WEBVTT

00:00:00.288 --> 00:00:03.371
(ミシンの音）

00:00:10.410 --> 00:00:11.243
- アジクウェ：ハイ

00:00:11.243 --> 00:00:13.750
目に留めてくれてありがとうございます
ぼくの名前はアジクウェ・モハマドです

00:00:13.750 --> 00:00:18.339
ここはジャージーシティのマナコンテンポラリーにある私のスタジオです

00:00:18.339 --> 00:00:21.420
（高揚感のある音楽）

00:00:21.420 --> 00:00:25.040
何を出したら面白いかな

00:00:25.040 --> 00:00:26.456
ええと

00:00:26.456 --> 00:00:29.123
（バッグの擦れる音）

00:00:32.810 --> 00:00:34.933
ポリスピギーバンクです

00:00:36.803 --> 00:00:37.653
注目！

00:00:37.653 --> 00:00:40.605
（コインのガチャガチャする音）

00:00:40.605 --> 00:00:41.438
満杯だ

00:00:41.438 --> 00:00:42.290
いいものがある

00:00:43.700 --> 00:00:45.620
「家庭が暖かく

00:00:45.620 --> 00:00:47.300
たくさんの友人を持ち

00:00:47.300 --> 00:00:49.183
ソーセージが長くありますように」

00:00:50.800 --> 00:00:53.610
ここに置いてある物を見せますね

00:00:53.610 --> 00:00:54.760
ぼくの作品です

00:00:54.760 --> 00:01:00.313
アメリカにある４つのブラックビーチの名前が入っています

00:01:01.540 --> 00:01:02.820
研究です

00:01:03.990 --> 00:01:06.697
作品を作っている時役に立つ物が置いてあります

00:01:10.384 --> 00:01:13.717
（ミシンの音）

00:01:18.870 --> 00:01:22.003
ぼくの仕事はいわゆる”アーティスト”ではありません

00:01:23.540 --> 00:01:27.970
アーティストという言葉はなんとなく変な感じです

00:01:27.970 --> 00:01:33.530
なんというか人々の持つ天才のイメージがします

00:01:33.530 --> 00:01:35.810
我を崇めよ！

00:01:35.810 --> 00:01:38.970
やめてください

00:01:38.970 --> 00:01:40.651
意味がわかりません

00:01:40.651 --> 00:01:43.300
（ミシンの音）

00:01:43.300 --> 00:01:46.840
気取ったことが苦手なんです

00:01:46.840 --> 00:01:50.513
なので”アーティスト”という言葉は使いません

00:01:51.880 --> 00:01:53.680
ものを作る男

00:01:53.680 --> 00:01:55.230
そう名乗っています

00:01:57.870 --> 00:02:00.790
ビルダーもよく使います

00:02:00.790 --> 00:02:04.970
色々な物を作ります

00:02:06.410 --> 00:02:09.583
金細工　絵画

00:02:12.005 --> 00:02:15.270
ネオン　家具

00:02:16.450 --> 00:02:20.283
写真　人形

00:02:21.630 --> 00:02:26.203
服　タペストリー　刺繍

00:02:37.450 --> 00:02:42.450
一番よく知るものを基準にしようと心がけています

00:02:44.800 --> 00:02:50.460
明らかに特別なことが黒人とその文化にはあります

00:02:52.270 --> 00:02:55.530
一般的に木材は安い材料です

00:02:55.530 --> 00:03:00.503
貧しい人達の家によく見られます

00:03:02.830 --> 00:03:05.380
その暖かい色味は

00:03:05.380 --> 00:03:07.780
上司に叱られるのとは真逆です

00:03:09.200 --> 00:03:13.950
その雰囲気は

00:03:13.950 --> 00:03:16.293
自分を受け入れてくれているかのようです

00:03:20.184 --> 00:03:23.601
（車のエンジン音）

00:03:26.544 --> 00:03:30.544
空間を作るなら魅力的でなければなりません

00:03:32.900 --> 00:03:34.200
- こんにちは

00:03:35.230 --> 00:03:36.900
もし興味があればお立ち寄りください

00:03:36.900 --> 00:03:40.920
今日は野外で絵画教室を開いています

00:03:40.920 --> 00:03:44.000
どうぞテントに飛び込んできてください

00:03:44.000 --> 00:03:45.500
いいものがありますよ

00:03:45.500 --> 00:03:46.863
ありがとうございます

00:03:49.112 --> 00:03:50.533
- 女性の声：なんでも描いていいのですか？

00:03:50.533 --> 00:03:51.610
-　ええ　なんでも

00:03:51.610 --> 00:03:54.461
これは出発点です

00:03:54.461 --> 00:03:55.294
- 女性：オーケー

00:03:55.294 --> 00:03:58.403
- けれど最終的にどこかへ行ってしまっても構いません

00:03:59.680 --> 00:04:02.763
ルールは一つだけです
自分にイエスということ

00:04:04.090 --> 00:04:07.900
- 最もよく作りたいと思うのは

00:04:07.900 --> 00:04:13.623
誰かの何かしらの必要性を満たす物です

00:04:16.200 --> 00:04:18.330
なんのサンドウィッチかよくわかりません

00:04:18.330 --> 00:04:21.530
ミートローフっぽいのですが

00:04:21.530 --> 00:04:23.230
食べたことはありますか？

00:04:23.230 --> 00:04:26.580
あまりいいワインではないですね

00:04:26.580 --> 00:04:27.673
でも十分だ

00:04:28.930 --> 00:04:30.400
アートスペースの良いところの一つに

00:04:30.400 --> 00:04:38.360
あるものを簡単に違うものに変えることができるということがあります

00:04:38.360 --> 00:04:43.360
だから私は
偽物の食べ物を作ってそれを売り

00:04:46.780 --> 00:04:51.203
本当の食料に換え人に与えます

00:04:52.328 --> 00:04:55.161
（シャッター音）

00:04:57.288 --> 00:04:59.955
（硬貨のガチャガチャとした音）

00:05:01.528 --> 00:05:04.028
（シートの擦れる音）

00:05:08.624 --> 00:05:09.728
- 男性：ありがとう　ありがとう

00:05:09.728 --> 00:05:10.820
- アジクウェ：どういたしまして

00:05:10.820 --> 00:05:15.820
全ての人が食料を必要としています

00:05:17.700 --> 00:05:19.450
食べなきゃならない

00:05:20.480 --> 00:05:21.720
- どういたしまして

00:05:21.720 --> 00:05:27.330
- 二週に一回大体140袋の食料を配ります

00:05:29.600 --> 00:05:33.280
３食から５食分のしっかりした食料です

00:05:35.357 --> 00:05:36.857
- 最高のサラダだ

00:05:41.727 --> 00:05:43.393
- どういたしまして

00:05:43.393 --> 00:05:46.020
- 誰に対してもできるだけ良いものを作る

00:05:46.020 --> 00:05:49.123
これが人のあるべき姿勢だと思います

00:05:52.330 --> 00:05:56.930
ぼくの故郷はロウアー・マンハッタンのトライベッカにあります

00:05:56.930 --> 00:05:59.393
全人生をそこで過ごしてきました

00:06:00.240 --> 00:06:03.710
多くの人がアーティストのことを話しています

00:06:03.710 --> 00:06:05.410
ぼくは誰のことも知りませんでした

00:06:08.322 --> 00:06:12.513
いや　父が職業写真家でした

00:06:13.890 --> 00:06:17.603
だからぼくにとってアートは労働者と関係しています

00:06:18.490 --> 00:06:19.740
他の仕事と同じです

00:06:20.859 --> 00:06:23.340
ここに住み ここで働く

00:06:23.340 --> 00:06:30.260
そういった人々は
普通ニューヨークのはみ出し者です

00:06:30.260 --> 00:06:34.713
42番街の立派な場所で働く人々とは違う

00:06:36.350 --> 00:06:45.343
だからそういった人々を
どうしたらこの場所へ迎えられるか考えました

00:06:46.960 --> 00:06:51.320
浮かんだのはお土産屋でした

00:06:55.280 --> 00:07:02.490
有色人種はだいたい
宝石店、酒屋、ピザ屋、中古屋をするのが当たり前でした

00:07:02.490 --> 00:07:04.650
そういったものを買う人と 人々の興味のあるものを

00:07:04.650 --> 00:07:09.440
ひとつにまとめることができるはずです

00:07:09.440 --> 00:07:13.450
ですから商品はごく普通のものです

00:07:13.450 --> 00:07:18.800
少し違うのは
ぼくのよく知るニューヨークを現しているということです

00:07:30.525 --> 00:07:33.683
- アナウンサー：♪ お土産屋ビッグアップル♪

00:07:33.830 --> 00:07:36.040
- アジクウェ：ビッグアップル土産店へようこそ

00:07:36.040 --> 00:07:39.250
あなたを雨から守ります

00:07:39.250 --> 00:07:42.890
暖かさと涼しさを同時に

00:07:42.890 --> 00:07:44.983
ビッグアップル土産店です

00:07:50.659 --> 00:07:51.924
- 男性：お土産屋さんですか？

00:07:51.924 --> 00:07:52.920
- アジクウェ：ええ　どうぞ

00:07:52.920 --> 00:08:04.363
地元に住み働く人々のものを多く置くようにしています

00:08:05.410 --> 00:08:15.280
どこかお店に入って何かニューヨークらしい物を持ち帰るとき

00:08:16.637 --> 00:08:23.980
ぼくたちのような人々がスーツケースに入っていないならもったいない

00:08:27.680 --> 00:08:37.820
その中に物語を持ち
誰かと繋げてくれるものに出会えた時

00:08:37.820 --> 00:08:41.230
多くの情報交換を必要としません

00:08:41.230 --> 00:08:43.430
ものが頑張ってくれるからです

00:08:44.380 --> 00:08:45.410
- ここが始まりです

00:08:45.410 --> 00:08:47.100
- 目的地じゃないんです

00:08:47.100 --> 00:08:48.675
- 男性：ええ　素晴らしい

00:08:48.675 --> 00:08:50.328
（神の擦れる音）

00:08:50.328 --> 00:08:53.763
- アジクウェ：アーティストは
全ての人々の為のものです

00:08:57.610 --> 00:09:03.710
誰にでも手に入れることができ
誰とでも分け合えるべきです

00:09:05.160 --> 00:09:06.950
物を作る人間として

00:09:08.060 --> 00:09:11.083
程度がどうあれ
これは有益なことのように思えます

00:09:12.820 --> 00:09:15.983
これが有益である限り
ぼくはこの仕事を続けるつもりです