WEBVTT 00:00:11.250 --> 00:00:13.042 この瞬間ですよね? 00:00:14.681 --> 00:00:17.881 皆さんを見ていると 本当に素敵な方たちに見えます 00:00:17.882 --> 00:00:19.691 大きなエネルギーを感じるので 00:00:19.692 --> 00:00:23.442 5分間そこに座っていて とても気分が良かったです 00:00:24.479 --> 00:00:27.628 あなたはとても親切そうで ありがとうと言っておきます 00:00:29.438 --> 00:00:32.146 そこのあなたは ボイスコーチと聞き 少し不安げですね 00:00:32.147 --> 00:00:33.995 心配しなくても大丈夫です 00:00:35.061 --> 00:00:38.198 あちらにはTEDの賢い面々が見えます 00:00:38.199 --> 00:00:40.589 今日は私も いくつかのアイデアを お話しします 00:00:42.453 --> 00:00:46.679 この瞬間 私たちの目と目が 私たちの世界がぶつかり合っています 00:00:46.680 --> 00:00:48.750 皆さんは私を見て 私は皆さんを見て 00:00:48.751 --> 00:00:51.341 アドレナリンが脳を 刺激しているような感覚になります 00:00:52.741 --> 00:00:55.479 アドレナリンは細胞を 活性化する分子とも言われます 00:00:56.057 --> 00:00:59.136 人によってこの瞬間の 取り組み方は異なります 00:00:59.137 --> 00:01:01.303 中には「こんにちは!」と 始める人もいますよね? 00:01:01.304 --> 00:01:02.987 自信のある人は 00:01:02.988 --> 00:01:05.845 この瞬間をとても上手にこなします 00:01:05.846 --> 00:01:08.622 対して あまり自信のない人は 00:01:08.623 --> 00:01:11.292 この瞬間話せなくなってしまいます 00:01:11.293 --> 00:01:15.227 不安になり できそうにないと 思ってしまいます 00:01:15.228 --> 00:01:17.150 でもそういうことではありません 00:01:17.151 --> 00:01:20.552 本当は全ての人が 自信というものを持っているのです 00:01:21.723 --> 00:01:23.592 私が今日お話ししたいのは 00:01:23.593 --> 00:01:26.894 探す場所を知っていれば 自分の中のより強い自信を 00:01:26.895 --> 00:01:29.027 見つけることが出来る という考え方です 00:01:30.693 --> 00:01:31.702 どこを探しましょうか? 00:01:31.703 --> 00:01:34.244 私たちの中を探してみましょう 00:01:35.503 --> 00:01:37.263 そこが私たちが探す場所です 00:01:37.264 --> 00:01:41.953 このことを話すのには 理由があります 00:01:41.954 --> 00:01:45.829 何年も前 私はセントラルホールで 今日より多くの聴衆の前に立ちました 00:01:45.830 --> 00:01:50.136 国会議事堂の側にある メソジスト教徒のためのとても広い場所です 00:01:50.137 --> 00:01:53.343 私はその機会を すごく楽しみにしていました 00:01:54.192 --> 00:01:58.351 新人のボイスコーチとして とても大事な機会だと分かっていましたし 00:01:58.352 --> 00:02:00.833 人前で話せることになっていたからです 00:02:00.834 --> 00:02:03.384 私が聴衆の前に立った後 00:02:03.385 --> 00:02:08.145 起こりうる全ての悪いことが 起こってしまいました 00:02:08.951 --> 00:02:11.982 私は早口で話し 言葉に詰まりました 00:02:13.315 --> 00:02:16.350 実に酷い経験だと感じました 00:02:16.914 --> 00:02:20.855 私がこれ以上悪くなりようがないと 思っていた時 00:02:20.856 --> 00:02:22.715 マイクが壊れました 00:02:23.811 --> 00:02:28.341 私は会場全体を見渡し ボイスコーチとしての大きな声で― 00:02:28.342 --> 00:02:30.994 あの時はこんなに風は 吹いていませんでしたけどね 00:02:30.994 --> 00:02:32.152 (笑) 00:02:32.152 --> 00:02:35.835 私はボイスコーチの大きな声で 「後ろまで聞こえますか?」と叫びました 00:02:35.836 --> 00:02:38.126 すると誰かが「もっと大きい声で」 と言ったんです 00:02:38.518 --> 00:02:42.396 本当に恥ずかしかったです 00:02:42.397 --> 00:02:44.557 聴衆があなたを見ているあの感覚や 00:02:44.558 --> 00:02:48.251 批判されているような感覚が 私たちを麻痺させてしまいます 00:02:49.015 --> 00:02:52.564 私は会場を離れ 「もう二度としない」と思いました 00:02:52.565 --> 00:02:55.180 ここにいるということは あの言葉は嘘になりますが 00:02:55.440 --> 00:02:58.181 次は やり方を変えようとも思いました 00:02:58.182 --> 00:03:02.844 次に人前で話す時は 確実に 気持ちよく話せるようにしようと 00:03:03.974 --> 00:03:07.683 私が探さなければいけなかったのは 私の中でした 00:03:07.684 --> 00:03:09.850 私たちは視覚文化の中で生きています 00:03:09.851 --> 00:03:12.483 内と外の2つの世界を考えた時 00:03:12.484 --> 00:03:14.909 私たちは外の世界について 多くの時間をかけて考えます 00:03:14.910 --> 00:03:17.127 おそらく 女性の場合は特にそうです 00:03:17.128 --> 00:03:19.977 実際には 自信というものは 外の世界には存在せず 00:03:19.978 --> 00:03:22.616 内の世界 内臓のように 00:03:22.617 --> 00:03:25.912 私たちが見ることのできない あなたの中の ある部分に有るのです 00:03:25.913 --> 00:03:28.637 その部分を 見つけにいきましょう 00:03:29.800 --> 00:03:33.060 私が3ヶ月前に このアイデアについて考え始めたのは 00:03:33.061 --> 00:03:34.490 スピーチを頼まれたからで 00:03:34.491 --> 00:03:36.806 私はここに立つことを 不安に感じていました 00:03:36.807 --> 00:03:39.287 そして ある引用句を思い出しました 00:03:39.288 --> 00:03:42.044 演出家のピーター・ブルックが言った― 00:03:42.045 --> 00:03:46.337 私たちは自身の中の新しい引き出しを 開けるといったものです 00:03:47.416 --> 00:03:50.461 私は「チェスト(たんす)」について 考え始めました 00:03:50.957 --> 00:03:53.705 そして私はある素敵な 家具製作者と出会いました 00:03:53.709 --> 00:03:57.376 彼の名前はジョージ・マッカラムといって 今そこに座っています 00:03:57.377 --> 00:04:00.692 私がジョージに 「チェストを作ってくれる?」と聞くと 00:04:00.693 --> 00:04:02.215 本当に作ってくれました 00:04:02.216 --> 00:04:04.936 皆さんは この物体は何だろうと 考えていると思います 00:04:06.175 --> 00:04:09.948 これがジョージが 作ってくれたものです 00:04:09.949 --> 00:04:12.390 でも 家具製作者に チェストを作るように頼んでも 00:04:12.510 --> 00:04:15.559 あなたが予想するようなものを 作るとは限りません 00:04:16.869 --> 00:04:19.041 彼が何を作ったか見たいですか? 00:04:20.399 --> 00:04:22.106 (笑) 00:04:24.274 --> 00:04:27.230 そう!ありがとうジョージ 今朝一番の良い反応です 00:04:27.231 --> 00:04:29.238 この家具に主役を奪われました 00:04:29.239 --> 00:04:30.597 (笑) 00:04:31.487 --> 00:04:33.614 この小さなチェスト(たんす)の中には― 00:04:33.615 --> 00:04:37.374 むしろこの大きく男らしい チェスト(胸)の中には 00:04:37.375 --> 00:04:42.344 内なる自信を見つけるための 3つの秘密が隠されています 00:04:43.222 --> 00:04:45.927 私がここに来るまでに学ぶ必要のあった 3つの教訓です 00:04:45.928 --> 00:04:48.048 この中の1つは特に大きな教訓です 00:04:48.049 --> 00:04:50.061 最後に話すのが その大きな教訓です 00:04:50.062 --> 00:04:53.803 それについては後で触れますが 皆さんが考えているものではないかもしれません 00:04:55.844 --> 00:04:58.652 皆さんを驚かせるかもしれない教訓です 00:04:58.653 --> 00:05:02.821 でもまずは この最初の 引き出しの中を見たいですか? 00:05:02.822 --> 00:05:04.521 (聴衆)はい! 00:05:05.471 --> 00:05:08.385 (キャロライン・ゴイダー) ちょっとここはデリケートね 00:05:10.646 --> 00:05:17.050 ここに入っているのは 1つの楽器です 00:05:18.020 --> 00:05:23.512 なぜなら皆さんが今まで聞いてきた声は 最も驚嘆すべき楽器だからです 00:05:25.034 --> 00:05:26.471 最高の楽器です 00:05:27.918 --> 00:05:31.146 皆さんは どのくらいの頻度で 声がどう出ているのか考えますか 00:05:32.860 --> 00:05:37.537 この小さなギターのように 弦があり それを弾いて音を出すものがあります 00:05:37.538 --> 00:05:40.207 声の「弦」はどこにあるのでしょうか? 00:05:43.027 --> 00:05:45.106 触ってもらえますか? 00:05:45.487 --> 00:05:47.870 ここです 揺らしてみてください これは咽頭です 00:05:47.876 --> 00:05:50.752 あああ 皆さんもやってくれますか? 00:05:50.753 --> 00:05:52.665 あああ! 00:05:52.666 --> 00:05:54.672 この弦を弾くのは空気です 00:05:56.099 --> 00:06:00.278 あなたの声が楽器であるということは 00:06:00.279 --> 00:06:02.098 どういう意味でしょうか? 00:06:02.099 --> 00:06:03.419 人は私にこう言います 00:06:03.420 --> 00:06:05.889 「私の声はだめだ」 「私は良い話し手ではない」 00:06:05.890 --> 00:06:08.003 「こういう機会は心配になる」 00:06:08.004 --> 00:06:11.067 「会議は嫌いだ」「プレゼンが嫌い」 「私にはできない」 00:06:11.546 --> 00:06:13.283 声は楽器なんです 00:06:13.284 --> 00:06:16.917 だめなサクソフォンなんて ないですよね? 00:06:16.918 --> 00:06:19.179 なぜなら 素晴らしい サクソフォンの演奏を聴く時 00:06:19.180 --> 00:06:21.920 奏者がおそらく そのあたりにいると思いますが 00:06:21.921 --> 00:06:25.118 私たちは 彼らがたくさん練習をし 00:06:25.119 --> 00:06:28.048 才能を持っているだけでなく 素晴らしい音を出すために 00:06:28.049 --> 00:06:30.560 たくさんの努力をしていることを 知っています 00:06:30.561 --> 00:06:33.169 もし皆さんが自分の声に 疑問を抱いているなら 00:06:33.170 --> 00:06:37.688 やらなければならないのは 練習のみだと言っておきます 00:06:37.689 --> 00:06:40.203 私がセントラルホールでの機会を 不安に思っていた時― 00:06:40.204 --> 00:06:44.842 あの時のことを踏まえ そこを私の 「不名誉の殿堂」と呼びましょう― 00:06:45.307 --> 00:06:48.827 その時私は古代ギリシャの ある人物の話を思い出しました 00:06:48.828 --> 00:06:50.798 彼の名前はデモステネスといって 00:06:50.799 --> 00:06:51.944 古い有名な名前なので 00:06:51.945 --> 00:06:54.490 これからは彼のことを ギリシャの男と呼びましょう 00:06:54.491 --> 00:06:56.672 それでも少し大層な名前なので 00:06:56.673 --> 00:06:58.655 やっぱりデイヴと呼ぶことにします 00:06:58.656 --> 00:06:59.846 (笑) 00:06:59.847 --> 00:07:04.766 デイヴは今でいうthe O2(大きな娯楽施設) のような議会で演説していました 00:07:04.767 --> 00:07:06.424 ここにはサイモンがいますが 00:07:06.425 --> 00:07:11.016 古代ギリシャの世界のBrixton Academy (コンサート会場)のような場所です 00:07:11.017 --> 00:07:13.818 彼はとても緊張していました 雄弁家になりたかったのです 00:07:13.819 --> 00:07:16.884 雄弁家はその時代 ロックスターのような存在でした 00:07:17.274 --> 00:07:20.984 彼は議会での 大事な演説のための 準備をしました 00:07:21.380 --> 00:07:22.549 しかし彼はなんと 00:07:22.550 --> 00:07:24.209 大失敗をしてしまいます 00:07:24.210 --> 00:07:28.835 聴衆は 彼の演説は無骨で 言葉に詰まっていたと言いました 00:07:29.436 --> 00:07:32.033 彼らはデイヴをやじり 物を投げつけました 00:07:32.034 --> 00:07:33.632 私にはやらないでくださいね! 00:07:33.633 --> 00:07:34.755 (笑) 00:07:34.756 --> 00:07:38.578 すっかり意気消沈した彼が ステージを離れた時 00:07:39.154 --> 00:07:41.173 1人の役者から 小さなアドバイスを貰います 00:07:41.174 --> 00:07:44.243 当時のギリシャの役者たちは 現在の役者と変わりないでしょう 00:07:44.244 --> 00:07:47.535 その役者はこんな話し方でしょうね デイヴに言いました 00:07:47.536 --> 00:07:49.838 「君はもっと表現豊かに 声を出すべきだ 00:07:49.839 --> 00:07:53.443 君の声には力強さや 活力が足りていない 00:07:53.444 --> 00:07:57.072 伝えたい内容は良いのだから もっと自分を信じるべきだ」 00:07:57.073 --> 00:08:00.312 デモステネスは家に帰り 彼の言葉に従い努力し始めます 00:08:00.313 --> 00:08:02.311 困難を乗り越える時です 00:08:02.312 --> 00:08:04.904 彼は自分で地下室を作り 00:08:04.905 --> 00:08:08.110 髪を剃ります―半分だけです 00:08:08.111 --> 00:08:10.491 そうすれば 3か月間は 家から出られません 00:08:10.492 --> 00:08:13.242 彼はまるまる3か月間 00:08:13.243 --> 00:08:17.091 鏡のように磨かれた 大きな盾の前で練習し続け 00:08:17.092 --> 00:08:19.858 準備万端になった時 00:08:19.859 --> 00:08:20.859 外に出ます 00:08:20.860 --> 00:08:23.489 彼が海の前に立ち 波を越えて話すと 00:08:23.490 --> 00:08:27.007 その声は波の音より 大きくとどろきます 00:08:27.008 --> 00:08:30.063 その後 彼は戻ります 議会へと戻るのです 00:08:30.732 --> 00:08:31.930 そして再び演説をし 00:08:31.931 --> 00:08:35.969 彼は当時の最も偉大な雄弁家の1人として 知られるようになりました 00:08:37.770 --> 00:08:39.570 皆さんはどう思いますか? 00:08:39.571 --> 00:08:41.707 練習の重要さが 分かったと思います 00:08:41.707 --> 00:08:43.888 練習の力です 00:08:43.889 --> 00:08:46.580 皆さんは頭を半分だけ 剃りたくないでしょうし 00:08:46.581 --> 00:08:48.902 地下室を建てたくないと思います 00:08:48.903 --> 00:08:50.861 偉い人に非難されるかも しれないですからね 00:08:50.862 --> 00:08:53.169 でも練習ならできると思います 00:08:53.170 --> 00:08:56.971 最も簡単な練習法は 歌うことです 00:08:57.417 --> 00:09:00.239 こんなふうに歌う必要は ありません 「ママママー!」 00:09:00.240 --> 00:09:02.696 ボイスコーチの準備運動ですね やりたいなら別ですが 00:09:02.697 --> 00:09:05.554 でも私が本当に薦めるのは 毎日どこかで歌うことです 00:09:05.555 --> 00:09:09.809 シャワー中や 車の中 勇敢なら地下鉄で歌ってもいいです 00:09:09.810 --> 00:09:10.880 (笑) 00:09:10.891 --> 00:09:14.080 2週間ほど前に血液検査を受けるのに セント・トーマス病院にいたのですが 00:09:14.081 --> 00:09:16.675 2人の女性が 血液検査が行われている場所で 00:09:16.676 --> 00:09:19.215 歌っていてとても素敵でした 00:09:19.216 --> 00:09:20.750 だから皆さんにも薦めます 00:09:20.751 --> 00:09:23.348 歌うことが素晴らしい声を 出すことへの道です 00:09:23.349 --> 00:09:25.860 練習することが素晴らしい楽器を 持つことへの道です 00:09:25.861 --> 00:09:27.575 これが1つ目の教訓です 00:09:28.347 --> 00:09:31.432 ここには私たちがこれから開ける もう1つの引き出しがあります 00:09:31.433 --> 00:09:34.132 でもその前に 1つ質問があります 00:09:35.579 --> 00:09:38.138 あなたがある部屋に 入ったとしましょうか? 00:09:38.139 --> 00:09:39.341 あなたは誰も知りません 00:09:39.342 --> 00:09:42.806 今朝皆さんの中に同じことを 感じた人がいるかもしれません 00:09:42.807 --> 00:09:46.600 その部屋の中で誰が一番有力者か どうやって見分けますか? 00:09:46.601 --> 00:09:48.861 一番自信がある人 00:09:48.866 --> 00:09:51.255 ここで話している 内なる自信を持っている人です 00:09:51.256 --> 00:09:52.851 どう見分けますか? 00:09:58.660 --> 00:10:01.121 どのように振舞っているか 素晴らしい回答です ローラ 00:10:01.122 --> 00:10:03.321 あなたもその1人ですよね? 00:10:03.322 --> 00:10:05.138 なぜならあなたは歌手だからです 00:10:05.139 --> 00:10:08.216 自信がある人はこう振舞います 00:10:08.217 --> 00:10:12.930 実際に 役者に質問すると その答えは 呼吸の仕方だと言うでしょう 00:10:12.931 --> 00:10:18.415 その部屋で一番の有力者は 最もリラックスした呼吸をしている人です 00:10:20.250 --> 00:10:24.863 感情について研究をする ポール・エクマンという有名な科学者がいます 00:10:24.864 --> 00:10:27.555 彼はこう言いました― (呼吸の重要性は)役者にとって 00:10:27.556 --> 00:10:29.690 とても単純すぎて 科学的とは感じられないので 00:10:29.691 --> 00:10:31.791 彼らには笑われてしまいそうですが― 00:10:31.792 --> 00:10:35.584 なぜ呼吸が重要なのか 彼は長い間理解できなかったので 00:10:35.613 --> 00:10:37.792 研究を重ね 00:10:37.793 --> 00:10:41.402 彼は無意識のシステムを 理解し始めました 00:10:41.403 --> 00:10:43.469 脾臓をコントロール することはできませんよね 00:10:43.470 --> 00:10:45.791 脾臓自体が自律的に機能しています 00:10:45.792 --> 00:10:47.959 でも呼吸をコントロール することはできます 00:10:47.959 --> 00:10:51.668 呼吸をコントロールできれば 無意識をうまく取り扱うこともできます 00:10:51.669 --> 00:10:54.038 自分を落ち着けることができます 00:10:55.147 --> 00:11:00.084 皆さんの中にある何かが リラックスし 自信をつけるためのカギです 00:11:02.218 --> 00:11:03.475 役者はそれを知っています 00:11:03.476 --> 00:11:09.025 なぜなら彼らが王を演じる時 王はじっとして動きません 00:11:09.665 --> 00:11:11.956 それ以外の役者が 王の周りを動き回るので 00:11:11.957 --> 00:11:15.044 王に権威があることが 分かるのです 00:11:15.045 --> 00:11:18.634 次に皆さんが緊張することがあれば じっとしてみてください 00:11:19.891 --> 00:11:23.935 体を支配する王のようなものが あなたの体内にはあります 00:11:23.936 --> 00:11:27.085 それが古代ギリシャ人が 全ての表現の中心と呼ぶものです 00:11:27.086 --> 00:11:30.923 きっとこの部屋の半分の人が 考えたこともないものだと思います 00:11:31.678 --> 00:11:33.894 それが何か見たいですか? 00:11:39.860 --> 00:11:42.712 私のハンサムな友人に感謝です 00:11:44.426 --> 00:11:48.722 私たちの体には肺が ありますよね? 00:11:48.723 --> 00:11:52.538 これもあります 解剖学的に正確な 心臓とはおそらく違いますが 00:11:52.539 --> 00:11:53.658 素敵ですよね 00:11:53.659 --> 00:11:54.821 (笑) 00:11:54.822 --> 00:11:57.077 もっと下のこれは何でしょうか? 00:11:57.078 --> 00:11:58.615 (聴衆)横隔膜? 00:11:58.616 --> 00:12:02.435 (キャロライン)ありがとうございます! そうです これはまさに横隔膜です 00:12:02.436 --> 00:12:06.477 最近 横隔膜について考えた人は 手を挙げてください 00:12:06.478 --> 00:12:09.527 今日自分の横隔膜について 考えた人は手を挙げてください 00:12:09.528 --> 00:12:13.662 歌手の皆さんありがとう 役者さんもサクソフォン奏者の方もです 00:12:14.471 --> 00:12:18.466 今日まだ自分の横隔膜を意識していなかった という人は手を挙げてください 00:12:19.376 --> 00:12:22.168 これはとても大きな割合ですね 00:12:22.169 --> 00:12:24.804 私たちは横隔膜について 考えたりしませんよね? 00:12:24.805 --> 00:12:29.274 でもこの横隔膜が システムを調整するカギで 00:12:29.603 --> 00:12:31.669 全ての目が向けられている場面で 00:12:31.670 --> 00:12:34.904 自分を落ち着かせ 00:12:36.165 --> 00:12:37.933 自信がすごく必要なのに 全く持てない時 00:12:37.934 --> 00:12:41.525 横隔膜が自信を持たせてくれるでしょう 00:12:41.878 --> 00:12:44.442 私は横隔膜について 何も知らなかったので 00:12:44.443 --> 00:12:47.410 学びました こんな形だろう というのは分かっていましたが 00:12:47.530 --> 00:12:49.468 どう動くかは感じたことが なかったのです 00:12:50.346 --> 00:12:52.493 ある日 00:12:52.501 --> 00:12:56.958 私はひどくストレスを感じていて 胸で呼吸をしていたんです 00:12:56.959 --> 00:13:01.376 甲高い 興奮したキーキー声を 出しながらです 00:13:01.377 --> 00:13:02.634 いけませんね 00:13:02.635 --> 00:13:05.581 私がヨガ教室に行った時 ヨガの先生はこう言いました 00:13:05.582 --> 00:13:07.468 「ストレスがひどいみたいだね」 00:13:07.477 --> 00:13:08.883 良い始まり方ではありません 00:13:08.884 --> 00:13:10.884 彼は「横になってください」と言って 00:13:10.885 --> 00:13:12.738 私を横たえ 私は目を閉じました 00:13:12.739 --> 00:13:15.699 素敵でリラックスしたヨガの何かを 期待していたのですが 00:13:15.700 --> 00:13:18.950 彼は突然ジムで使う重りを 私のお腹に載せて 00:13:20.250 --> 00:13:22.584 「呼吸して それを持ち上げなさい」 と言いました 00:13:23.292 --> 00:13:25.208 私は言われた通りにしました 00:13:25.209 --> 00:13:26.543 息を吸い込んだ時 00:13:26.569 --> 00:13:29.079 その重りを お腹で持ち上げなければならず 00:13:29.080 --> 00:13:31.764 横隔膜が働き出しました 00:13:32.416 --> 00:13:35.324 突然 私は分かったんです 横隔膜が働く感覚を理解しました 00:13:35.334 --> 00:13:39.041 もうこの上の方で呼吸しなくても 00:13:39.042 --> 00:13:41.209 下の方で呼吸ができると 分かりました 00:13:41.226 --> 00:13:45.621 私はこの横隔膜こそが 自信の王様だと提案したいのです 00:13:45.622 --> 00:13:47.421 皆さんのも見つけてみましょうか? 00:13:48.353 --> 00:13:50.912 親指を使って 00:13:50.913 --> 00:13:53.916 ちょうどブラジャーのアンダーの 少し下を触ってみてください 00:13:53.917 --> 00:13:55.711 そうです そこで合ってますよ 00:13:55.712 --> 00:13:56.998 (笑) 00:13:56.999 --> 00:14:01.322 そうです 親指でそこを 優しく押してみてください 00:14:01.918 --> 00:14:04.324 ローレンス・オリヴィエが 呼吸法を教わった時― 00:14:04.325 --> 00:14:06.562 知ってますよね?あの役者です 00:14:06.563 --> 00:14:10.209 彼はグランドピアノを押すことで 呼吸法を教わりました 00:14:11.003 --> 00:14:13.164 私の家にはグランドピアノはありません 00:14:13.165 --> 00:14:15.864 今のロンドンの家には 入らないですよね? 00:14:15.865 --> 00:14:19.434 でもグランドピアノを押す感覚を 練習することはできます 00:14:19.435 --> 00:14:23.376 息を吸って 親指を押し上げて 00:14:24.584 --> 00:14:27.460 息を吐いて戻してください 00:14:28.115 --> 00:14:30.632 皆さんは今お腹の中で 見えない風船を膨らませています 00:14:30.633 --> 00:14:33.168 はい 息を吸って 親指を押し上げて 00:14:33.209 --> 00:14:35.292 息を吐いて 戻します 00:14:36.202 --> 00:14:38.092 あなたの横隔膜へようこそ 00:14:38.093 --> 00:14:40.031 肋骨に手を置くと 00:14:40.032 --> 00:14:42.411 横隔膜は全周 繋がっていますから 00:14:42.417 --> 00:14:45.126 息を吸うと胸郭も 空気で満たされます 00:14:45.127 --> 00:14:47.709 息を吸うと肋骨が開き 00:14:49.083 --> 00:14:51.333 吐くと閉じるのが分かります 00:14:52.454 --> 00:14:56.956 緊張する機会があれば これをやってください 00:14:57.692 --> 00:15:01.296 横隔膜が自信へと繋がるカギです 00:15:01.297 --> 00:15:02.710 これで2つの教訓を得ました 00:15:02.711 --> 00:15:07.458 練習の力と 横隔膜の重要性です 00:15:07.459 --> 00:15:10.675 3つ目の教訓が 特に大きなものです 00:15:10.676 --> 00:15:13.441 それが本当に 違いをもたらすものです 00:15:13.442 --> 00:15:17.381 実は 私はこの教訓について 数週間前に考え始めました 00:15:17.382 --> 00:15:20.822 なぜなら以前一緒に働いた ある人が連絡してきたからです 00:15:20.823 --> 00:15:22.586 彼女のメールには こう書かれていました 00:15:22.587 --> 00:15:25.176 彼女は最悪の出来事を 経験していて 00:15:25.177 --> 00:15:27.321 それは皆さんが想像し得る 最悪のことでした 00:15:27.322 --> 00:15:30.428 彼女が結婚したばかりの ハネムーンの途中 00:15:30.429 --> 00:15:33.426 旦那さんが心臓発作で 亡くなってしまったんです 00:15:34.456 --> 00:15:38.859 彼女は結婚式を挙げた教会に戻り 00:15:39.712 --> 00:15:42.317 旦那さんのために追悼の言葉を 述べなければなりませんでした 00:15:42.318 --> 00:15:46.183 実際 彼女は旦那さんに初めて会った時に 書いた詩も読みました 00:15:47.102 --> 00:15:53.359 メールはこう続きます「人生で最悪の日に しっかりしなきゃいけなかった 00:15:53.360 --> 00:15:58.301 本当に愛した人を見送る 気力を出さないといけなかった 00:15:59.787 --> 00:16:02.412 それをする唯一の方法は あなたが教えてくれたの 00:16:02.417 --> 00:16:07.477 横隔膜でゆっくりと呼吸し 時間をかけて 00:16:07.478 --> 00:16:10.394 呼吸をコントロールし 内なる自信を見つけること 00:16:11.834 --> 00:16:14.719 それが彼にあげられた 最高の贈り物だったわ」 00:16:15.827 --> 00:16:18.731 人生には話さなければいけない 大事な場面があります 00:16:18.732 --> 00:16:22.465 自分のために発言しなければ いけないからではなく 00:16:22.466 --> 00:16:25.344 誰かのために 発言したいと思うからです 00:16:25.345 --> 00:16:28.019 結婚式や追悼の言葉がそうです 00:16:28.020 --> 00:16:32.109 自信を持つための技術は このような場面で一番重要になると思います 00:16:33.749 --> 00:16:37.602 このような場面で知っておく必要があるものが この引き出しに入っています 00:16:46.042 --> 00:16:47.543 それは呼吸です 00:16:49.426 --> 00:16:50.928 空気です 00:16:52.802 --> 00:16:55.110 なぜ空気が重要なのでしょうか? 00:16:56.584 --> 00:16:59.793 なぜなら私たちは呼吸と共に 考えるからです 00:17:01.626 --> 00:17:05.960 全てのスピーチや歌は呼気です 00:17:07.751 --> 00:17:10.502 そして全ての吸気は思考です 00:17:12.291 --> 00:17:16.541 横隔膜に手を戻して 息を吐いてください 00:17:19.584 --> 00:17:20.772 そして吸う息を感じてください 00:17:20.773 --> 00:17:23.876 息を吸う時に あなたが本当に愛している人を思ってください 00:17:26.541 --> 00:17:29.376 その呼気で話し始めたら 00:17:29.402 --> 00:17:31.573 それは愛で満たされるでしょう 00:17:32.125 --> 00:17:33.417 ではもう一度息を吸って 00:17:33.417 --> 00:17:36.834 来たるべき楽しい日を 思ってみてください 00:17:36.871 --> 00:17:39.208 とても良い日になるでしょう 00:17:39.209 --> 00:17:43.668 こうして息を吸い その気持ちで話し始めると 00:17:43.691 --> 00:17:45.943 声に楽しい感情が出ます 00:17:45.944 --> 00:17:47.880 呼吸とは考えることだというアイデアで 00:17:48.334 --> 00:17:51.210 自分の声をコントロールできます 00:17:51.217 --> 00:17:54.597 またラテン語で 古代と現代の2つの世界において 00:17:54.598 --> 00:17:56.105 ローマ人はこう理解していました― 00:17:56.106 --> 00:17:59.867 「ひらめき」と「呼吸 」は同じ語源を持つ 00:18:00.959 --> 00:18:04.418 ローマ人は 呼吸は考えることだと 理解していました 00:18:06.834 --> 00:18:09.374 私たちは息を吐きながら話をするので 00:18:09.375 --> 00:18:12.876 考えるべきことは 全て 吸気についてです 00:18:12.876 --> 00:18:16.126 息を吸うことに考えを集中させるのに 最も簡単な方法は 00:18:16.859 --> 00:18:18.685 口を閉じることです 00:18:20.994 --> 00:18:24.399 それでは 皆さんに約束した大きな秘密― 00:18:25.568 --> 00:18:28.316 スピーチで自信を持つための秘訣は 00:18:29.704 --> 00:18:34.912 口を閉じる時を知ることだと 誰が想像したでしょうか? 00:18:35.181 --> 00:18:36.468 (笑) 00:18:37.671 --> 00:18:39.000 ありがとうございました 00:18:39.001 --> 00:18:40.151 (拍手)