WEBVTT 00:00:04.333 --> 00:00:05.601 私がまだ小さいころ 00:00:05.625 --> 00:00:07.577 ママと約束を交わしました 00:00:07.577 --> 00:00:10.932 学校でうまくやっている限りは 各学期ごとに3日間の 00:00:10.932 --> 00:00:14.417 メンタルヘルス休暇を 取っていいという約束です 00:00:14.765 --> 00:00:17.226 それというのも 私のメンタルヘルスの問題は 00:00:17.226 --> 00:00:19.523 6歳の時に始まったからです 00:00:19.523 --> 00:00:23.484 私は小学校の先生たちから いつも 「心配屋さん」と呼ばれていましたが 00:00:23.484 --> 00:00:28.224 後に 心的外傷誘発性不安症と うつ病であると判明しました NOTE Paragraph 00:00:29.000 --> 00:00:30.820 そのせいで とても大変でした 00:00:30.820 --> 00:00:33.583 他の子が全く気にしないことまでも 心配をしていました 00:00:33.583 --> 00:00:36.250 学校では対処できないことがあり 00:00:36.250 --> 00:00:38.101 そのため何度も神経衰弱に陥り 00:00:38.101 --> 00:00:39.601 パニック発作を起こしました 00:00:39.601 --> 00:00:41.259 超生産的な日もあれば 00:00:41.268 --> 00:00:43.650 全く何もできない日もありました 00:00:43.650 --> 00:00:45.393 そんなだった当時は 00:00:45.393 --> 00:00:48.425 今のようにメンタルヘルスが 話題になることもなく 00:00:48.425 --> 00:00:50.450 子供のメンタルヘルスは 特にそうでした 00:00:50.450 --> 00:00:53.696 休暇をめいっぱい取得した 学期もあったし 00:00:53.696 --> 00:00:56.370 全く必要のない学期もありましたが 00:00:56.292 --> 00:00:58.606 いつでも選択の余地が あるんだということが 00:00:58.606 --> 00:01:02.305 私を 幸せで 健康で 優秀な 生徒でいさせてくれたのです 00:01:02.305 --> 00:01:05.140 だから私は今 子供の頃に得た そういうスキルを活かして 00:01:05.140 --> 00:01:08.078 メンタルヘルスの問題を抱える生徒たちを サポートしています 00:01:08.078 --> 00:01:12.210 今日 お話しするのは ティーンエイジャーのメンタルヘルス事情です 00:01:12.210 --> 00:01:15.781 何が起きていて どういう経緯があり 何ができるのかについてです NOTE Paragraph 00:01:16.333 --> 00:01:18.628 だけど まず理解しなくちゃいけないことは 00:01:18.628 --> 00:01:21.533 私のように「心の病」と 診断されてはいなくても 00:01:21.533 --> 00:01:23.167 間違いなく 全員が 00:01:23.167 --> 00:01:25.314 メンタルヘルスの問題を 抱えていることです 00:01:25.314 --> 00:01:28.166 脳は皆に備わっているもので ケアを必要とします 00:01:28.166 --> 00:01:31.033 身体の健康のためのケアと 同じように です 00:01:31.033 --> 00:01:35.039 頭と身体は首で繋がっている だけではないんです 00:01:35.039 --> 00:01:38.411 心の病は身体にも現れます 00:01:38.411 --> 00:01:41.992 吐き気 頭痛 倦怠感 息切れなどの 症状となってです 00:01:41.992 --> 00:01:44.418 メンタルヘルスは 誰にでも影響を与えます 00:01:44.418 --> 00:01:48.190 だから 誰もが利用できる解決策を 提供すべきではないでしょうか? NOTE Paragraph 00:01:48.190 --> 00:01:51.140 それが次の話になります 00:01:51.140 --> 00:01:52.393 私が高校生のとき 00:01:52.393 --> 00:01:54.651 メンタルヘルスの自己管理は 良好になっていました 00:01:54.651 --> 00:01:56.118 私は優秀な生徒で 00:01:56.118 --> 00:01:59.564 OASC(オレゴン州生徒会協会)の 会長でした 00:02:00.500 --> 00:02:03.373 けれども その頃 メンタルヘルスは 私だけの問題じゃなく 00:02:03.373 --> 00:02:06.650 もっと大きな問題だと 気付き始めました 00:02:06.650 --> 00:02:09.762 残念ながら 私が高校1年の頃 私の住んでいた町は 00:02:09.762 --> 00:02:11.943 複数の自殺に揺れ動いていました 00:02:11.943 --> 00:02:15.236 そういう悲劇が地域全体を 震撼させるのを目の当たりにしました 00:02:15.236 --> 00:02:16.966 そして 州組織の会長として 00:02:16.966 --> 00:02:19.770 同様の出来事が 他の町でも起きていることを 00:02:19.770 --> 00:02:22.356 その町の生徒から たびたび耳にしました NOTE Paragraph 00:02:22.356 --> 00:02:24.826 2018年の恒例の夏のキャンプでは 00:02:24.826 --> 00:02:27.180 ティーンエイジャーの メンタルヘルス問題を議題に 00:02:27.180 --> 00:02:29.068 100人の高校生と 討論会を開きました 00:02:29.068 --> 00:02:30.809 私たちにできることは 何なのか? 00:02:30.809 --> 00:02:33.971 私たちはこの話し合いに ものすごく大きな共感と 00:02:33.971 --> 00:02:35.732 誠実さで向き合いました 00:02:35.732 --> 00:02:37.584 結果は驚くようなものでした 00:02:37.584 --> 00:02:39.028 最も印象に残ったことは 00:02:39.028 --> 00:02:41.393 仲間の誰もに それぞれの学校で起きた 00:02:41.393 --> 00:02:43.673 メンタルヘルスの危機の 逸話があったことです 00:02:43.673 --> 00:02:46.446 それは オレゴン州東部の 小さな町の学校でも 00:02:46.446 --> 00:02:49.018 ポートランド中心部の学校でも 変わらず NOTE Paragraph 00:02:49.018 --> 00:02:50.996 どこででも起きていたのです 00:02:51.000 --> 00:02:52.319 調べてみると 00:02:52.333 --> 00:02:56.605 オレゴン州の10歳から24歳の若年層で 00:02:56.605 --> 00:03:00.338 死因の第2位が 自殺であると分かりました 00:03:00.338 --> 00:03:02.199 死因の第2位ですよ 00:03:02.792 --> 00:03:05.000 何かしないといけません NOTE Paragraph 00:03:05.458 --> 00:03:07.309 それから数ヶ月の間に 00:03:07.309 --> 00:03:11.101 委員会 Students for a Healthy Oregon (健康なオレゴンを目指す生徒たち)を立ち上げ 00:03:11.101 --> 00:03:14.510 メンタルヘルスの問題を恥とする見方を 変えようと乗り出しました 00:03:14.510 --> 00:03:17.607 また 学校で この問題を 優先してほしいと思ったので 00:03:17.607 --> 00:03:21.114 ロビー活動家や メンタルヘルス専門家の助けを借りて 00:03:21.114 --> 00:03:23.853 州議会法案2191を提案しました 00:03:23.853 --> 00:03:26.820 生徒が体調不良時の休暇と同様に 00:03:26.820 --> 00:03:29.642 メンタルヘルス休暇の取得を 可能にしようというものです 00:03:29.642 --> 00:03:31.434 一日のお休みが 00:03:31.434 --> 00:03:34.556 快復と悪化を 分けるものだからです 00:03:34.556 --> 00:03:38.515 子供の頃 ママが容認してくれた あの日々のようなものです NOTE Paragraph 00:03:39.875 --> 00:03:41.625 私たちは その後 数ヶ月間で 00:03:41.625 --> 00:03:45.245 この法案のためのロビー活動や 調査やキャンペーン活動を行いました 00:03:45.245 --> 00:03:48.923 そして 2019年6月 ついに その法律が成立しました NOTE Paragraph 00:03:49.375 --> 00:03:55.167 (拍手と声援) NOTE Paragraph 00:03:58.958 --> 00:04:02.009 オレゴン州の生徒たちにとって 画期的なことでした 00:04:02.009 --> 00:04:04.480 これが どう働くのか お話ししましょう 00:04:04.480 --> 00:04:07.337 とてもつらい日々を過ごしている 生徒がいたとします 00:04:07.337 --> 00:04:09.493 圧倒され ヘトヘトになり 00:04:09.493 --> 00:04:12.073 学校でついていけなくて 助けてほしいと思っています 00:04:12.073 --> 00:04:15.158 以前なら 生徒は心の問題を 親に言わなかったかもしれませんが 00:04:15.158 --> 00:04:19.166 今なら 味方となる法律が それを言い出すことを後押しします 00:04:19.166 --> 00:04:22.498 親から学校への欠席連絡は 依然として必要なので 00:04:22.498 --> 00:04:24.899 子どもが好き勝手に 休めるわけではありません 00:04:24.899 --> 00:04:26.508 けれども一番大事なことは 00:04:26.508 --> 00:04:29.834 今や学校は メンタルヘルス休暇を記録して 00:04:29.834 --> 00:04:31.535 休暇を取得した生徒の 00:04:31.535 --> 00:04:34.224 人数と日数を 追跡できるということです 00:04:34.224 --> 00:04:35.883 休暇が あまりに多い生徒には 00:04:35.883 --> 00:04:39.123 念のためスクールカウンセラーが 紹介されるでしょう 00:04:39.123 --> 00:04:42.239 これは 苦しんでいる生徒を 手遅れになる前に把握するために 00:04:42.239 --> 00:04:43.658 とても重要なことです 00:04:43.667 --> 00:04:46.746 2018年の討論会で私たちが学んだ 最も大事なことの1つは 00:04:46.750 --> 00:04:51.057 一歩踏み出して助けを求めるというのが 往々にして一番難しいということです 00:04:51.057 --> 00:04:53.741 この法律が その点で 助けになることを願っています 00:04:53.741 --> 00:04:56.642 これは子供達に小さな頃から 自分を大事にする方法や 00:04:56.642 --> 00:04:59.571 セルフケアの方法や ストレスマネジメントを教えるだけでなく 00:04:59.571 --> 00:05:02.376 実際に命を救うことにもなり得ます NOTE Paragraph 00:05:02.667 --> 00:05:06.409 他の州でも生徒たちが この法案を通そうとしています 00:05:06.409 --> 00:05:08.991 私は今 カリフォルニア州と コロラド州の生徒たちとも 00:05:09.011 --> 00:05:10.392 同じ活動を行っています 00:05:10.392 --> 00:05:11.730 どこの生徒だろうと 00:05:11.730 --> 00:05:13.879 快適になれる機会を 得られるべきです NOTE Paragraph 00:05:14.200 --> 00:05:17.643 あらゆる実践的理由や 専門的なことを別にしても 00:05:17.643 --> 00:05:22.175 法案2191は 背景にある中心概念からして 本当に特別なものです 00:05:22.175 --> 00:05:26.018 身体の健康も精神の健康も 等しく同様に扱われるべきということで 00:05:26.025 --> 00:05:28.041 事実 その2つは繋がっていています 00:05:28.041 --> 00:05:32.434 ヘルス・ケアの例として CPR(心肺蘇生法)を考えてみましょう 00:05:32.434 --> 00:05:35.643 もし CPRをしなきゃいけない 状況になったとき 00:05:35.643 --> 00:05:38.193 何をするのか 多少なりとも知っているのでは? 00:05:38.193 --> 00:05:39.817 どうでしょうー 00:05:39.817 --> 00:05:44.323 CPR講習は大抵の学校 職場 オンラインでも提供されているので 00:05:44.323 --> 00:05:45.709 「はい」が多いでしょう 00:05:45.709 --> 00:05:47.843 CPRの歌まであります 00:05:47.843 --> 00:05:50.343 しかし メンタルヘルス・ケアは どうでしょうか? 00:05:50.343 --> 00:05:53.449 私は中1の時に 保健の授業でCPR講習を受けました 00:05:53.449 --> 00:05:56.828 もし 同じ中1の頃に メンタルヘルス問題への向き合い方や 00:05:56.828 --> 00:05:59.379 メンタルヘルス危機への対処法を 学んでいたら? 00:05:59.379 --> 00:06:02.442 メンタルヘルス危機を 乗り越えようとしている友人や 00:06:02.442 --> 00:06:04.840 同僚や家族や 見知らぬ人をも 助けられるスキルを 00:06:04.840 --> 00:06:07.218 誰もが備えている世界を 私は見たいです 00:06:07.218 --> 00:06:10.070 このようなスキルは何より 学校で使えるようにするべきです 00:06:10.070 --> 00:06:13.332 なぜなら生徒が一番 苦しんでいる場所だからです NOTE Paragraph 00:06:13.332 --> 00:06:16.366 私が皆さんに理解してほしいと 心から望む もう1つのことは 00:06:16.366 --> 00:06:19.388 大丈夫でなくても 大丈夫だってこと 00:06:19.388 --> 00:06:21.727 休みをとっても 大丈夫だってことです 00:06:21.727 --> 00:06:23.428 丸一日である必要はありません 00:06:23.428 --> 00:06:25.174 それが無理な時もあります 00:06:25.174 --> 00:06:28.785 時折 自分の調子を確認できる ちょっとした時間でいいんです 00:06:29.250 --> 00:06:31.437 人生をレースのように— 00:06:31.833 --> 00:06:33.736 長距離走のように捉えてください 00:06:33.736 --> 00:06:36.893 最初に全力疾走すると 燃え尽きちゃいます 00:06:36.911 --> 00:06:38.997 頑張りすぎて 怪我をしてしまうかもしれません 00:06:38.997 --> 00:06:40.606 だけど もし自分のペースで 00:06:40.606 --> 00:06:42.893 時には意図的に ゆっくり走り 00:06:42.893 --> 00:06:44.776 別の時に 頑張るという風だと 00:06:44.776 --> 00:06:47.420 きっと よりうまくいきます NOTE Paragraph 00:06:47.917 --> 00:06:49.309 だから どうか 00:06:49.309 --> 00:06:50.589 お互いを気にかけ 00:06:50.589 --> 00:06:52.691 周りにいる子どもや 若者を気にかけ 00:06:52.691 --> 00:06:55.922 特に 何でもこなしているように見える人を 気にかけてみてください 00:06:55.922 --> 00:06:57.905 メンタルヘルスの問題は 無くなりませんが 00:06:57.905 --> 00:06:59.751 社会として お互いを気遣い 00:06:59.751 --> 00:07:02.058 どう向き合ってくかを 学ぶことはできます 00:07:02.058 --> 00:07:04.244 ご自身のことも 気にかけてくださいね 00:07:04.244 --> 00:07:05.705 ママが言うように 00:07:05.705 --> 00:07:07.800 「時々 休まなきゃ」 NOTE Paragraph 00:07:07.800 --> 00:07:09.319 ありがとうございました NOTE Paragraph 00:07:09.319 --> 00:07:11.279 (拍手)