地球は173,000テラワットもの 太陽エネルギーを受けています これは世界で使われている エネルギーの1万倍です それならば 全てのエネルギーを太陽エネルギーに 依存する日は来るのでしょうか その前に まずは どのように太陽エネルギーが 電気エネルギーに変換されるかを学びましょう 太陽光パネルは 小さなソーラーセルの集まりです 代表的なソーラーセルは半導体である シリコン(ケイ素)でできており これは地球上で2番目に豊富な元素です ソーラーセルは シリコン結晶が導体により挟まれた構造をしています 各シリコン原子は 隣接する4つのシリコン原子と 強く結合しているため 各電子はその場所に束縛され このままでは電流は流れません ちょっとした仕組みがあります ソーラーセルは2つの異なる シリコン層から構成されます N型シリコンは過剰な電子を持ち P型シリコンにはホールとよばれる 電子が入りうるスペースがあります 2つの層が接する場所では 電子はPN接合面を超えて移動できます その際 一方にプラスの電荷を残し 他方にマイナスの電荷を 生じさせます 光を 太陽から発せられた光子と呼ばれる 微小な粒子の流れとして考えてみましょう 光を 太陽から発せられた光子と呼ばれる 微小な粒子の流れとして考えてみましょう 光を 太陽から発せられた光子と呼ばれる 微小な粒子の流れとして考えてみましょう 十分なエネルギーを持った1個の光子が シリコンセルに衝突した場合 電子は束縛から外れ ホールを残します マイナスの電荷をもった電子と プラスの電荷をもったホールは 自由に周辺へと移動できます しかし PN接合面の電界のため これらは一方向へのみ移動します 電子はN極側へ ホールはP極側へ移動します 移動可能となった電子は セル上部の薄い金属片に集まります そこから外部の回路を通り 導電性アルミニウム層に戻るまでに 導電性アルミニウム層に戻るまでに バルブを点灯させるなどの 電気的な働きをします 各セルの出力は0.5ボルト程ですが 連結することで 多くの電力を供給できます 12個の光起電性セルで 携帯電話は充電できますが 家庭全体に電力を供給するには 多くのセルが必要です ソーラーセルの中で動くものは 電子だけであり 電子は元の場所に戻ります 摩耗したり消費するものがないため セルは何十年も使用できます ではなぜ私たちは全てを太陽エネルギーに 依存できないのでしょうか 政治的な背景があります いうまでもなく 既存の事業を維持しようと ロビー活動を行う企業のことです しかしここでは物理的、論理的な観点から 見てみましょう もっとも明らかなことは 太陽エネルギーの量は 地域により異なるということです ある地域は他の地域よりも 晴れの日が多くあります また 安定的ではありません 曇りの日や夜は 太陽エネルギーが少なくなります 全てを太陽エネルギーに依存するには 晴れている所から曇っている所へ 効率的に配電するシステムや 効率的な電気の貯蔵方法が必要です セル自体の効率も解決すべき問題です 太陽光が吸収されずに反射されたり 飛び出た電子が 電気回路に入る前にホールへ戻ると 光子のエネルギーは無駄となります 現在のソーラーセルは 最も効率的なものでも 光から電気への変換効率は わずか46%であり 商用システムの多くは 15~20%程の効率しかありません このような制約があるものの 現在の技術でも 全世界の電力需要を賄うことができます それにはインフラを整える資金や 広大な土地が必要です 数万から数十万平方キロ程度の土地が 必要と見積もられます 膨大に見えますが サハラ砂漠だけでも 700万平方キロ以上あります またセル性能の向上や価格低下により 従来の送電網との競争が行われています 水面に浮かぶソーラーファームなどは 町の景色を一変させます 想像の話は別として 現実には10億人以上の人々が 安定した送電網による 電力供給を受けられずにいます 特に晴れの日が多いと言われる 発展途上国に多く見られます 特に晴れの日が多いと言われる 発展途上国に多く見られます これらの地域では 太陽エネルギーは 灯油などの既存の選択肢に比べ 安く安全に利用できます しかし フィンランドやシアトルなどの地域では 太陽エネルギーの有効利用には まだ時間がかかるでしょう