わかりやすい心臓の図を見つけました。 体のどこにあるかよく分かります。 心臓は肋骨に囲まれています。 そしてその横には肺があります。 これが右、こちらが左の肺です。 心臓はこのように肺の間にあります。 左右はこの人から見た右と左です。 こちらから見ると反対になります。 このように心臓は肺と肺の間で、肋骨に守られています。 その下にはこんな風に、 とても大事な筋肉があります。 あまり注目されないし、運動するときにも意識されませんが、 隔膜といいます。 この隔膜と肋骨は1つの部屋を作っていて、 隔膜が床に、肋骨が壁と天井にあたります。 中には肺と心臓が収まっています。 この部分を胸部といいます。 では心臓はどんな働きをするのでしょう。 これは心臓の拡大図です。 これが右の肺、反対側には左の肺があります。 これが肋骨に囲まれているのですが、割愛します。 書き入れると心臓が見えにくいからです。 さて、心臓の働きについて考えるとき、細胞を思い浮かべるとわかりやすい。 細胞をここに描きましょう。 つま先の細胞ということにしましょう。 細胞が生きていくために、この近くには血管があります。 体のどこの細胞でも、近くには血管があります。 このつま先の細胞が生き続けるためには 酸素や、栄養などが必要です。 細胞が生き続けるには、こういったものが必要です。 その一方で外に出すものもあります。 私達の体と同じく、余分なものを排出するのです。 細胞の老廃物といえば二酸化炭素です。 今、血液が流れていないと仮定します。 近くにある血管にも血流はありません。 つま先の細胞が老廃物を排出すると、 こんな風に溜まっていきます。 血液が流れていないからです。 細胞の周りにも溜まっていきます。 そして老廃物で覆われてしまうのです。 酸素も栄養も運ばれてきません。 一分もすれば、ここは暮らしにくいなと細胞は思うでしょう。 悲しい気持ちになります。 こんな状態が続くと細胞は死んでしまいます。 細胞には、足であれ皮膚であれ、どの細胞も 生きている限り、血流が必要です。 血が流れていれば状況は違います。 このような老廃物は流されていってしまいます。 ゴミが運ばれて、家が綺麗になるようなものです。 血液が流れれば、酸素や栄養も運ばれてきます。 こうして細胞は気分良くなり、健康になるのです。 体中の細胞をこんな状態にするには 体中の血液がうまく循環している事が大事です。 これがポイント1。 体中の血液は滞り無く循環していなければなりません。 体中にある何兆個という細胞に血液を循環させるには 強力なポンプが必要です。 血液を吸い込んで、それを吐き出せるようなポンプです。 それができるのが心臓であり、心臓の役目なのです。 血液を体中に送り出して循環させる。 これが心臓の働きの一つめです。 1つめの働きが血液を送り出すこと。 体全体の流れを作り出します。 体中にある細胞に血液を送り出すのです。 どのようにして血液が送り出されるのか、 この図を見ると分かります。 これが静脈です。 こちらが動脈。 血液は動脈を通ってこちらに流れます。 こちらの方からは2本の静脈に血液が流れます。 その内の1本は上大静脈と呼ばれるものです。 ここからは見えませんが、 ここにはもう一本の静脈、下大静脈があります。 この2本の静脈が体中の血液を吸い込んで、 心臓に送り込んでいるのです。 心臓が拍動によって押し出した血液は動脈に流れます。 この動脈を大動脈といいます。 血液はこのようにして心臓の力で循環しているのです。 心臓の働きは他にもあります。 ふたつ目は肺に血液を送り出すことです。 肺血流といいます。 細胞は酸素を欲しがっていますね。 老廃物も出します。 血液の循環は大切なことですが、 循環するだけでは老廃物を除去できず、酸素も供給されません。 細胞にとっては住みにくい。 血液の循環と同時に酸素も必要です。二酸化炭素の除去も。 ここで肺の登場です。 血液は大動脈に送り出される前に、肺に送られるのです。 左の肺と右の肺に送り込まれ、 右と左の肺から血液が戻ってきます。 そして心臓の収縮によって大動脈に送られるのです。 ここで血液はいったん血管を出て肺の中を循環する。 これを肺血流といいます。 さて、最後にこのグニャグニャ曲がった血管です。 心臓全体を覆っています。 これは何でしょうか。 青いのが静脈、赤いのが動脈です。 これは体全体の循環なのか、肺血流なのか、あるいは別物か。 これらの血管を冠状血管といいます。 先ほど動脈、静脈という言葉が出てきましたが、 ここにある血管を総称して冠状血管といいます。 この環状血管は心臓の筋肉に酸素を供給しています。 心臓は何万個という細胞からできています。 この細胞も、つま先の細胞と同様 酸素や栄養素を必要とし、老廃物も出します。 ですからそれを供給する血管が必要なのです。 これが冠状血管の役目です。 心臓に酸素や栄養素を供給しているのです。 心臓の働きを助けているのなら、 これは体全体の循環に繋がっているのでしょうか。 肺の血流なのでしょうか。 細胞に酸素を供給するという点からは 冠状血管は体全体の循環だと言えます。