WEBVTT 00:00:00.766 --> 00:00:02.543 アフリカの ある村に住む 00:00:02.543 --> 00:00:04.504 メリーという 女性の話から 00:00:04.504 --> 00:00:07.495 始めようと思います 00:00:07.495 --> 00:00:09.088 彼女の最初の記憶は 00:00:09.088 --> 00:00:11.940 与党により画策された 暴動から 00:00:11.940 --> 00:00:15.797 家族で逃げている ところです 00:00:15.797 --> 00:00:19.794 別な政党に属する というだけの理由で 00:00:19.794 --> 00:00:21.371 彼女の兄は 民兵に殺害され 00:00:21.371 --> 00:00:25.580 彼女自身 何度も レイプに遭いました NOTE Paragraph 00:00:26.610 --> 00:00:29.743 選挙1ヶ月前のある朝 00:00:29.743 --> 00:00:33.464 メリーの村の人々は また威嚇集会に招集されました 00:00:33.464 --> 00:00:36.243 この集会では男が 人々の前に立って言うのです 00:00:36.243 --> 00:00:38.701 「お前らが誰で 00:00:38.701 --> 00:00:41.352 誰に投票したか 分かるからな 00:00:41.352 --> 00:00:43.762 もしちゃんと 投票しなかったら 00:00:43.762 --> 00:00:47.100 酷い目に遭わせるぞ」 00:00:47.100 --> 00:00:50.059 しかしこの時のメリーは いつもとは 00:00:50.059 --> 00:00:51.793 違った気持ちでした 00:00:51.793 --> 00:00:54.430 この集会を心待ちに していたのです 00:00:54.430 --> 00:00:58.599 彼女は誰も気付かないような 小さな隠しカメラを 00:00:58.599 --> 00:01:01.655 服の中に 忍ばせていました 00:01:01.655 --> 00:01:03.722 この集会の撮影は 禁じられており 00:01:03.722 --> 00:01:05.781 撮影しようとすれば 命の危険がありました 00:01:05.781 --> 00:01:10.179 メリーは危険を承知していましたが このようなことをやめさせ 00:01:10.179 --> 00:01:13.751 自分や村の人々を 守るには 00:01:13.751 --> 00:01:16.066 この脅迫を 白日の下にさらし 00:01:16.066 --> 00:01:20.048 彼らを追求する者が いることを示して 00:01:20.048 --> 00:01:23.738 彼らの安泰を打ち破る 必要がありました 00:01:23.738 --> 00:01:27.724 メリーは友人達とともに 与党が行っている威嚇集会を 00:01:27.724 --> 00:01:31.491 1ヶ月に渡って 密かに撮影し続けました NOTE Paragraph 00:01:31.491 --> 00:01:33.996 [隠しカメラによる映像] NOTE Paragraph 00:01:33.996 --> 00:01:38.317 今度の選挙の話だ 00:01:38.317 --> 00:01:41.747 我々の望むことを 止めるものは何もない 00:01:41.747 --> 00:01:45.158 もし向こう側に 付く者がいれば 00:01:45.158 --> 00:01:47.694 容赦はしない NOTE Paragraph 00:01:47.694 --> 00:01:52.635 [民兵による威嚇集会] NOTE Paragraph 00:01:52.635 --> 00:01:55.258 党は お前らを いつでも痛み付けられる 00:01:55.258 --> 00:01:57.578 若い連中が お前らをぶちのめす NOTE Paragraph 00:01:58.698 --> 00:02:04.244 [政治集会の混乱] NOTE Paragraph 00:02:07.588 --> 00:02:11.765 もし党を支持すると言いながら 嘘を付くなら 00:02:11.765 --> 00:02:14.138 終わりだと思いなさい NOTE Paragraph 00:02:14.138 --> 00:02:17.279 [党青年民兵団] NOTE Paragraph 00:02:17.279 --> 00:02:19.407 反抗して 死んだ奴もいるし 00:02:19.407 --> 00:02:22.426 家を失った奴もいる 00:02:22.426 --> 00:02:26.190 党に従わないなら 00:02:26.190 --> 00:02:32.432 待っているのは 悲惨な人生だ NOTE Paragraph 00:02:38.447 --> 00:02:41.586 この映像は世界中で 放映されましたが 00:02:41.586 --> 00:02:43.183 さらに重要なのは 00:02:43.183 --> 00:02:46.336 地元でも 放映されたことです 00:02:46.336 --> 00:02:49.220 あの脅迫していた人々も 見ることになりました 00:02:49.220 --> 00:02:51.461 彼らは追求する者がいると 分かって恐れました 00:02:51.461 --> 00:02:55.070 もはや安泰では なくなったのです 00:02:55.070 --> 00:02:58.156 メリーと友人達は 与党勢力が 00:02:58.156 --> 00:03:00.406 選挙で暴力に訴えることが できないようにし 00:03:00.406 --> 00:03:03.895 何百という命を 救いました 00:03:03.895 --> 00:03:06.402 メリーは 人権蹂躙に対し カメラで対抗できるよう 00:03:06.402 --> 00:03:09.962 私たちの組織が 支援した 00:03:09.962 --> 00:03:12.862 何百という 活動家の1人です NOTE Paragraph 00:03:12.862 --> 00:03:16.223 私の経歴は元々 全然違った道をたどっていました 00:03:16.223 --> 00:03:19.472 イスラエルの 保守派の家庭に生まれ 00:03:19.472 --> 00:03:21.378 記憶している限り ずっと昔から 00:03:21.378 --> 00:03:24.473 イスラエル軍に入って 国のために尽くし 00:03:24.473 --> 00:03:28.924 イスラエルの国土への権利を 証明したいと考えていました 00:03:28.924 --> 00:03:34.204 最初のインティファーダ (パレスチナの抵抗運動) があった直後に 00:03:34.204 --> 00:03:36.584 私は軍に入りました 00:03:36.584 --> 00:03:38.492 私が属していたのは 00:03:38.492 --> 00:03:42.012 最も屈強でタフで 攻撃的な歩兵部隊で 00:03:42.012 --> 00:03:46.971 私は小隊の中で 一番大きな銃を持っていました 00:03:46.971 --> 00:03:49.431 私はほどなく士官になって 00:03:49.431 --> 00:03:52.422 部隊を率いるようになりました 00:03:52.422 --> 00:03:55.347 その後 ヨルダン川西岸に配属され 00:03:55.347 --> 00:03:58.203 このような光景を 目にするようになりました 00:04:05.811 --> 00:04:08.077 見たくない光景です 00:04:08.077 --> 00:04:09.496 しばらくは耐えていましたが 00:04:09.496 --> 00:04:12.738 結局は西岸地区での 勤務を拒否して 00:04:12.738 --> 00:04:15.594 営倉に入れられました 00:04:15.594 --> 00:04:16.754 これは — 00:04:16.754 --> 00:04:19.730 (拍手) 00:04:19.730 --> 00:04:21.422 見た目ほど 悪くはありません 00:04:21.422 --> 00:04:24.505 ホテルのようなもので メシがまずいだけです 00:04:24.505 --> 00:04:26.170 (笑) NOTE Paragraph 00:04:26.170 --> 00:04:30.042 営倉で私は みんなに知らせなければと 思い続けていました 00:04:30.042 --> 00:04:31.708 西岸地区の現実が どのようなものか 00:04:31.708 --> 00:04:34.564 分からせなければならない 00:04:34.564 --> 00:04:37.002 自分が見聞きしたことを 00:04:37.002 --> 00:04:38.906 みんなに伝えなければと 00:04:38.906 --> 00:04:42.244 同時に私は 被害を被っている 00:04:42.244 --> 00:04:43.733 パレスチナの 人々自身が 00:04:43.733 --> 00:04:45.965 自分で話を伝える必要も 感じていました 00:04:45.965 --> 00:04:51.576 外からやってきたジャーナリストや 映像作家ではなく NOTE Paragraph 00:04:52.071 --> 00:04:54.649 私はベツェレムという 00:04:54.649 --> 00:04:57.789 イスラエルの人権団体に 入りました 00:04:57.789 --> 00:04:59.864 西岸地区を調べて 00:04:59.864 --> 00:05:03.789 最も危険なところに住んでいる 100家族を選びました 00:05:03.789 --> 00:05:07.604 検問所やイスラエル軍基地の 近くに住む人や 00:05:07.604 --> 00:05:10.059 イスラエル人入植者と 隣り合わせの人々です 00:05:10.059 --> 00:05:13.901 彼らにカメラを渡し 使い方を教えました 00:05:13.901 --> 00:05:18.231 入植者や兵士による暴力を撮した とても不快な映像が 00:05:18.231 --> 00:05:23.213 すぐに集まり始めました NOTE Paragraph 00:05:23.213 --> 00:05:26.333 このプロジェクトのビデオクリップを 2つお見せします 00:05:26.333 --> 00:05:30.478 どちらもイスラエルで放映され 大きな議論を呼びました 00:05:30.478 --> 00:05:31.770 あらかじめ 00:05:31.770 --> 00:05:35.030 非常に暴力的な映像であることを お断りしておきます 00:05:35.030 --> 00:05:37.454 最初の映像に出てくる マスクの男達は 00:05:37.454 --> 00:05:39.184 ユダヤ人入植者です 00:05:39.184 --> 00:05:41.670 カメラを回す数分前 00:05:41.670 --> 00:05:43.548 彼らは野良仕事していた 00:05:43.548 --> 00:05:45.360 パレスチナ人家族の所に来て 00:05:45.360 --> 00:05:47.567 この土地は ユダヤ人入植者のものだから 00:05:47.567 --> 00:05:50.119 出て行けと言いました 00:05:50.119 --> 00:05:52.046 パレスチナ人は断りました 00:05:52.046 --> 00:05:55.109 すると何が起きたか 見てみましょう 00:05:55.109 --> 00:05:58.925 近づいてくるマスクの男達は ユダヤ人入植者です 00:05:58.925 --> 00:06:04.259 パレスチナ人家族に 近づいていきます 00:06:21.087 --> 00:06:23.461 こちらは西岸地区の デモの光景です 00:06:23.461 --> 00:06:25.063 緑の服の男は パレスチナ人です 00:06:25.063 --> 00:06:27.873 彼はすぐに逮捕される ことになります 00:06:27.873 --> 00:06:30.706 目隠しされ手錠で 繋がれています 00:06:30.706 --> 00:06:34.362 この後すぐ 彼はデモにやって来たことを 後悔することになります 00:06:37.824 --> 00:06:42.070 足をゴム弾で 撃たれたのです 00:06:43.256 --> 00:06:45.642 命に別状はありません NOTE Paragraph 00:06:48.242 --> 00:06:52.813 入植者や兵士が みなこのような振る舞いを する訳ではありません 00:06:52.813 --> 00:06:57.058 ほんの一部の人間がしていることですが 公正な裁きが必要です 00:06:57.058 --> 00:06:59.311 これらの映像のお陰で 00:06:59.311 --> 00:07:02.709 軍や警察は捜査しないわけに いかなくなりました 00:07:02.709 --> 00:07:04.963 もちろんイスラエルでも 放映され 00:07:04.963 --> 00:07:07.509 一般大衆の目に 触れることになりました 00:07:08.039 --> 00:07:11.107 このプロジェクトは 占領地区における人権問題の 00:07:11.107 --> 00:07:12.708 見直しを迫ることになり 00:07:12.708 --> 00:07:17.591 西岸地区における暴力を 減らすことができました NOTE Paragraph 00:07:20.517 --> 00:07:22.716 このプロジェクトの 成功により 00:07:22.716 --> 00:07:26.297 同じ方法を世界の別の場所でも使えないかと 思い始めました 00:07:26.306 --> 00:07:28.016 皆さん思うかもしれません 00:07:28.016 --> 00:07:29.722 今日では スマートフォンや 00:07:29.722 --> 00:07:31.352 インターネットのような 技術のお陰で 00:07:31.352 --> 00:07:34.748 世界の至る所で起きていることを 見て知ることができる 00:07:34.748 --> 00:07:36.897 誰もが発信できるようになったと 00:07:36.897 --> 00:07:38.796 しかしそれは 一部でのことです 00:07:38.796 --> 00:07:41.794 今日においても 00:07:41.794 --> 00:07:44.202 インターネットに アクセスできるのは 00:07:44.202 --> 00:07:46.478 世界人口の半分以下で 00:07:46.478 --> 00:07:49.025 世界で30億の人々が — 00:07:49.025 --> 00:07:50.589 もう一度言いますが 00:07:50.589 --> 00:07:56.891 世界で30億の人々が 権力者によって検閲された ニュースしか見ることができないのです 00:07:58.590 --> 00:08:00.419 ちょうどその頃 私は 00:08:00.419 --> 00:08:03.537 ウーリ・フルッツマンという 素晴らしい人物から連絡を受けました 00:08:03.537 --> 00:08:05.893 彼は映像作家であり 活動家です 00:08:05.893 --> 00:08:08.469 私たちは似たような思いを 抱いているのが分かり 00:08:08.469 --> 00:08:14.658 一緒にVidereという組織を 立ち上げることにしました 00:08:14.658 --> 00:08:17.522 ロンドンでこの組織を 立ち上げている間にも 00:08:17.522 --> 00:08:19.594 大規模な暴力や 00:08:19.594 --> 00:08:21.781 虐待に遭いながら 00:08:21.781 --> 00:08:24.449 それが伝えられて いない地域を 00:08:24.449 --> 00:08:27.326 密かに訪れていました 00:08:27.326 --> 00:08:31.121 そしてどうすれば 助けられだろうかと考えていました NOTE Paragraph 00:08:31.121 --> 00:08:33.790 学んだことが 4つあります 00:08:33.790 --> 00:08:36.250 第1に僻地のコミュニティに 00:08:36.250 --> 00:08:39.409 接する必要があること 00:08:39.409 --> 00:08:42.814 暴力が公の目の届かないところで 行われています 00:08:42.814 --> 00:08:44.645 彼らと協力して 00:08:44.645 --> 00:08:48.566 何が伝えられていないか 理解して 00:08:48.566 --> 00:08:51.474 彼らがそれを記録する手助けを する必要があります NOTE Paragraph 00:08:51.824 --> 00:08:53.642 学んだ2番目のことは 00:08:53.642 --> 00:08:57.424 彼らが安全に撮影できるようにする 必要があるということです 00:08:57.424 --> 00:09:01.803 安全を最優先する 必要があります 00:09:01.803 --> 00:09:04.006 私がかつて働いていた 西岸地区では 00:09:04.006 --> 00:09:05.646 カメラを出したからといって 00:09:05.646 --> 00:09:08.339 撃たれることはないでしょうが 00:09:08.339 --> 00:09:09.884 私たちが活動したい地域では 00:09:09.884 --> 00:09:15.094 携帯を取り出しただけで 文字通り殺されかねません 00:09:15.094 --> 00:09:16.624 それが 00:09:16.624 --> 00:09:18.568 必要とあらば 00:09:18.568 --> 00:09:19.995 活動を内密にし 00:09:19.995 --> 00:09:22.026 隠しカメラを 使う理由です 00:09:22.026 --> 00:09:25.403 あいにく私たちが現在使っている 隠しカメラは 00:09:25.403 --> 00:09:26.845 当然 お見せできませんが 00:09:26.845 --> 00:09:29.097 こちらは昔使っていた 隠しカメラです 00:09:29.097 --> 00:09:31.187 店で買うことのできるものです 00:09:31.187 --> 00:09:34.786 今では専用の隠しカメラを 自分たちで作っています 00:09:34.786 --> 00:09:36.648 メリーが与党の 威嚇集会を 00:09:36.648 --> 00:09:38.942 撮影するとき 00:09:38.942 --> 00:09:40.954 服の中に忍ばせていた カメラもそうです 00:09:40.954 --> 00:09:42.796 環境にすっかり 00:09:42.796 --> 00:09:45.745 溶け込んで 00:09:45.745 --> 00:09:47.824 誰も気がつきません 00:09:47.824 --> 00:09:51.272 安全の確保は隠しカメラの 使用に留まりません 00:09:51.272 --> 00:09:56.162 活動家がカメラをオンにするずっと以前から 安全対策は始まっています 00:09:56.162 --> 00:09:58.214 協力者を守るため 00:09:58.214 --> 00:10:00.966 あらゆる場所や撮影のリスクを あらかじめ検討し 00:10:00.966 --> 00:10:03.647 何かがまずくなった時の 00:10:03.647 --> 00:10:06.549 代替案を用意します 00:10:06.549 --> 00:10:08.941 そして作戦の開始前に 00:10:08.941 --> 00:10:11.892 準備に抜かりがないことを 確認します NOTE Paragraph 00:10:11.892 --> 00:10:15.707 学んだ3番目のことは 検証の重要さです 00:10:15.707 --> 00:10:18.311 残虐行為の見事な映像を 手にできたとしても 00:10:18.311 --> 00:10:22.079 それが検証できないとしたら 価値はありません 00:10:22.079 --> 00:10:25.562 最近 シリアやガザ地区の 映像と称しながら 00:10:25.562 --> 00:10:30.875 別な紛争で撮られたものが ありました 00:10:30.875 --> 00:10:33.828 そのような誤報は 情報源の信頼性を損ない 00:10:33.828 --> 00:10:38.608 他の信頼できる情報源の信用まで 損なうことになります 00:10:38.608 --> 00:10:42.611 私たちは情報が確かで 信頼できることを確認するために 00:10:42.611 --> 00:10:44.559 あらゆる手を使っています 00:10:44.559 --> 00:10:46.432 協力者自身について 00:10:46.432 --> 00:10:49.645 どんな人物か調べることから始め 彼らと密に調整をします 00:10:49.645 --> 00:10:51.780 どのように撮影をするか 00:10:51.780 --> 00:10:53.614 道路標識や腕時計や 00:10:53.614 --> 00:10:54.956 新聞を撮してもらいます 00:10:54.956 --> 00:10:59.442 地図で確認し 00:10:59.442 --> 00:11:01.695 情報を二重にチェックし 00:11:01.695 --> 00:11:06.078 画像のメタデータも調べます NOTE Paragraph 00:11:06.078 --> 00:11:09.197 学んだ4番目のことで 最も重要なことは 00:11:09.197 --> 00:11:13.466 良い変化を引き起こすために 映像をいかに使うかということです 00:11:14.450 --> 00:11:16.299 効果を上げるために重要なのは 00:11:16.299 --> 00:11:20.886 得られた映像を いかに使うかということです NOTE Paragraph 00:11:20.886 --> 00:11:23.404 密かな撮影を行う 何百という活動家と 00:11:23.404 --> 00:11:24.953 私たちは 協力しています 00:11:24.953 --> 00:11:28.055 現地の状況は どういうものか 00:11:28.055 --> 00:11:31.045 それを伝えるために どのような映像が欠けているか 00:11:31.045 --> 00:11:35.979 その状況に影響力を 持っているのは誰か 00:11:35.979 --> 00:11:40.036 状況改善のために映像をいつ公開すべきか知るために 彼らと連携しています 00:11:40.036 --> 00:11:42.473 人々の関心を集めるため 地元メディアで流す 00:11:42.473 --> 00:11:44.399 ということもあります 00:11:44.399 --> 00:11:46.835 法を改正するために 政治家と 00:11:46.835 --> 00:11:48.009 協力することもあります 00:11:48.009 --> 00:11:52.535 裁判での証拠として使うため 法律家と協力することもあります 00:11:52.535 --> 00:11:54.053 しかし社会的な変化を 00:11:54.053 --> 00:11:58.011 生み出すために 最も効果的なのは 00:11:58.011 --> 00:12:00.342 コミュニティの中で 活動することです NOTE Paragraph 00:12:00.342 --> 00:12:02.575 1つ例を お見せしたいと思います 00:12:02.575 --> 00:12:08.351 ファティマはケニアで権利侵害と戦う 女性ネットワークの一員です 00:12:08.351 --> 00:12:11.282 彼女のコミュニティでは 学校や仕事に行く途中などに 00:12:11.282 --> 00:12:14.157 女性が絶えず ハラスメントを受けています 00:12:14.157 --> 00:12:17.854 彼女たちはコミュニティを 内側から変えようと試みています 00:12:17.854 --> 00:12:20.384 お見せするビデオで 00:12:20.384 --> 00:12:24.649 ファティマは仕事に行く時の様子を 見せてくれます 00:12:24.649 --> 00:12:28.553 彼女が隠しカメラで 撮った映像に 00:12:28.557 --> 00:12:31.095 彼女自身による解説音声を かぶせてあります NOTE Paragraph 00:12:31.095 --> 00:12:33.572 私はファティマ・チウスィーク 00:12:33.572 --> 00:12:35.824 32歳 母親 00:12:35.824 --> 00:12:39.439 ジワ・ラ・ンゴームベに 住んでいます 00:12:39.439 --> 00:12:41.652 毎朝 11番の 00:12:41.652 --> 00:12:44.009 ミニバスに乗ります 00:12:44.009 --> 00:12:47.062 でも平穏に仕事に 行けるわけではなく 00:12:47.062 --> 00:12:50.491 毎日が恐怖で始まります 00:12:50.491 --> 00:12:51.991 私と一緒に来て 00:12:51.991 --> 00:12:53.796 私の目を通して 00:12:53.796 --> 00:12:59.569 私がどう感じているかを 感じてください 00:12:59.569 --> 00:13:01.714 歩きながら 私は思っています 00:13:01.714 --> 00:13:03.385 「また触られるんだろうか? 00:13:03.385 --> 00:13:04.650 掴まれるんだろうか? 00:13:04.650 --> 00:13:08.114 添乗員に 蹂躙されるんだろうか?」 00:13:08.114 --> 00:13:10.207 車内の男達も 00:13:10.207 --> 00:13:12.350 私を嫌らしい目で見 00:13:12.350 --> 00:13:14.666 体に触り 体を擦りつけ 00:13:14.666 --> 00:13:16.619 私を掴みます 00:13:16.619 --> 00:13:18.892 座席に座ったら 00:13:18.892 --> 00:13:21.734 その日のことや 夢や 学校にいる子供のことだけ 00:13:21.734 --> 00:13:23.940 考えたいと思いますが 00:13:23.940 --> 00:13:27.207 バスが着いた時に されることへの 00:13:27.207 --> 00:13:31.485 不安でいっぱいになります NOTE Paragraph 00:13:32.785 --> 00:13:38.150 今日 人権を巡る戦いには 新たな前線があります 00:13:38.150 --> 00:13:40.695 かつての私の武器は 大きな銃でしたが 00:13:40.695 --> 00:13:43.868 今の武器はこれです 00:13:43.868 --> 00:13:50.298 これはずっと強力で ずっと効果的な武器なんです 00:13:50.298 --> 00:13:54.429 しかしこの力は賢く 使う必要があります 00:13:54.429 --> 00:13:59.793 適切な映像を 適切な時に 適切な手に渡すことで 00:13:59.793 --> 00:14:02.585 本当の変化を 引き起こせるのです NOTE Paragraph 00:14:02.585 --> 00:14:04.819 ありがとうございました NOTE Paragraph 00:14:04.819 --> 00:14:13.244 (拍手) NOTE Paragraph 00:14:13.244 --> 00:14:15.848 ありがとうございます NOTE Paragraph 00:14:15.848 --> 00:14:18.611 (拍手)