WEBVTT 00:00:03.200 --> 00:00:09.160 人々が『Metro Exodus』について話すとき 「没入型(immersive)」という用語がよく使われる 00:00:09.160 --> 00:00:12.620 だがこの言葉を使うとき 実際は何を意味しているのだろうか? 00:00:12.620 --> 00:00:16.380 というのも、この用語は あまり厳密には定義されていないからだ 00:00:16.380 --> 00:00:20.180 「ハイパー写実的ゲーム」を指して 使われているのを見たことがある 00:00:20.180 --> 00:00:21.760 「サバイバル・ホラー」にも 00:00:21.760 --> 00:00:24.420 「VR 作品」 「没入型シム」にも 00:00:24.420 --> 00:00:27.960 魅力的すぎて現実世界を 無視するようなゲームに対して 00:00:27.960 --> 00:00:30.200 使われているのを 見たことがある 00:00:30.200 --> 00:00:35.420 それは非常に漠然とした用語であり ゲーム設計のお堅い専門用語というよりも 00:00:35.420 --> 00:00:37.560 販売戦略上の流行語として よく使われている 00:00:37.560 --> 00:00:43.400 とはいえ、Metro Exodus が「没入型」だという 人々の気持ちはよく分かる 00:00:43.400 --> 00:00:48.040 何故なら、このゲームは他の作品では あまり見られないことを達成しているため 00:00:48.040 --> 00:00:52.060 僕はこのゲーム世界に、正真正銘の 「存在感」を感じたのだ 00:00:52.060 --> 00:00:58.560 以前、実際にこの感覚を覚えたタイトルは 『Subnautica』『STALKER: Shadow of Chernobyl』 00:00:58.560 --> 00:01:01.260 『Event[0]』 『Far Cry 2』だ 00:01:01.260 --> 00:01:06.299 それは TV の前に座っているのを忘れて アフリカや終末後のロシアにいるのだと 00:01:06.299 --> 00:01:09.710 心の底から思っていた という意味ではない 00:01:09.710 --> 00:01:12.200 僕は完全な馬鹿ではないぞ 00:01:12.200 --> 00:01:15.480 だが他の多くのゲームよりも 遥かに効果的な 00:01:15.480 --> 00:01:19.540 「その場所にいる」という感覚がある というだけだ 00:01:19.540 --> 00:01:24.980 この一年は、既に 終末後で、オープンワールドのシューターで 00:01:24.980 --> 00:01:29.800 クラフト・システムと乗り物があるゲームで 溢れているものの、Metro Exodus は 00:01:29.800 --> 00:01:35.320 核による不毛の地にいる感覚を 本当に捉えている唯一のゲームなのだ 00:01:35.320 --> 00:01:40.820 だからこのビデオでは、その「流行語」を 分解して、開発会社の 4A Games が 00:01:40.820 --> 00:01:45.740 Metro Exodus の世界に 我々を引き入れる為に採用した 00:01:45.740 --> 00:01:50.840 超具体的で、完全に触知的な デザイン決定について見ていきたい 00:01:52.640 --> 00:01:59.340 さて、いくつかの背景についてだが、最初の二作品 『Metro 2033』と『Metro Last Light』では 00:01:59.340 --> 00:02:04.180 核戦争で破壊された モスクワの廃墟が舞台となる 00:02:04.180 --> 00:02:09.400 地表は死に絶え、放射線を浴びた地獄の風景で そこを変異した生命体が這っている 00:02:09.400 --> 00:02:14.060 だが地下鉄トンネルは、安全で 暖かく、生命に満ちている 00:02:14.069 --> 00:02:16.940 過去作は 主に直線的なシューターだ 00:02:16.940 --> 00:02:19.120 だが Exodus は全く異なる 00:02:19.120 --> 00:02:23.780 今作では、主人公のアルチョムと仲間たちが 地下鉄を後にして 00:02:23.780 --> 00:02:29.220 地上にある安住の地を探して 戦争後のロシアを旅するのだ 00:02:29.220 --> 00:02:33.340 最初は徒歩で それから鉄道で旅をする 00:02:33.340 --> 00:02:36.540 旅の途中で 様々な場所に立ち寄る 00:02:36.540 --> 00:02:40.960 時々、過去作に回帰するような 直線的なレベルもある 00:02:40.960 --> 00:02:44.900 だが他のときは、小型のオープンワールドに 降りることがある 00:02:44.900 --> 00:02:51.820 例えば、ヴォルガ川の凍った浅瀬や カスピ海が実際に干上がって出来た、まばらな砂漠だ 00:02:51.820 --> 00:02:58.460 そしてこの小さなオープンワールドにおいて Metro Exodus は最も没入的なのだ 00:02:58.460 --> 00:03:02.860 1. まず始めに、Metro Exodus が没入感を 達成する為の最も明らかな方法は 00:03:02.860 --> 00:03:06.760 プレイヤーをゲーム世界から引き離すことが 滅多にしないという点である 00:03:06.760 --> 00:03:09.640 地図は革の本にセロテープで貼られ 00:03:09.640 --> 00:03:13.220 クエストマーカーは 手首に巻かれたコンパス上にある 00:03:13.220 --> 00:03:19.000 クラフトする際は、素材を取り出す為に バックパックを地面に下ろさなければならない 00:03:19.000 --> 00:03:23.960 他のゲームがこうしたものを メニュー画面や HUD 要素にするのは間違いないが 00:03:23.960 --> 00:03:27.540 Metro は身体的で 世界に触れられる物にしている 00:03:27.540 --> 00:03:34.280 つまりゲーム世界から接続が断たれるのは 一時停止か、稀なロード画面の時のみである 00:03:34.280 --> 00:03:37.520 またこの決定には興味深い 副産物がある 00:03:37.520 --> 00:03:40.780 これらのアクションを行う際は 無防備なままになるのだ 00:03:40.780 --> 00:03:44.620 クラフトする為に、安全なメニュー画面で ゲームを停止するのではなく 00:03:44.620 --> 00:03:47.540 世界で、実時間で クラフトするのである 00:03:47.540 --> 00:03:52.460 だから、戦闘中に医療器具を 素早く作成する必要があるなら、安全地帯を見つけて 00:03:52.460 --> 00:03:57.320 バッグを下ろして、超ドラッグ絆創膏の 箱を組み合わせなければならないのだ 00:03:57.320 --> 00:04:01.240 勿論、これをやり過ぎることも あり得る 00:04:01.240 --> 00:04:07.800 『RDR2』のようなゲームでは、具体的で身体的な 世界との相互作用に焦点を当てていて 00:04:07.800 --> 00:04:12.060 アニメーションはハイパー詳細で メニュー画面は、実際に覗き込ませるような 00:04:12.060 --> 00:04:14.640 実物のカウボーイ帽の カタログになっている 00:04:14.640 --> 00:04:18.760 だが、時折バランスが退屈へと 傾くことがあった そして 00:04:18.760 --> 00:04:22.980 ゲームプレイが実際に面白い結果になることは 滅多になかったのだ 00:04:23.380 --> 00:04:26.100 しかし、Exodus の基礎設計には それ以上のものがある 00:04:26.100 --> 00:04:29.520 多くのオープンワールドゲームで 見られるのはアップグレードだ 00:04:29.520 --> 00:04:34.380 プレイ中に貨幣を入手してから メニューを開いて新スキルを解放する 00:04:34.390 --> 00:04:37.520 基本アクションから 超人的なパワーまで 00:04:37.520 --> 00:04:40.820 繰り返すが Exodus はゲーム世界に残り続ける 00:04:40.820 --> 00:04:45.540 キャラに対するアップグレードは 実際に見つけれられるものだけなのだ 00:04:45.540 --> 00:04:49.440 それは廃棄された武器から剥ぎ取った スコープやサイレンサーでも 00:04:49.440 --> 00:04:52.360 旅で見つけた 便利アイテムでも同じなのだ 00:04:52.360 --> 00:04:55.940 Metro Exodus は実際は 廃品回収をしている感じだが 00:04:55.940 --> 00:04:59.900 他のゲームはもっと…… なんというか…… 買い物に近い 00:05:01.980 --> 00:05:06.120 2. Metro Exodus が没入感を達成する為の さらなる鍵は 00:05:06.120 --> 00:05:10.760 プレイヤーに周囲の環境や、自分の状態を 意識することを強制している点だ 00:05:10.760 --> 00:05:14.800 これはある意味では 「継続的な修理」を頼んでいるのだ 00:05:14.800 --> 00:05:18.720 ガスマスクは、数分毎に フィルター交換が必要になる 00:05:18.720 --> 00:05:22.000 目元のヒビ割れや穴は 塞がなくてはならない 00:05:22.000 --> 00:05:25.040 圧縮空気方式のライフルを 撃ち続ける為には 00:05:25.040 --> 00:05:27.500 手動で、加圧操作を行う必要がある 00:05:27.500 --> 00:05:31.800 銃は定期的な清掃が必要で、さもなくば 熱で詰まってしまう 00:05:31.800 --> 00:05:36.680 ヘッドライトや暗視ゴーグルといった 電子機器は、電力が低下したら 00:05:36.680 --> 00:05:38.400 手回しで充電しなければならない 00:05:38.400 --> 00:05:42.600 そして、体力は再生しないので 医療器具で応急手当をする必要がある 00:05:42.600 --> 00:05:46.680 こうした定期的な個人的整備は 自分のキャラや必要性に対して 00:05:46.680 --> 00:05:49.540 常に思考しなければならないことを 意味する 00:05:49.540 --> 00:05:52.980 サバイバル系のゲームでは この種の遊びが一般的に見られる 00:05:52.980 --> 00:05:55.740 絶えず活力を失い より空腹になるといったものだ 00:05:55.740 --> 00:05:58.920 そして次の食事がどこにあるか 常に考えなければならないため 00:05:58.920 --> 00:06:01.420 その状況に さらに没頭するのである 00:06:01.420 --> 00:06:05.680 しかしながら、これらのゲームは 「やり過ぎだ」と主張したい 00:06:05.680 --> 00:06:11.280 これらのメーターはすぐに底をつくため 常にエネルギー不足にイライラすることになる 00:06:11.280 --> 00:06:14.740 そして、世界のことを もはや実際の場所としてではなく 00:06:14.740 --> 00:06:19.640 常に注ぎ足しが必要な、シム形式メーターの 集合体として考えるようになるのだ 00:06:19.640 --> 00:06:22.160 Exodus はもっと軽いタッチだ 00:06:22.160 --> 00:06:25.760 アルチョムはサンドイッチを食べたり トイレに行ったりする必要はなく 00:06:25.760 --> 00:06:29.380 何かが壊れたときの 唯一の罰は、一時的な停滞だ 00:06:29.380 --> 00:06:36.200 だがプレイヤーの心を占拠して、自分自身を もっと意識させるには、これで十分なのだ 00:06:36.200 --> 00:06:39.040 厳しい資源不足も 同様のことが言える 00:06:39.040 --> 00:06:44.300 このゲームでは常に弾薬が不足するため 交戦前に銃弾を数えることが大切だ 00:06:44.300 --> 00:06:47.660 生還する為には、十分な弾薬を 確実に所持している必要があるからだ 00:06:47.660 --> 00:06:50.800 時には敵を通過させたほうが 良いかもしれない 00:06:50.800 --> 00:06:55.400 前述の様に、クラフトが可能だが ここにも制限がある 00:06:55.400 --> 00:06:59.760 結局のところ、これはヘリコプターに セロテープを貼るゲームではないのだ 00:06:59.760 --> 00:07:06.290 一例としては、Metro Exodus のクラフト資源は 2つだけである:金属と化学だ 00:07:06.290 --> 00:07:10.380 また、全てが同じ素材から来るので どこでスクラップを消費するかを 00:07:10.380 --> 00:07:12.480 頻繁に決めなければならない 00:07:12.480 --> 00:07:18.500 体力パックを作成するか? 弾薬は? フィルターは? 手榴弾か? 全てを得ることは不可能なのだ 00:07:18.500 --> 00:07:22.960 また、Metro はプレイヤーの居る場所に基づいて 作成可能な物を制限している というのも 00:07:22.960 --> 00:07:29.440 作業台では弾丸を組立てできるのだが 外へ歩いている際に製作できるのは 00:07:29.440 --> 00:07:32.060 空気銃のボールベアリングだけである 00:07:32.060 --> 00:07:35.940 だから何を携行するのか 事前に考えなければならない 00:07:35.940 --> 00:07:39.680 Exodus が周囲の状況をより一層 意識させる主な方法は 00:07:39.680 --> 00:07:43.420 多くのオープンワールドがしていることを やらないという方法だ 00:07:43.420 --> 00:07:48.560 アイコンや「?」や、興味の小さなポイントで 地図を埋め尽くすことをしないのだ 00:07:48.560 --> 00:07:53.020 Exodus では地図は空っぽだ (ミッション・マーカー以外では)そして 00:07:53.020 --> 00:07:55.140 地図埋めはプレーヤー次第だ 00:07:55.140 --> 00:07:58.780 その為には、どこか高所へ行き 双眼鏡を手に 00:07:58.780 --> 00:08:02.300 焦点を奇妙な場所に合わせる 00:08:02.300 --> 00:08:08.280 しかし実際にそこへ到達すると、Exodus は (繰り返すが)普段のオープンワールドゲームとは 00:08:08.280 --> 00:08:10.080 大きく異なっている 00:08:10.080 --> 00:08:14.180 3. Exodus が世界に誘引する 3つ目の方法は 00:08:14.180 --> 00:08:17.780 何が起きているかの完全な情報を 決して与えない点である 00:08:17.780 --> 00:08:22.740 『Rage 2』のようなゲームでは 100m 以内に入るとすぐに 00:08:22.740 --> 00:08:26.700 地図上の各エリアがどんな場所なのか 正確に表示される 00:08:26.700 --> 00:08:29.000 この場合では 盗賊キャンプだ 00:08:29.010 --> 00:08:34.169 ゲームの世界内に 20 程度ある盗賊キャンプと同様に この場所には 00:08:34.169 --> 00:08:36.860 殺す必要のある悪いヤツが 大勢いる 00:08:36.860 --> 00:08:42.680 そこで発見できる資源を教えてくれるのだ チェックリストが嫌いなひとはいないだろ? 00:08:42.690 --> 00:08:49.150 だが Metro Exodus は世界に関する情報を 伝えないことで素晴らしい利益を得ている 00:08:49.150 --> 00:08:53.480 ここでは、飛行機の格納庫が 破壊されている 00:08:53.480 --> 00:08:57.680 外では、飛行するガーゴイル変異体を 見つけたので殺した 00:08:59.280 --> 00:09:04.100 それから内部に入り、モンスターの群れを見つけた すると突然 00:09:04.100 --> 00:09:07.320 外で盗賊の群れが立ち上がり 僕に向かって吠え始めた 00:09:07.320 --> 00:09:11.160 それから盗賊たちを撃退したが 一人が諦めて降伏した 00:09:11.880 --> 00:09:15.820 何が起きているのか正確には分からず 何を予期していいのかも分からなかった 00:09:15.820 --> 00:09:18.900 自分の努力が報われるのかどうかも 分からなかった 00:09:18.900 --> 00:09:23.380 僕はただ、間近にあるその体験に 完全に没頭しなければならなかった 00:09:23.380 --> 00:09:26.860 何故なら、開発者がゲーム内に システムを備えているとき 00:09:26.860 --> 00:09:30.460 それをどの程度プレイヤーに公開するのかは 本当に開発者次第だからだ 00:09:30.460 --> 00:09:34.920 『Rage 2』や『Far Cry New Dawn』のようなゲームは かなり公開しているが 00:09:34.920 --> 00:09:42.140 より没入型のゲームは情報を抑制して 次に起きることを予測できないようにしている 00:09:42.140 --> 00:09:47.100 例えば敵が降伏した際、こうした疑問が残る 「彼らを放置しておくとどうなる?」 00:09:47.100 --> 00:09:50.100 背中に忍び寄って来るだろうか? それとも、逃亡するのか? 00:09:50.100 --> 00:09:53.720 彼らを殺したら何が起こる? ただ分からないのだ 00:09:53.720 --> 00:09:55.200 別の話を紹介しよう 00:09:55.200 --> 00:10:00.560 カスピ海エリアで、トラックで徘徊している盗賊に 待ち伏せされ 00:10:00.560 --> 00:10:03.840 狂気じみた、埃だらけの 銃撃戦に巻き込まれたことがあった 00:10:03.840 --> 00:10:07.120 それから暫くして 安全な家で眠りについたが 00:10:07.120 --> 00:10:10.740 家の外で包囲している敵に 起床させられただけだった 00:10:10.740 --> 00:10:13.420 僕には全く分からないままだ 00:10:13.420 --> 00:10:18.120 これが台本通りのイベントなのか、それとも AI が引き起こしたシステム的な瞬間なのか…… 00:10:18.120 --> 00:10:21.180 だが効果は同じだから問題ないのだ 00:10:21.180 --> 00:10:26.360 驚異的で、予測不可能で 不安感のある瞬間だった 00:10:26.360 --> 00:10:30.220 『Far Cry New Dawn』のスカベンジャー等と 比較してもらいたい 00:10:30.220 --> 00:10:34.520 敵の頭上にはアイコンがあり 画面隅にはツール情報がある 00:10:34.520 --> 00:10:37.360 これは他とは異質なものであることは明らかで 00:10:37.360 --> 00:10:41.860 何度も繰り返されるような 生成されたコンテンツの塊だと直ちに判明する 00:10:41.860 --> 00:10:44.560 ゲームっぽくて 非現実的に感じる 00:10:44.560 --> 00:10:47.380 いつものように これはバランスの問題である 00:10:47.380 --> 00:10:53.160 システムの実態を隠したまま終わる為、プレイヤーが システムに全く入り込めないゲームがある 00:10:53.160 --> 00:10:56.920 そしてプレイヤーは、効果的な計画を立て 意図的なプレイをする為に 00:10:56.920 --> 00:11:00.520 ある程度の情報と 予測可能性を必要としている 00:11:00.520 --> 00:11:03.560 つまり、それはただ完全な ランダムなのではなく 00:11:03.560 --> 00:11:07.860 プレイヤーがシミュレーションの限界点を 見つけるのを防いでいるのだ 00:11:10.160 --> 00:11:13.120 4. 最後の要素は、プレイヤーに対する 反応性だ 00:11:13.120 --> 00:11:16.660 最も没入的かつ信用できるゲーム世界とは 00:11:16.660 --> 00:11:21.140 プレイヤーの存在と決断に 最も効果的に反応するものだと思う 00:11:21.140 --> 00:11:24.060 Metro Exodus は確かに これがたくさんある 00:11:24.060 --> 00:11:28.020 人々に近付く際に銃を携行すれば 彼らはそれに気付くだろう 00:11:28.020 --> 00:11:29.820 感謝するひとも いるだろう 00:11:29.820 --> 00:11:33.520 奴隷や捕虜といったキャラの救出を 選択することは 00:11:33.520 --> 00:11:35.360 後の結果に影響することがある 00:11:35.360 --> 00:11:39.840 ヴォルガのとある区域で人々を救い 鍵を貰った 00:11:39.840 --> 00:11:44.220 それから後で、浸水した鉄道駅で その鍵でドアを開けて 00:11:44.220 --> 00:11:46.880 暗視ゴーグルを発見した 00:11:46.880 --> 00:11:53.080 驚くべきことだ そのゴーグルは不毛の地での 僕の物語を強烈に思い出させる物となった 00:11:53.080 --> 00:11:58.920 Exodus にはギターや迷子のテディベアを 探してほしいと頼んでくるキャラがいる 00:11:58.920 --> 00:12:02.060 これはクエストログの チェックリストにはならないし 00:12:02.060 --> 00:12:05.080 行動に対して具体的な 報酬になることは滅多にない 00:12:05.080 --> 00:12:09.560 だが、真心のこもったキャラで プレイヤーの親切に反応するゲームは 00:12:09.560 --> 00:12:12.500 それに尽力するだけの価値がある 00:12:12.500 --> 00:12:18.200 これら全ては、Metro Exodus の弱い要素の ひとつである道徳システムに影響している 00:12:18.200 --> 00:12:23.360 こうしたシステムは、俗に云う 「良い行動・悪い行動」を比較検討して 00:12:23.360 --> 00:12:26.900 それに応じて、良い・悪い 結末のカットシーンを流すのだ 00:12:26.900 --> 00:12:32.240 そして悪い結末は、シリーズの続編で 恐らく正統に捨てられるのだろう 00:12:32.240 --> 00:12:36.600 だから、Metro よりもプレイヤーに 良い反応性を示すゲームがあるので 00:12:36.600 --> 00:12:38.460 将来それを見ていくつもりだ 00:12:38.460 --> 00:12:42.780 だがそれは没入の重要な部分であり 間違いなく話す価値がある 00:12:43.660 --> 00:12:48.400 だから Metro Exodus はゲームを没入型に 感じさせる為の 4つの鍵を示している 00:12:48.400 --> 00:12:55.120 1. 物事の根拠を保つ為に、全ての相互作用を 身体的で、触知的で、世界 "内" のものにする 00:12:55.120 --> 00:12:58.700 2. 世界に実存しているのだと 意識してもらう為に 00:12:58.700 --> 00:13:03.080 プレイヤーに機器の整備をしてもらったり 双眼鏡で偵察してもらったりする 00:13:03.980 --> 00:13:07.560 3. ゲームの基礎システムに関する情報を 隠しているため 00:13:07.560 --> 00:13:10.840 次の角がどうなるのか、全く分からないように 感じさせている 00:13:10.840 --> 00:13:16.420 4. プレイヤーに反応し、意見を述べ 報酬を与え、その行動を記憶している 00:13:16.420 --> 00:13:22.480 Metro の没入型スリルは、写実的なグラフィックスや 素晴らしい音響設計や 00:13:22.480 --> 00:13:25.940 ロシア語音声で遊べるという 事実以上のものである 00:13:25.940 --> 00:13:29.760 (ロシア語) 00:13:29.760 --> 00:13:35.520 ゲームが一人称視点で、無口な主人公という 単純な事実以上のものなのだ 00:13:35.520 --> 00:13:39.780 これらは全て重要だが こうした設計の決定が組み合わさって 00:13:39.780 --> 00:13:43.800 Metro Exodus は「ゲーム以上のもの」だと 感じるのである 00:13:43.800 --> 00:13:49.920 それは痛ましく、不可知で プレイヤーが旅する未知の場所なのである 00:13:49.920 --> 00:13:50.520 (日本語字幕の推敲求む) 00:13:52.040 --> 00:13:53.900 Hey 視聴してくれて ありがとう 00:13:53.900 --> 00:14:01.060 GMTK Game Jam は 8月に始まることをお忘れなく 詳細は来月にお知らせする 00:14:01.060 --> 00:14:06.460 GMTK は Patreon.com で番組を支援するファンに 支えられている 00:14:06.460 --> 00:14:13.000 番組を支援してくれる全員に Massive な感謝を 申し上げる 支援金の金額、期間問わず 00:14:13.000 --> 00:14:15.380 どうも