私たちはいつもカロリーについて 耳にしています このクッキーは何カロリーなのか? 100回の跳躍運動や 長距離走や早歩きで 何カロリー燃えるのか? ところで カロリーって何? 必要なカロリーは? カロリーは体のエネルギー収支を 把握する手段になります エネルギーの摂取量と消費量が ほぼ同じであれば適切なバランスです もし体が燃焼するよりも多いエネルギーを 継続的に摂取すると 徐々に超過分が 細胞内に脂肪として蓄積され 体重が増えることになります 補充するよりも多いエネルギーを燃焼すれば 体重は減ることになります そのため私たちは摂取し 使った エネルギーを測定出来なければなりません そこではカロリーという単位を使います 食べ物に対して用いられる kcal(=大カロリー)は 1キログラムの水の温度を 1℃上昇させるために必要な エネルギー量と定義されています 全ての食べ物には カロリー含有量があり 化学結合として蓄えられている エネルギーを表しています ピザ1枚は 平均で272kcalです パン1枚は78kcal りんご1個は52kcalです 消化によって(化学結合)エネルギーが解放され 体がエネルギーを必要とする時に 分解できるような 他の分子の中に蓄えられます エネルギーは3つの目的で使われます 10%は消化のため 20%は身体運動のため 最も大きな70%は 臓器や組織の基本機能を 支えるために使われます 3つ目の用途は基礎代謝率- 何も食べず動き回らず 生存するためだけに 必要なカロリーに相当しています 身体運動や消化活動分を いくらかを加えることで 平均的な人が 1日に何カロリーが必要かという 公式な目安が示されます 女性は約2,000kcal 男性は約2,500kcalです この概算は 平均的な体重、運動量や筋肉量など いくつかの要素に基づいています では全ての人にとって 約2,000kcalが 望ましい摂取量なのでしょうか? 必ずしもそうではありません ツール・ド・フランスの自転車競技など エネルギーを多く使う活動では 毎日9,000kcalを 消費することもあります 妊娠中には通常よりも 少し多くのカロリーが必要であり 一方 高齢者は基礎代謝率が 一般的に低くなり エネルギーがゆっくり燃えるため カロリーは少量で足ります 他にもカロリーを計算する前に 知っておくべきことがあります 栄養成分表示でのカロリー量は 食物が含むエネルギーの量であり 実際に摂取できる カロリーとは異なります セロリや全粒小麦などの繊維質の食物は より多くのエネルギーを消化に必要とするので 100kcalのセロリから 得られるエネルギーは 100kcalのポテトチップから 得られるエネルギーよりも少なくなります 言うまでもなく 食べ物の種類により タンパク質やビタミンなどの栄養が 豊富なものと少ないものがあります 栄養の乏しい物を 食べ過ぎると 肥満だけでなく栄養失調になります また同じ食べ物であっても 人によって同じカロリーを 得られるとは限りません 酵素の量や 腸内細菌 時には腸の長さの違いまで 個々の人が同じ食物から 得られるエネルギーは 少しずつ違うのです そのためカロリーは 有益なエネルギーの指標ですが 個人個人にどれだけカロリーが必要か 正確に計算するには 運動量や 食べ物の種類 エネルギーの処理能力まで 考慮する必要があるのです これらの全てが栄養成分表示で 分かるといいですね