21.000 --> 00:01:24.000 子供達をバスに詰め込み、綿の栽培地に連れて行きます。 00:01:24.000 --> 00:01:27.000 そして3週間の真綿の収穫をさせます。 00:01:27.000 --> 00:01:29.000 これは児童労働です。 00:01:29.000 --> 00:01:31.000 組織化された児童労働です。 00:01:32.000 --> 00:01:35.000 そしてこれらの生産物は高い確率で彼らの命を奪います。 00:01:35.000 --> 00:01:37.000 マニラにあるゴミ捨て場と同じです。 NOTE Paragraph 00:01:37.000 --> 00:01:40.000 これらの場所や原因は、 00:01:40.000 --> 00:01:42.000 政府の管理システムの欠落を象徴しています。 00:01:42.000 --> 00:01:44.000 とても丁寧に表現するとすれば 00:01:44.000 --> 00:01:47.000 そう呼びます。 00:01:47.000 --> 00:01:49.000 暗闇に包まれた場所で 00:01:49.000 --> 00:01:52.000 グローバル・サプライチェーンが始まります。 00:01:52.000 --> 00:01:54.000 グローバル・サプライチェーンを通し 00:01:54.000 --> 00:01:57.000 人気ブランドの製品は私たちに届けられます。 00:01:57.000 --> 00:02:00.000 いくらかの管理システムの欠落は 00:02:00.000 --> 00:02:03.000 無法国家によって起きています。 00:02:03.000 --> 00:02:05.000 いくつか国家はすでに国ではありません。 00:02:05.000 --> 00:02:07.000 破綻したのです。 00:02:07.000 --> 00:02:09.000 破綻した国のうちいくつかは 00:02:09.000 --> 00:02:12.000 規制解除による自由化や規制を設けないことを良しとしている国々です。 00:02:12.000 --> 00:02:15.000 投資を呼び込んだり 00:02:15.000 --> 00:02:17.000 貿易を促進するのにうってつけだからです。 00:02:17.000 --> 00:02:19.000 どちらにしても、それらは私たちに 00:02:19.000 --> 00:02:22.000 良心と倫理に対するジレンマを示します。 00:02:23.000 --> 00:02:25.000 もう誰もアクセサリーが欲しいと思わないと思います。 00:02:25.000 --> 00:02:28.000 このグローバル・サプライチェーンの内側での 00:02:28.000 --> 00:02:30.000 人権侵害の事実を知った後では 00:02:30.000 --> 00:02:32.000 そう思うでしょう。 00:02:32.000 --> 00:02:34.000 しかし今現在、 00:02:34.000 --> 00:02:37.000 これらのサブライチェーンに関与しているほとんどの企業は 00:02:37.000 --> 00:02:39.000 誰も彼らの未来を捧げる必要が無いと 00:02:39.000 --> 00:02:41.000 私たちに証明する 00:02:41.000 --> 00:02:43.000 方法を持ち合わせていません。 00:02:43.000 --> 00:02:46.000 人気ブランド製品を届けるために 00:02:46.000 --> 00:02:48.000 彼らの権利を 00:02:48.000 --> 00:02:50.000 犠牲にする必要はありません。 NOTE Paragraph 00:02:51.000 --> 00:02:53.000 私は皆さんをグローバル・サプライチェーンの現状について 00:02:53.000 --> 00:02:56.000 落胆させるためにここに来たわけではありません。 00:02:56.000 --> 00:02:58.000 私たちは目を覚まさなければなりません。 00:02:58.000 --> 00:03:01.000 そして私たちは人権の侵害が 00:03:01.000 --> 00:03:04.000 どれほど深刻なものか認識する必要があります。 00:03:04.000 --> 00:03:06.000 サプライチェーンは独立した自治共和国であり、 00:03:06.000 --> 00:03:08.000 おそらく破綻した国家です。 00:03:08.000 --> 00:03:11.000 絶対に民主的な国家ではありません。 00:03:12.000 --> 00:03:14.000 そして現在、 00:03:14.000 --> 00:03:16.000 サプライチェーン 共和国では 00:03:16.000 --> 00:03:18.000 私たちを満足させるような方法で 00:03:18.000 --> 00:03:21.000 倫理的な貿易や消費が 00:03:21.000 --> 00:03:24.000 行われていません。 00:03:25.000 --> 00:03:27.000 これは新しい話ではありません。 00:03:27.000 --> 00:03:29.000 ドキュメンタリーで世界中の搾取を行う工場での 00:03:29.000 --> 00:03:31.000 洋服作りを見たことがあるでしょう。 00:03:31.000 --> 00:03:34.000 先進国でさえです。 00:03:34.000 --> 00:03:36.000 昔ながらの搾取工場を見たいなら 00:03:36.000 --> 00:03:38.000 マディソン・スクエア・ガーデンで私に会って下さい。 00:03:38.000 --> 00:03:41.000 通りを歩き、中国の搾取工場に連れて行きます。 NOTE Paragraph 00:03:41.000 --> 00:03:44.000 しかしへパリンを例を見ると 00:03:44.000 --> 00:03:46.000 それは薬学製品です。 00:03:46.000 --> 00:03:49.000 皆さんはサプライチェーンを介した製品が病院につく時 00:03:49.000 --> 00:03:52.000 その製品がとても清潔であることを望むと思います。 00:03:53.000 --> 00:03:55.000 問題は、その製品に入っている有効成分です。 00:03:55.000 --> 00:03:57.000 先ほど説明したように 00:03:57.000 --> 00:03:59.000 有効成分は豚から採れます。 00:03:59.000 --> 00:04:02.000 その成分を作るアメリカの製造業は 00:04:02.000 --> 00:04:04.000 彼らの工場を 00:04:04.000 --> 00:04:07.000 数年前に中国に移動させることを決めました。 00:04:07.000 --> 00:04:10.000 なぜなら中国が世界最大の豚の供給国だからです。 00:04:10.000 --> 00:04:12.000 中国では 00:04:12.000 --> 00:04:15.000 彼らのきれいな工場では 00:04:15.000 --> 00:04:17.000 豚を大量に殺し 00:04:17.000 --> 00:04:19.000 成分を抽出している 00:04:19.000 --> 00:04:21.000 裏庭の肉処理場から 00:04:21.000 --> 00:04:24.000 全ての原料を得ています。 00:04:24.000 --> 00:04:26.000 数年前にスキャンダルが起きました。 00:04:26.000 --> 00:04:28.000 それにより世界中で80人ほどの人が亡くなりました。 00:04:28.000 --> 00:04:30.000 汚染物質が原因です。 00:04:30.000 --> 00:04:33.000 ヘパリンの供給プロセスに紛れ込んでいました。 00:04:33.000 --> 00:04:35.000 もっと最悪なことに、いくつかの供給業者は 00:04:35.000 --> 00:04:39.000 試験でヘパリンをまねた製品を作り、 00:04:39.000 --> 00:04:42.000 それがヘパリンの代用になると気づきました。 00:04:43.000 --> 00:04:46.000 この代用品は1パウンド9ドルです。 00:04:46.000 --> 00:04:49.000 本物のヘパリンを作るには 00:04:49.000 --> 00:04:52.000 1パウンド900ドルかかります。 00:04:52.000 --> 00:04:54.000 考える必要もありません。 00:04:54.000 --> 00:04:57.000 問題は代用品を作るのにもっと大勢の人が死ぬことです。 NOTE Paragraph 00:04:57.000 --> 00:04:59.000 疑問に思うでしょう。 00:04:59.000 --> 00:05:01.000 なぜアメリカ食品医薬品局は 00:05:01.000 --> 00:05:03.000 こういった問題を取り締まらなかったのかと。 00:05:03.000 --> 00:05:05.000 またなぜ中国の食品医薬品当局が 00:05:05.000 --> 00:05:07.000 このようなことを起こさせてしまったのかと。 00:05:07.000 --> 00:05:10.000 答えは簡単です。 00:05:10.000 --> 00:05:12.000 中国ではこれらの施設を 00:05:12.000 --> 00:05:15.000 製薬施設ではなく化学工場と規定していたからです。 00:05:15.000 --> 00:05:17.000 なので施設を監査していませんでした。 00:05:17.000 --> 00:05:19.000 アメリカ食品医薬品局も 00:05:19.000 --> 00:05:21.000 管轄領域の問題を抱えていました。 00:05:21.000 --> 00:05:23.000 彼らにとっては海外での出来事です。 00:05:23.000 --> 00:05:25.000 アメリカ食品医薬品局はいくつかの海外調査は行いますが 00:05:25.000 --> 00:05:28.000 多いときであっても年に20回くらいです。 00:05:28.000 --> 00:05:30.000 これらの施設は 00:05:30.000 --> 00:05:32.000 中国だけでも500箇所ほどあり、 00:05:32.000 --> 00:05:35.000 有効成分を作っています。 00:05:35.000 --> 00:05:38.000 実際には、薬に含まれる 00:05:38.000 --> 00:05:40.000 80%ほどの有効成分が 00:05:40.000 --> 00:05:42.000 海外で作られています。 00:05:42.000 --> 00:05:44.000 特に中国とインドでです。 00:05:44.000 --> 00:05:47.000 そこでは管理システムがありません。 00:05:47.000 --> 00:05:49.000 規制システムもありません。 00:05:49.000 --> 00:05:51.000 なのでその成分の製造が 00:05:51.000 --> 00:05:53.000 安全かを保証する術がありません。 00:05:55.000 --> 00:05:57.000 また人権と基本的尊厳が 00:05:57.000 --> 00:05:59.000 保証されるという 00:05:59.000 --> 00:06:01.000 システムがありません。 NOTE Paragraph 00:06:02.000 --> 00:06:05.000 国家レベルで 00:06:05.000 --> 00:06:07.000 私たちは約60カ国の様々な国々で 00:06:07.000 --> 00:06:09.000 働いています。 00:06:09.000 --> 00:06:11.000 各国でこうした生産を取り締まる 00:06:11.000 --> 00:06:14.000 行政能力について 00:06:14.000 --> 00:06:17.000 重大な欠陥が判明しました。 00:06:17.000 --> 00:06:19.000 グローバル・サプライチェーンの真の問題は 00:06:19.000 --> 00:06:21.000 ひとつ以上の国が関与していることだと分かりました。 00:06:21.000 --> 00:06:23.000 国レベルで 00:06:23.000 --> 00:06:25.000 失敗し 00:06:25.000 --> 00:06:27.000 なげやりな政府は 00:06:27.000 --> 00:06:29.000 国際レベルではこのような問題に対する 00:06:29.000 --> 00:06:32.000 対応する能力はもっと低いです。 00:06:32.000 --> 00:06:34.000 そして私たちは新聞の見出しで知ることになるのです。 00:06:34.000 --> 00:06:37.000 昨年コペンハーゲンまで行き 00:06:37.000 --> 00:06:39.000 正しいことをするように 00:06:39.000 --> 00:06:41.000 管理体制の破綻を解決してきました。 00:06:41.000 --> 00:06:44.000 国際的なチャレンジでした。 00:06:44.000 --> 00:06:47.000 数週間前にG20会議に出席してきました 00:06:47.000 --> 00:06:50.000 数ヶ月前のに決めた誓約を少し離れたところから考えてました。 00:06:52.000 --> 00:06:54.000 私たちが今週話し合った 00:06:54.000 --> 00:06:57.000 国際レベルで大規模な挑戦をしている人をみて 00:06:57.000 --> 00:07:00.000 あなたは自身にこう問うでしょう。 00:07:00.000 --> 00:07:03.000 これらの国際的な問題に対しての解決策や 00:07:03.000 --> 00:07:05.000 回答に対して 00:07:05.000 --> 00:07:08.000 立ち向かう政府のリーダーはどこにいるのかと。 00:07:08.000 --> 00:07:11.000 簡単に言うと、政府は何も出来ません。彼らは国家です。 00:07:12.000 --> 00:07:14.000 彼らの投票者は地元の人々です。 00:07:14.000 --> 00:07:16.000 彼らは偏った利害にしか関心が無く 00:07:16.000 --> 00:07:18.000 それらの関心をもっと規模の大きい 00:07:18.000 --> 00:07:21.000 国際的な公益にすることが出来ません。 NOTE Paragraph 00:07:21.000 --> 00:07:23.000 もし私たちが国際レベルで 00:07:23.000 --> 00:07:25.000 公共財の配達を 00:07:25.000 --> 00:07:27.000 保証しようとしたら 00:07:27.000 --> 00:07:30.000 グローバル・サプライチェーンの場合、 00:07:30.000 --> 00:07:33.000 私たちは今とは違う仕組みを考え出さなければなりません。 00:07:33.000 --> 00:07:35.000 今とは違う仕組みが必要です。 00:07:37.000 --> 00:07:40.000 幸運なことに、いくつかの例があります。 00:07:41.000 --> 00:07:43.000 1990年代に 00:07:43.000 --> 00:07:45.000 アメリカのブランド製品の生産に関する 00:07:45.000 --> 00:07:47.000 一連の不祥事が起こりました。 00:07:47.000 --> 00:07:49.000 子ども労働、強制労働、 00:07:49.000 --> 00:07:52.000 深刻な健康と安全の侵害などです。 00:07:52.000 --> 00:07:54.000 そしてついに1996年にクリントン元大統領が 00:07:54.000 --> 00:07:57.000 ホワイトハウスで会議を開きました。 00:07:57.000 --> 00:08:00.000 製造業者や国際人権NGO、 00:08:00.000 --> 00:08:02.000 労働組合、労働省を 00:08:02.000 --> 00:08:04.000 ひとつの部屋に招き入れ、 00:08:04.000 --> 00:08:06.000 こう言いました。「みなさん、 00:08:06.000 --> 00:08:08.000 私はグローバル化を底辺の競争にしたくありません。 00:08:08.000 --> 00:08:10.000 でもそれを避ける方法を知りません。 00:08:10.000 --> 00:08:12.000 しかし最低限この計らいを活用して 00:08:12.000 --> 00:08:14.000 あなた方をひとつにまとめ 00:08:14.000 --> 00:08:17.000 解決への答えを出すために役立てようと思います。」 00:08:17.000 --> 00:08:19.000 そこで彼らはホワイトハウス調査特別委員会を作り、 00:08:19.000 --> 00:08:22.000 3年間を費やし、グローバル・サプライチェーンの中で 00:08:22.000 --> 00:08:25.000 誰がどの位の義務を負うのかについて 00:08:25.000 --> 00:08:28.000 議論しました。 00:08:28.000 --> 00:08:31.000 企業側はそれが自分たちの義務だと感じていませんでした。 00:08:31.000 --> 00:08:33.000 彼らはそれらの機関を所有していません。 00:08:33.000 --> 00:08:35.000 彼らはそれらの機関で働く人を雇っていません。 00:08:35.000 --> 00:08:38.000 彼らは法的な責任を負う義務がありません。 00:08:38.000 --> 00:08:40.000 会議にいた他の誰もが言いました。 00:08:40.000 --> 00:08:42.000 「みなさん、これは上手くいきません。 00:08:42.000 --> 00:08:45.000 あなた方には製品が一体どういった経緯を辿って 00:08:45.000 --> 00:08:47.000 お店に届いたかを明らかにする 00:08:47.000 --> 00:08:50.000 管理義務と注意義務を持っています。 00:08:50.000 --> 00:08:53.000 ある意味で、安全性への心配無しに 00:08:53.000 --> 00:08:56.000 製品を消費させる方法です。 00:08:56.000 --> 00:09:00.000 私たちの良心を犠牲にすることなく 00:09:00.000 --> 00:09:02.000 製品を消費させる方法でもあります。 00:09:02.000 --> 00:09:05.000 そして彼らは同意し、 00:09:05.000 --> 00:09:07.000 「私たちは共通の基準と行動規範において 00:09:07.000 --> 00:09:09.000 同意したことを行います。 00:09:09.000 --> 00:09:11.000 私たちはこれを 00:09:11.000 --> 00:09:13.000 グローバル・サプライチェーンにおいて 00:09:13.000 --> 00:09:15.000 所有権や支配権に関係なく適用します。 00:09:15.000 --> 00:09:18.000 私たちはこれを契約の一部にします。」と言いました。 00:09:18.000 --> 00:09:21.000 それは規制されることの無かった支配体制への一撃でした。 00:09:21.000 --> 00:09:23.000 なぜなら企業は 00:09:23.000 --> 00:09:26.000 公共財を供給するのに 00:09:26.000 --> 00:09:28.000 条約の執行力や民間の力を 00:09:28.000 --> 00:09:30.000 抑え込んでいたからです。 NOTE Paragraph 00:09:30.000 --> 00:09:32.000 率直に話します。 00:09:32.000 --> 00:09:34.000 有名な多国籍のブランド企業と 00:09:34.000 --> 00:09:37.000 インドや中国の供給もとの契約は 00:09:37.000 --> 00:09:39.000 現地の法律や 00:09:39.000 --> 00:09:41.000 現地の環境に関する規制、 00:09:41.000 --> 00:09:43.000 現地での人権基準 00:09:43.000 --> 00:09:46.000 よりも重大な価値を持っています。 00:09:46.000 --> 00:09:49.000 そういった場所の工場では検査官を見ることはないでしょう。 00:09:49.000 --> 00:09:52.000 もし検査官がいたとして 00:09:52.000 --> 00:09:54.000 賄賂をもらっていないとしたら 00:09:54.000 --> 00:09:57.000 驚きです。 00:09:58.000 --> 00:10:00.000 もし検査官がきちんと仕事をし 00:10:00.000 --> 00:10:03.000 工場での違反行為について言及したとしても 00:10:04.000 --> 00:10:06.000 罰金行為はもみ消されるでしょう。 00:10:06.000 --> 00:10:08.000 しかし大手企業との 00:10:08.000 --> 00:10:10.000 契約を失います。 00:10:10.000 --> 00:10:12.000 それはビジネスを続けるか 00:10:12.000 --> 00:10:15.000 もしくは破産するかの違いです。 00:10:15.000 --> 00:10:17.000 それが違いを作るのです。 00:10:17.000 --> 00:10:19.000 私たちが出来ることは 00:10:19.000 --> 00:10:21.000 国際的な供給網の中で 00:10:21.000 --> 00:10:23.000 多国籍企業に正しいことをさせ、 00:10:23.000 --> 00:10:26.000 彼らの持つ力を 00:10:26.000 --> 00:10:28.000 公共の利益などの 00:10:28.000 --> 00:10:31.000 善良なことに使わせる 00:10:31.000 --> 00:10:33.000 国境を越えた 00:10:33.000 --> 00:10:36.000 誠実な機関の 00:10:36.000 --> 00:10:39.000 力と影響を活かすことです。 NOTE Paragraph 00:10:40.000 --> 00:10:42.000 もちろんこのようなことは 00:10:42.000 --> 00:10:44.000 多国籍企業で自然には起こりません。 00:10:44.000 --> 00:10:47.000 彼らの関心はお金を生み出すことだからです。 00:10:47.000 --> 00:10:50.000 しかし彼らはとても有能な組織です。 00:10:50.000 --> 00:10:52.000 充分な資金がありますし 00:10:52.000 --> 00:10:55.000 もし命令や義務を与えたら 00:10:55.000 --> 00:10:58.000 彼らはどのように製品を調達するか知っています。 00:11:00.000 --> 00:11:03.000 なので簡単ではありません。 00:11:03.000 --> 00:11:06.000 先ほどスクリーンでお見せしたサプライチェーンには 00:11:06.000 --> 00:11:08.000 このような多国籍企業はいません。 00:11:08.000 --> 00:11:10.000 安全な空間が必要なのです。 00:11:10.000 --> 00:11:13.000 人々が集まり、 00:11:13.000 --> 00:11:15.000 周囲の目や避難の的になる心配をせず、 00:11:15.000 --> 00:11:17.000 席につきこのような問題について考え 00:11:17.000 --> 00:11:19.000 同意し、解決策を考える 00:11:19.000 --> 00:11:22.000 場所が必要です。 00:11:22.000 --> 00:11:25.000 技術的な解決策はあるのです。 00:11:25.000 --> 00:11:28.000 問題であるのは 00:11:28.000 --> 00:11:30.000 NGOや、労働運動家、市民社会組織と 00:11:30.000 --> 00:11:32.000 多国籍企業の間の 00:11:32.000 --> 00:11:35.000 信頼と信用、 00:11:35.000 --> 00:11:38.000 相互関係の欠落です。 00:11:38.000 --> 00:11:41.000 もし彼らを安全な空間で 00:11:41.000 --> 00:11:43.000 一緒に働くよう仕向けたとしたら 00:11:43.000 --> 00:11:46.000 今すぐに公共の利益や 00:11:46.000 --> 00:11:49.000 供給不足を解決出来ます。 NOTE Paragraph 00:11:49.000 --> 00:11:51.000 これは極端な提案で 00:11:51.000 --> 00:11:53.000 考えるのもまともではありませんが 00:11:53.000 --> 00:11:56.000 もしあなたが15歳のバングラディッシュ人の女の子だとします。 00:11:56.000 --> 00:11:59.000 彼女は自分の田舎の村を去って 00:11:59.000 --> 00:12:02.000 ダッカの工場で働きに行きます。 00:12:02.000 --> 00:12:05.000 ひと月の給料は22、23、24ドルほどです。 00:12:07.000 --> 00:12:10.000 仕事場で権利を守る一番良い方法は 00:12:10.000 --> 00:12:12.000 その工場が行動規範がある 00:12:12.000 --> 00:12:14.000 ブランド会社の製品を作っていて 00:12:14.000 --> 00:12:16.000 またその行動規範を 00:12:16.000 --> 00:12:19.000 契約の一部にしているかどうかです。 00:12:20.000 --> 00:12:22.000 これはまともではありません。 00:12:22.000 --> 00:12:24.000 しかし多国籍企業では人権を守っています。 00:12:24.000 --> 00:12:26.000 信じられないと思うかもしれませんが。 00:12:26.000 --> 00:12:28.000 「どうやって彼らを信用出来るのか?」と仰るでしょう。 00:12:28.000 --> 00:12:30.000 実は私たちも信用はしません。 00:12:30.000 --> 00:12:32.000 古い引用句があります。 00:12:32.000 --> 00:12:34.000 "信用を前提とした検証" 00:12:34.000 --> 00:12:36.000 なので私たちは監督します。 00:12:36.000 --> 00:12:39.000 私たちは供給網を監査するために、全ての工場名を調べ 00:12:39.000 --> 00:12:41.000 抜き打ちでサンプル検査を行います。 00:12:41.000 --> 00:12:44.000 また施設を監査するために 00:12:44.000 --> 00:12:46.000 検察官を秘密で送ります。 00:12:46.000 --> 00:12:48.000 その後で結果を発行します。 00:12:48.000 --> 00:12:51.000 これを行う際に透明性は非常に大切です。 00:12:52.000 --> 00:12:55.000 あなたが責任感がある人だとしても 00:12:55.000 --> 00:12:58.000 説明責任のない責任感は 00:12:58.000 --> 00:13:00.000 機能しないことがあります。 00:13:00.000 --> 00:13:03.000 私たちがしていることは、多国籍企業に協力を求めるだけでなく 00:13:03.000 --> 00:13:06.000 人権の尊重などの公共善を 00:13:06.000 --> 00:13:08.000 生むツールを与え 00:13:08.000 --> 00:13:10.000 それが上手く作用するかチェックします。 00:13:10.000 --> 00:13:12.000 私を信じる必要はありませんし、信じるべきではありません。 00:13:12.000 --> 00:13:15.000 ウェブサイトで監査結果を見てみて下さい。 00:13:15.000 --> 00:13:17.000 またあなた自身に問いかけて下さい。 00:13:17.000 --> 00:13:20.000 この会社は社会的に責任のある行動をしているか? 00:13:20.000 --> 00:13:22.000 またあなたの道徳的な価値観を妥協せずに 00:13:22.000 --> 00:13:25.000 その製品を買うことが出来るのか?と。 00:13:25.000 --> 00:13:28.000 これが私たちが取り組んでいることです。 NOTE Paragraph 00:13:30.000 --> 00:13:32.000 私は政府は世界中の人権を守っていないという 00:13:32.000 --> 00:13:35.000 考え方が嫌いです。 00:13:35.000 --> 00:13:37.000 また政府が人権を守ることを放棄したという 00:13:37.000 --> 00:13:39.000 考え方も嫌いです。 00:13:39.000 --> 00:13:42.000 また私たちがどうしても政府にやるべきことをさせることが 00:13:42.000 --> 00:13:45.000 出来ないという考えにも慣れることが出来ません。 00:13:45.000 --> 00:13:47.000 この仕事を初めて30年になりますが 00:13:47.000 --> 00:13:49.000 その中で私は 00:13:49.000 --> 00:13:52.000 このような人権を無視した労働を減らそうとする 00:13:52.000 --> 00:13:54.000 政府の問題解決能力、貢献、意志を見てきましたが、 00:13:54.000 --> 00:13:57.000 今だに問題を解決出来ていません。 00:13:57.000 --> 00:13:59.000 その結果私たちは政府のしてきたことは 00:13:59.000 --> 00:14:01.000 その場しのぎの対策でしかなかったと考えました。 00:14:01.000 --> 00:14:04.000 しかし私たちは政府のこれまでの行動について詳しく考えるよりも 00:14:04.000 --> 00:14:06.000 今が国際的なチャレンジを新しい方法で 00:14:06.000 --> 00:14:09.000 管理し実行し直すスタート地点であると 00:14:09.000 --> 00:14:11.000 考えるようになりました。 00:14:11.000 --> 00:14:14.000 この取り組みをネットワーク管理とでも、 00:14:14.000 --> 00:14:17.000 民間の関係者とでも読んで下さい。 00:14:17.000 --> 00:14:19.000 企業とNGOが立ち向かうべき 00:14:19.000 --> 00:14:21.000 大きな問題を解決するために 00:14:21.000 --> 00:14:23.000 協力しなければならないでしょう。 00:14:23.000 --> 00:14:25.000 世界的に流行している豚インフルエンザや 00:14:25.000 --> 00:14:28.000 鳥インフルエンザ、H1N1を見てみて下さい。 00:14:28.000 --> 00:14:30.000 いろいろな国の健康管理システムを見てみて下さい。 00:14:30.000 --> 00:14:32.000 これらの深刻な流行病に立ち向かう 00:14:32.000 --> 00:14:35.000 資金を持っているでしょうか? 00:14:35.000 --> 00:14:37.000 いいえ、持っていないでしょう。 00:14:37.000 --> 00:14:40.000 民間セクターやNGOは資金を集め 00:14:40.000 --> 00:14:42.000 対応方法を先導することが出来るでしょうか? 00:14:42.000 --> 00:14:44.000 確実に出来ます。 00:14:44.000 --> 00:14:46.000 彼らに足りないことは 00:14:46.000 --> 00:14:48.000 みんなで集まり同意し行動に移せるための 00:14:48.000 --> 00:14:50.000 安全な場所です。 00:14:50.000 --> 00:14:53.000 私たちはそのような場所を提供しようとしています。 NOTE Paragraph 00:14:54.000 --> 00:14:56.000 しかし時に 00:14:56.000 --> 00:14:58.000 これは人々が責任を負うには 00:14:58.000 --> 00:15:00.000 荷が重すぎると感じられると 00:15:00.000 --> 00:15:02.000 思います。 00:15:02.000 --> 00:15:04.000 "私たちのグローバルチェーンの中で 00:15:04.000 --> 00:15:06.000 人権を守って欲しいということですね。 00:15:06.000 --> 00:15:09.000 しかしサプライヤーは何千といます。 00:15:09.000 --> 00:15:12.000 あなたがしようとしていることは 00:15:12.000 --> 00:15:14.000 どの会社にとっても危険すぎるように見えます。 00:15:14.000 --> 00:15:16.000 しかしこのような会社があります。 00:15:16.000 --> 00:15:19.000 私たちには4,000社のメンバーがいます。 00:15:19.000 --> 00:15:21.000 いくつかの会社はとても大きな会社です。 00:15:21.000 --> 00:15:23.000 特にスポーツ製品の会社は 00:15:23.000 --> 00:15:26.000 早々と人権遵守問題をクリアしています。 00:15:26.000 --> 00:15:29.000 例やロールモデルはあるのです。 00:15:30.000 --> 00:15:32.000 私たちが話し合う時に 00:15:32.000 --> 00:15:34.000 常に取り組まなければいけない問題は 00:15:34.000 --> 00:15:37.000 インドの綿畑での児童就労です。 00:15:37.000 --> 00:15:40.000 今年は50,000のインドにある綿畑を監視する予定です。 00:15:41.000 --> 00:15:43.000 とてつもなく多いように感じるでしょう。 00:15:43.000 --> 00:15:46.000 この数字を見ると気が遠くなると思います。 00:15:46.000 --> 00:15:49.000 しかし私たちはこれを基本的な現実に分けます。 NOTE Paragraph 00:15:49.000 --> 00:15:51.000 人権については 00:15:51.000 --> 00:15:54.000 とてもシンプルに定義づけています。 00:15:54.000 --> 00:15:57.000 この人に尊厳を返してあげられるか?ということです。 00:15:57.000 --> 00:15:59.000 貧しい人々や 00:15:59.000 --> 00:16:01.000 人権を侵害されてきた人々に 00:16:01.000 --> 00:16:03.000 失われた尊厳や 00:16:03.000 --> 00:16:05.000 欠落していた尊厳を 00:16:05.000 --> 00:16:07.000 もう一度与えてあげることが一番重要です。 00:16:07.000 --> 00:16:10.000 それは彼らの尊厳をもう一度返してあげることから始まります 00:16:10.000 --> 00:16:13.000 グルガオンという 00:16:13.000 --> 00:16:15.000 デリーのすぐ隣にある 00:16:15.000 --> 00:16:18.000 インドで最も華やかな新都市のひとつにある 00:16:18.000 --> 00:16:21.000 スラムに座りながら 00:16:21.000 --> 00:16:23.000 私は道の向こうにある織物の搾取工場で 00:16:23.000 --> 00:16:25.000 働く労働者たちと話していました。 00:16:25.000 --> 00:16:28.000 どんなメッセージをブランド企業に伝えて欲しいかと訪ねたところ 00:16:29.000 --> 00:16:32.000 彼らはお金とは言いませんでした。 00:16:32.000 --> 00:16:35.000 彼らはこう言いました。"私たちの雇い主たちは 00:16:35.000 --> 00:16:38.000 私たちを人間以下であるかのように扱います。 00:16:38.000 --> 00:16:40.000 私たちなど存在しないかのように。 00:16:40.000 --> 00:16:43.000 私たちのことを人間らしく扱ってくれるようにと頼んで下さい" 00:16:44.000 --> 00:16:46.000 これが私の人権についての率直な理解です。 00:16:46.000 --> 00:16:49.000 これがあなた方への私からの率直な提案です。 00:16:49.000 --> 00:16:52.000 判断を下すひとりひとりに向けた私の率直なお願いです。 00:16:52.000 --> 00:16:54.000 この部屋にいる人や世の中の人に対する私からのお願いです。 00:16:54.000 --> 00:16:56.000 私たちは全員がひとつになり 00:16:56.000 --> 00:16:58.000 政府が実現出来ずに残した課題を 00:16:58.000 --> 00:17:01.000 引き受けて解決していくという 00:17:01.000 --> 00:17:03.000 決定を下すことが出来ます。 00:17:03.000 --> 00:17:05.000 もしそうしなければ 00:17:05.000 --> 00:17:07.000 私たちは希望を捨て 00:17:07.000 --> 00:17:10.000 私たちの根本的な人間らしさまでも捨てることになります。 00:17:10.000 --> 00:17:12.000 誰もそのようになりたくないと思いますし 00:17:12.000 --> 00:17:14.000 そうなる必要もありません。 00:17:14.000 --> 00:17:16.000 だから私は皆さんに訴えます。 00:17:16.000 --> 00:17:18.000 私たちに加わって、一緒に安全な場所に来て下さい。 00:17:18.000 --> 00:17:20.000 そしてそれを実現していきましょう。 NOTE Paragraph 00:17:20.000 --> 00:17:22.000 ありがとうございます。 NOTE Paragraph 00:17:22.000 --> 00:17:25.000 拍手