奇跡の人 男:だめだめ そうじゃない そこに置け [弱く鳴っている] まず この境を切り離すわ [りきむ] パーシー: ヘレン? ヘレン?! やめろ! パーシー: ヘレン! マーサ: ヘレン やめて なんで僕の口に指を? 彼女には何も聞こえないのに 一日中話すあんたを 怒ってるのよ [うめく] パーシー: 聞こえないなら 話してるのが僕だと どうして分かるんだ? 彼女は話そうとしてるみたいだ パーシー: 気が変になったぞ 自分を食ってる やめるのよ ヘレン やめて ヘレン ヘレン! マーサ: やめて わあ! パーシー: 誰か! 助けて! ヘレンが僕達を殺そうとしてる! また殺そうとしてるよ! [くぐもったさけび声] ヘレン? ヘレン やめて ヘレン やめて やめて よしよし お母さんに鋏を渡して ヘレン ヘレン 鋏をよこすのよ ヘレン よし よし さあさ よしよし いい子ね お父さん ジェームズ: お父さんの話が 用意できてるといいね 何の話を? チビの野蛮人が人を殺した時に 説明する話だよ ジェームズ: 「判事殿 あの哀れな盲ろうの子がああもー 乱暴だと分からなかった」って アーサー: 妹はお前に関係ない お前は正装が必要な折がないのか? イヴ叔母: ジェームズ あなたの友達の誰ともー 会わないのはどうしてなの? ここに人を呼べるか? イヴ叔母: でもお友達は ヘレンがお前のせいだと思わないよ ヘレンはこの家の本当の長だ たぶん 盲?のフリをしてるだけだー 誰にも返事しなくて済むようにね 無力な子に嫉妬して堪らんな じゃ又 おばさん [テーブルにぶつかる] こっちよ お父さんに イヴ叔母さんよ ハハ ジェームズを見たわ あなた達二人が又喧嘩して なかったらいいんだけど アーサー: いや いや イヴ叔母: ね ケイト 皆ヘレンを愛してるわ でも彼女が家庭に与えてる影響を 考えないとね ジェームズとアーサーは まともに話せないし あなたはヘレンにかかりきりで 赤ちゃんにかけるー 時間がないでしょ ジェームズの言う通りよ イヴ叔母: あなたとアーサーは 何か手をうたないと-- しかもすぐによ 何ができるんだ? あとできるのは ヘレンを施設に入れるだけだし ケイトは絶対賛成しない やってみたのは-- 2つの州のどの病院にも 連れて行ったよ 誰も希望を抱かない イヴ叔母: ボルチモアのチソム博士は? あなたの会社の新聞記事を 読んだわ アーサー イヴ叔母: 彼は他の医者がー 諦めた盲目を何例もー 治したそうよ 彼に手紙を書いたらどう? そうして又ケイトを悲しませる? 私は何回でも悲しむー 覚悟があるわ イヴ叔母: ケイト もしよければー 私が手紙を書くわ 治療法はないんだ アーサー: それを早く受け入れればー 皆それだけ楽になるんだ 私は受け入れないわ ケイト: 私には無理 私は印刷所に行くよ [うめく] ほら 一瞬でも背を向けられない イヴ叔母: アーサー あなたが思うよりずっと ヘレンはこの家であることを 知ってるのよ 偽医者の名がー 新聞に載るたびー 国中を巡ってもー アーサー:何も解決しない ケイト: 会社に逃げてもー 何も解決しないわ フム. ケイト 誰でも何ができる? やれる一番いいことは 娘を世話できるー 美しい場所の療養所を 見つけることかも いやよ 絶対に あっ! 私のボタンをちぎりとった ああ! ケイト: 目だわ 人形に-- 目をつけたいのよ すまない エヴリン アーサー:ボタンを付け替えるー 費用を言ってくれれば弁償-- ケイト: そうするわよ あら いいのよ それでヘレンが幸せならー ボタンなんか何でもないわ 自分で縫い付けるわ そうしようとしてる? ヘレンを幸せに? ジェームズ: 何も彼女を 幸せにしないさ 与える何でも彼女を 悪くさせてるだけだ アーサー: 彼女はこんなー ささいな物を持っていい アッ ヘレン! イヴ叔母: 赤ちゃん! [泣いてる] ヘレン... こんなことをしちゃだめよ いい? ジェームズ: なぜ? ささいなー ことはいいんだろ 君が施設に入れないなら ここで彼女を閉じ込めなきゃな 狂女みたいに屋根裏にー 閉じ込めたいわけ? 彼女は話したいのよ [食器がカタカタ鳴る] ウウーッ ヘレン こっちへおいで いい子 ああん! いい子ね ほら 分かったよ チソム博士に手紙を書く アナグノス博士: チソム博士は ヘレンに打つ手がなくー 彼等にアレクサンダー・ G・ベル博士を紹介した 子供は幼く 両親はここに入れたがらないので 家庭教師役にー 君を提案した [アイルランドなまり] 家庭教師? 子守りでしょ 一両日中に私を追い出すと お互い分かっていた アナグノス博士:君はここで 多くを成し遂げた だが来たはじめは 自分の名すらつづれなかった 目はまだ痛むか? いいえ 痛いのは耳ですわ その子のことを話してください 頭がいい子... 悪い? [ため息] 教えられる可能性は? かんしゃくをおこすそうだ 私もそうよ ケラー家に私のことを 警告すべきね 彼等に君の経歴は何も話していない 仕事の資格は別だが これは君のー 列車代だ これは皆からの贈り物だ アナグノス博士: 愛を込めて 君がいないと寂しくなるよ アナグノス博士: アニー これがー 君に助言する最後だ 君には 人に折れるー アナグノス博士:如才なさと 才能がない 君は甘くないし気難しい だがそれでも 私達は君を誇りに思う 又列車を迎えに行くわ この列車に乗ってるといいが 乗ってるでしょう じゃ 夕食時に 進め! お母さんはここにいないよ だが私がいる お前のお父さんだ 父親だ よくお前を揺らしてあげたものだ お前はまだ2歳にもなっていなかった 覚えてるかな それとか... 私達のことを ほら キャンデーをやるよ フ~ム ママだね 嬢ちゃん? 旦那様が見たら お気に召さないだろうが キャンデー一個位いいよね? 足元にお気をつけて こんにちは [列車の警笛が鳴る] 男: それはご心配なく [馬がいななく] サリバンさん? -はい 僕はジェームズ ケラーです 私には同じ名の弟がいたわ あなたはヘレンの... 異母兄です トランクは? ええ ヘンリ パーシー ケイト: サリバンさん ほっとしたわ 少しー あなたの心配をし始めていたの あの切符売りはー 線路に縛り付けるべきよ 私はヘレンの母の キャサリン・ケラーです ヘレンは連れてこなかったのね 連れてきて欲しかったわ 父親が彼女と午後を 過ごしたがったので ケイト: 二人は一緒を とても楽しみますのよ ケイト 恥を知れよ サリバンさん 南部では ジェームズ: 楽しみにこういうー 小話を作るんですよ 気にしないで下さい [鐘が鳴る] [列車の警笛が鳴る] ケイト: サリバンさん 盲ろうの 子はどれだけ学べますか? 分かりません 彼女はあなた方と意志疎通しますか? 私は彼女の望みがいつもー 分かりますわ いや 違うだろ 誰にでも分かるのはー ヘレンにキャンデーをあげたら 暫くおとなしくなるってだけだ 彼女にじっとすることを 教えられますか サリバンさん? まず言語を教えないと 言語? 言葉を知らなければ なぜじっとして欲しいか 彼女はどう分かるんです? サリバンさん ヘレンの状態に関しー 誤解なさったのでは 娘は目も見えないし 耳も聞こえないんです でも損なわれてるのが 感覚で 知性でないなら 言語が必要です 言語は知性に大事です 目に光が大事な以上に でも彼女に話せないならー どう教えるんです? とにかくできます ケイト: 手伝えることはー 何でもしますわ 私達を他人と思わないでー いただきたいわ アニーさん アニー: 他人には不慣れじゃ ありません ずっと他人の中で 暮らしてきましたから ジェームズ: 足元にお気をつけて アイヴィーグリーンにようこそ サリバンさん 良い旅でしたでしょうね アニー: 回り道をいくつか ありがとう ヘレンはどこに? あ アニーさん? あなたを二階の角部屋に この夏風があれば それを感じられますわ 荷物は自分で運びます どうも 私がやりますよ いえ どうか私に とんでもない 中にヘレンの物が入ってるんです お客扱いは必要ありません それでいつヘレンに会えますか? あそこにいますわ ケイト: あれが ヘレンです ウウーッ! [たたく] [においをかぐ] ウウー ウウーッ! ウウーッ! 彼女は荒っぽそうだね ケイト なぜ眼鏡を外さなかったんだ? 協会の話では 光で目が痛いのだとか どうも子供時代は盲目に 近かったらしいの 盲目? 目の手術を9回してるのよ それで一人の盲人が 別の盲人を教える? その学校で何年教師を? その--教師じゃなかったの 優秀な学生の一人だったのよ 学生? ジェームズ: お父さん 今度はー 面倒を見る盲人が二人だね お前は黙ってろ ジェームズ... なぜそんなにヘレンに 意地悪なの? 勿論 僕に対する 父の見かたを確かにする為さ それは私のものよ そうよ そう よし じゃあ ヘレン 「人形」があなたの最初の語よ どれでも同じよ 「 D...」 「O...」 「 L...」 「L」 Doll(人形) 人形よ それには名前があるの 「D...」 「O...」 アニー: 「L...」 ジェームズ: ありがとう ヘンリー ありがとう パーシー あれは何だったの? 何かのゲーム? ろう者用アルファベットよ 各文字にしぐさがあるの 「D...」 「O...」 「L...」 「L」 人形 まず真似を覚えるの 「 D 」 「O...」 アァ! ジェームズ: 確かに真似は できるよ-- 普通の小猿みたいにね 賢い小猿よ ううぅ... 「 D 」 ジェームズ: 人形を返して 欲しいんだな つづったら返して貰えるのよ 言葉が何かすら分かってないのに どうしてつづれるんだ? 今指が文字を覚えれば 多分いつか それに意味があると 脳が分かるわ このアルファベットは あなたが作ったの? 私?  いいえ 沈黙の行をしていた スペインの僧達よ それを理解してほしいわ [ヘレン うめく] [ため息] [においをかぐ] 「C...」 「A...」 「K...」 「E」 ケーキ 「C...」 「A...」 「K...」 「E」 アニー: 上手よ ケーキよ 「D...」 「O...」 「L...」 「L」 ウウーッ! うぅ-うぅ-うぅ ウウーッ! [ため息] 「D...」 「O...」 「L...」 「L」 結構 ヘレン うまいわ 最初にしては上出来よ よくやったわ よくやった ワッ! ああ! [ドアを試す] ヘレン! アニー: 私を出して 悪い子ね ヘレン! あぁ! うぅ! [唾を吐く] 賢いかと疑問だった あの子はこの家で 一番賢いんだわ アニーさんはどこ? 部屋にいるよ 誰も夕食に呼ばなかったのか? アーサー:ジェームズ 二階に 行って連れてきなさい はい はしごをとってきます 何だって? はしごが必要です 時間はかかりません 何の話? ヘレンが部屋に閉じ込めて 鍵を持って逃げた [ため息] それでお前はそこに座りー 何も言わない気だった 僕には関係ないと言ってたから ただその望みを尊重しようと してただけだ サリバンさん そこにいるのか? はい います そっちに鍵はないのか? [小声で] まったくもう いいえ 鍵はありません そのはしごを片付けろ ジェームズ 仰せのままに お父さん ケイト: 鍵を見つけるまで アニーさんをー 閉じ込めておけないわ ジェームズ はしごを戻せ 仰せのままに お父さん 雇ったのは問題を解く為で 作る為じゃないんだがね アーサー: 抑えてろ ジェームズ ありがとう パーシー サリバンさん! はい ケラーさん? これがあなたに期待するー 見本でなきゃいいんだがね アーサー: 出てきて 私の肩に座ってくれ 自分ひとりでー はしごを下りられます 言う通りにしてくれ ううむ [見物人が笑う] とても騎士道的なんですね これは騎士道じゃない 実用主義だ 部屋に籠められたら 君は何の役にも立たない 女: わあ [拍手する] 家に10分もいない いやはや 君がどうやったのか 分からんよ [ため息] 鍵を探します ありがとう 鍵のかかる部屋でー 捜さんでくれよ よし 皆 騒ぎは終わりだ 「はーしーご」を置いといた方がいいね [笑う] まあ この悪ガキ 簡単に私を追い出せる気なら 間違いよ 私には他にすることがないし どこも行く所がないの アニー: 知る限りでは この家の誰もー 子供を抑えようとしてなかった だけど... 彼女の鋭気をくじかずに 私はどう躾けられるのか? だけど... 彼女が私に従わないなら... あっ! うああ チェッ インク 名前があるの ペン ペン ウウー! [うめく] だめよ ヘレン [息をのむ] アニー: まあ! 悪い... アニー: ...子ね ケイト: いいんですよ アニーさん これが-- 初めてじゃないんです だめよ ヘレン 主人は ヘレンがする 何でもつづるのは フェンスの支柱に つづってるようだと あなたは赤ちゃんに 話しかけるでしょ? 何を言ってるか 赤ちゃんは分かりますか? まだね でもいつかは分かります 言葉を十分聞けばね 私はヘレンに言葉を 聞かせてるんです ケイト: どれ位かかるの? 100万語 多分 アニー: ペン 見ました? アニー: 私が「ペン」とつづったら 彼女は「ケーキ」とつづった 私が違いを言えるか 彼女は知りたがってる 頭は何も損なわれていない ヘレンは賢く... 腹を立ててる 私はそれを利用できます 私にそれらの文字を 教えてくれませんか? 明日始めましょう 二人でつづったら 一人100万語の半分になるわ [笑う] あ痛! ヘレン! ヘレン: ウウー! ヘレン [うめいている] [うめくのをやめる] 私を突き刺したら なぜ褒美を? わ--わかりません ご--ごめんなさい [雄鶏が鳴く] ジェームズ: サリバンさん 朝食ができています はしごを持ってきましょうか? もう沢山だ ジェームズ あ おはよう アニーさん おはよう おはよう 心地よく落ち着いたでしょうね サリバンさん おかげさまで ありがとう アーサー: どうぞご自由に アニーさん 必要なものがあれば お知らせくださいね タバコの値が上がってるよ お父さん 珍しく今年は儲けそうだ アーサー: 以前は農場経営でー 生活が豊かになれたものだ ジェームズ: お父さんおはこのー 新聞をやめー 僕に事業を示しに来ればー 大金を稼げるだろうよ アーサー: サリバンさんの前では やめろ なぜサリバンさんの前では だめなんだ? ケイト: アニーさん ヘレンは私達の皿から 食べるのに慣れてるの 私は慣れてませんわ アーサー: 勿論だ ヴァイニー  サリバンさんに別の皿を 私の皿はどこも悪くありません ただヘレンの手はそこに ふさわしくないのです 皿一枚で朝食を損なう 価値はない ケイト: ね 思い通りになるまで ヘレンは続けますわ アーサー: 娘を放したまえ ウウーッ! アーサー: ありがとう ウウーッ! - [蹴る] - あっ! [うめく] まあ 怪我したんだわ 違います 見たら かんしゃくや ひどくー 甘やかされた子が分かります サリバンさん 哀れみを示してください こういう行儀に? アニー: 憐憫はこの子に 必要ないものです 家全体が彼女にまめまめしく 仕えている - その通り - お前は口を挟むな ヘレンの思い通りにさせることは-- ほんのささいなことですわ ささい? 皆さんは 行儀を教えるよりー ヘレンを哀れむ方が簡単だとー 決めたようですね 君が何か教えたのを 私はまだ見てない サリバンさん その通りですわ よくご観察ね あなた方が部屋を出たら すぐに始めますわ 部屋を出る? アニー: ええ お願いします あなたが部屋を出れば すぐに サリバンさん-- あなたがかんしゃくに 立ち向かう気がなければ 私は何も教えられません ウウーッ! ケラー夫人 さっき必要なものがあればと お訊きでしたね ええ でも-- 私はヘレンと二人きりに なる必要があります [うめいている] アニー: 今すぐ サリバンさん-- ケイト: あなた ケイト: ジェームズ あなた 外で話しを ちょっと二人きりに はぁ... [ヘレン うめき続ける] これはばかげてる アーサー きっと彼女は 最良のことをー しようとしてるだけよ 我が家を馬鹿騒ぎに 変えさせる気はないぞ [うめく] 態度に変化がなければ サリバンさんはクビだ それで私達はヘレンに どんな希望がもてるの? 以前と変わらずにだ そうして幾分静寂を 取り戻せるだろう [ヘレン うめく] [ヘレン 床をたたく] うっ! アゥ! シーッ シーッ アゥ! [泣く] シーッ シーッ シーッ [うめく] [ドアノブがガチャガチャ鳴る] [ため息] ヘレン [ヘレン ドアを叩いている] あ~もう [二人ともハアハア息をする] [ヘレン テーブルを叩く] [うめく] [スプーンがカチャカチャ鳴る] [スプーンがカチャカチャ鳴る] [スプーンがカチャカチャ鳴る] [うめく] [うめきをやめる] [うめく] [スプーンがカチャカチャ鳴る] [スプーンがカチャカチャ鳴る] あっ! よろしい [ため息] あっ! [教会の鐘が鳴っている] 奥様 どうしたらいいですか? お昼ですが 朝食の皿が片付けられて いません [物がカタカタ鳴る] [ドアが閉まる] - [泣く] - よしよし さあさ ヴァイニー: しー [弱くうめいている] ヘレンは... 自分の皿から食べました スプーンを使って アニー: 自分で... ナプキンもたたみました 部屋は滅茶苦茶です でも彼女はナプキンをたたんだ 私は自分の部屋にいきます ヴァイニー: しー しー ああ ヘレン ヴァイニー: 長くいないで アニーさん すぐ昼食になりますから ん-ふふん 私のヘレンがナプキンをたたんだ 何を読んでるの? [アニー ため息をつく] ハウ博士のー 患者ローラ・ブリッジマンの説明 彼女は2歳から 盲聾唖でした 彼は彼女で成功したの? しました じゃあ可能なのね アニー: 忍耐があればね-- パーキンスでは証明書を くれなかったものです ケイト: 今朝のレッスン後... 主人はあなたを解雇したがってるの でも私は是非残って貰うわ ありがとう あなたのご家族はどこに? 最後は弟のジミーだけでしたが 12年前に死にました お気の毒に 私-- 私は彼を守ろうとしました 失敗でした 他の人を守ったり 代弁するのは無駄です あんまりはね 唯一の希望は 自分でやるのを教えることです アニー: 私はヘレンを そうしようとしているのです 今彼女に求めることが is all she'll ever be. 階段 ウウーッ! [ため息] こんにちは 今朝のことで十分で なかったとしても ヘレンは彼女の近くに耐えない 状況は悪くなってる 解雇通告をして貰いたい いやよ [ため息] 君が嫌なら私がする アニー: おはようございます ハァ... サリバンさん... 不満に思うのは この-- つまり この取り決め-- アーサー: 眼鏡を外して くれませんか かけてるとどうも話しにくい アニー: はい 必要なら かけていたまえ それで サリバンさん-- アニー: 森の小さな家はー 何かに使われているのですか? ガーデンハウス? アーサー: 話してるのは このことだ サリバンさん 続けてここに いるつもりなら 態度を改めて貰いたい アーサー: 又 私を納得させてくれ 疫病のように君から逃げる子をー 教えるかすかな望みでもあるのか 同情を示せる筈だ 全くその通りです 私から逃げる子を教えるー 可能性は少しもありません ここでは絶望的です それが分かり次第ー 解決にとりかかれます 絶望的じゃないわ! ヘレンは月齢10ヶ月までに 話せたのよ 病気になる前は とても良い子だった ああ 素晴らしい子だった それは分かります でももうその子じゃないんです ペットでも彼女より 行儀がいいし その原因はあなた方の憐憫です 何だと! あなた方のヘレンへの愛は 彼女にとって盲ろうよりー 大きな障害だと思います アニー あなたが来る前に ヘレンを施設に 入れる話し合いをしたの 諦めないでください サリバンさんが絶望的だと 思ってるのは明らかだ ここではね! ここでは絶望的なんです! 私はまだ始めたばかりです! [ため息] お見せします ついてきてください [蛙が鳴いている] これが何と関係するのか 分からんな アーサー: ばかげてる ヘレンを完全に任されてのみ 彼女を進歩させられます でももうそうしてます アニー: いいえ 私の言うのは昼も夜もです 彼女は私に頼らねばならない 何を? 全てを! 彼女の食べ物 服 遊び時間 お菓子 それ全部が彼女とつながる為にー アニー: 私が使える道具です 彼女が君から逃げるのに And how do you propose to do that どうしてそうする提案を? 彼女があなたに逃げれば 私に希望はありません アニー:だから私はどこか他に 彼女と一緒に住まねばならない アニー: 長時間馬車に乗って ここにヘレンを 彼女はどこか分からないでしょう アニー: それでもあなた方は 毎日会って構いません あなた方が来てると 彼女に知られなければ どの位の期間? アニー: 必要なだけ これがいいんです! それに ご主人も 近くで口出ししなければ 私はあなたに無礼にできません 私がこれを拒否すれば 君は施設に任を委ねると いうことか? 施設はヘレンによくありません 本当です 私は施設で育ちました-- 州の救貧院です 弟と一緒でした-- 彼が死ぬまでは 遊戯室は死体置き場でした 墓を掘るまで死体を そこに置いたんです アニー: そこは私を強くした でも ヘレンはもう十分強い どうかこのチャンスを下さい 彼女にこの救われるチャンスを サリバンさん この子が好きですか? あなたは? あなた... あなたの許可があれば 2週間やろう アーサー: 2週間で 子供に君を許容させてくれ ケイト: パーシーがここに 泊っていいわ あなたの使い走りに 2週間では足りません 2週間が申し出だ 受けます [鳩が鳴いている] スーツケースはどこに? あ どこでもいいわ ここでどうやって彼女を 納得させるつもり? ジェームズ: 椅子に縛り付ける? あなたがヘレンを 憐れまないのはどうして? 誰かを憐れむのは エネルギーの無駄よ 自分を憐れむのはもっと悪い 成功を祈ってるよ サリバンさん ウウーッ! ケイト: 2時間走ったわ 恐らく彼女は別の町だと 思ってるだろう 中に連れてきてください あ 私を呼んでる 2週間後にあなたに戻れるんです どうか娘をよろしく 分かりました [ヘレン うめいている] あっ! しー しー しー しー しー ウウーッ! [うめいている] まあ [ヘレン 泣いている] [うめく] アニー: パーシー! 起きて 手伝って う~ん [うめく] もう一回やって もう一回 [うめく] [においをかぐ] よかった 放せよ 僕をつねる気だ 話そうとしてるみたい 話せるわ でも 手を使わなくちゃ ほら 見せてあげる あっ! 今は私を怒ってるから やりたがらないのよ でも文字を沢山知ってるの 「C...」 「A...」 「K...」 「E」 アニー: ケーキ 「C...」 「A...」 「K...」 「E」 [うめく] ケーキをつづったら ケーキを貰えるの まだ言葉の意味を知らないの... でも知るようになるわ パーシー 彼女は必要ない 彼女の知らない文字を 教えようか? アニー:「M」は簡単よ 「l」はもっと簡単-- 小指を立てるだけ アニー: 「 L 」 「 K 」 「 M」 あなたと話すんじゃないの パーシーに教えてるのよ M-l-L-K. だめ パーシーに教えてるの ああ 妬んでるのね [うめく] 「M...」 「I...」 「L...」 「K」 [ため息] アニー: 少なくともさわれる ところに戻ったわ もうベッドに戻っていいわ パーシー ありがとう [ため息] 生活がこんなに静かだと 思わなかったわ 私も彼女がいなくて寂しい # しーっ 坊や# # 何も言わないで # # ママがマネシツグミを 買ってあげる # # そのマネシツグミが さえずらなければ # # ダイヤの指輪を買ってあげる # ジミー: アニー 眠れないよ アニー 部屋にネズミがいるんだ 僕たち他所で暮らせないの? 他にどこもないのよ ジミー 一緒に寝ていい? 今夜だけよ [赤ちゃんが泣いている] # しーっ 坊や# # 何も言わないで # # ママがマネシツグミをー # #買ってあげる # アニー: # そのマネシツグミが # #さえずらなければ# # ダイヤの指輪を買ってあげる # [においをかぐ] 花 葉 水 違う 「りんご」じゃないの 水 [ため息] なぜそんなに理解し難いの? 昼食をとるところでした どんな調子 アニーさん? いいですよ アニー: 昨日あの 編み物を教えたの 今はもう彼女を止められないわ 彼女がいなくて家は とても静かよ ケイト: あの 主人とジェームズが いがみ合わない時はですけど 二人は仲が悪いようですね ジェームズの母親がー 生きてた頃は仲が良かったんです ケイト: でもヘレンが生まれて 私達は彼女にかかりきりで [においをかぐ] スープ アニー: まあ ちゃんとしたレディよ 彼女はスプーン無しで 食べる位なら餓死するわよ 一週半でたくさん教えたのね アニー: 十分じゃないわ 従順は十分じゃない 彼女は言葉を沢山知っているの その意味が分かりさえすればねぇ ケイト: どうやって学ぶの? 小鳥が翼を使うのを覚えるように そうなります でもどうやって? 私には... もっと... 時間が... 必要です 彼女と二人きりの? アニー: ええ なぜだめなんです? 私にはできない-- アニー: つづって 覚えれば 彼女が最初に話したがるー 人はあなたですよ アニー: 彼女には... 私が... 必要です 彼女には私も必要よ だめよ あと三日よ アニー それだけよ E-G-G たまご 言葉は物なの 名前があるの [卵を割る] [息をのむ] [さえずる] 鳥 鳥が殻から出てきてるの ヘレン あなたも -- あなたも出るのよ [アニー 息をのむ] アニー: まあ フランシス ここでいいことに気づいたよ [馬がいななく] ジェームズ: お父さん? やあ フランシス ジェームズ こんにちは 見て回ろうと思ってね 去年思いついて 試してみたんだが 苗間隔を55cmにすると 2倍の生産高になるようだ 2倍の生産高? フランシス: 去年は あのアオカビが ひどかったんです それが根で冬越しすると思う それで収穫後 地中から根や茎を全部 抜こうとしています 根がなくなれば ひどい雨で 表土層全体を 失うことになります 僕もそれを考えていた 冬向けに何か低い草を植えよう 捜してくれるか フランシス? 何か必要でしたか お父さん? あるようだよ ジミー 邪魔して悪かったな 馬 馬が... りんごを... 食べる この日をどんなに待ったことか アーサー: 私は落胆しないことを 望むのみだ ヘレンはそもそもあなたを 落胆させないよ お父さん なぜ嫉むの ジェームズ? 嫉んでないよ 羨んでるんだ 話し方を学ぶ必要があるのは ヘレンだけじゃないわね ヘレンが良くなれば ここもうんと変わるだろう 分かってるわ じゃ僕の不幸を誰の せいにする? アニー: 私を手伝う人が いればいいのですが ヘレンと同じ位私にも 教師が要ると感じます [馬がいななく] アーサー: どう [ため息] [犬が吠えている] まあ こんにちは ヘレンに遊び友達を連れてきた まあ卒業プレゼントだ 外で待ってください 犬 さて サリバンさん 約束の二週間が終わった 午後5時までは違います 半日は何も変わらんだろ? 私達がどれだけ連れ戻したいか 君は分からないんだ よく分かっています それが私の一番の関心事です 君は彼女に奇跡的なことを してくれたし 私達にも大いに役立ってくれた 実際に娘がいなくて寂しかった 君にその恩義を感じる それをヘレンに返して 彼女にもう一週間をください 君がもう彼女にしたことを 見たまえ 彼女は行儀がよくなり とても満足そうだ 前よりきれいになった 前よりきれいに? それがあなたの大事なことですか? 彼女は話すのを学びつつ あるんです もう指で言葉をつづれます 家で昔の生活に戻った時 それを失くさせたくないんです あ ほら アーサー: 何をつづっているんだ? 水です [笑う] サリバンさん... あの犬は娘と同じで 言葉が何か知らない アーサー: だが犬は十分幸せだ 神の意図は ヘレンが 話さないことだったのかも 私の意図は彼女が話すことです 彼女にあと半週間ください あと5:00pmまでの時間だ ケイトはもう一日も 彼女と離れるのにー 耐えられない ヘレンはどこ? 君のサリバンさんは 5:00pmまでだと 粘った [ため息] [ため息] 違う 「水」じゃない 犬よ 犬 [ため息] これが... これが -- 水 どうやって理解させる? どう教えるの? 私は何も知らないの 彼等は満足してる 子供を彼等の元に返す 犬も... 両方共 おとなしくしつけられて 皆 満足 私以外は皆... アニー: あなたも 手を伸べて! 手を伸べて! ああ あなたに与えたかった ヘレン この世の何もかも 私達の何でも 私達が夢見る何でも あとにするものを 私達が考え 感じ 知り 分かち合うものを-- それは全部言葉にある あなたに一つの言葉を 与えられたら... [ため息] 一つの言葉を あなたに 何でも与えられるのに 羊毛 これのことよ 椅子 ナプキン ドレス 顔 [ため息] [泣いている] ああ 涙 [時計が 5:00pmを鳴らす] 連れ帰りましょう フム? あなたのものを片付けましょう かたづけて よろしい あなたは家に帰るのよ ヘレンは... 家に帰るの そうよ 片付けて アーサー: ドー 彼女はどう? お願い もっと時間を できないわ ヘレン? ああ [においをかぐ] ヘレン ああ ああ [笑う] ああ [ため息] ジミー: アニー 熱いよ アニー! 水を持って来て アニー ジミーのところに行くのよ! 彼にはこの世で私しかいないの! 私が疫病に罹りたがってるとでも? ジミー: アニー! - 監督官: だめだ - アニー: ジミー! ジミー: アニー ジミー! 監督官: 我々は最善を 尽くしてるんだ いい時にお前を連れに来てやる ジミー! -ジミー: アニー ジミー: アニー -頑張ったけど入れてくれなかった - アニー - ジミー! アニー: ジミー! ジミー: アニー ジミー: アニー [すすり泣く] [鼻をすする] 付き添っていいですか? 今私はあまりいい連れじゃないわ 話し相手になる為じゃなく あなたが暗闇で迷子に ならないように来たんです それこそ私が なりたかったことかもね いじけているの サリバンさん? 今回だけは そうね 父はあなたをとても 尊敬してて それは滅多にないことだ 彼はヴィックスバーグで 戦った 新聞の編集をしている 常にあなたを期待に 沿わせようとしてる 僕に助言があるなら 聞いてもいいよ 私には父親がいなかったから 私なんかに訊いてもね でも世界に立ち向かわなくちゃ 私が知ってるのはそれだけよ 彼が世界なら? じゃ 見回してみて 実際に 世界がどれだけもっと 大きいか見ればいいだけ 彼は一人の人間よ ジェームズ それだけよ あなたもそうよ [ドアをノックする音] イヴ叔母さん どうぞ お入りになって お会いしてとても嬉しいわ 今のヘレンを見にいらしたのね [においをかぐ] 可愛い子 サリバンさんは奇跡に違いない アーサー: サリバンさん 初月給をもってきた [ため息] 君はとてもよくやってくれた 手に負えないものを連れて行き 私達に子供を返してくれた ヘレンに教えたのは一つ-- 「ノー」です これはだめ あれはだめ 私は「イエス」を教えたかった もうこれから君に必要な時間が 全部あるが 手伝ってくれませんか? いいですよ どんな風に? 私がしたことを無にしないで 世界は誰にでも 易しい所ではありません アニー: ヘレンに何でも 好きにさせるのは 彼女に嘘をつくことです あなたは彼女とその嘘の間に 立たねばなりません アニー: 屈しないで 私達は必ず努力する 以前はどう生計を立てるかと 思ったものでした 今は 耐え切れるかと疑問です では 夕食時に [においをかぐ] まあ... 帰ってきて嬉しいよ 嬢ちゃん 何 ヘレン? 何? ああ そう 鍵ね ええ 私が鍵をとっておくわね この辺にはカギのかかった ドアがいっぱいあったわね ここにあるわ そうよ ジェームズ: 「ヤコブは独りあとに残った 夜明けに ジェームズ: そうして彼は 天使と格闘した すると天使は言った 「私を放して 夜が明けるから」と ヤコブは言った 「私を祝福して下さるまで あなたを放しません」と アーメン アーサー イヴ叔母: アーメン ケイト: アーメン とても変なお祈りね ジェームズ とてもふさわしい 祈りだと思ったよ 状況を考えるとね じゃお前は今は聖書とタバコのー アーサー: 専門家だな ジェームズ? ケイト: ピクルスは 叔母さん? イヴ叔母: 勿論いただくわ あなたのピクルスが 大好きなのを知ってるでしょ これでおしまいなんですの 去年の夏十分保存しなかったの でも今年はやるつもりよ アーサー: トンプキン牧師が 今日会社に立ち寄って ゾウムシの愚痴を言ってた 私は彼に言ったんだが... ジェームズ: 何と言ったの-- お前と話すようにと 言ったんだ ジェームズ イヴ叔母: 素晴らしいと思うわ 何と立派な農夫にー あなたはなったことか ジェームズ まあ アニーさん やめて [うめき テーブルを蹴っている] そう? ケイト: お願い? まだ一時間も彼女と一緒に いないわ ご主人? ケイト... 私達は... アーサー:少し話をしたんだ サリバンさんの考えでは 私達がヘレンを甘やかすと-- イヴ叔母: でも子供は何をしたの? アニー: 物を投げたり 蹴らないことを覚えたんです たかがナプキンよ 壊れ物じゃあるまいし ヘレンを私に渡すか 蹴らせないで さあ 私にどうしてほしい? 彼女をテーブルから 連れて行かせて でも戻って最初の夜よ ケイト: 一回はそんなに害になる? ヘレンの好きな食べ物を 全部作ったの 彼女はあなたを試してるんです あなたを試してるんだ アニー: 分かってるわよ! もう蹴っていないよ これを心配していたんです ほんの一時間前 約束したことがこれですか? では彼女に屈しなさい その報いを受けるのは彼女よ アニー: 私にもっと ヘレンの好物を渡して 連れて行って アニーさん ありがとう さあ 連れてって [ヘレン うめいている] アーサー: やめろ 私は認めない テーブルから追い払う必要が あるとは思わない ヘレンが覚えたことを 保たたせて そうすれば覚え続けます 私の手から放せば それがみんな崩れてしまいます 彼女は主賓だ [うめく] 彼女の皿を戻せ 彼女が目の見える子なら アニー: これを我慢しないでしょ 彼女は見えない子だ いくぶん大目に見ていい筈だ アーサー: 彼女の皿を戻して ウウーッ! ありがとう ウウーッ! ほら じゃやり直そう だめ - だめよ - [うめく] だめ だめよ わぁ! [ヘレン うめいている] 立たないで! どこへ行く? 目の見える子のように 彼女を扱います 彼女に分かってほしいから! 見るのを期待するから! どこへ連れて行く? この水さしに水を入れさせる為に! [うめいている] 彼女にあんな口をきかせて おくの アーサー? [ヘレン 泣いている] いや それはない 行かせろ! 何? 行かせろ 彼女は正しい 彼女のいう通りで ケイトは正しい サリバンさんをここから 追い出せば 僕たちが困る いや違う ヘレンが困るんだ あなた お願い ジミー... ありがとう [うめいている] どこにいるか知ってる? この場所が分かる? ポンプ いいえ お母さんは... ここにいないの あっ ポンプ [水が出ている] アニー: 水 み... ヘレン:み... み... み... み... み... み... み... みず そうよ 水よ 名前があるの 水 アニー: そう そうよ み - み... み... アニー: そうよ そうよ み... み...み... ええ ええ みず ええ ポンプ 地面 そうよ 茂み 花 [笑う] [うめく] [鐘が鳴る] アニー: ご主人 奥さん 早く来て! 彼女は分かったの! アニー: 奥さん... 彼女は分かった! 彼女は分かったの! お母さん そうよ ケイト: ええ アニー: ご主人 パパ ケイト: よかった [ため息] 先生 そうよ 先生よ 鍵? あの鍵を欲しがってる はい どうぞ ほら 分かったわ 「K...」 「"E...」 「 Y 」 カギ 先生 ケイト: 先生 ケイト 私は... ヘレンを... 愛している... とても とっても アニー・サリバンは生涯 ヘレンの教師のままだった ヘレン・ケラーはラドクリフ大学を 卒業し文学士となり 世界的に有名な 社会福祉活動家となった 大統領自由勲章が授与された