1 00:00:02,236 --> 00:00:06,193 わかりやすい心臓の図を見つけました。 2 00:00:06,193 --> 00:00:09,801 体のどこにあるかよく分かります。 3 00:00:09,801 --> 00:00:15,284 心臓は肋骨に囲まれています。 4 00:00:15,284 --> 00:00:19,892 そしてその横には肺があります。 5 00:00:19,892 --> 00:00:24,593 これが右、こちらが左の肺です。 6 00:00:24,593 --> 00:00:28,274 心臓はこのように肺の間にあります。 7 00:00:28,274 --> 00:00:35,117 左右はこの人から見た右と左です。 8 00:00:35,117 --> 00:00:38,534 こちらから見ると反対になります。 9 00:00:38,534 --> 00:00:48,920 このように心臓は肺と肺の間で、肋骨に守られています。 10 00:00:48,920 --> 00:00:54,938 その下にはこんな風に、 11 00:00:54,938 --> 00:01:03,208 とても大事な筋肉があります。 12 00:01:03,208 --> 00:01:10,791 あまり注目されないし、運動するときにも意識されませんが、 13 00:01:10,791 --> 00:01:15,473 隔膜といいます。 14 00:01:15,473 --> 00:01:19,977 この隔膜と肋骨は1つの部屋を作っていて、 15 00:01:19,977 --> 00:01:28,126 隔膜が床に、肋骨が壁と天井にあたります。 16 00:01:28,126 --> 00:01:33,771 中には肺と心臓が収まっています。 17 00:01:33,771 --> 00:01:39,906 この部分を胸部といいます。 18 00:01:39,906 --> 00:01:42,833 では心臓はどんな働きをするのでしょう。 19 00:01:42,833 --> 00:01:50,990 これは心臓の拡大図です。 20 00:01:50,990 --> 00:01:59,059 これが右の肺、反対側には左の肺があります。 21 00:01:59,059 --> 00:02:04,071 これが肋骨に囲まれているのですが、割愛します。 22 00:02:04,071 --> 00:02:06,923 書き入れると心臓が見えにくいからです。 23 00:02:06,923 --> 00:02:14,354 さて、心臓の働きについて考えるとき、細胞を思い浮かべるとわかりやすい。 24 00:02:14,354 --> 00:02:21,671 細胞をここに描きましょう。 25 00:02:21,671 --> 00:02:31,158 つま先の細胞ということにしましょう。 26 00:02:31,158 --> 00:02:37,143 細胞が生きていくために、この近くには血管があります。 27 00:02:37,143 --> 00:02:41,356 体のどこの細胞でも、近くには血管があります。 28 00:02:41,356 --> 00:02:47,402 このつま先の細胞が生き続けるためには 29 00:02:47,402 --> 00:02:57,333 酸素や、栄養などが必要です。 30 00:02:57,333 --> 00:03:03,179 細胞が生き続けるには、こういったものが必要です。 31 00:03:03,179 --> 00:03:06,239 その一方で外に出すものもあります。 32 00:03:06,239 --> 00:03:08,885 私達の体と同じく、余分なものを排出するのです。 33 00:03:08,885 --> 00:03:21,454 細胞の老廃物といえば二酸化炭素です。 34 00:03:21,454 --> 00:03:24,176 今、血液が流れていないと仮定します。 35 00:03:24,176 --> 00:03:31,259 近くにある血管にも血流はありません。 36 00:03:31,259 --> 00:03:38,472 つま先の細胞が老廃物を排出すると、 37 00:03:38,472 --> 00:03:44,288 こんな風に溜まっていきます。 38 00:03:44,288 --> 00:03:48,519 血液が流れていないからです。 39 00:03:48,519 --> 00:03:52,210 細胞の周りにも溜まっていきます。 40 00:03:52,210 --> 00:03:56,406 そして老廃物で覆われてしまうのです。 41 00:03:56,406 --> 00:04:01,878 酸素も栄養も運ばれてきません。 42 00:04:01,878 --> 00:04:10,124 一分もすれば、ここは暮らしにくいなと細胞は思うでしょう。 43 00:04:10,124 --> 00:04:13,835 悲しい気持ちになります。 44 00:04:13,835 --> 00:04:18,019 こんな状態が続くと細胞は死んでしまいます。 45 00:04:18,019 --> 00:04:25,406 細胞には、足であれ皮膚であれ、どの細胞も 46 00:04:25,406 --> 00:04:31,688 生きている限り、血流が必要です。 47 00:04:31,688 --> 00:04:36,254 血が流れていれば状況は違います。 48 00:04:36,254 --> 00:04:42,845 このような老廃物は流されていってしまいます。 49 00:04:42,845 --> 00:04:51,505 ゴミが運ばれて、家が綺麗になるようなものです。 50 00:04:51,505 --> 00:04:56,977 血液が流れれば、酸素や栄養も運ばれてきます。 51 00:04:56,977 --> 00:05:04,244 こうして細胞は気分良くなり、健康になるのです。 52 00:05:04,244 --> 00:05:09,708 体中の細胞をこんな状態にするには 53 00:05:09,708 --> 00:05:13,541 体中の血液がうまく循環している事が大事です。 54 00:05:13,541 --> 00:05:15,909 これがポイント1。 55 00:05:15,909 --> 00:05:22,807 体中の血液は滞り無く循環していなければなりません。 56 00:05:22,807 --> 00:05:28,462 体中にある何兆個という細胞に血液を循環させるには 57 00:05:28,462 --> 00:05:31,643 強力なポンプが必要です。 58 00:05:31,643 --> 00:05:34,987 血液を吸い込んで、それを吐き出せるようなポンプです。 59 00:05:34,987 --> 00:05:40,211 それができるのが心臓であり、心臓の役目なのです。 60 00:05:40,211 --> 00:05:48,192 血液を体中に送り出して循環させる。 61 00:05:48,192 --> 00:05:52,394 これが心臓の働きの一つめです。 62 00:05:52,394 --> 00:05:57,639 1つめの働きが血液を送り出すこと。 63 00:05:57,639 --> 00:06:04,591 体全体の流れを作り出します。 64 00:06:04,591 --> 00:06:11,678 体中にある細胞に血液を送り出すのです。 65 00:06:11,796 --> 00:06:15,430 どのようにして血液が送り出されるのか、 66 00:06:15,430 --> 00:06:18,430 この図を見ると分かります。 67 00:06:18,430 --> 00:06:21,206 これが静脈です。 68 00:06:21,206 --> 00:06:26,755 こちらが動脈。 69 00:06:26,755 --> 00:06:31,539 血液は動脈を通ってこちらに流れます。 70 00:06:31,539 --> 00:06:36,288 こちらの方からは2本の静脈に血液が流れます。 71 00:06:36,288 --> 00:06:43,113 その内の1本は上大静脈と呼ばれるものです。 72 00:06:43,113 --> 00:06:47,476 ここからは見えませんが、 73 00:06:47,476 --> 00:06:51,597 ここにはもう一本の静脈、下大静脈があります。 74 00:06:51,597 --> 00:06:57,789 この2本の静脈が体中の血液を吸い込んで、 75 00:06:57,789 --> 00:07:00,520 心臓に送り込んでいるのです。 76 00:07:00,520 --> 00:07:07,753 心臓が拍動によって押し出した血液は動脈に流れます。 77 00:07:07,753 --> 00:07:13,574 この動脈を大動脈といいます。 78 00:07:13,574 --> 00:07:18,108 血液はこのようにして心臓の力で循環しているのです。 79 00:07:18,108 --> 00:07:21,272 心臓の働きは他にもあります。 80 00:07:21,272 --> 00:07:24,523 ふたつ目は肺に血液を送り出すことです。 81 00:07:24,523 --> 00:07:30,593 肺血流といいます。 82 00:07:30,593 --> 00:07:37,120 細胞は酸素を欲しがっていますね。 83 00:07:37,120 --> 00:07:40,277 老廃物も出します。 84 00:07:40,277 --> 00:07:44,623 血液の循環は大切なことですが、 85 00:07:44,623 --> 00:07:48,869 循環するだけでは老廃物を除去できず、酸素も供給されません。 86 00:07:48,869 --> 00:07:51,334 細胞にとっては住みにくい。 87 00:07:51,334 --> 00:07:56,283 血液の循環と同時に酸素も必要です。二酸化炭素の除去も。 88 00:07:56,283 --> 00:07:59,814 ここで肺の登場です。 89 00:07:59,814 --> 00:08:10,515 血液は大動脈に送り出される前に、肺に送られるのです。 90 00:08:10,515 --> 00:08:17,330 左の肺と右の肺に送り込まれ、 91 00:08:17,330 --> 00:08:21,146 右と左の肺から血液が戻ってきます。 92 00:08:21,146 --> 00:08:25,262 そして心臓の収縮によって大動脈に送られるのです。 93 00:08:25,262 --> 00:08:31,649 ここで血液はいったん血管を出て肺の中を循環する。 94 00:08:31,649 --> 00:08:34,234 これを肺血流といいます。 95 00:08:34,234 --> 00:08:40,092 さて、最後にこのグニャグニャ曲がった血管です。 96 00:08:40,092 --> 00:08:44,252 心臓全体を覆っています。 97 00:08:44,252 --> 00:08:46,868 これは何でしょうか。 98 00:08:46,868 --> 00:08:51,439 青いのが静脈、赤いのが動脈です。 99 00:08:51,439 --> 00:08:56,150 これは体全体の循環なのか、肺血流なのか、あるいは別物か。 100 00:08:56,150 --> 00:09:06,151 これらの血管を冠状血管といいます。 101 00:09:06,151 --> 00:09:10,997 先ほど動脈、静脈という言葉が出てきましたが、 102 00:09:10,997 --> 00:09:14,101 ここにある血管を総称して冠状血管といいます。 103 00:09:14,101 --> 00:09:20,278 この環状血管は心臓の筋肉に酸素を供給しています。 104 00:09:20,278 --> 00:09:26,687 心臓は何万個という細胞からできています。 105 00:09:26,687 --> 00:09:30,985 この細胞も、つま先の細胞と同様 106 00:09:30,985 --> 00:09:34,934 酸素や栄養素を必要とし、老廃物も出します。 107 00:09:34,934 --> 00:09:39,353 ですからそれを供給する血管が必要なのです。 108 00:09:39,353 --> 00:09:43,150 これが冠状血管の役目です。 109 00:09:43,150 --> 00:09:49,034 心臓に酸素や栄養素を供給しているのです。 110 00:09:49,034 --> 00:09:54,845 心臓の働きを助けているのなら、 111 00:09:54,845 --> 00:09:57,915 これは体全体の循環に繋がっているのでしょうか。 112 00:09:57,915 --> 00:10:00,268 肺の血流なのでしょうか。 113 00:10:00,268 --> 00:10:04,463 細胞に酸素を供給するという点からは 114 00:10:04,463 --> 00:10:08,463 冠状血管は体全体の循環だと言えます。