1 00:00:02,000 --> 00:00:05,000 オイラーは、数の性質(特に素数の分布)を 2 00:00:05,000 --> 00:00:09,000 調査し続けました。 3 00:00:09,000 --> 00:00:10,000 彼の扱った重要な関数の1つに 4 00:00:10,000 --> 00:00:12,000 φ(ファイ)関数があります。 5 00:00:12,000 --> 00:00:15,000 φ関数は、数字の分割性を示します。 6 00:00:15,000 --> 00:00:17,000 例えば Nという数が与えられた時、 7 00:00:17,000 --> 00:00:21,000 φ関数では N 以下の数のうち、 8 00:00:21,000 --> 00:00:24,000 Nと公約数を持たない数の個数が解となります。 9 00:00:24,000 --> 00:00:28,000 例えば、8のφを見てみましょう。 10 00:00:28,000 --> 00:00:30,000 まず1から8までの数を並べます。 11 00:00:30,000 --> 00:00:32,000 そして、2以上の整数で8と公約数のないものを数えます。 12 00:00:32,000 --> 00:00:35,000 そして、2以上の整数で8と公約数のないものを数えます。 13 00:00:35,000 --> 00:00:37,000 たとえば6は数えることができません。 14 00:00:37,000 --> 00:00:39,000 8と6は共に2で割ることができるからです。 15 00:00:39,000 --> 00:00:42,000 一方、1、3、5、7は数えることができます。 16 00:00:42,000 --> 00:00:44,000 これらは、8との公約数を1以外で持たないからです。 17 00:00:44,000 --> 00:00:48,000 よって、 φ(8)=4 です。 18 00:00:48,000 --> 00:00:50,000 φ関数の面白いところは、 19 00:00:50,000 --> 00:00:54,000 ある特別な場合に 簡単に計算ができることです。 20 00:00:54,000 --> 00:00:56,000 このグラフは、 21 00:00:56,000 --> 00:01:01,000 1から1000までの整数の φ(N)の値を図にしたものです。 22 00:01:01,000 --> 00:01:04,000 さて、なにか予測可能なパターンに気づくでしょうか? 23 00:01:04,000 --> 00:01:07,000 直線に見える部分が、全て素数を表しているのです。 24 00:01:07,000 --> 00:01:11,000 直線に見える部分が、全て素数を表しているのです。 25 00:01:11,000 --> 00:01:14,000 素数は1以外に公約数を持たないので、 26 00:01:14,000 --> 00:01:19,000 どんな素数(P)でも φ関数の値は(P-1)となります。 27 00:01:19,000 --> 00:01:22,000 φ(7)を計算してみましょう。 28 00:01:22,000 --> 00:01:24,000 7は素数なので、7以外の数は数えることができます。 29 00:01:24,000 --> 00:01:27,000 7以外は公約数がないですからね。 30 00:01:27,000 --> 00:01:31,000 φ(7)=6になります。 31 00:01:31,000 --> 00:01:37,000 だから、もし素数である21377のφを求めよ といわれたら、 32 00:01:37,000 --> 00:01:41,000 ただそこから1をひくだけで答えが出ます。 つまり、21376 です。 33 00:01:41,000 --> 00:01:44,000 ただそこから1をひくだけで答えが出ます。 つまり、21376 です。 34 00:01:44,000 --> 00:01:48,000 どんな素数でもφを計算することは簡単です。 35 00:01:48,000 --> 00:01:50,000 他にも、応用可能な面白い性質があります。 36 00:01:50,000 --> 00:01:53,000 それはφ関数はかけ算もできるということです。 37 00:01:53,000 --> 00:02:00,000 つまりは、φ(A×B)=φ(A)×φ(B)という関係です。 38 00:02:00,000 --> 00:02:02,000 もし、ある数Nが2つの素数(P1,P2) の積で あらわされることが分かっている時、 39 00:02:02,000 --> 00:02:06,000 もし、ある数Nが2つの素数(P1,P2) の積で あらわされることが分かっている時、 40 00:02:06,000 --> 00:02:09,000 φ(N)は、それぞれのφのかけ算と同じになります。 41 00:02:09,000 --> 00:02:13,000 φ(N)は、それぞれのφのかけ算と同じになります。 42 00:02:13,000 --> 00:02:17,000 つまり、(P1−1)×(P2−1)です。