WEBVTT 00:00:11.136 --> 00:00:13.756 すごくいいアイディアがあるんです! 世界を変えるもの! 00:00:13.780 --> 00:00:16.174 すごくて 皆衝撃を受けるでしょう 00:00:16.198 --> 00:00:18.100 このアイディアは僕の可愛い赤ちゃんです 00:00:18.423 --> 00:00:20.852 誰もが 可愛い赤ちゃん大好きです 00:00:20.876 --> 00:00:22.817 僕だって可愛い赤ちゃんでした 00:00:22.841 --> 00:00:25.317 これは僕のお父さんと僕 生まれて数日後 00:00:26.041 --> 00:00:27.680 プロダクト・デザインの世界では 00:00:27.704 --> 00:00:30.457 可愛い赤ちゃんはコンセプトカーみたいです 00:00:30.496 --> 00:00:32.381 それは素晴らしい 00:00:32.406 --> 00:00:35.545 見た瞬間に「今すぐ買わないと!」 って思っちゃうようなやつです 00:00:35.569 --> 00:00:37.940 するとなぜ 今年の新車は 00:00:37.964 --> 00:00:41.228 去年の新車とほとんど同じに見えるのか? 00:00:41.252 --> 00:00:43.024 (笑) 00:00:43.048 --> 00:00:45.866 デザイン・スタジオと工場の間で 何を間違えたのだろう? 00:00:45.890 --> 00:00:48.294 今日私は可愛い赤ちゃんの話ではなく 00:00:48.318 --> 00:00:51.059 デザイン世界の ぎくしゃくした「思春期」についての話です 00:00:51.083 --> 00:00:55.661 かっこ悪い十代のあの年頃のこと 00:00:55.685 --> 00:00:58.628 世界の仕組みを理解しようと 頑張っている時です 00:00:59.607 --> 00:01:01.242 新生児の健康についての研究から 00:01:01.266 --> 00:01:03.694 例を挙げてみます 00:01:03.718 --> 00:01:05.349 こういう問題です 00:01:05.373 --> 00:01:09.389 毎年世界中の 主に途上国で 400万の乳児が 00:01:09.413 --> 00:01:11.774 一歳になる前に 00:01:11.798 --> 00:01:13.626 いや 満一か月を迎える前に亡くなります 00:01:13.650 --> 00:01:15.310 なんとこの乳児の半分 00:01:15.334 --> 00:01:17.548 約180万の新生児が 00:01:17.572 --> 00:01:20.460 生まれて3日から7日ほどの間 00:01:20.484 --> 00:01:23.206 暖められているだけで 生存できることが 判明しました 00:01:23.230 --> 00:01:26.931 この写真はネパールのカトマンズにある 新生児の集中治療室(NICU) 00:01:26.955 --> 00:01:29.664 毛布にくるまれただけの赤ちゃんは このような保温器に入るべきなんです 00:01:29.688 --> 00:01:31.337 毛布にくるまれただけの赤ちゃんは このような保温器に入るべきなんです 00:01:31.361 --> 00:01:34.157 これはカトマンズのNICUで見た 00:01:34.181 --> 00:01:36.854 寄付された日本のアトム保温器 00:01:37.425 --> 00:01:38.591 こういうのが必要なんです 00:01:38.615 --> 00:01:41.949 おそらくこれは 日本の病院が医療機器を更新した時に 00:01:41.973 --> 00:01:45.402 古いものをネパールに寄付したんだと思います 00:01:45.726 --> 00:01:48.791 けれどエンジニアとか スペアパーツがないと 00:01:48.815 --> 00:01:52.234 すぐにガラクタになってしまいます 00:01:53.353 --> 00:01:56.591 この問題は僕たちが どうにか手助けできそうなのです 00:01:57.058 --> 00:02:00.832 赤ちゃんを一週間暖かい環境で守ることに 複雑な科学技術は必要ではありません 00:02:00.856 --> 00:02:02.239 だから僕たちは 00:02:02.263 --> 00:02:06.134 ボストンで医学研究を行っている組織と協同で 00:02:06.158 --> 00:02:09.074 外国での使用者に関する研究を 何か月も行い 00:02:09.098 --> 00:02:11.804 デザイナーのように 人間を中心に考えました 00:02:11.828 --> 00:02:13.901 「人々が必要にしているものは何だろう」 00:02:14.675 --> 00:02:16.768 ポストイットを何千枚も使って 00:02:17.692 --> 00:02:21.115 原型を何十も作ってやっとできたのが 00:02:21.139 --> 00:02:24.107 これです ネオナーチャー幼児保温器 00:02:24.131 --> 00:02:27.805 たくさんの工夫が施されていて 満足な出来上がりです 00:02:27.829 --> 00:02:30.143 コンセプトカーとは違って 00:02:30.168 --> 00:02:32.520 美しい物と 00:02:32.545 --> 00:02:35.024 機能的なものを組み合わせようとします 00:02:35.048 --> 00:02:37.135 で このデザインで 00:02:37.160 --> 00:02:41.421 製造会社や影響力のある人に インスピレーションを与えて 00:02:41.446 --> 00:02:43.955 この器械を使ってみてほしいんです 00:02:44.816 --> 00:02:47.107 けれど困ったこともあります 00:02:47.197 --> 00:02:51.171 この保温器に入ったことがある赤ちゃんは まだ1人しかいません 00:02:51.195 --> 00:02:54.438 「タイム」のために写真を撮ったときだけ 00:02:55.068 --> 00:02:57.593 おかげで世間には知られています 00:02:57.695 --> 00:03:00.370 このデザインをみんなに見てもらいたいのです 00:03:00.394 --> 00:03:02.260 いろんな賞ももらったけれど 00:03:02.284 --> 00:03:04.546 ブービー賞をもらった気分でした 00:03:05.306 --> 00:03:07.006 私たちは美しいものを作りたかったんです 00:03:07.030 --> 00:03:10.167 世界をより良いところにするために 00:03:10.191 --> 00:03:13.845 けど唯一この保温器に一瞬だけ入った子どもは 暖まりもしなかっただろうね 00:03:13.869 --> 00:03:19.576 これで分かったのが インスピレーションのためにデザインするのは 00:03:19.600 --> 00:03:23.126 なんだか う〜ん 僕が目指していたものとしては 00:03:23.150 --> 00:03:26.560 スピードが足りないか うまくいかない つまり効果的じゃないんです 00:03:26.584 --> 00:03:29.621 そうすると 本当は僕は成果を出す為に デザインをしたいことに気づきました 00:03:29.645 --> 00:03:33.341 美しいものを作りたいわけではない 世界を良い場所にしたいんです 00:03:33.365 --> 00:03:35.150 ネオナーチャーを設計しているとき 00:03:35.174 --> 00:03:38.615 僕らは保温器を使う人に一番気を配りました 00:03:38.639 --> 00:03:41.242 例えば貧しい家族 地方のお医者さん 00:03:41.266 --> 00:03:44.422 忙しい看護師さん それに修理するエンジニアのこととかを 00:03:44.446 --> 00:03:47.658 だから全てにちゃんと気を使って きちんとしたつもりでした 00:03:47.682 --> 00:03:50.548 うまくいく製品を作るには 00:03:50.572 --> 00:03:53.435 関わってくる人の繋がりが もっと広いとわかってきました 00:03:53.459 --> 00:03:56.149 製造、財務、流通、法規制 00:03:56.173 --> 00:03:58.426 PATHのマイケル・フリーは 00:03:58.450 --> 00:04:01.084 こういう製品は 誰が「選び、使い、費用を払う」のか 00:04:01.108 --> 00:04:02.398 考えるべきだ と言います 00:04:02.422 --> 00:04:04.866 ベンチャー資本家のいつもの質問が 大事です 00:04:04.890 --> 00:04:07.740 「あなたの事業は何ですか? そしてお客は誰ですか?」 00:04:07.764 --> 00:04:09.037 僕らのお客は誰か... 00:04:09.529 --> 00:04:10.697 よく見てみましょう 00:04:10.721 --> 00:04:13.992 バングラデシュの病院の院長です 00:04:14.016 --> 00:04:16.853 なんと彼は医療器具を買わないのです 00:04:16.877 --> 00:04:19.642 そういう選択は保健省や 海外の寄贈者が決め 00:04:19.666 --> 00:04:20.991 そういう選択は保健省や 海外の寄贈者が決め 00:04:21.015 --> 00:04:22.396 病院に送り込まれてきます 00:04:22.739 --> 00:04:26.230 あらゆる国に医療器具を提供している この製造会社 00:04:26.254 --> 00:04:29.164 魚を釣るためには 魚がいるところに行かなきゃいけないんです 00:04:29.188 --> 00:04:32.525 新しい市場は ― そこに魚がいるのですが 00:04:32.549 --> 00:04:35.644 こんな国に出現してくる中流階級の 00:04:35.668 --> 00:04:39.122 贅沢病 心臓病と不妊症なのです 00:04:39.146 --> 00:04:43.624 これで分かるのは 成果をあげるデザインというのは 00:04:44.848 --> 00:04:48.372 製造と流通を配慮したデザインだ ということです 00:04:48.396 --> 00:04:50.202 これはすごく重要なことでした 00:04:50.607 --> 00:04:54.773 次にこの教訓を 新しいプロジェクトで実践しようとしました 00:04:54.797 --> 00:04:57.306 まず製造者から最初に考えはじめました 00:04:57.330 --> 00:04:59.628 ベトナムのMTTSという 00:04:59.652 --> 00:05:03.050 東南アジアの新生児のための製造企業 00:05:03.074 --> 00:05:04.958 もう一つのパートナーは 「イースト・ミーツ・ウェスト」 00:05:04.982 --> 00:05:07.608 アメリカを基盤にしてその技術を 00:05:07.632 --> 00:05:10.282 地域の貧しい病院に流通させている組織です 00:05:10.306 --> 00:05:12.989 彼らに「何が欲しいんですか?」と まず聞きました 00:05:13.013 --> 00:05:14.742 「どういう問題を解決したいの?」 00:05:14.766 --> 00:05:17.271 彼らは「新生児黄疸についての仕事をしよう」 と言いました 00:05:17.295 --> 00:05:21.357 これは複雑な世界全体の問題です 00:05:21.381 --> 00:05:25.120 黄疸は世界中の新生児の 3分の2がかかる病気です 00:05:25.144 --> 00:05:29.668 かかった新生児の約10人の中の1人は 00:05:29.692 --> 00:05:32.172 治療しないで黄疸が悪くなると 00:05:32.196 --> 00:05:34.869 一生障害を残すか 00:05:34.893 --> 00:05:37.434 死ぬこともあります 00:05:37.930 --> 00:05:39.649 黄疸を治療するには一つの方法があります 00:05:39.673 --> 00:05:42.213 交換輸血といって 00:05:42.237 --> 00:05:46.081 危険性を伴い 高額な治療費が必要になります 00:05:46.105 --> 00:05:47.890 もう一つ方法があります 00:05:47.914 --> 00:05:53.557 技術が必要で とても複雑 少々手ごわい方法です 00:05:53.581 --> 00:05:55.803 青い光で子供を照らすのです 00:05:55.827 --> 00:05:56.889 (笑) 00:05:57.313 --> 00:06:00.764 明るい青色の光で 乳児の皮膚の広範囲を照らすのです 00:06:00.788 --> 00:06:02.669 なぜこれが難しいのでしょう 00:06:05.093 --> 00:06:08.374 僕はMITに行ってみて 助けてもらうことにしました 00:06:08.459 --> 00:06:09.895 (笑) 00:06:09.918 --> 00:06:11.085 この写真を見て下さい 00:06:11.109 --> 00:06:15.617 これはアメリカの病院のためにデザインされた オーバーヘッド・フォトセラピー装置 00:06:15.641 --> 00:06:17.619 こうやって使われるはずなんです 00:06:17.643 --> 00:06:21.512 一人の赤ちゃんの真上に置いて照らす 00:06:24.066 --> 00:06:25.805 アメリカの病院以外ではどうか 00:06:25.829 --> 00:06:28.038 海を越えてアジアの混んだ施設に送ってみたら 00:06:28.062 --> 00:06:29.514 こうやって使われていたのです 00:06:30.738 --> 00:06:33.961 フォトセラピーは光の強さで効果が出ます 00:06:33.985 --> 00:06:37.392 この画面に見える濃い青の四角が 効果のある箇所です 00:06:37.416 --> 00:06:39.447 けど本当に使われている時は このような感じです 00:06:39.471 --> 00:06:43.152 端っこにいる新生児は 効果的なフォトセラピーを受けていません 00:06:43.776 --> 00:06:47.202 けれどもトレーニングや光度計がなかったら 00:06:47.226 --> 00:06:48.544 わからなくて当然でしょう 00:06:49.036 --> 00:06:51.097 他にも同じような例があります 00:06:51.121 --> 00:06:52.943 これはNICUです 00:06:52.967 --> 00:06:54.929 お母さんが赤ちゃんに会うために来ています 00:06:54.953 --> 00:06:57.448 お母さんは帝王切開したばかりかもしれません 00:06:57.472 --> 00:06:59.338 それでもう疲れていて 00:06:59.362 --> 00:07:00.735 お母さんは自分の子どもに会いにきます 00:07:00.759 --> 00:07:03.894 彼女は我が子が 裸で青いライトの下で寝ているところをみて 00:07:03.918 --> 00:07:06.033 十分保護されていないように見えます 00:07:06.057 --> 00:07:09.069 だから母親が毛布を赤ちゃんに かけてしまうことはよくあることです 00:07:09.914 --> 00:07:13.788 フォトセラピーの立場からは良くないことだし 00:07:13.812 --> 00:07:15.686 なんとも馬鹿げた話です 00:07:15.736 --> 00:07:19.226 しかし よく考えてみると 00:07:19.251 --> 00:07:22.251 僕にとっては一番 00:07:27.474 --> 00:07:29.685 難しい教訓だったんだけど 00:07:30.323 --> 00:07:33.577 結果に焦点を当てると 00:07:35.110 --> 00:07:38.645 馬鹿な使用者なんて存在しません 00:07:38.670 --> 00:07:40.085 あるのは馬鹿な製品だけ 00:07:40.110 --> 00:07:41.948 実存主義者のように考えるべきです 00:07:41.972 --> 00:07:44.036 描けたかもしれない絵画ではなくて 00:07:44.060 --> 00:07:46.075 本当に描いた絵画が問題なのです 00:07:46.304 --> 00:07:48.593 実用的にデザインすること 00:07:48.593 --> 00:07:51.424 人はどうやってこれを使うのか 00:07:51.449 --> 00:07:54.781 同じく パートナーのMTTSについて考えてみると 00:07:54.806 --> 00:07:58.308 彼らは今まで素晴らしい製品を 新生児の病気を治療するために作ってきました 00:07:58.333 --> 00:08:00.642 これは上から子どもを暖める製品と CPAPです 00:08:00.666 --> 00:08:03.411 安くてしっかりしています 00:08:03.435 --> 00:08:06.272 ベトナムで5万人もの子供を治療してきました 00:08:06.296 --> 00:08:07.653 しかしまたここで問題があります 00:08:07.677 --> 00:08:10.348 世界中の医者と病院の管理者は テレビを見ているんです 00:08:10.348 --> 00:08:15.328 “ER” とか勘弁してください 00:08:15.380 --> 00:08:19.029 医療器具の外見が どうあるべきか みんな知っています 00:08:19.537 --> 00:08:22.568 彼らは実用性より SF ばりの機器が欲しいんです 00:08:22.949 --> 00:08:24.707 馬鹿らしくて信じがたいですが 00:08:24.731 --> 00:08:27.898 世界には安っぽくておんぼろに見える 器具を置くぐらいだったら 00:08:27.922 --> 00:08:29.978 何もない方がいいと考える病院もあるんです 00:08:30.002 --> 00:08:33.296 使用者に製品を使ってもらうには 信用されないといけません 00:08:33.320 --> 00:08:34.727 信頼性が表に見える物です 00:08:34.751 --> 00:08:36.243 成果を得るためには 00:08:36.267 --> 00:08:38.644 デザインの見た目も重要だ ということが分かります 00:08:38.668 --> 00:08:41.174 今までのこの情報を取り入れて 00:08:41.198 --> 00:08:43.530 今度こそ完璧な装置を作りたいと思いました 00:08:43.554 --> 00:08:44.942 そしてこれを開発しました 00:08:44.966 --> 00:08:46.902 これはファイアーフライ・フォトセラピー装置 00:08:46.926 --> 00:08:49.778 今回はコンセプトカーでは止めませんでした 00:08:50.587 --> 00:08:53.841 最初から製造者と話しました 00:08:53.865 --> 00:08:57.009 僕らの目標は 00:08:57.033 --> 00:08:59.715 パートナーのMTTSが本当に作れる 最新式装置を製造することです 00:08:59.739 --> 00:09:03.826 彼らの仕事の仕方を見て 経営資源も考え 00:09:03.850 --> 00:09:06.056 本当に製造できる装置を提案するのです 00:09:06.405 --> 00:09:09.595 それが製造におけるデザインの問題です 00:09:09.620 --> 00:09:11.455 実用性については 00:09:11.479 --> 00:09:13.788 ファイアーフライには かごが一つあるのが見えます 00:09:13.812 --> 00:09:15.685 1人の赤ちゃんしか入れられません 00:09:15.709 --> 00:09:19.743 この装置をどのように使わなければならいかが すぐに分かります 00:09:19.767 --> 00:09:21.640 2人以上子どもを入れようとしたら 00:09:21.664 --> 00:09:23.693 積み重ねるしかない 00:09:23.717 --> 00:09:25.349 (笑) 00:09:25.373 --> 00:09:30.398 間違えにくいような構造にしました 00:09:30.868 --> 00:09:33.535 言い換えると 一番正しい使い方が 00:09:33.559 --> 00:09:35.497 一番簡単な方法でもないといけないんです 00:09:36.921 --> 00:09:40.387 お母さんの例に戻ります 00:09:41.457 --> 00:09:45.010 お母さんは赤ちゃんが 寒そうだから毛布をかけてしまいます 00:09:45.034 --> 00:09:47.956 この装置は光が赤ちゃんの 上と下に設置してあります 00:09:47.980 --> 00:09:50.017 もしお母さんが毛布をかけたとしても 00:09:50.041 --> 00:09:52.992 効果的なフォトセラピーを下から受けられます 00:09:53.836 --> 00:09:55.154 最後に 00:09:55.578 --> 00:09:57.473 インドの友達が教えてくれました 00:09:57.497 --> 00:10:00.478 もし電子装置を 00:10:00.502 --> 00:10:02.544 アジアで販売したいんだったら 00:10:02.568 --> 00:10:05.013 ゴキブリを訓練してすべての部品に 00:10:05.037 --> 00:10:07.489 おしっこをかけさせてみないと いけないということです 00:10:07.513 --> 00:10:09.297 (笑) 00:10:09.321 --> 00:10:10.680 面白い冗談だと思うでしょう? 00:10:10.704 --> 00:10:12.918 平和部隊でノートパソコンを持っていました 00:10:12.942 --> 00:10:15.146 スクリーンに黒いピクセルがたくさんあって 00:10:15.170 --> 00:10:17.955 よく見てみたら全部アリの死骸だったんです 00:10:17.979 --> 00:10:20.043 パソコンに入り込んで死んじゃった 00:10:20.067 --> 00:10:21.218 かわいそうなアリさん 00:10:21.242 --> 00:10:22.782 (笑) 00:10:22.806 --> 00:10:26.370 「ファイアーフライ」は電子機器だから 00:10:26.394 --> 00:10:29.116 熱くなる電子機器を冷やすために 通気口かファンをつけるのが普通です 00:10:29.140 --> 00:10:30.384 熱くなる電子機器を冷やすために 通気口かファンをつけるのが普通です 00:10:30.408 --> 00:10:35.193 通気口の横に「入らないでね」 と書いても意味がないし 00:10:35.217 --> 00:10:37.216 通気口をつけないことにしました 00:10:37.240 --> 00:10:38.604 「ファイアーフライ」は 完全に内部が密閉されています 00:10:40.565 --> 00:10:42.157 こういう教訓を 00:10:43.565 --> 00:10:45.765 ネオナーチャーを作っているとき 00:10:46.481 --> 00:10:49.117 思春期の若者みたいだと思っていたけれど 00:10:49.141 --> 00:10:51.124 デザイナーとして悩む方がもっと大変でした 00:10:52.848 --> 00:10:55.958 僕は「世界を変えたい 00:10:55.982 --> 00:10:58.725 もっと製造と流通について考えて 00:10:58.749 --> 00:11:02.740 もっと実用性について考えないと 00:11:02.764 --> 00:11:07.464 失敗したら言い訳はもうダメ! 00:11:07.504 --> 00:11:09.378 実存主義者のように考えると 00:11:09.402 --> 00:11:12.642 馬鹿な使用者はいなくて 馬鹿な製品だけが存在するんです 00:11:12.666 --> 00:11:15.036 難しい質問を自分に投げかけるんです 00:11:15.060 --> 00:11:17.386 私たちが望む世界のためのデザインか 00:11:18.440 --> 00:11:20.718 今ある世界のためにデザインをしているのか 00:11:21.106 --> 00:11:23.220 これからの世界のために デザインをしているのか 00:11:23.244 --> 00:11:24.538 準備ができていようがいまいが 00:11:24.562 --> 00:11:27.581 ぼくはプロダクト・デザインの世界に入って 00:11:27.962 --> 00:11:29.825 世界を変えたいんだったら 00:11:29.825 --> 00:11:33.212 成果をデザインしなくてはいけないことを 学びました 00:11:33.212 --> 00:11:34.977 そういうデザインこそ 意味があります 00:11:35.001 --> 00:11:36.153 ありがとうございました 00:11:36.177 --> 00:11:39.795 (拍手)