1 00:00:01,500 --> 00:00:04,940 シド・マイヤー「我々開発者の責任の 1つが―」 2 00:00:05,000 --> 00:00:08,790 「プレイヤーをプレイヤー自身から 守ることだと思うのです」 3 00:00:08,840 --> 00:00:15,979 開発者はゲームを作るとき、プレイヤーにとって 一番楽しくて面白い遊び方とはどんなものか― 4 00:00:16,039 --> 00:00:17,889 いつも考えている 5 00:00:17,949 --> 00:00:23,660 例えば Jake Solomon の考えでは、『XCOM』は プレイヤーが危険を冒している時が最高の状態だという 6 00:00:23,710 --> 00:00:28,500 彼は Rock Paper Shotgun 誌の中で 「危険性とは、敗北にも勝利にもつながる要素だ」と語った 7 00:00:28,550 --> 00:00:31,409 だがプレイヤー側は別の考えをすることが多い 8 00:00:31,459 --> 00:00:36,561 多くのプレイヤーは単純に、成功する可能性が 一番高そうな戦略に惹かれるからだ 9 00:00:36,611 --> 00:00:39,404 その戦略が 実際に楽しくなかったとしてもだ 10 00:00:39,454 --> 00:00:45,150 だからプレイヤーは単調な作業プレイをするし 同じ戦法を繰り返し、ゆっくり慎重にプレイする 11 00:00:45,200 --> 00:00:48,104 『Civilization 4』を開発した Soren Johnson が言うには― 12 00:00:48,154 --> 00:00:52,050 「機会があれば、プレイヤーはゲームの 面白さを最適化しようとする」 13 00:00:52,100 --> 00:00:55,361 彼はバグ技の悪用について語っていたが それでもこの引用は有効だと思う 14 00:00:55,421 --> 00:00:59,658 そしてこのようなことが『XCOM』で起きた プレイヤーが危険を冒すことは滅多になかった 15 00:00:59,718 --> 00:01:00,886 何でそうなったのか? 16 00:01:00,946 --> 00:01:07,406 むしろゆっくり移動し、慎重にプレイし、見張り能力を 多用したほうがずっと成功率が高いことに気付いたのだ 17 00:01:07,456 --> 00:01:12,010 つまりそれぞれの任務を、ほぼ同じ 「危険から逃げるやり方」でプレイすることが多かった 18 00:01:12,070 --> 00:01:15,380 だがゲーム設計の素晴らしい点は 開発者の微調整によって― 19 00:01:15,430 --> 00:01:19,820 プレイヤーが一番面白いと思うやり方で ゲームに取り組めるようになることだ 20 00:01:19,880 --> 00:01:22,739 問題は、その最善の方法は何なのか? ということだ 21 00:01:25,620 --> 00:01:31,049 最も明らかな答えは、望ましくない行動の 発生を防ぐシステムを追加することだ 22 00:01:31,109 --> 00:01:36,929 Firaxis は正にこれを実行した 『XCOM 2』の通常任務に、ターン制限を導入したのだ 23 00:01:36,979 --> 00:01:41,789 多くの任務には、何らかの時間制限がある 8ターン以内で通信網を遮断する 24 00:01:41,839 --> 00:01:45,570 6ターン以内で転送装置を破壊する 12ターン以内で VIP を撤収するとかだ 25 00:01:45,630 --> 00:01:49,586 そしてターン制限内で目的を達成できないと 任務は失敗だ 26 00:01:49,636 --> 00:01:54,849 つまり『XCOM 1』のようにマップを数センチずつ ゆっくり進むやり方は大幅に抑制されたので 27 00:01:54,899 --> 00:01:58,546 プレイヤーは急いで移動して 危険を冒すことを余儀なくされた 28 00:01:59,460 --> 00:02:02,654 『Spelunky』の開発中にも 同じことが起きた 29 00:02:02,704 --> 00:02:05,770 開発した Derek Yu 曰く 「私は Spelunky のプレイヤーに―」 30 00:02:05,820 --> 00:02:10,950 「プレイするたびに全部の宝やアイテムを集めさせたり あらゆる場所を探索させるつもりはありませんでした」 31 00:02:11,000 --> 00:02:18,349 「むしろ、難しい決断を強制して、正しい選択の満足感と 間違った選択による後悔の両方を体験させたかったのです」 32 00:02:18,399 --> 00:02:23,340 そこで彼は、2分30秒経過すると全ステージに 即死ゴーストが現れるようにして 33 00:02:23,390 --> 00:02:26,897 プレイヤーに圧をかけて だらだらプレイすることを防いだのだ 34 00:02:26,947 --> 00:02:32,819 この決定は意図した通りの効果をもたらしたが 同時にかなりの論争を巻き起こした 35 00:02:32,869 --> 00:02:35,960 『Spelunky』はそこまで叩かれなかった 1ステージ 2分30秒は余裕があるし 36 00:02:36,010 --> 00:02:40,077 それに実際、ゴーストで死ぬことはない 逃げて次ステージへ行ってもいいのだ 37 00:02:40,137 --> 00:02:45,400 だが多くの『XCOM 2』プレイヤーはターン制限を嫌がり それを無効化する MOD すら作った 38 00:02:45,450 --> 00:02:49,708 「ターン数制限にこれほど強い反発があるとは 思いませんでした」と Solomon は語る 39 00:02:49,758 --> 00:02:54,073 そして拡張版の「選ばれし者の戦い」で ターン制限は大幅に緩和された 40 00:02:56,970 --> 00:03:00,206 それじゃ何が悪かったのか? まぁ、理由はいろいろある 41 00:03:00,256 --> 00:03:05,555 大勢のプレイヤーは、単に慎重にプレイすることを 前作で楽しみ、続編でもそれを期待していた 42 00:03:05,605 --> 00:03:10,209 Solomon は「ターン制限のテーマ的な見せ方が 下手だったかもしれません」と語った 43 00:03:10,259 --> 00:03:14,706 だが 1つ確実なのは、一部のプレイヤーは 常に罰を嫌うということだ 44 00:03:14,756 --> 00:03:19,923 『XCOM 2』でゆっくり慎重にプレイすると 任務が失敗してしまうという事実のせいで 45 00:03:19,983 --> 00:03:24,439 こうしたプレイヤーは、特定のやり方でプレイした 自分のことをゲームが罰していると感じたのだ 46 00:03:24,499 --> 00:03:29,167 『World of Warcraft』の有名な話がある 僕は一度も やったことがないから間違ってたら申し訳ないが 47 00:03:29,227 --> 00:03:34,583 その話では、開発の Blizzard はみんなに長時間プレイして ほしくなかったので、あるシステムを β 版で導入した 48 00:03:34,633 --> 00:03:39,850 長時間プレイするほど、モンスターを倒すとかの行為で 得られる経験値が少なくなっていくシステムだ 49 00:03:39,910 --> 00:03:43,015 しかしプレイヤーはこれを嫌がった 数字が下がるのを見たくなかったのだ 50 00:03:43,065 --> 00:03:45,577 ゲームを遊んだことで 罰を受けるような感覚だ 51 00:03:45,627 --> 00:03:49,820 そこで Blizzard はシステムをひっくり返すという かなり賢い方法を使った 52 00:03:49,870 --> 00:03:53,821 つまり、ゲームを遊んでいない間 プレイヤーは常に休息ボーナスを貯め続け 53 00:03:53,871 --> 00:03:57,496 次にログインした際に、その分だけ 経験値を増加できるのだ 54 00:03:57,546 --> 00:04:02,641 Blizzard によれば本質的に同じ数字なのだが 罰ではなく報酬にしたことで 55 00:04:02,691 --> 00:04:04,981 ファンの反応はずっと良くなったという 56 00:04:05,041 --> 00:04:10,730 だから多くの場合、望ましくない行動を抑止するよりも 好ましい行動を推奨するほうが得策だ 57 00:04:10,780 --> 00:04:15,772 遅すぎるプレイヤーを罰するのではなく 素早くクリアしたプレイヤーに報酬を与えるのだ 58 00:04:15,832 --> 00:04:19,139 プレイヤーの行動を促す 優れた方法はたくさんある 59 00:04:19,199 --> 00:04:22,781 それは基本的な、一瞬一瞬の遊びから始まる 60 00:04:22,831 --> 00:04:25,873 開発者は作品の最も基本的なシステムを 調整して 61 00:04:25,933 --> 00:04:28,878 プレイヤーを特定の遊び方へ 向かわせることができる 62 00:04:28,928 --> 00:04:35,000 『DOOM』の最新作を例にすると、開発者は 積極的な「猛進する戦闘」を奨励したいと思っていた 63 00:04:35,050 --> 00:04:38,975 id Software はこれを実現するために 「グローリーキル」という仕様を導入することで 64 00:04:39,025 --> 00:04:45,431 敵から逃げて安全な距離から撃つのではなく 敵に近寄るための強い動機をもたらした 65 00:04:45,481 --> 00:04:51,946 この技は一撃必殺で、弾薬を一切消費せず 使えば体力回復アイテムがたくさん湧いてくる 66 00:04:51,996 --> 00:04:57,400 そのため FPS プレイヤーは何年も 逃げて隠れるように訓練されてきたにも係わらず― 67 00:04:57,450 --> 00:05:02,657 『DOOM』では多くの時間を、デーモンに向かって 猪突猛進するやり方でプレイした 68 00:05:02,707 --> 00:05:07,059 同様に『Bloodborne』は『Dark Souls』よりも 好戦的にプレイするよう促すために― 69 00:05:07,109 --> 00:05:13,291 「リゲイン」という仕様を追加した ダメージを受けても 数秒以内に反撃すれば体力を回復できるシステムだ 70 00:05:13,341 --> 00:05:17,301 積極的に素早く反撃することで 体力を取り返せる機会があるなら― 71 00:05:17,351 --> 00:05:20,400 プレイヤーは後退して隙を待つことを あまりしなくなる 72 00:05:20,460 --> 00:05:24,353 直接的に促すこうした手法の他の例に 『Burnout』作品がある 73 00:05:24,403 --> 00:05:27,915 本作では楽しいことをやると お待ちかねのブーストを溜められる 74 00:05:27,965 --> 00:05:31,259 他の車に当たるギリギリを通ったり 対向車線を走ったりするのだ 75 00:05:31,309 --> 00:05:33,684 勝つためには 危ない運転をしなければならない 76 00:05:33,734 --> 00:05:38,726 『Hyper Light Drifter』では、敵を剣で切ることでしか 弾薬を補充できないので 77 00:05:38,786 --> 00:05:42,471 これが敵に接近することを促している 78 00:05:42,521 --> 00:05:48,018 遊び方の奨励は、スコアのような 抽象的・包括的なシステムに組み込むこともできる 79 00:05:48,068 --> 00:05:53,700 大半のアクションゲームでは、遊び方がかなり雑で ずっと同じ戦術に頼っているだけだったとしても― 80 00:05:53,764 --> 00:05:55,372 ステージをクリアできる 81 00:05:55,432 --> 00:05:58,243 でもそれだと最終スコアは クソみたいな成績になる 82 00:05:58,303 --> 00:06:02,090 より良い評価を得るためには 開発者が意図した方法でプレイする必要がある 83 00:06:02,150 --> 00:06:05,626 『Devil May Cry』のような 格好良いプレイをする作品で 84 00:06:05,686 --> 00:06:08,483 好成績(また便利アイテム)を 獲得するためには 85 00:06:08,533 --> 00:06:13,800 難しくて多様な攻撃技を使いつつ 銃を駆使してコンボを続けなければならない 86 00:06:13,850 --> 00:06:17,900 同様に『Tony Hawk’s』作品では、コンボを続けるために 様々な技を組み合わせるのだが 87 00:06:17,960 --> 00:06:20,930 1つの技を連発するたびに 得点は減っていく 88 00:06:20,980 --> 00:06:24,558 こうしたゲームの中で ハイスコアを獲得する唯一の方法が― 89 00:06:24,608 --> 00:06:30,919 できるだけ格好良くて面白いプレイをしつつ ゲームのシステムを最大限活用することなのだ 90 00:06:30,969 --> 00:06:35,337 この目的のためには、経験値や 実績機能のような報酬も使える 91 00:06:35,387 --> 00:06:41,281 何故なら開発者は、プレイヤーが経験値を得る上で 必須となる活動や試練を厳選できるし 92 00:06:41,331 --> 00:06:46,120 プレイヤーの行動が意図した体験に合っていれば それに報酬を与えるような調整もできるからだ 93 00:06:46,190 --> 00:06:52,829 「ワオ、なんて技術だ この生意気な鎖は オレの戦績に点数をつけやがる」 94 00:06:53,339 --> 00:06:58,569 ところで、これはプレイヤーに対して 抑止・懲罰・不利益を与えてはダメだという話ではない 95 00:06:58,619 --> 00:07:00,299 これはゲームでは常に役割がある (一般市民を殺した) 96 00:07:00,349 --> 00:07:05,683 だが抑止的な強制力を重視するゲームでは 「その遊び方をオススメしない」を― 97 00:07:05,743 --> 00:07:10,061 「事実上の強制的な禁止」へ 変えてしまわないよう注意が必要だ 98 00:07:10,111 --> 00:07:15,726 話を蒸し返すわけではないが『XCOM 2』の時限任務で 迅速にプレイするのは、それが最善だからというだけでなく 99 00:07:15,776 --> 00:07:18,049 基本的に、それ以外のやり方がないからだ 100 00:07:18,099 --> 00:07:21,703 何故なら、極めて限定された遊び方を 強制するのは難しいからだ 101 00:07:21,753 --> 00:07:26,919 ステルスゲームで敵に見つかったとき 即ゲームオーバーになった経験はみんなあるだろう 102 00:07:26,969 --> 00:07:30,691 確かにこれだと忍者っぽい 隠密プレイをすることになるが 103 00:07:30,741 --> 00:07:34,382 同時に超火力のランボー突撃も できなくなってしまうわけだ 104 00:07:34,442 --> 00:07:41,720 でもそれは迷惑でもあるし、発見されてもなんとか逃げて 再び隠れるようなドキドキする場面もなくなってしまう 105 00:07:41,770 --> 00:07:46,581 だから必ずしも退屈な遊び方につながる戦術を 封じることが目的ではないのだ 106 00:07:46,631 --> 00:07:51,030 例えばシューティングゲームで、プレイヤーが 安全な遮蔽物に隠れている時間があまりにも長くて 107 00:07:51,080 --> 00:07:55,844 開発者側が戦場を駆け回ってほしいと思う場合でも 遮蔽物を完全に撤去する必要はない 108 00:07:55,894 --> 00:07:59,553 これは特定の状況で有効な戦術として 維持しつつ 109 00:07:59,603 --> 00:08:03,830 プレイヤーが遮蔽物を悪用したり 完全に依存したりしないような調整が重要だ 110 00:08:03,880 --> 00:08:08,248 そこで遮蔽物の濫用を防ぐために 敵に手榴弾を投げさせたり 111 00:08:08,298 --> 00:08:10,510 時間経過で遮蔽物を壊したりできる 112 00:08:10,560 --> 00:08:15,730 または、広い場所で戦うと得点が入るようにして 遮蔽物を使わないように促すこともできる 113 00:08:15,780 --> 00:08:19,910 ステルスゲームの例に戻ると 隠密プレイを奨励するにあたっては 114 00:08:19,960 --> 00:08:22,729 単に「発見されたら即失敗」とするよりも 優れた方法がある 115 00:08:22,789 --> 00:08:26,273 プレイヤーを非常に弱くすることで 直接攻撃を思いとどまらせることができるのだ 116 00:08:26,323 --> 00:08:29,954 アーカム作品のバットマンは 敵の銃火器に対して無力なので 117 00:08:30,004 --> 00:08:33,476 隠密プレイ中に見張りをボコるのは マズイ戦術なのだが 118 00:08:33,526 --> 00:08:36,890 鉤縄で安全な場所に 戻れるくらいの時間は生存できる 119 00:08:36,940 --> 00:08:40,927 または先述のスコアシステムを使って 隠密行動を促すこともできる 120 00:08:40,977 --> 00:08:46,137 『Hitman』でハイスコアを取ったり サイレントアサシンのような課題をクリアする唯一の方法が 121 00:08:46,187 --> 00:08:48,950 できる限りコソコソ行動することなのだ 122 00:08:49,000 --> 00:08:52,820 絶対に目撃されない、死体は隠す 監視カメラの録画を削除するとかだ 123 00:08:52,870 --> 00:08:55,291 あるいはあまり知られていない方法として― 124 00:08:55,341 --> 00:08:59,860 直接攻撃がゲームの焦点ではないことを プレイヤーに認識してもらうやり方もある 125 00:08:59,910 --> 00:09:02,894 『Mark of the Ninja』のリードデザイナー Nels Anderson が述べるには 126 00:09:02,944 --> 00:09:08,350 本作には元々、様々な構えやパリィなどの 緻密な戦闘システムが搭載されていたのだが 127 00:09:08,400 --> 00:09:14,590 戦闘に深みがあったせいで、直接的な戦闘が実際よりも 重要であるとプレイヤーは勘違いしていた 128 00:09:14,640 --> 00:09:20,165 戦闘をもっと単純化したことで、プレイヤーは 直接攻撃が重要ではないことを理解した 129 00:09:20,215 --> 00:09:22,890 Anderson は「Designer Notes」という Podcast でこれを説明した 130 00:09:22,940 --> 00:09:28,510 「みんな隠密プレイしようとするけど、ミスって ステージの残りをランボー的に突き進むだけになる」 131 00:09:28,560 --> 00:09:34,827 「それなら、よしこれを削って、できるだけ除外して 本当に単純なものにすりゃ良いんだなって」 132 00:09:34,877 --> 00:09:42,932 「それでデザインの存在感が、僕らが重要だと 思うところと釣り合うまで削っていったら―」 133 00:09:42,982 --> 00:09:46,140 「ちょうどいい感じになったんだよ」 134 00:09:46,190 --> 00:09:50,440 だから開発者は、プレイヤーに どんな遊び方をさせたいのか知っておくべきだ 135 00:09:50,490 --> 00:09:52,886 たぶん格好良くとか、隠密的とか 136 00:09:52,936 --> 00:09:56,178 危険を冒しながらとか システムを最大限活用しながらとか 137 00:09:56,228 --> 00:09:58,960 デーモン殺人マシーンになった 気分になるとかだ 138 00:09:59,010 --> 00:10:03,127 プレイヤーが一番楽しい、面白いと思うもの テーマに関連するものなら何でもいい 139 00:10:03,177 --> 00:10:05,322 だが、プレイヤーが目的を達成できる場合― 140 00:10:05,372 --> 00:10:08,656 それは例えば「体力回復」とか 「敵を倒す」などの小さな目的から 141 00:10:08,706 --> 00:10:12,957 「ステージの終点まで行く」とか 「新たな能力を獲得する」などの長期目標まで 142 00:10:13,007 --> 00:10:19,129 プレイヤーがこうした目標を、意図に合わない かなり簡単で退屈な方法で達成できる場合は 143 00:10:19,179 --> 00:10:21,380 そのゲームには問題があるかもしれない 144 00:10:21,430 --> 00:10:25,258 そうした簡単な攻略法を封じることは 確かに 1つの方法だが 145 00:10:25,318 --> 00:10:30,664 開発者の理想に沿うようなプレイを強要し そうでないプレイを罰するやり方は困難に満ちている 146 00:10:30,714 --> 00:10:35,982 僕は『XCOM 2』のターン制限のことを、個人的には 大まかに理解でき、評価しているが 147 00:10:36,032 --> 00:10:38,670 論争が起きたのは当然だと思う 148 00:10:38,720 --> 00:10:45,000 だから大抵の場合は、プレイヤーがゲームを最適な観点から 見れるように促したり、動機付けしたりする方がいい 149 00:10:45,060 --> 00:10:50,556 他の遊び方を許容しつつ 報酬や、ハイスコア、ラクな倒し方、便利アイテムを― 150 00:10:50,606 --> 00:10:53,961 プレイヤーが開発者の意図した体験を しているときに与えるのだ 151 00:10:54,011 --> 00:10:57,090 ところで、お願いだが これは僕が言うほど簡単じゃないぞ 152 00:10:57,150 --> 00:11:02,778 考えなければならない落とし穴はたくさんあるし 最大の論争を起こし、嫌われた仕様の中には― 153 00:11:02,828 --> 00:11:07,750 特定の遊び方を奨励したり妨害したりすることを目的に 初めに策定されたものもある 154 00:11:07,800 --> 00:11:11,920 でも本当に上手に使えば、この種の設計が プレイヤーの背中をさり気なく押して 155 00:11:11,970 --> 00:11:16,028 可能な限り最高の体験をさせてあげられるし そしてシド・マイヤーが言うように― 156 00:11:16,088 --> 00:11:18,858 プレイヤーを プレイヤー自身から守れるのだ 157 00:11:18,946 --> 00:11:19,776 (字幕翻訳:Nekofloor) 158 00:11:20,920 --> 00:11:21,800 やぁ、ご視聴ありがとう! 159 00:11:21,860 --> 00:11:23,249 今回は面白かっただろうか? 160 00:11:23,299 --> 00:11:28,746 僕は開発者が、様々な方法で、様々な行動を 促したり抑制したりするのを目にするのが大好きで 161 00:11:28,796 --> 00:11:31,806 それが最後にどう成功したのか見るのは 興味をそそられる 162 00:11:31,866 --> 00:11:34,590 君が遊んだゲームの事例を 是非聞かせてほしい 163 00:11:34,640 --> 00:11:36,510 君が開発者なら 作ったゲームの話でもいい 164 00:11:36,560 --> 00:11:39,040 下のコメント欄に よろしく頼む 165 00:11:39,100 --> 00:11:42,014 Game Maker's Toolkit は Patreon.com から資金を得ている