WEBVTT

00:00:19.650 --> 00:00:22.243
音楽は言葉だ

00:00:23.135 --> 00:00:26.834
音楽も話し言葉も
その役割は同じ

00:00:26.834 --> 00:00:29.184
両方とも表現の手段

00:00:29.892 --> 00:00:32.844
コミュニケーションの
ための道具だ

00:00:33.675 --> 00:00:36.249
音楽や言葉を
人は読み書きできて

00:00:36.880 --> 00:00:38.876
また それには
人を笑わせたり

00:00:38.876 --> 00:00:40.182
涙させたり 自問させたり

00:00:40.182 --> 00:00:43.370
訴えかける力もある

00:00:44.016 --> 00:00:47.740
もちろん 両方とも
感動を生む

00:00:50.248 --> 00:00:53.263
言葉よりも音楽の方が
力を持つことだってある

00:00:53.263 --> 00:00:57.873
感情に訴えるとき 音楽を
頭で理解する必要はないから

00:00:59.596 --> 00:01:02.852
音楽は言葉だという点には
多くの音楽家が同意するが

00:01:02.852 --> 00:01:06.003
音楽がそんな扱いを
受けることは稀だ

00:01:06.003 --> 00:01:09.108
優れた教師に付いて
厳しい練習に耐え

00:01:09.108 --> 00:01:13.550
初めて 習得できるものだと
思われている

00:01:13.550 --> 00:01:16.142
この指導方式は数百年に渡って
成功を収めてきた

00:01:16.142 --> 00:01:17.954
この指導方式は数百年に渡って
成功を収めてきた

00:01:17.954 --> 00:01:19.014
しかし…

00:01:19.014 --> 00:01:20.941
時間が掛かり過ぎる

00:01:20.941 --> 00:01:23.129
本当に時間が
掛かり過ぎだ

00:01:30.544 --> 00:01:33.994
子供の母国語習得を
考えてみるといい

00:01:33.994 --> 00:01:38.013
特に どう学んだかを
よく考えてほしい

00:01:39.044 --> 00:01:41.199
人は赤ん坊の時から
しゃべり始める

00:01:41.199 --> 00:01:43.898
言葉が完璧でなくても

00:01:43.898 --> 00:01:45.762
ミスが許される

00:01:45.762 --> 00:01:47.749
いくら間違えようと

00:01:47.749 --> 00:01:50.887
親はただ
微笑むばかりだ

00:01:55.164 --> 00:01:59.715
話し方を学ぶため週２回
お稽古に通うなんてことはしない

00:01:59.715 --> 00:02:03.024
話す相手の多くは
初心者ではなく

00:02:03.024 --> 00:02:06.237
流暢な話者だ

00:02:07.668 --> 00:02:10.732
十分上達するまでは
他の赤ん坊とだけ話すよう

00:02:10.732 --> 00:02:13.708
親に言われたとしたら
どうなるか？

00:02:15.370 --> 00:02:19.644
まともな会話が出来る前に
大人になってしまうだろう

00:02:22.075 --> 00:02:24.087
音楽の言い方をするなら

00:02:24.087 --> 00:02:28.700
赤ん坊でもプロと
ジャムセッションできるのだ

00:02:36.608 --> 00:02:41.066
母国語を学ぶように音楽にも
自然体で取り組めれば

00:02:41.066 --> 00:02:45.938
母国語のように短期間で
習得できる

00:02:45.948 --> 00:02:50.095
そのことは
音楽家のいる家庭に育った

00:02:50.095 --> 00:02:52.598
子供を見ると分かる

00:03:26.352 --> 00:03:30.265
音楽を教え学ぶ時の
キーポイントを紹介しよう

00:03:31.511 --> 00:03:35.882
１. 最初は間違っても
構わず演奏させること

00:03:36.251 --> 00:03:38.503
空想のギターで
遊んでいる子供に

00:03:38.503 --> 00:03:42.343
音を外すなんてことは
ないんだから

00:03:42.343 --> 00:03:44.418
２. 日常的に 優れた音楽家と

00:03:44.418 --> 00:03:48.279
一緒に演奏できる機会を
設けること

00:03:48.802 --> 00:03:52.745
３. 「練習」ではなく
「演奏」を楽しませること

00:03:52.745 --> 00:03:56.260
演奏を重ねるにつれて
自分から練習するようになる

00:03:56.260 --> 00:03:58.165
音楽とは楽器からではなく

00:03:58.165 --> 00:04:00.161
音楽家からわき出るものだ

00:04:01.746 --> 00:04:06.044
忘れていけない大切なことは
表現したいことがあるときにこそ

00:04:06.044 --> 00:04:09.460
言葉は力を発揮するということだ

00:04:09.476 --> 00:04:12.840
先生が何人いても生徒の
表現したいものは分からない

00:04:13.449 --> 00:04:17.226
指示されたことしか
表現しなくなるだけだ

00:04:21.334 --> 00:04:25.671
子供たちは書くことを
習う前に話し始める

00:04:25.892 --> 00:04:30.521
初めから規則ばかりだったら
勢いを削がれてしまう

00:04:31.167 --> 00:04:36.332
オレに言わせれば 音楽にも
同じことが当てはまる

00:04:36.332 --> 00:04:40.187
結局のところ 音楽もまた
一種の言葉なんだ