1 00:00:01,667 --> 00:00:03,101 私は若い頃 2 00:00:03,125 --> 00:00:05,278 テレビに出たい と思っていました 3 00:00:05,500 --> 00:00:08,309 ライトにカメラ 4 00:00:08,333 --> 00:00:09,976 メイク 5 00:00:10,000 --> 00:00:11,767 華やかな人生 6 00:00:12,417 --> 00:00:15,681 オクラホマ州ロートンにある軍事基地の 7 00:00:15,735 --> 00:00:17,726 すぐ外にいる私からすれば 8 00:00:17,750 --> 00:00:21,726 テレビリポーターと俳優に 違いはありませんでした 9 00:00:21,750 --> 00:00:23,351 私にとっては どちらも同じでした 10 00:00:23,375 --> 00:00:24,643 こんな感じです 11 00:00:24,667 --> 00:00:26,059 「ベルリンから生中継です」 12 00:00:26,083 --> 00:00:30,518 あるいは「彼女をここで待って 現れたら 張り切って口説くとしよう」 13 00:00:30,542 --> 00:00:31,809 (笑) 14 00:00:31,833 --> 00:00:33,434 何もかもが特別で 15 00:00:33,458 --> 00:00:35,184 スポットライトは 16 00:00:35,208 --> 00:00:38,283 自分のためにある と思っていました 17 00:00:38,833 --> 00:00:41,493 ところが 人生の旅路のある時点で 18 00:00:42,625 --> 00:00:43,875 それは起きました 19 00:02:18,083 --> 00:02:20,143 あぁ スッキリしました 20 00:02:20,167 --> 00:02:24,101 (拍手) 21 00:02:24,125 --> 00:02:26,375 私は「白斑」という病気に罹っています 22 00:02:26,500 --> 00:02:29,498 仕事を始めて まもなく発症しました 23 00:02:30,542 --> 00:02:33,282 自己免疫疾患のひとつで 24 00:02:33,875 --> 00:02:37,184 皮膚に白い斑点が できているように見えますが 25 00:02:37,208 --> 00:02:39,445 でも 実際には色がないのです 26 00:02:39,625 --> 00:02:42,018 白斑は あらゆる人種 27 00:02:42,042 --> 00:02:43,750 あらゆる年代 28 00:02:44,625 --> 00:02:46,226 性別を問わず 起きます 29 00:02:46,250 --> 00:02:47,643 伝染病ではなく 30 00:02:47,667 --> 00:02:49,851 命を脅かすものではありません 31 00:02:49,875 --> 00:02:52,417 でも 精神的な戦いです 32 00:02:53,458 --> 00:02:54,708 キツイです 33 00:02:55,417 --> 00:02:57,268 この病気と診断されたとき 34 00:02:57,292 --> 00:03:00,765 ニューヨークで「アイウィットネス・ ニュース」の仕事に就いていました 35 00:03:00,875 --> 00:03:03,934 アメリカ国内で最大の都市にある 36 00:03:03,958 --> 00:03:05,875 民放のキー局で 37 00:03:06,750 --> 00:03:11,018 夕方5時の人気ニュース番組を 担当していました 38 00:03:11,042 --> 00:03:13,643 医者は 私の目を見て言いました 39 00:03:13,667 --> 00:03:15,434 「君は白斑という病気に罹っているね 40 00:03:15,458 --> 00:03:18,917 皮膚の病気で 色素が抜けてしまうんだ 41 00:03:19,750 --> 00:03:22,771 完治の方法はないが ムニャ ムニャ... 42 00:03:22,784 --> 00:03:24,473 チャーリー・ブラウンの先生状態で 43 00:03:24,473 --> 00:03:25,498 (笑) 44 00:03:25,498 --> 00:03:30,639 「完治する方法がない」の後は何も耳に入らず 「私のキャリアは終わった」と思いました 45 00:03:32,042 --> 00:03:34,493 でも 諦め切れませんでした 46 00:03:35,125 --> 00:03:37,015 辞められませんでした 47 00:03:37,458 --> 00:03:41,184 なぜなら 私たちは この仕事に入れ込んでいたからです 48 00:03:41,208 --> 00:03:42,444 「私たち」と言うのは 49 00:03:42,454 --> 00:03:47,642 私を居残りさせる代わりに 演劇クラブに行かせてくれたモス先生 50 00:03:47,875 --> 00:03:51,934 大学の費用の一部を 支払ってくれた私の姉 51 00:03:51,958 --> 00:03:54,598 それから 私の母 52 00:03:54,667 --> 00:03:59,042 私に全てを与えてくれた人です 53 00:04:03,667 --> 00:04:05,727 私は 辞めるもんかと思いました 54 00:04:06,625 --> 00:04:11,125 そこで私は メイクをして 仕事を続けることにしました 55 00:04:12,000 --> 00:04:15,976 どのみちメイクは必要なんです だってテレビだもんね 56 00:04:16,000 --> 00:04:20,521 ちょっと厚めにメイクをすれば 万事順調でした 57 00:04:20,708 --> 00:04:24,476 実際 これで何年間は うまくいきました 58 00:04:24,500 --> 00:04:28,018 ニューヨークでのリポーターから 59 00:04:28,042 --> 00:04:30,726 自動車の街 デトロイトでは 60 00:04:30,750 --> 00:04:32,643 朝の番組の司会も務めました 61 00:04:32,667 --> 00:04:35,559 白斑が悪化するにつれて 62 00:04:35,583 --> 00:04:37,643 さらに厚いメイクをしました 63 00:04:37,667 --> 00:04:39,518 簡単でした 64 00:04:39,542 --> 00:04:43,110 でも 手は例外でした 65 00:04:43,458 --> 00:04:46,809 この病気は進行性で 常に変化します 66 00:04:46,833 --> 00:04:49,309 現れたり消えたりするわけです 67 00:04:49,333 --> 00:04:52,476 ある時 1年半くらいの間 68 00:04:52,500 --> 00:04:55,750 私の顔は 完全に真っ白でした 69 00:04:58,500 --> 00:04:59,768 自分でもビックリです 70 00:04:59,792 --> 00:05:01,101 (笑) 71 00:05:01,125 --> 00:05:02,375 ほんとうに 72 00:05:02,958 --> 00:05:06,768 それから 少し助けを借りて 73 00:05:06,792 --> 00:05:09,768 いくらか色素が 戻ってきましたが 74 00:05:09,792 --> 00:05:12,559 この過程を切り抜けるのは 75 00:05:12,583 --> 00:05:15,222 まるでコインの裏表のようでした 76 00:05:16,125 --> 00:05:18,184 仕事のときは メイクをします 77 00:05:18,208 --> 00:05:20,518 外でメイクをしていれば 私はテレビの人間です 78 00:05:20,542 --> 00:05:22,726 「やぁ みんな元気かい?いいね」 79 00:05:22,750 --> 00:05:24,226 家ではメイクをしません 80 00:05:24,250 --> 00:05:28,555 メイクを落とすと ハンセン病患者になったようでした 81 00:05:29,083 --> 00:05:32,018 常に じろじろ見られ 82 00:05:32,042 --> 00:05:35,393 ひそひそ話をされます 83 00:05:35,417 --> 00:05:37,434 私と握手するのを拒む人もいました 84 00:05:37,458 --> 00:05:40,184 歩道の反対側に 移動する人や 85 00:05:40,208 --> 00:05:42,143 エレベーターの反対側に 移動する人もいました 86 00:05:42,167 --> 00:05:46,258 まるで彼らが人生の反対側に 移動しているような気がしました 87 00:05:47,125 --> 00:05:49,518 辛かったです 88 00:05:49,542 --> 00:05:53,492 あの頃は 本当に辛かったです 89 00:05:54,417 --> 00:05:55,809 正直に言うと 90 00:05:55,833 --> 00:05:58,851 時々 避難しなければなりませんでした 91 00:05:58,875 --> 00:06:00,184 どういう意味か分かりますか? 92 00:06:00,208 --> 00:06:03,485 気持ちが落ち着くまで 家にいるんです 93 00:06:05,250 --> 00:06:07,292 でも 再び現実から目を背け 94 00:06:08,250 --> 00:06:09,625 また外に出て 95 00:06:10,750 --> 00:06:12,434 仕事をします 96 00:06:12,458 --> 00:06:14,393 でも そうしている間も 97 00:06:14,417 --> 00:06:16,167 このような 98 00:06:18,167 --> 00:06:21,508 怒りや不機嫌な態度が 現れました 99 00:06:21,833 --> 00:06:23,601 怒りに任せるのは簡単で 100 00:06:23,625 --> 00:06:25,851 人は私をそっとしておいてくれます 101 00:06:25,875 --> 00:06:28,495 でも それは私じゃないんです 102 00:06:29,417 --> 00:06:30,976 私はそんなんじゃないんです 103 00:06:31,000 --> 00:06:36,738 私は病気に甘んじて 怒りっぽくて不機嫌な 斑点のある男になってしまったのです 104 00:06:37,208 --> 00:06:39,302 自分らしくありませんでした 105 00:06:39,583 --> 00:06:42,260 私は変わる必要がありました 106 00:06:42,583 --> 00:06:46,230 他人を変えることは出来ないと 分かっていました 107 00:06:46,750 --> 00:06:49,748 人は勝手に反応して 行動するものです 108 00:06:50,708 --> 00:06:53,958 でも そこには 冷たくて厳しい現実もありました 109 00:06:56,500 --> 00:06:59,451 怒りや悲しみをあらわにして 110 00:06:59,515 --> 00:07:01,693 孤立していたのは 111 00:07:01,737 --> 00:07:04,101 私自身だったのです 112 00:07:04,125 --> 00:07:06,757 実は 私が選択していたのです 113 00:07:07,250 --> 00:07:09,559 毎日 外に出かけるとき 114 00:07:09,583 --> 00:07:13,976 世間がネガティブに反応することを 期待していたので 115 00:07:14,000 --> 00:07:17,788 自分が先に意地悪な顔をしていたのです 116 00:07:18,958 --> 00:07:24,295 変化を望むなら 私から変化を起こさなければなりません 117 00:07:25,417 --> 00:07:27,542 そこで計画を立てました 118 00:07:29,667 --> 00:07:32,488 2部作で そんなに深い意味はありません 119 00:07:33,000 --> 00:07:36,518 第1部:人がじろじろ見ても放っておく 120 00:07:36,542 --> 00:07:39,268 好きなだけ堪能してもらう 121 00:07:39,292 --> 00:07:41,351 それに対して反応しない 122 00:07:41,375 --> 00:07:44,018 というのも 実は この病気に罹ったとき 123 00:07:44,042 --> 00:07:47,601 私自身 鏡の中で 新しい斑点を隅々まで見て 124 00:07:47,625 --> 00:07:50,268 何が起こっているのかを 理解しようとしていたのです 125 00:07:50,292 --> 00:07:53,833 だから他の人にも同じ機会を与えて 126 00:07:55,083 --> 00:07:58,528 視覚的に理解してもらう 必要があると考えました 127 00:07:59,250 --> 00:08:00,500 第2部: 128 00:08:02,625 --> 00:08:05,470 ポジティブな気持ちで反応すること 129 00:08:06,125 --> 00:08:08,226 ただ微笑むか 130 00:08:08,250 --> 00:08:10,393 最低でも 131 00:08:10,417 --> 00:08:14,125 批判的でない 寛容な顔をします 132 00:08:14,875 --> 00:08:16,125 簡単な計画です 133 00:08:17,042 --> 00:08:19,583 でも 思ったよりも 難しいことでした 134 00:08:21,333 --> 00:08:22,583 でも 時が経つにつれて 135 00:08:23,458 --> 00:08:25,268 うまく行き始めました 136 00:08:27,000 --> 00:08:30,862 ある時 店の中で じろじろ見てくる男がいて 137 00:08:31,112 --> 00:08:32,996 私の側頭部を 穴が開くほど見ていました 138 00:08:33,030 --> 00:08:34,851 店内を物色していると じろじろ 139 00:08:34,875 --> 00:08:37,058 レジに行こうとしても じろじろ 140 00:08:37,082 --> 00:08:39,749 支払いをしていても 彼は別のレジに並んで じろじろ 141 00:08:39,765 --> 00:08:42,726 出口に向かっても まだじろじろ見ています 142 00:08:42,750 --> 00:08:44,851 彼がまだ見ているのが分かったので 143 00:08:44,875 --> 00:08:47,726 ついに振り返って 彼に言いました 「やぁ 君 調子はどうだい?」 144 00:08:47,750 --> 00:08:49,018 彼は・・・ 145 00:08:49,042 --> 00:08:50,643 (焦ってブツブツ)「やぁ!」 146 00:08:50,667 --> 00:08:51,684 (笑) 147 00:08:51,708 --> 00:08:53,976 気まずい 148 00:08:54,000 --> 00:08:56,518 だから 緊張をほぐすために こう言いました 149 00:08:56,542 --> 00:08:58,309 「ただの皮膚病だよ 150 00:08:58,333 --> 00:09:00,474 伝染病じゃないし 命を脅かすものじゃないんだ 151 00:09:00,484 --> 00:09:02,200 ちょっと変わって見えるだけさ」 152 00:09:02,210 --> 00:09:05,333 その男と5分くらい話しました 153 00:09:05,333 --> 00:09:07,726 なんかいいですよね? 154 00:09:07,750 --> 00:09:10,303 話の終わりに 彼はこう言いました 155 00:09:11,833 --> 00:09:14,726 「もしアンタがハクハンじゃなかったらー 156 00:09:14,750 --> 00:09:17,809 彼は正しく白斑と 言えていませんでしたが― 157 00:09:17,833 --> 00:09:19,309 (笑) 158 00:09:19,333 --> 00:09:23,018 「もしアンタがハクハンじゃなかったら テレビのあの人にソックリだよ」 159 00:09:23,042 --> 00:09:24,309 (笑) 160 00:09:24,333 --> 00:09:28,434 それで私は 「ハハハ だよね だよね」 161 00:09:28,458 --> 00:09:29,934 (笑) 162 00:09:29,958 --> 00:09:32,275 順調にいっていました 163 00:09:33,208 --> 00:09:36,905 悪いやり取りよりも 良好なやり取りを多くしていました 164 00:09:37,542 --> 00:09:40,972 あの日までは・・・ 165 00:09:42,792 --> 00:09:44,309 仕事前に 少し時間があり 166 00:09:44,333 --> 00:09:46,851 公園に寄って 子供たちが 遊ぶのを見るのが好きなんです 167 00:09:46,875 --> 00:09:48,143 子供は面白いですからね 168 00:09:48,167 --> 00:09:51,476 私は 少し近付きすぎたのですが この少女は私に気付いていませんでした 169 00:09:51,500 --> 00:09:53,226 2、3歳の少女です 170 00:09:53,250 --> 00:09:56,128 走ってきて 私の脚に正面衝突し かなり派手に転びました 171 00:09:56,128 --> 00:09:58,168 私は 彼女がケガしたのではないかと思い 172 00:09:58,168 --> 00:10:00,476 助けようと手を差し伸べたところ 173 00:10:00,500 --> 00:10:02,143 彼女は 私の白斑を見て 174 00:10:02,167 --> 00:10:05,667 悲鳴をあげたのです! 175 00:10:13,000 --> 00:10:16,143 子供は 純粋で正直です 176 00:10:16,167 --> 00:10:18,101 彼女は2、3歳です 177 00:10:18,125 --> 00:10:22,184 この少女は 私に 意地悪しようとしたわけではありません 178 00:10:22,208 --> 00:10:24,684 彼女の心に 悪意はありませんでした 179 00:10:24,708 --> 00:10:27,297 この少女は怖かったのです 180 00:10:27,875 --> 00:10:29,805 ただ怖かっただけです 181 00:10:32,750 --> 00:10:34,059 私はどうすべきか分からず 182 00:10:34,083 --> 00:10:36,542 ただ 一歩下がって 両手を引っ込めました 183 00:10:40,750 --> 00:10:45,208 この件で 2週間と3日 私は 家に引きこもりました 184 00:10:47,458 --> 00:10:50,684 小さな子供を怖がらせてしまう という事実は 185 00:10:50,708 --> 00:10:53,190 すぐに分かりました 186 00:10:54,583 --> 00:10:58,805 そして このことを笑顔で吹き飛ばすことは できませんでした 187 00:11:03,125 --> 00:11:05,323 でも 私は計画に戻って 188 00:11:07,875 --> 00:11:10,542 現実から目を背けて 189 00:11:11,542 --> 00:11:12,833 また外に出始めました 190 00:11:14,250 --> 00:11:17,559 2ヶ月後 食料品店で 下の棚に手を伸ばしていると 191 00:11:17,583 --> 00:11:21,263 小さな声が聞こえてきました 「ブーブーができたの?」 192 00:11:21,583 --> 00:11:25,268 同じく2、3歳の少女でした 193 00:11:25,292 --> 00:11:27,268 でも 彼女は泣いていません 194 00:11:27,875 --> 00:11:30,768 そこで 私は彼女の前に跪き 195 00:11:30,792 --> 00:11:33,393 2歳児の言葉が分からないので 母親を見上げて聞きました 196 00:11:33,417 --> 00:11:34,893 「彼女はなんて言ったの?」 197 00:11:34,917 --> 00:11:37,601 「この子は あなたがケガをしている と思っているのよ」と母親は言いました 198 00:11:37,625 --> 00:11:41,059 それで私は言いました 「違うよ ケガなんて全然してないよ」 199 00:11:41,083 --> 00:11:42,851 すると少女は言いました 200 00:11:42,875 --> 00:11:44,167 「ダー・ダー・ホイ?」 201 00:11:45,167 --> 00:11:47,601 私は意味を聞こうと母親を見ます 202 00:11:47,625 --> 00:11:48,976 母親は言います 203 00:11:49,000 --> 00:11:51,252 「この子はあなたが痛がっている と思っているのよ」 204 00:11:51,542 --> 00:11:56,059 私は「違うよ 全く痛くなんかないよ 大丈夫だよ」 205 00:11:56,083 --> 00:11:59,351 すると 少女は小さな手を伸ばして 206 00:11:59,375 --> 00:12:01,684 私の顔に触れたのです 207 00:12:01,708 --> 00:12:04,101 彼女は バニラにチョコレートを 擦りこもうとしていたのか 208 00:12:04,125 --> 00:12:05,434 何をしようとしていたのか 209 00:12:05,482 --> 00:12:07,192 素晴らしい気分でした! 210 00:12:07,667 --> 00:12:09,297 最高の気分でした! 211 00:12:09,875 --> 00:12:11,934 なぜなら 彼女は 私が欲しいものを分かっていて 212 00:12:11,958 --> 00:12:13,934 その全てを与えてくれたからです 213 00:12:13,958 --> 00:12:16,684 「優しさ」と「思いやり」です 214 00:12:16,708 --> 00:12:18,755 その小さな手の感触で 215 00:12:19,792 --> 00:12:23,226 彼女は 大人の男の痛みを癒したのです 216 00:12:23,250 --> 00:12:25,809 わーい やったー 217 00:12:25,833 --> 00:12:27,233 癒されました 218 00:12:30,333 --> 00:12:34,535 この出来事で しばらくの間 笑顔になりました 219 00:12:35,708 --> 00:12:40,245 ポジティブな気持ちは 戦って勝ち取る価値のあるものです 220 00:12:40,958 --> 00:12:43,934 他人との戦いではなく 221 00:12:43,958 --> 00:12:46,118 内面との戦いです 222 00:12:46,458 --> 00:12:50,125 自分の人生に ポジティブな変化をもたらしたいなら 223 00:12:51,625 --> 00:12:58,257 どんな時でも Be positive (プラス思考)でなければなりません 224 00:13:01,167 --> 00:13:04,056 実際 私の血液型は B positive(Bプラス)なんです 225 00:13:04,100 --> 00:13:06,851 (笑) 226 00:13:06,875 --> 00:13:09,268 くだらないテレビ男の親父ギャグで 227 00:13:09,292 --> 00:13:11,268 娘も嫌がってるけど 気にしない! 228 00:13:11,292 --> 00:13:13,018 Be positive! 229 00:13:13,042 --> 00:13:15,500 (笑) 230 00:13:20,583 --> 00:13:23,226 数年前 ある14歳の少年が ― 231 00:13:23,250 --> 00:13:25,309 この子も白斑を患っていて ― 232 00:13:25,333 --> 00:13:29,268 彼は私に テレビで顔を見せるよう 頼んできました 233 00:13:29,292 --> 00:13:30,726 やるつもりはありませんでした 234 00:13:30,750 --> 00:13:33,559 もう乗り越えたことだし 仕事を失うと思ったのです 235 00:13:33,583 --> 00:13:36,472 でも その子はこう説得してきました 236 00:13:36,875 --> 00:13:41,226 「もし あなたが自分の姿を見せて みんなに説明してくれたら 237 00:13:41,250 --> 00:13:44,347 もしかしたら みんなの僕に対する扱いが 変わるかもしれない」 238 00:13:44,458 --> 00:13:47,242 ドカーン! 隠すのをやめて 239 00:13:47,833 --> 00:13:50,184 テレビで報道したところ 240 00:13:50,208 --> 00:13:52,510 たいへんな反響がありました 241 00:13:53,375 --> 00:13:54,934 どうしていいか分からず 242 00:13:54,958 --> 00:13:57,684 その少年や 他の白斑の人々に 243 00:13:57,708 --> 00:13:59,458 注意を戻しました 244 00:14:00,417 --> 00:14:02,488 私は 支援団体を立ち上げました 245 00:14:03,125 --> 00:14:05,059 間もなくして 支援団体の 246 00:14:05,074 --> 00:14:10,912 「VITFriends」や「V-Strong」が 全国に広がっていることがわかりました 247 00:14:12,333 --> 00:14:18,208 2016年に 私たちはみんなで集まって 世界白斑デーを祝いました 248 00:14:20,833 --> 00:14:23,059 今年の6月25日にも 249 00:14:23,083 --> 00:14:25,976 300名以上の人々が集まり 250 00:14:26,000 --> 00:14:30,893 みんなで 年に1度のイベントを祝いました 251 00:14:30,917 --> 00:14:32,517 素晴らしかったです 252 00:14:32,792 --> 00:14:34,351 (拍手) 253 00:14:34,375 --> 00:14:35,625 ありがとう 254 00:14:40,208 --> 00:14:45,448 私がこの病気と共に生きていく上で ポジティブな場所を見つけることが 255 00:14:45,502 --> 00:14:47,648 すぐに簡単にできたと 256 00:14:47,712 --> 00:14:50,293 嘘をつくつもりはありません 257 00:14:51,417 --> 00:14:53,497 でも 私は見つけました 258 00:14:54,708 --> 00:14:58,017 また それ以上のモノも手に入れました 259 00:14:58,083 --> 00:15:01,018 私は より良い人間になりました 260 00:15:01,042 --> 00:15:03,309 ずっとなりたいと思っていた人間にです 261 00:15:03,333 --> 00:15:09,018 知らない人でいっぱいの部屋で 前に立ち 262 00:15:09,042 --> 00:15:12,292 人生でもっとも辛かった話をして 263 00:15:13,625 --> 00:15:15,810 最後は笑顔で締めくくり 264 00:15:17,458 --> 00:15:22,208 みんなが微笑み返してくれたことに 幸せを感じる そんな人間です 265 00:15:23,250 --> 00:15:24,518 ありがとうございました 266 00:15:24,542 --> 00:15:27,083 (拍手)