1 00:00:12,923 --> 00:00:14,665 マイケル・ジョーダンは かつてこう言いました 2 00:00:14,665 --> 00:00:16,478 「私は将来飛ぶかもしれない 3 00:00:16,478 --> 00:00:18,870 時々 空中にいる時に 4 00:00:18,870 --> 00:00:21,736 二度と着地する 必要がないように感じるんだ」 5 00:00:21,736 --> 00:00:23,302 しかし アイザック・ニュートンのおかげで 6 00:00:23,302 --> 00:00:27,091 私たちは上昇したものは いつかは下降することを知っています 7 00:00:27,091 --> 00:00:31,762 事実 人間が平らな地面を離れる滞空時間― 8 00:00:31,762 --> 00:00:36,379 つまり足が地面を離れて 着地するまでの時間の限界は 9 00:00:36,379 --> 00:00:38,654 たったの1秒程度です 10 00:00:38,654 --> 00:00:41,583 もちろん彼も例外ではありません 11 00:00:41,583 --> 00:00:44,436 彼の悪名高き フリースローラインからのダンクも 12 00:00:44,436 --> 00:00:48,517 0.92秒と計算されています 13 00:00:48,517 --> 00:00:53,658 もちろん 重力が長い滞空時間を 難しくさせています 14 00:00:53,658 --> 00:00:58,506 地球の重力は近くの全ての物質を 地表に引きつけ 15 00:00:58,506 --> 00:01:03,418 その加速度は9.8m/秒^2です 16 00:01:03,418 --> 00:01:08,882 ジャンプした瞬間から 重力はあなたを引き戻しています 17 00:01:08,882 --> 00:01:10,777 私たちが重力について 知っていることを利用すれば 18 00:01:10,777 --> 00:01:15,296 滞空時間を計算する 単純な方程式を作ることができます 19 00:01:15,296 --> 00:01:19,735 この方程式によると 重力が作用している物質の地上からの高さは 20 00:01:19,735 --> 00:01:25,185 物質の最初の地上からの高さに 21 00:01:25,185 --> 00:01:28,685 初速と経過滞空時間(秒)の積を足し 22 00:01:28,685 --> 00:01:31,664 重力加速度の半分と 経過滞空時間の2乗の積を足したものに 23 00:01:31,664 --> 00:01:37,026 等しくなっています 24 00:01:37,026 --> 00:01:41,102 ではこの公式をMJのフリースロー・ダンクに 当てはめてみましょう 25 00:01:41,102 --> 00:01:45,250 MJがジャンプを開始したとき 高さはゼロメートルであり 26 00:01:45,250 --> 00:01:51,508 最初の鉛直方向の速度は 秒速4.51メートルです 27 00:01:51,508 --> 00:01:55,393 この方程式で何が起こるのか 座標にプロットして見てみましょう 28 00:01:55,393 --> 00:01:57,388 2次式なので 29 00:01:57,388 --> 00:02:00,820 高さと空中での経過時間の関係は 30 00:02:00,820 --> 00:02:03,290 放物線として描かれます 31 00:02:03,290 --> 00:02:05,830 それでは MJのダンクは 何がわかるのでしょうか? 32 00:02:05,830 --> 00:02:10,366 放物線の頂点は 地上からの最大の高さ― 33 00:02:10,366 --> 00:02:13,759 1.038メートルを示します 34 00:02:13,759 --> 00:02:16,752 また X軸との交点は ジャンプした時間と 35 00:02:16,752 --> 00:02:22,470 着地した時間の差となり 滞空時間を示します 36 00:02:22,470 --> 00:02:25,034 地球の重力の下では マイケルジョーダンですら 37 00:02:25,034 --> 00:02:28,213 十分な滞空時間を得ることは 難しいことが分かります 38 00:02:28,213 --> 00:02:33,126 しかし彼がもし別の場所か もっと遠くで アウェーゲームをしたらどうでしょう? 39 00:02:33,126 --> 00:02:37,973 たとえば 地球から最も近い惑星― 金星での重力加速度は 40 00:02:37,973 --> 00:02:43,822 地球のそれにかなり近い 8.87m/秒^2 です 41 00:02:43,822 --> 00:02:47,829 もしマイケルが金星で 地球でしたのと同じジャンプをしたら 42 00:02:47,829 --> 00:02:51,140 高さは地上1メートルを超え 43 00:02:51,140 --> 00:02:55,972 滞空時間も 1秒より少し長くなるでしょう 44 00:02:55,972 --> 00:02:59,070 24.92m/秒^2の重力加速度を持つ 45 00:02:59,070 --> 00:03:04,829 木星での競争は あまり面白くなくなります 46 00:03:04,829 --> 00:03:08,781 ここではマイケルは 高さ0.5メートルにも届かず 47 00:03:08,781 --> 00:03:13,309 滞空時間も たったの0.41秒です 48 00:03:13,309 --> 00:03:16,649 しかし月で試合が行われたら 驚異的なことになります 49 00:03:16,649 --> 00:03:19,526 MJはコートのセンターラインからジャンプをし 50 00:03:19,526 --> 00:03:22,097 高さ6mにも達し 51 00:03:22,097 --> 00:03:25,413 滞空時間も5.5秒になります 52 00:03:25,413 --> 00:03:29,199 彼が飛べると誰もが信じるのに 十分な時間です