WEBVTT 00:00:01.000 --> 00:00:03.000 皆さん心配でしょう NOTE Paragraph 00:00:03.000 --> 00:00:05.000 (笑) NOTE Paragraph 00:00:05.000 --> 00:00:09.000 私が心配だったから この芝居を始めました 00:00:09.000 --> 00:00:15.000 私たちがヴァギナ(膣)をどう考えるか心配で 00:00:15.000 --> 00:00:19.000 ヴァギナを考えないことがもっと心配だったのです 00:00:19.000 --> 00:00:21.000 自分のヴァギナが心配でした 00:00:21.000 --> 00:00:26.000 他のヴァギナの内容や文化や仲間が必要でした 00:00:26.000 --> 00:00:30.000 ヴァギナに関する暗闇や秘密が多すぎます 00:00:30.000 --> 00:00:35.000 バミューダトライアングルのごとく 誰も報告はしてくれません NOTE Paragraph 00:00:35.000 --> 00:00:36.000 (笑) NOTE Paragraph 00:00:36.000 --> 00:00:40.000 第一に 自分のヴァギナを知ることさえ 容易じゃありません 00:00:40.000 --> 00:00:43.000 女性がヴァギナを見ることなく時間が過ぎて行きます 00:00:43.000 --> 00:00:45.000 私がインタビューしたキャリアウーマンは 00:00:45.000 --> 00:00:48.000 ヴァギナを見る時間はないと言いました 00:00:48.000 --> 00:00:51.000 彼女曰く “ヴァギナを見るのは一日がかり” NOTE Paragraph 00:00:51.000 --> 00:00:52.000 (笑) NOTE Paragraph 00:00:52.000 --> 00:00:55.000 “等身大の鏡の前で仰向けにならないとだめ 00:00:55.000 --> 00:00:58.000 完璧な姿勢で完璧な照明があっても 00:00:58.000 --> 00:01:02.000 自分の影ができてしまう 00:01:02.000 --> 00:01:05.000 顔をあげて背中を丸めクタクタよ” 00:01:05.000 --> 00:01:08.000 彼女は忙しくて時間がありませんでした 00:01:08.000 --> 00:01:11.000 だから私はヴァギナについて話すことにしました 00:01:11.000 --> 00:01:14.000 形式ばらないインタビューから始まり 00:01:14.000 --> 00:01:17.000 ヴァギナモノローグへと発展したのです 00:01:17.000 --> 00:01:21.000 話した女性は200人以上 年配女性 00:01:21.000 --> 00:01:24.000 若い女性 既婚女性 レズビアン 独身女性 00:01:24.000 --> 00:01:29.000 会社役員 大学教授 女優 娼婦 00:01:29.000 --> 00:01:33.000 アフリカ系米国人女性 アジア系米国人女性 00:01:33.000 --> 00:01:37.000 ネイティブアメリカン女性 白人女性 ユダヤ人女性 00:01:37.000 --> 00:01:42.000 みんな最初はちょっとシャイで気遅れしていたけど 00:01:42.000 --> 00:01:45.000 話し始めると止められない 00:01:45.000 --> 00:01:49.000 女性は自分のヴァギナについて話すのが大好き 00:01:49.000 --> 00:01:52.000 そもそも そんな質問をされたことがないからです NOTE Paragraph 00:01:52.000 --> 00:01:53.000 (笑) NOTE Paragraph 00:01:53.000 --> 00:01:58.000 ヴァギナという言葉から始めましょう 00:01:58.000 --> 00:02:03.000 良くても伝染病か医療用具のような響き 00:02:03.000 --> 00:02:05.000 “看護師さん 急いでヴァギナを” NOTE Paragraph 00:02:05.000 --> 00:02:06.000 (笑) NOTE Paragraph 00:02:06.000 --> 00:02:09.000 ヴァギナって何度言っても 00:02:09.000 --> 00:02:12.000 適切な言葉には絶対聞こえない 00:02:12.000 --> 00:02:17.000 へんてこりんで 全然セクシーな言葉じゃない 00:02:17.000 --> 00:02:20.000 卑猥な言葉を避けようとエッチの最中に 00:02:20.000 --> 00:02:26.000 “ヴァギナをなでて” なんて言ったら そこで大なし NOTE Paragraph 00:02:26.000 --> 00:02:27.000 (笑) NOTE Paragraph 00:02:27.000 --> 00:02:31.000 ヴァギナの呼び方も心配です 00:02:31.000 --> 00:02:34.000 ニューヨークのグレイトネックでの呼び方は“猫ちゃん” 00:02:34.000 --> 00:02:36.000 ある女性は母親に言われたそう 00:02:36.000 --> 00:02:38.000 “パジャマの中は何も穿かないでね 00:02:38.000 --> 00:02:40.000 猫ちゃんを風にさらさなくちゃ” NOTE Paragraph 00:02:40.000 --> 00:02:44.000 (笑) NOTE Paragraph 00:02:44.000 --> 00:02:49.000 ウェストチェスターではプーキー ニュージャージーではトワット 00:02:49.000 --> 00:02:54.000 パウダーボックス デリエア プーキー プーチー プーピー 00:02:54.000 --> 00:02:58.000 プパルー プニナナ パデパチェチキ パウ ピーシュ NOTE Paragraph 00:02:58.000 --> 00:03:00.000 (笑) NOTE Paragraph 00:03:00.000 --> 00:03:05.000 トーディ ディディ ニシ ディグニティ クーチースノーチャー クーター 00:03:05.000 --> 00:03:14.000 ラビ グラディスシーグルマン ヴァ ウィウィ ホアスポット ナッピーダグアウト 00:03:14.000 --> 00:03:20.000 マンゴ グーリー パウダーボックス マイアミではミミ 00:03:20.000 --> 00:03:26.000 フィラデルフィアではスプリットクニッシュ ブロンクスではシュマンディ NOTE Paragraph 00:03:26.000 --> 00:03:27.000 (笑) NOTE Paragraph 00:03:27.000 --> 00:03:29.000 私はヴァギナが心配です 00:03:29.000 --> 00:03:32.000 このようにヴァギナモノローグが始まりますが 00:03:32.000 --> 00:03:38.000 元々は ある女性との会話から始まりました 00:03:38.000 --> 00:03:41.000 私たちは閉経について話していて 00:03:41.000 --> 00:03:43.000 彼女のヴァギナに話題が移りました 00:03:43.000 --> 00:03:45.000 閉経の話になれば 自然な成り行きです 00:03:45.000 --> 00:03:48.000 彼女は自分のヴァギナが乾き切って 00:03:48.000 --> 00:03:52.000 死んでいると言ったので 私は驚きました 00:03:52.000 --> 00:03:55.000 それで 私はヴァギナの質問を友人にすると 00:03:55.000 --> 00:03:58.000 彼女はもっと驚くことを言い 00:03:58.000 --> 00:04:00.000 別の女性がさらに驚くことを言い 00:04:00.000 --> 00:04:02.000 ヴァギナの驚く話を 00:04:02.000 --> 00:04:05.000 女性なら誰でも持っていることに気づき 00:04:05.000 --> 00:04:08.000 私はヴァギナの道に引きずり込まれたのです NOTE Paragraph 00:04:08.000 --> 00:04:10.000 (笑) NOTE Paragraph 00:04:10.000 --> 00:04:13.000 私の活動はまだ続いていますが 00:04:13.000 --> 00:04:16.000 もし幼いころに 将来 買い物中に 00:04:16.000 --> 00:04:19.000 “ヴァギナの人だ!” なんて言われるとわかってたら 00:04:19.000 --> 00:04:22.000 それが人生の目標になってたかはわかりません NOTE Paragraph 00:04:22.000 --> 00:04:23.000 (笑) NOTE Paragraph 00:04:23.000 --> 00:04:26.000 でも 幸せと 8年前に始まった素晴らしい― 00:04:26.000 --> 00:04:28.000 ヴァギナの旅との関係を 00:04:28.000 --> 00:04:31.000 少し話したいと思います 00:04:31.000 --> 00:04:34.000 私は この芝居を始める前 00:04:34.000 --> 00:04:37.000 幸せの存在を信じていませんでした 00:04:37.000 --> 00:04:40.000 幸せなのはバカだけだと思っていました 00:04:40.000 --> 00:04:44.000 14年前に仏教徒になったときに 00:04:44.000 --> 00:04:47.000 修行の目標は幸せになることだと言われ 00:04:47.000 --> 00:04:50.000 私は言いました “この痛み 苦しみの世界で 00:04:50.000 --> 00:04:56.000 いかに幸せになれると?” 私は幸せを無感覚や 00:04:56.000 --> 00:05:00.000 堕落や わがままと取り違えていました 00:05:00.000 --> 00:05:02.000 ヴァギナモノローグと この旅から 00:05:02.000 --> 00:05:05.000 私は少しだけ 幸せとは何か 00:05:05.000 --> 00:05:07.000 理解できるようになりました NOTE Paragraph 00:05:07.000 --> 00:05:10.000 3つの本質について話したいと思います 00:05:10.000 --> 00:05:15.000 一つは 目の前にあるものを見て 話して 述べること 00:05:15.000 --> 00:05:19.000 ヴァギナの話をする事から学んだのは 00:05:19.000 --> 00:05:22.000 ヴァギナが体や世界の中心であるのは 00:05:22.000 --> 00:05:25.000 明らかなのに 00:05:25.000 --> 00:05:28.000 その話には誰も触れないこと 00:05:28.000 --> 00:05:32.000 二つめはヴァギナの話をすることで 00:05:32.000 --> 00:05:35.000 ドアが開いて 世界を向上させる― 00:05:35.000 --> 00:05:38.000 方法があると気づいたこと 00:05:38.000 --> 00:05:42.000 そこから心からの幸せがもたらされます 00:05:42.000 --> 00:05:46.000 三つめは最近気がついた幸せの法則です NOTE Paragraph 00:05:46.000 --> 00:05:50.000 8年前に “Vウェーブ” という動きが始まりました 00:05:50.000 --> 00:05:53.000 正直な話 私も完全に理解していないので 00:05:53.000 --> 00:05:57.000 “Vウェーブ” としか描写できませんが 奉仕しているような気分です 00:05:57.000 --> 00:06:00.000 この波に疑問をもったり止めようとしたり 00:06:00.000 --> 00:06:03.000 振り返ろうとすると 00:06:03.000 --> 00:06:06.000 首を痛めてしまうけれど 00:06:06.000 --> 00:06:10.000 波に乗って 身を任せると 00:06:10.000 --> 00:06:13.000 前進できるのです 00:06:13.000 --> 00:06:16.000 必然的で根本的で正直な流れです 00:06:16.000 --> 00:06:22.000 特にこの芝居は「語り」として始めました 00:06:22.000 --> 00:06:25.000 次々に たくさんの女性へと導かれ 00:06:25.000 --> 00:06:29.000 彼女たちから聴いた話を書きだし 00:06:29.000 --> 00:06:31.000 観客の前で披露しました NOTE Paragraph 00:06:31.000 --> 00:06:33.000 最初は どの公演でも 00:06:33.000 --> 00:06:36.000 私に伝えたいことがあると 00:06:36.000 --> 00:06:39.000 女性が列を作りました 00:06:39.000 --> 00:06:41.000 彼らの素晴らしい性生活や 00:06:41.000 --> 00:06:45.000 ヴァギナへの愛着を伝えに来たのだと思いましたが 00:06:45.000 --> 00:06:48.000 そんなことではありませんでした 00:06:48.000 --> 00:06:51.000 彼らの強姦された体験 00:06:51.000 --> 00:06:54.000 殴られた体験 駐車場で輪姦された体験 00:06:54.000 --> 00:06:56.000 叔父に犯された体験を 00:06:56.000 --> 00:06:58.000 伝えに来たのでした 00:06:58.000 --> 00:07:01.000 ヴァギナモノローグをやめたくなりました 00:07:01.000 --> 00:07:04.000 恐ろしい光景を写しながら 00:07:04.000 --> 00:07:08.000 介入はしない戦場写真家のような気がしたのです NOTE Paragraph 00:07:08.000 --> 00:07:12.000 それで1997年に 女性たちが虐げられているという― 00:07:12.000 --> 00:07:17.000 この情報で何ができるのかと考え 00:07:17.000 --> 00:07:21.000 思案や調査を重ねた結果 00:07:21.000 --> 00:07:24.000 国連が最近 発表した内容に行きつきました 00:07:24.000 --> 00:07:27.000 世界中で女性3人のうち1人は 00:07:27.000 --> 00:07:30.000 一生のうちに殴られるか強姦されるそうです 00:07:30.000 --> 00:07:35.000 本質上 この地球を支えている女性を指しています 00:07:35.000 --> 00:07:38.000 それで1997年に 心強い女性たちが集まり 00:07:38.000 --> 00:07:43.000 演劇と 我々の気力を女性虐待防止に どう利用できるか話し合いました 00:07:43.000 --> 00:07:45.000 そしてニューヨークの劇場で 00:07:45.000 --> 00:07:48.000 スーザンサランドンやグレンクロース 00:07:48.000 --> 00:07:51.000 ウーピーゴールドバーグといった大物女優と 00:07:51.000 --> 00:07:57.000 この波と気力を引き起こしたのです NOTE Paragraph 00:07:57.000 --> 00:08:01.000 5年もしないうちに 驚くべき事が起こり始めました 00:08:01.000 --> 00:08:05.000 ある女性が “この波と気力を大学に 00:08:05.000 --> 00:08:09.000 もたらしたい” と この演劇を大学で広め 00:08:09.000 --> 00:08:12.000 “年に一度これを上演して 世界中に蔓延する― 00:08:12.000 --> 00:08:15.000 女性に対する暴力を阻止するために 00:08:15.000 --> 00:08:18.000 お金を集めよう” と言ったのです 00:08:18.000 --> 00:08:21.000 その一年後には 50の大学まで広がり 00:08:21.000 --> 00:08:24.000 6年経過するうちに世界中にまで 00:08:24.000 --> 00:08:27.000 どんどん広がっていきました NOTE Paragraph 00:08:27.000 --> 00:08:33.000 私が学んだ事は二つあります 00:08:33.000 --> 00:08:37.000 女性に対する暴力は酷くて 世界中に存在するということ 00:08:37.000 --> 00:08:39.000 あまりにも根深くて破壊的で 00:08:39.000 --> 00:08:42.000 どの社会でも気づかない場所で行われています 00:08:42.000 --> 00:08:44.000 普通になってしまったがゆえに 00:08:44.000 --> 00:08:50.000 気がつきもしません この旅で私はアフガニスタンの 00:08:50.000 --> 00:08:55.000 タリバン政権下にある場所へ行く機会に恵まれ 00:08:55.000 --> 00:08:58.000 私はブルカをかぶり アフガニスタン女性革命協会と呼ばれる 00:08:58.000 --> 00:09:01.000 素晴らしい団体と共に 00:09:01.000 --> 00:09:04.000 どのように現地の女性が あらゆる権利を 00:09:04.000 --> 00:09:07.000 剥奪されているか 直接見て来ました 00:09:07.000 --> 00:09:11.000 教育や雇用の機会を奪われ 00:09:11.000 --> 00:09:15.000 アイスクリームを食べることさえ 00:09:15.000 --> 00:09:17.000 認められていません 00:09:17.000 --> 00:09:20.000 タリバン政権下で アイスクリームを食べるのは違法です 00:09:20.000 --> 00:09:24.000 実際にバニラアイスを食べて捕まり 00:09:24.000 --> 00:09:27.000 ムチ打ちの刑になった女性と会いました 00:09:27.000 --> 00:09:31.000 私は小さな町の秘密のアイスクリーム屋さんに連れて行かれ 00:09:31.000 --> 00:09:34.000 奥の部屋に入り 席に着くと カーテンが閉められ 00:09:34.000 --> 00:09:38.000 アイスクリームが出されました 女性たちは 00:09:38.000 --> 00:09:41.000 ブルカを脱いでアイスクリームを食べたのです 00:09:41.000 --> 00:09:44.000 女性にとって喜びが いかに得がたい貴重なものか 00:09:44.000 --> 00:09:48.000 私はそれまで理解していなかったと思います NOTE Paragraph 00:09:48.000 --> 00:09:51.000 この旅で私はイスラマバードへ行き 00:09:51.000 --> 00:09:54.000 顔を溶かされた女性たちと会いました 00:09:54.000 --> 00:09:58.000 1週間前はメキシコのフアレスへ行き 00:09:58.000 --> 00:10:01.000 ある駐車場に流れ着いた女性の骨や 00:10:01.000 --> 00:10:04.000 コーラ瓶の隣に捨てられた― 00:10:04.000 --> 00:10:07.000 女性の骨を見ました 00:10:07.000 --> 00:10:09.000 全米の大学へ行き 00:10:09.000 --> 00:10:12.000 デートで薬を飲まされ強姦された女の子たちに会いました 00:10:12.000 --> 00:10:16.000 あまりにも酷すぎる暴力を見てきました 00:10:16.000 --> 00:10:20.000 でも そのような暴力を見る中で気がついたのは 00:10:20.000 --> 00:10:23.000 目の前にある事実と向き合うことで 00:10:23.000 --> 00:10:29.000 落ち込んだ気分や自尊心の欠如から 00:10:29.000 --> 00:10:31.000 解放されるということです 00:10:31.000 --> 00:10:33.000 と言うのも ヴァギナモノローグを始める前 00:10:33.000 --> 00:10:36.000 自分の意識の8割は この現実で起こっていることを 00:10:36.000 --> 00:10:39.000 受けつけていませんでした 00:10:39.000 --> 00:10:44.000 せき止めることで 自分の活力や生命力をせき止めていました 00:10:44.000 --> 00:10:46.000 このような素晴らしい旅の中で起こったことは 00:10:46.000 --> 00:10:50.000 旅した世界中の どの場所でも 00:10:50.000 --> 00:10:53.000 新しい人間に出会ったということです 00:10:53.000 --> 00:10:57.000 海にも様々な生き物がいるように 00:10:57.000 --> 00:10:59.000 このパネルにいる素晴らしい人たちと 00:10:59.000 --> 00:11:02.000 一緒にいることを考えていたら 00:11:02.000 --> 00:11:05.000 ヴァギナがすべてのカテゴリーに 00:11:05.000 --> 00:11:08.000 あてはまることに気づきました NOTE Paragraph 00:11:08.000 --> 00:11:09.000 (笑) NOTE Paragraph 00:11:09.000 --> 00:11:12.000 私が見たものの一つは 00:11:12.000 --> 00:11:15.000 この人達は新しい模範だということです 00:11:15.000 --> 00:11:17.000 良いニュースはニュースになりにくく 00:11:17.000 --> 00:11:21.000 マスコミで報道されることはありません 00:11:21.000 --> 00:11:23.000 また 地球を変えている人たちが 00:11:23.000 --> 00:11:26.000 テレビで高い視聴率を得ている人だとは思いません 00:11:26.000 --> 00:11:29.000 過去6年に 小さな村や町や市と 00:11:29.000 --> 00:11:34.000 約45カ国回りましたが どの国でも 00:11:34.000 --> 00:11:38.000 私が“ヴァギナ勇士” と呼ぶようになった人たちと出会いました 00:11:38.000 --> 00:11:42.000 ヴァギナ勇士とは信じ難い暴力を目撃 または経験した女性 00:11:42.000 --> 00:11:46.000 もしくはヴァギナに理解のある男性を指し 00:11:46.000 --> 00:11:50.000 ライフルや大量破壊兵器や山刀を使うのではなく 00:11:50.000 --> 00:11:55.000 むしろ暴力を体の中に抑え 悲しみ 体験して 00:11:55.000 --> 00:12:00.000 他の人には同じことが起こらないように 00:12:00.000 --> 00:12:04.000 自らの人生をかける人たちです NOTE Paragraph 00:12:04.000 --> 00:12:07.000 そんな女性たちに世界中で会いました 00:12:07.000 --> 00:12:09.000 情報を伝達することで 00:12:09.000 --> 00:12:12.000 物語は体内に入り込みます 00:12:12.000 --> 00:12:15.000 TEDに参加する興味深いことの一つは 00:12:15.000 --> 00:12:18.000 私は体の中に生きていて 00:12:18.000 --> 00:12:22.000 もう頭の中に住んでいませんが 00:12:22.000 --> 00:12:24.000 ここは刺激があって 00:12:24.000 --> 00:12:27.000 頭を使う面白さが感じられます 00:12:27.000 --> 00:12:29.000 この二日間 とっても混乱した状態です 00:12:29.000 --> 00:12:30.000 (笑) 00:12:30.000 --> 00:12:34.000 と言うのも Vワールドは 人間の体の中にあるからです 00:12:34.000 --> 00:12:38.000 肉体の世界に この人達はいるのです 00:12:38.000 --> 00:12:40.000 真の重要性は 00:12:40.000 --> 00:12:43.000 体と頭のシンクロにあると思います 00:12:43.000 --> 00:12:49.000 そこに隔たりがあると 意志と目的が分断されますが 00:12:49.000 --> 00:12:55.000 体と頭がつながると その二つは たいてい結合します NOTE Paragraph 00:12:55.000 --> 00:12:57.000 3人の女性について話をしたいと思います 00:12:57.000 --> 00:13:01.000 私が会ったヴァギナ勇士たちで 彼らは私の 00:13:01.000 --> 00:13:03.000 本質や人間に関する理解を変えました 00:13:03.000 --> 00:13:06.000 その一人はマーシャ ロペス 00:13:06.000 --> 00:13:09.000 グァテマラで会った女性です 00:13:09.000 --> 00:13:12.000 14歳の彼女は結婚していて 00:13:12.000 --> 00:13:15.000 定期的に夫から殴られていたのに 00:13:15.000 --> 00:13:19.000 その関係に はまっていたのと お金が無くて 00:13:19.000 --> 00:13:22.000 抜け出せませんでした 彼女の妹は数年前に 00:13:22.000 --> 00:13:27.000 ニューヨークで行われた “ストップ レイプ”コンテストに姉を応募したのです 00:13:27.000 --> 00:13:30.000 決勝戦まで残れば 姉をニューヨークに 00:13:30.000 --> 00:13:32.000 連れて行けると思ったからです 00:13:32.000 --> 00:13:36.000 彼女は決勝戦まで残り ニューヨークに来ました 00:13:36.000 --> 00:13:38.000 その時に 通常男ばかりの 00:13:38.000 --> 00:13:43.000 スタジアムを満席にしてV-Dayを行い 総立ちになった18,000人が 00:13:43.000 --> 00:13:45.000 “ヴァギナに賛成!” と言ったのです 00:13:45.000 --> 00:13:49.000 とても信じられない変容でした 00:13:49.000 --> 00:13:52.000 その場にいたマーシャは 国に戻って 00:13:52.000 --> 00:13:54.000 夫とは別れ V-Day を 00:13:54.000 --> 00:13:56.000 グァテマラに広めようと決意しました 00:13:56.000 --> 00:14:00.000 彼女は21歳でした 私がグァテマラに行くと 00:14:00.000 --> 00:14:03.000 彼女はグァテマラ国立劇場を満席にしていました 00:14:03.000 --> 00:14:08.000 彼女は赤のショートドレスを着てハイヒールを履き 00:14:08.000 --> 00:14:10.000 檀上で言いました “私はマーシャ 00:14:10.000 --> 00:14:14.000 夫に5年間殴られ 殺されかけました 00:14:14.000 --> 00:14:17.000 夫とは別れました あなたにもできます” 00:14:17.000 --> 00:14:21.000 会場にいた2,000人は沸き返りました NOTE Paragraph 00:14:21.000 --> 00:14:23.000 メキシコのフアレスで会った― 00:14:23.000 --> 00:14:26.000 エスター シャベスという女性がいます 00:14:26.000 --> 00:14:29.000 72歳の彼女はメキシコシティで会計士をしていて 00:14:29.000 --> 00:14:31.000 退職を考えていました 00:14:31.000 --> 00:14:36.000 彼女は病気の叔母の看病にフアレスに行き 看病中に 00:14:36.000 --> 00:14:38.000 フアレスで殺されたり失踪した女性に 00:14:38.000 --> 00:14:41.000 何が起きたのかを知りました 00:14:41.000 --> 00:14:44.000 彼女は仕事を辞めて フアレスに引っ越し 00:14:44.000 --> 00:14:48.000 失踪した女性の記録を書き始めました 00:14:48.000 --> 00:14:50.000 300人の女性が肌の色と 00:14:50.000 --> 00:14:52.000 貧困のため失踪し 00:14:52.000 --> 00:14:54.000 失踪に関する反応は何もなく 00:14:54.000 --> 00:14:56.000 逮捕された人もいない状態です 00:14:56.000 --> 00:15:01.000 彼女はこれを文章にし始め 友の家というセンターを開設 00:15:01.000 --> 00:15:03.000 6年かけて 暴力の存在を 00:15:03.000 --> 00:15:05.000 世界に気づかせたのです 00:15:05.000 --> 00:15:08.000 フアレスの通りに7,000人が集まりました 00:15:08.000 --> 00:15:12.000 それは奇跡と言えるもので 治安の悪さから 00:15:12.000 --> 00:15:15.000 普段は通りに出ない地元の人たちが 00:15:15.000 --> 00:15:18.000 世界各地から集まった人々を見て 00:15:18.000 --> 00:15:21.000 通りに立ちすくして 00:15:21.000 --> 00:15:24.000 涙を流していました NOTE Paragraph 00:15:24.000 --> 00:15:28.000 アグネスという女性は 私にとって 00:15:28.000 --> 00:15:30.000 ヴァギナ勇士の典型です 00:15:30.000 --> 00:15:36.000 彼女とはケニアで3年前に会いました 彼女は10歳の時に 00:15:36.000 --> 00:15:38.000 彼女の気持ちに反して 00:15:38.000 --> 00:15:42.000 陰核を切除され こんな慣例は地域社会において 00:15:42.000 --> 00:15:46.000 存続させまいと決意したのです 00:15:46.000 --> 00:15:49.000 彼女は大人になってから 00:15:49.000 --> 00:15:54.000 女性の体半分の解剖彫刻を作って 00:15:54.000 --> 00:15:57.000 ケニアのリフトバレーを歩き 00:15:57.000 --> 00:16:00.000 ヴァギナとヴァギナの取り替え部品を持って 00:16:00.000 --> 00:16:04.000 保護者と子どもに健康なヴァギナと切除されたヴァギナの違いを 00:16:04.000 --> 00:16:08.000 教えて回ったのです その活動で彼女は 00:16:08.000 --> 00:16:11.000 砂ぼこりの中 野宿しながらリフトバレーを 00:16:11.000 --> 00:16:15.000 8年間歩きました マサイ族は遊牧民なので 00:16:15.000 --> 00:16:19.000 彼らが移動しては探し出し 00:16:19.000 --> 00:16:24.000 彼女は1,500人の少女を切除から救いました 00:16:24.000 --> 00:16:27.000 彼女は少女が切除されることなく成人できる― 00:16:27.000 --> 00:16:30.000 新しい慣例を作ったのです 00:16:30.000 --> 00:16:32.000 3年前 私たちが協力したいと 00:16:32.000 --> 00:16:34.000 彼女に言うと 00:16:34.000 --> 00:16:37.000 “ジープがあれば もっと早く移動できる” と言いました NOTE Paragraph 00:16:37.000 --> 00:16:38.000 (笑) NOTE Paragraph 00:16:38.000 --> 00:16:41.000 それでジープを贈ったら その年に彼女はジープを使って 00:16:41.000 --> 00:16:45.000 4,500人の少女を切除から救いました 00:16:45.000 --> 00:16:47.000 “他に何かできる?” と尋ねたら 00:16:47.000 --> 00:16:49.000 “お金がもらえたら 少女たちを 00:16:49.000 --> 00:16:53.000 保護できる家を作って 彼らを救える” と言いました 00:16:53.000 --> 00:16:56.000 幸福とアグネスに関係があるので 00:16:56.000 --> 00:17:00.000 私の幼少期の話をしたいと思います NOTE Paragraph 00:17:00.000 --> 00:17:03.000 私が育ったのは白人社会で 00:17:03.000 --> 00:17:07.000 中流の上層階級という恵まれた環境でした 00:17:07.000 --> 00:17:09.000 完璧な素晴らしい生活を 00:17:09.000 --> 00:17:14.000 象徴するものが溢れていました 00:17:14.000 --> 00:17:17.000 そこでは誰もが幸せであるはずだったのに 00:17:17.000 --> 00:17:20.000 私の生活は地獄で アル中の父親に 00:17:20.000 --> 00:17:23.000 殴られ犯されていたのです 00:17:23.000 --> 00:17:28.000 子どもだった私は 誰かが助けに来てくれる空想を常に抱いていました 00:17:28.000 --> 00:17:31.000 ミスターアリゲーターと名付けたキャラクターを作り上げて 00:17:31.000 --> 00:17:34.000 状況が悪化したときは 彼に電話をして 00:17:34.000 --> 00:17:36.000 迎えに来る時間だと伝えてました 00:17:36.000 --> 00:17:40.000 小さなカバンに荷物を詰めて ミスターアリゲーターを待っていたのです 00:17:40.000 --> 00:17:42.000 ミスターアリゲーターは決して来なかったけれど 00:17:42.000 --> 00:17:47.000 いつか誰かが助けに来てくれると信じていたので 00:17:47.000 --> 00:17:49.000 ミスターアリゲーターが現れる考えが 00:17:49.000 --> 00:17:53.000 実際に私を正気に保ち 頑張れました NOTE Paragraph 00:17:53.000 --> 00:17:57.000 40年以上が経ち ケニアに新設された― 00:17:57.000 --> 00:18:01.000 女性のための隠れ家のオープニングに行くと 00:18:01.000 --> 00:18:03.000 アグネスは儀式の準備をしていたので 00:18:03.000 --> 00:18:05.000 数日待つこととなりました 00:18:05.000 --> 00:18:08.000 アグネスの住む地域社会で彼女が 00:18:08.000 --> 00:18:12.000 女性器切除を止めようと初めて働きかけていたとき 00:18:12.000 --> 00:18:15.000 彼女は追放され中傷され 00:18:15.000 --> 00:18:17.000 地域全体が彼女を背いたのです 00:18:17.000 --> 00:18:20.000 でも 彼女はヴァギナ勇士になり 00:18:20.000 --> 00:18:23.000 慣習を変えてみせると自ら誓い続けて 頑張りました 00:18:23.000 --> 00:18:28.000 マサイ族の文化では ヤギと牛が一番価値があるとされています 00:18:28.000 --> 00:18:32.000 リフトバレーでは ベンツに匹敵します 00:18:32.000 --> 00:18:36.000 隠れ家オープンの二日前 二人の人が彼女に 00:18:36.000 --> 00:18:39.000 それぞれヤギを持ってきたそうです 00:18:39.000 --> 00:18:44.000 彼女は “いつかアフリカで女性器切除が終わるとわかってた” と言いました NOTE Paragraph 00:18:44.000 --> 00:18:47.000 それで 私たちが到着したとき 00:18:47.000 --> 00:18:51.000 マサイとV-Dayの色である赤の手作りワンピースを着た― 00:18:51.000 --> 00:18:54.000 何百人という女の子たちがいて 00:18:54.000 --> 00:18:57.000 彼らは私たちと挨拶してから 苦しみの終わりや 00:18:57.000 --> 00:18:59.000 女性器切除の終わりを歌う― 00:18:59.000 --> 00:19:02.000 自作の歌と共に 小道を誘導してくれました 00:19:02.000 --> 00:19:04.000 アフリカの太陽に照らされ 埃が舞って 00:19:04.000 --> 00:19:07.000 少女たちは踊り 素晴らしい日でした 00:19:07.000 --> 00:19:12.000 その家には “女性のためのV-Day 隠れ家” と書かれていました NOTE Paragraph 00:19:12.000 --> 00:19:17.000 その瞬間 47年かかったけれど ミスターアリゲーターが 00:19:17.000 --> 00:19:20.000 ついに現れたと思いました 00:19:20.000 --> 00:19:25.000 彼は時間をかけて意外な形で現れました 00:19:25.000 --> 00:19:28.000 と言うのは 我々が一番欲しいと思うものを 00:19:28.000 --> 00:19:34.000 世界にもたらした時 心の傷が癒されるのです 00:19:34.000 --> 00:19:37.000 過去8年間のヴァギナの旅で 00:19:37.000 --> 00:19:40.000 学んだのは とてもシンプルなこと 00:19:40.000 --> 00:19:47.000 幸福とは 行動したり 真実を語ったり 00:19:47.000 --> 00:19:51.000 本物の自分を表現する中に存在し 00:19:51.000 --> 00:19:55.000 切望するものを明らかにすると 見出せるのです 00:19:55.000 --> 00:19:59.000 そして 貴重な知識と経験を得られ 00:19:59.000 --> 00:20:01.000 嬉しく思っています 00:20:01.000 --> 00:20:05.000 皆さんにお話できた事も感謝しています 00:20:05.000 --> 00:20:07.000 どうもありがとう NOTE Paragraph 00:20:07.000 --> 00:20:10.000 (拍手)