中性子星は宇宙でも究極の存在だ
それはキロメートル単位の
原子核のようなものだ
なぜそんなものがあるのか
星には二つの力が働いている
自身の重力と 核融合による放射圧だ
星の核で 水素はヘリウムに変わる
やがて 水素は使い果たされ
星が重ければ ヘリウムは炭素になる
核はたまねぎ状に成長し
中心に より重い原子が作られていく
炭素からネオン 酸素 ケイ素 となる
最終的に鉄まで行くと
もう反応は起きない
融合は止まり 放射圧が低下する
力のバランスが崩れ
核の質量が太陽の1.4倍以上ある場合
壊滅的な崩壊が起きる
核の外側が秒速7万kmの速さで
星の中心へと崩壊していく
この時 この重力崩壊の力は
原子核内部にまで及ぶ
そこで電子の量子的な力は負け
電子は陽子と融合して中性子になり
原子核だけになる
核以外は宇宙に飛んでいく
超新星爆発だ
そして中性子星ができる
質量は太陽の1~3倍
だが大きさはたったの25kmしかない
地球の50万倍もの質量が
マンハッタンの広さに詰まっている
密度は高く 1立方cmの中性子星は
一辺が700mの
鉄の立方体と同じ重さだ
つまり10億トン エベレストと同じ
宇宙サイズの角砂糖だ
中性子星は重力も強い
1メートルの高さから落ちると
1マイクロ秒で地面に衝突
その時の速度は時速720万kmだ
表面は平らで 凹凸は最大でも5ミリ
薄いプラズマの大気を持つ
表面温度は100万ケルビン
ちなみに太陽は5800ケルビンだ
中を見てみよう
外側は固く 原子核の格子の間を
電子が流れている
中心に行くほど中性子の割合は増え
とてつもなく密にくっついている
核の部分は とにかく大変だ
確かなことは不明だが 推測では
超流動状態になった中性子か
クォークグルーオンプラズマがある
よくわからないが
超究極な環境ということだ
何かと 中性子星は原子核に近い
違いは 内部の力が原子核は核力で
中性子星は重力ということ
それ以外の面についても見てみよう
中性子星の回転は速い
1秒で何周もする
近くの星から力をもらえば
1秒あたり数百周にもなる
PSRJ1748-2446ad という中性子星は
時速2.5億kmもの速さで回転している
速すぎて 形が潰れてしまっている
放射線を出す パルサーという天体だ
中性子星の磁場は
地球の磁場の8兆倍よりも大きい
原子が曲がるほどの強さだ
理解できただろうか
中性子星は色々究極だけど
究極クールな物体でもある
いつか近くに行って
写真でも撮りたいね
距離には注意して