WEBVTT

00:00:03.145 --> 00:00:05.003
店員: マスクをつけてください！

00:00:05.530 --> 00:00:06.750
ハリ・スリーニヴァサンの

00:00:06.750 --> 00:00:08.380
『Take On Fake』です

00:00:08.380 --> 00:00:11.775
巷で見聞きしたり ネットで共有されたりする
内容の真偽を暴きます

00:00:11.925 --> 00:00:13.300
ここ数か月というもの

00:00:13.300 --> 00:00:17.780
一部の人たちは コロナの世界的流行を
公衆衛生問題としてのみでなく

00:00:17.780 --> 00:00:19.390
政治問題ともとらえています

00:00:19.390 --> 00:00:22.300
マスク一つとってみても
着用義務を課されるのは誰か？

00:00:22.300 --> 00:00:23.660
いつどこで？という具合です

00:00:23.660 --> 00:00:28.358
マスク問題に関する議論が過熱し
ときには激しい対立を引き起こす事象が

00:00:28.358 --> 00:00:29.735
国中で起きています

00:00:29.735 --> 00:00:31.485
（動画）店員: 当店の方針です

00:00:31.485 --> 00:00:34.575
女性: 私を差別するんですね
そうですよね？

00:00:36.032 --> 00:00:38.372
女性: 私には憲法上の権利があるのよ

00:00:38.811 --> 00:00:41.570
男性: 脅すつもりか？下がれ！

00:00:41.570 --> 00:00:45.649
人々は マスク不着用を正当化するべく
あらゆる手を使っています

00:00:45.840 --> 00:00:47.789
例えば このインスタグラムの投稿は

00:00:47.789 --> 00:00:51.943
ラミネート加工した身分証明書の写真で
「マスク着用免除カード」とあります

00:00:52.041 --> 00:00:56.100
米国司法省と障害者法（ADA）とならび

00:00:56.100 --> 00:00:59.990
「呼吸する自由を守る機関」という団体名が
記載されています

00:00:59.990 --> 00:01:03.150
ポインター・インスティチュートで
マスクに関する誤情報を追う

00:01:03.150 --> 00:01:05.504
記者のアレックス・マハデヴァンに
話を聞きました

00:01:05.944 --> 00:01:08.920
まさに先日 テイクアウトを取りに行ったとき

00:01:08.920 --> 00:01:13.010
女性が二人 マスク着用拒否を理由に
退店させられるのを目撃したところです

00:01:13.010 --> 00:01:16.220
お尋ねのこのカードに関して言えば

00:01:16.220 --> 00:01:18.487
インスタグラムの投稿を実際に見て

00:01:18.487 --> 00:01:21.517
直ちに怪しいと思いました

00:01:21.517 --> 00:01:26.517
ハッシュタグが複数記載されていることから

00:01:26.960 --> 00:01:30.940
誰かが情報を急速に広めようとしていると
わかるからです

00:01:31.240 --> 00:01:34.430
お気づきかもしれませんが
ハッシュタグの中には

00:01:34.430 --> 00:01:38.550
非主流派といえど人気が高まっている
Qアノンという陰謀論のものもあります

00:01:38.550 --> 00:01:43.570
というわけで
何かがおかしいとすぐ気づきました

00:01:43.570 --> 00:01:46.991
公式にみせかけたロゴがついていて

00:01:47.701 --> 00:01:51.870
ADAと米国司法省の名が記載されています

00:01:51.870 --> 00:01:57.513
まず手始めに
簡単なキーワード検索をしたところ

00:01:57.513 --> 00:02:02.648
トップにADAからの警告が出てきます

00:02:02.680 --> 00:02:06.770
ADA.govというアドレスから
公式サイトであることがわかります

00:02:06.770 --> 00:02:13.360
文字通り マスクにまつわる誤情報をうたった
配布物に関する警告です

00:02:13.360 --> 00:02:15.895
当該事例では カードを見ると

00:02:15.895 --> 00:02:19.140
発行元は米国司法省発行とありますが

00:02:19.340 --> 00:02:23.827
この公式サイトで
「司法省では配布物の発行も

00:02:23.827 --> 00:02:26.140
承認もしていない」といっています

00:02:26.140 --> 00:02:30.130
つまり ADAと司法省が伝えたいのは

00:02:30.130 --> 00:02:34.330
「このような配布物をみたら
よく考えてみてください」と

00:02:34.330 --> 00:02:36.638
嘘を見破る最初のステップとなったわけですが

00:02:36.638 --> 00:02:40.180
優れたファクトチェッカーの常で
もう少し深堀りしたいと考え

00:02:40.180 --> 00:02:42.960
誰がこの情報を流しているのか

00:02:42.960 --> 00:02:44.440
探し当てたい思います

00:02:44.440 --> 00:02:48.630
「呼吸する自由を守る機関」の
団体名も記載しています

00:02:48.800 --> 00:02:51.190
聞いたことのない名前ですから

00:02:51.190 --> 00:02:55.520
ファクトチェッカーなら誰でもするように
別のタブをひらき

00:02:55.860 --> 00:03:01.600
「呼吸する自由を守る機関」を検索します

00:03:01.790 --> 00:03:05.330
出てくるのは
数々のファクトチェックに関する記事で

00:03:05.330 --> 00:03:08.663
ニューヨーク・タイムズなどの
信頼性の高いサイトによるものですが

00:03:10.410 --> 00:03:15.450
同時に オフィシャルサイトと
見受けられるものも出てきますが

00:03:15.450 --> 00:03:18.323
すぐに危険信号に気づくでしょう

00:03:19.470 --> 00:03:22.903
サイトのレイアウトを見れば
公式なものには微塵も感じられません

00:03:22.903 --> 00:03:26.604
味気ないものが多い政府のサイトにしては
見た目が華やかすぎますね

00:03:26.604 --> 00:03:28.530
（笑）そうですね

00:03:28.530 --> 00:03:30.940
掲載されているのは
「イベントの予定はなく

00:03:30.940 --> 00:03:33.550
追って更新すること
ボランティア募集中であること」です

00:03:33.850 --> 00:03:36.410
これといった情報の記載がありません

00:03:36.410 --> 00:03:39.473
グッズも販売しているようですが

00:03:39.473 --> 00:03:42.319
購入する術がないのがわかります

00:03:42.319 --> 00:03:45.200
購入したくても
クリックするところがありません

00:03:45.200 --> 00:03:49.038
また ここからカードを印刷できるようで

00:03:49.828 --> 00:03:51.903
PDFファイルをダウンロードできます

00:03:53.240 --> 00:03:56.200
これが誤情報の根源です

00:03:56.200 --> 00:03:58.489
これを見ておわかりいただけますように

00:03:58.489 --> 00:04:01.440
こういったものがいとも簡単に
ダウンロードできるのです

00:04:01.440 --> 00:04:07.841
また「WHOIS」というサイトで
ドメイン所有者の検索をしますと

00:04:08.490 --> 00:04:12.330
ドメインが登録がされたのは
わずか49日前です

00:04:12.330 --> 00:04:16.300
誤情報が流れ始めたちょうどその頃
ドメインが登録されたことになります

00:04:16.500 --> 00:04:21.710
最初にチェックしたときは
404エラー（Not found）がでて

00:04:21.710 --> 00:04:23.720
サイトが存在しなかっとこを意味します

00:04:24.150 --> 00:04:26.180
ここでも 危険信号を出しています

00:04:26.180 --> 00:04:29.602
これを見た人はこんな風に言ったとしましょう
「PDFファイルから

00:04:29.602 --> 00:04:32.387
本物に見せかけたニセのカードを
印刷する人がいるのか」と

00:04:32.387 --> 00:04:33.566
その結果は？

00:04:33.566 --> 00:04:35.290
不信感が残ります

00:04:35.580 --> 00:04:38.240
人々はますますこれを政治問題化します

00:04:38.240 --> 00:04:43.096
マスクを着用することの効果については

00:04:43.096 --> 00:04:46.310
アメリカ疾病管理予防センターと
WHOが立証済みです

00:04:46.406 --> 00:04:50.900
公衆衛生に関する正当な関心事であって

00:04:50.900 --> 00:04:53.629
実に主流とされる結論と思うのです

00:04:54.149 --> 00:04:57.200
このような団体は無害に思えるでしょうが

00:04:57.200 --> 00:05:01.690
一部の人は これをマスクを着用しないこを
正当化させる理由として利用し

00:05:01.690 --> 00:05:04.490
他人にも広めようとしています

00:05:04.580 --> 00:05:08.530
単に会社の規則を守っているだけの
店員に嫌がらせをする人さえいます

00:05:08.530 --> 00:05:11.535
（動画）女性: 個人的に訴えますからね
わかってる？

00:05:11.932 --> 00:05:14.362
店員: 当店の規則を守っているだけですから

00:05:14.710 --> 00:05:16.280
みんな疲弊しています

00:05:16.280 --> 00:05:19.060
仕事や生活が元に戻ることを待ち望んでいます

00:05:19.560 --> 00:05:22.500
こういったカードは
人々にコントロール感をあたえますが

00:05:22.500 --> 00:05:24.690
現実ではありません

00:05:24.690 --> 00:05:29.340
しかしながら ネットで流れる情報は
現実社会で私たちに降りかかります

00:05:29.340 --> 00:05:31.580
情報を共有する前によく考えましょう

00:05:31.580 --> 00:05:32.800
それではまた

00:05:32.800 --> 00:05:34.100
フェイクニュースは拡散せず

00:05:34.100 --> 00:05:35.130
自分を見失わなわずに

00:05:35.130 --> 00:05:36.397
ハリ・スリーニヴァサンの

00:05:36.397 --> 00:05:37.607
『Take on Fake』でした

00:05:39.610 --> 00:05:42.065
今回もご視聴ありがとうございました

00:05:42.065 --> 00:05:43.605
ウイルスがまん延しており

00:05:43.605 --> 00:05:45.835
同時に誤情報もはびこっています

00:05:45.835 --> 00:05:48.897
そこで 次回より送りする一連の放送では

00:05:48.897 --> 00:05:51.747
いかにジャーナリストが
果てなき骨折り仕事に取り組み

00:05:51.747 --> 00:05:54.374
誤情報や偽情報に対処しているかをお見せして

00:05:54.374 --> 00:05:58.115
皆さんにもお使いいただける
ツールのご紹介をしてまいります