WEBVTT 00:00:00.519 --> 00:00:03.271 何千万人もの人が失業したり 十分な仕事が得られない― 00:00:03.271 --> 00:00:05.599 ことが明らかになり テクノロジーが労働人口に 00:00:05.599 --> 00:00:09.726 どう影響しているかということにが大いに関心を集めています 00:00:09.726 --> 00:00:12.445 そしてその事に関する見解を目にする時 00:00:12.445 --> 00:00:15.397 話の主題は合っているにもかかわらず 00:00:15.397 --> 00:00:18.375 ポイントを完全に見逃してしているという気がするのです 00:00:18.375 --> 00:00:21.383 議論の焦点である問題は デジタルテクノロジーが 00:00:21.383 --> 00:00:25.038 人間が生活費を稼ぐという能力に 影響を及ぼしているかどうかということです 00:00:25.038 --> 00:00:28.058 少し違った言い方をするならば 00:00:28.058 --> 00:00:30.336 アンドロイドたちは仕事を奪っているのでしょうか 00:00:30.336 --> 00:00:32.304 そうだという証拠がいくつかあります NOTE Paragraph 00:00:32.304 --> 00:00:36.657 アメリカのGDPがゆっくりながら安定した成長に戻って 大不況が終り 00:00:36.657 --> 00:00:40.086 他の経済指標も回復し始めると 00:00:40.101 --> 00:00:43.035 急ぎ足で健全な状態に戻りました 00:00:43.035 --> 00:00:45.897 大企業の収益はかなり高く 00:00:45.897 --> 00:00:49.173 実際 銀行収益も含めれば 00:00:49.173 --> 00:00:51.285 これまでないくらいに高いのです 00:00:51.285 --> 00:00:54.557 ビジネス投資も勢いがあり 設備投資や 00:00:54.557 --> 00:00:57.664 ハードウェア ソフトウェアの分野では 最高記録です 00:00:57.664 --> 00:01:01.045 企業の出資も増えてきました 00:01:01.045 --> 00:01:03.306 欠けているものは何かというと 雇用です 00:01:03.306 --> 00:01:07.007 グラフの赤線は人口に対する雇用率です 00:01:07.007 --> 00:01:10.388 言い換えるなら アメリカで就業している 00:01:10.388 --> 00:01:12.279 生産年齢の人の割合です 00:01:12.279 --> 00:01:15.979 大不況で落ち込んでいるのがわかると思いますが 00:01:15.979 --> 00:01:18.843 それからまったく立ち直ってないのです NOTE Paragraph 00:01:18.843 --> 00:01:21.350 しかし これはただの不況の話とは違います 00:01:21.350 --> 00:01:24.347 ここ10年 全体的に雇用は停滞してきました 00:01:24.347 --> 00:01:27.740 10年ごとに比較をしていくと 00:01:27.740 --> 00:01:30.675 記録のある中で2000年代だけが 00:01:30.675 --> 00:01:32.965 10年の始めより終わりの方が 00:01:32.965 --> 00:01:36.168 働いている人が少ないのです 00:01:36.168 --> 00:01:39.228 こんな状況には目も当てられません 00:01:39.228 --> 00:01:42.867 この国で働ける労働者数と 00:01:42.867 --> 00:01:46.471 仕事の数をグラフにしてみると 00:01:46.471 --> 00:01:50.049 そこには時間とともにどんどん広がっているギャップがあり 00:01:50.049 --> 00:01:52.449 大不況のときに ギャップが大幅に広がりました 00:01:52.449 --> 00:01:56.859 簡単な計算をしてみました ここ20年のGDPの成長率と 00:01:56.859 --> 00:02:00.155 労働生産性の成長を使い 00:02:00.155 --> 00:02:02.897 かなり単純な方法で 経済成長を維持するためには 00:02:02.897 --> 00:02:05.523 どれだけの仕事が必要になるか 予想を試みました 00:02:05.523 --> 00:02:09.182 これが導き出された線です(赤破線) 00:02:09.182 --> 00:02:12.628 いかがですか? そしてこちらは 今後の生産年齢の人口に関する 00:02:12.628 --> 00:02:16.481 政府の予測を示します 00:02:16.481 --> 00:02:21.252 これらの予測が正確なら ギャップが埋まることはありません NOTE Paragraph 00:02:21.252 --> 00:02:24.653 これらの予測が正確だとは思えない これが問題です 00:02:24.653 --> 00:02:28.009 特に 私が導き出した仮定は かなり楽観的すぎると思います 00:02:28.009 --> 00:02:31.365 なぜなら 計算において 未来の労働生産性の成長率は 00:02:31.365 --> 00:02:33.813 過去のものと同じであろうと仮定したからです 00:02:33.813 --> 00:02:37.252 でも実際そうなるとは思っていません 00:02:37.252 --> 00:02:41.011 周囲を見ると テクノロジーが労働人口に及ぼす影響について 00:02:41.011 --> 00:02:44.296 まだ何も目にしていないと思うからです 00:02:44.296 --> 00:02:48.294 ここ2,3年ほどで 私たちは今まであり得なかったスキルや 00:02:48.294 --> 00:02:52.700 能力をもったデジタルツールを目にするようになりました 00:02:52.700 --> 00:02:56.488 そしてそれは 私たちのする仕事に 深くくいこんできました 00:02:56.488 --> 00:02:59.744 いくつか例を挙げたいと思います NOTE Paragraph 00:02:59.744 --> 00:03:01.755 歴史上これまで 00:03:01.755 --> 00:03:04.679 他の言語に翻訳したいものがあった場合 00:03:04.679 --> 00:03:06.343 人間にやらせてきました 00:03:06.343 --> 00:03:09.759 現在では 多言語で瞬時の 00:03:09.759 --> 00:03:13.977 自動翻訳サービスを無料で使用できます 00:03:13.977 --> 00:03:17.366 スマートフォンをはじめ 多くの機器で利用できます 00:03:17.366 --> 00:03:19.750 使ったことがある方もいるでしょうが 00:03:19.750 --> 00:03:23.071 これらのサービスは完璧ではありませんが まずまずではあります NOTE Paragraph 00:03:23.071 --> 00:03:26.222 歴史上これまで レポートや記事などの 文章が必要な場合 00:03:26.222 --> 00:03:29.637 誰かにやらせてきました 00:03:29.637 --> 00:03:31.889 今は違います これは しばらく前の 00:03:31.889 --> 00:03:35.119 アップルの収益に関する 『フォーブス』オンライン版の記事です 00:03:35.119 --> 00:03:37.646 これはアルゴリズムによって書かれています 00:03:37.646 --> 00:03:40.901 そしてこれはまずまずなんかではありません 完璧です NOTE Paragraph 00:03:40.901 --> 00:03:43.863 多くの人はこれを見てこう言うでしょう 00:03:43.863 --> 00:03:46.212 「でもね これはとっても特殊で限定されたタスクだ 00:03:46.212 --> 00:03:48.845 知識労働者のほとんどは実際はジェネラリストであり 00:03:48.845 --> 00:03:51.374 彼らがしていることは 多くの専門技術と知識を基にして 00:03:51.374 --> 00:03:54.030 予測のつかないような要求にも 00:03:54.030 --> 00:03:57.103 即座に反応することだ 00:03:57.103 --> 00:03:59.591 それを自動化するのは物凄く難しいことなんだよ」と 00:03:59.591 --> 00:04:01.568 最近で一番印象深い知識労働者のひとりは 00:04:01.568 --> 00:04:03.977 ケン・ジェニングスという男です 00:04:03.977 --> 00:04:09.035 彼は『ジェパディ!』というクイズショーで74連勝し 00:04:09.035 --> 00:04:11.663 300万ドルを手にしました 00:04:11.663 --> 00:04:15.513 右に座っているのがケンで ジェパディ用にプログラムされた― 00:04:15.513 --> 00:04:20.317 IBM のスーパーコンピューター ワトソンに 3倍の得点で負けたところです 00:04:20.317 --> 00:04:22.181 このようにテクノロジーが 00:04:22.181 --> 00:04:25.054 一般的な知識労働者に 何ができるかということを垣間見る時 00:04:25.054 --> 00:04:27.653 このジェネラリストという概念に とりたてて特別な何かが 00:04:27.653 --> 00:04:30.541 あるわけではない と思いはじめたのです 00:04:30.541 --> 00:04:34.529 特に ワトソンと Siri をつなげて 言われたことを理解したり 00:04:34.529 --> 00:04:36.425 それに音声で答えるような 00:04:36.425 --> 00:04:38.506 テクノロジーがあれば なおさらです 00:04:38.506 --> 00:04:41.344 今のSiriは完璧にはほど遠く 可笑しい間違いもありますが 00:04:41.344 --> 00:04:44.363 Siri やワトソンのようなテクノロジーが 00:04:44.363 --> 00:04:47.039 ムーアの法則に従って進歩していくと 00:04:47.039 --> 00:04:50.820 そして実際そうなると思いますが 00:04:50.820 --> 00:04:53.404 6年で2倍や4倍どころではなく 00:04:53.404 --> 00:04:58.222 16倍も良くなっているはずだと 覚えておくべきでしょう 00:04:58.222 --> 00:05:01.905 だから多くの知識労働が この技術に影響されると思い始めました NOTE Paragraph 00:05:01.905 --> 00:05:05.459 さらにデジタルテクノロジーは 知識労働だけに影響するのではなく 00:05:05.459 --> 00:05:09.451 物理的な世界へも勢力を及ぼし始めています 00:05:09.451 --> 00:05:11.900 少し前にGoogleの無人自動車に乗る機会があり 00:05:11.900 --> 00:05:17.426 評判通り 本当にクールなものでした (笑) 00:05:17.426 --> 00:05:20.453 のろのろ運転の国道101号線でも非常にスムーズに 00:05:20.453 --> 00:05:23.358 対応したということは 私が保証します 00:05:23.358 --> 00:05:25.323 アメリカでは約350万人が 00:05:25.323 --> 00:05:27.532 トラックの運転で生計を立てており 中には 00:05:27.532 --> 00:05:29.961 このテクノロジーで 影響される人もいると思います 00:05:29.961 --> 00:05:33.213 ヒューマノイド ロボットは 現在まだ非常に未熟で 00:05:33.213 --> 00:05:36.471 そう多くの事はできません 00:05:36.471 --> 00:05:39.052 しかし 急速に改良が進んでいます 00:05:39.052 --> 00:05:42.203 国防総省の投資部門であるDARPAはこの動きを 00:05:42.203 --> 00:05:43.868 加速させようとしています NOTE Paragraph 00:05:43.868 --> 00:05:48.551 要するに アンドロイドは 私たちの仕事に迫ってきています 00:05:48.551 --> 00:05:52.431 短期的には 起業家精神を奨励し インフラ投資することで 00:05:52.431 --> 00:05:55.375 雇用を牽引することができます 00:05:55.375 --> 00:05:58.423 なぜなら ロボットは今日まだ 00:05:58.423 --> 00:06:00.163 橋の補修が不得意だからです 00:06:00.163 --> 00:06:03.528 しかし 遠くない将来 00:06:03.528 --> 00:06:07.097 ここにいるほとんどの人々が 生きているうちに 00:06:07.097 --> 00:06:10.033 非常に生産的であるが 多くの労働力は必要とされない 00:06:10.033 --> 00:06:12.837 という経済に推移していくことになるでしょう 00:06:12.837 --> 00:06:14.392 その移行に対処することが 00:06:14.392 --> 00:06:17.131 私たちの社会が直面する 最大の課題となるでしょう 00:06:17.131 --> 00:06:19.893 ヴォルテールの言葉は この理由をうまく表しています 00:06:19.893 --> 00:06:25.170 「仕事は 3つの大いなる悪 すなわち 退屈 非行 貧困から私たちを救ったのだ」と NOTE Paragraph 00:06:25.170 --> 00:06:27.741 しかしこのような課題があっても 私は個人的に 00:06:27.741 --> 00:06:30.790 いまだデジタルをものすごく前向きに捉えていて 00:06:30.790 --> 00:06:33.977 我々が現在開発中であるデジタルテクノロジーが 00:06:33.977 --> 00:06:37.533 いずれ私たちを 陰鬱な未来ではなく ユートピア的な未来に 00:06:37.533 --> 00:06:40.566 導いてくれると 絶大な自信を持っているのです 00:06:40.566 --> 00:06:43.088 ここで 途方もなく広範な質問をしたいと思います 00:06:43.088 --> 00:06:45.438 人類の歴史において 00:06:45.438 --> 00:06:47.761 最も重要な進歩といえばなんでしょうか? NOTE Paragraph 00:06:47.761 --> 00:06:50.494 この質問にどんな答えをもらったか 00:06:50.494 --> 00:06:52.671 いくつかお話します こんな質問をしたら 00:06:52.671 --> 00:06:54.838 簡単に終わりのない議論が始まります 00:06:54.838 --> 00:06:57.159 西洋と東洋の両方における哲学のシステムが 00:06:57.159 --> 00:07:00.619 多くの人々の世界観を変えたことを 00:07:00.619 --> 00:07:03.752 挙げる人もいるでしょう 00:07:03.752 --> 00:07:06.588 こう言う人もいるでしょう 「いや実際 00:07:06.588 --> 00:07:09.011 大きな出来事 進歩といえば 00:07:09.011 --> 00:07:12.293 文明を変え 無数の人々の生き方に影響した 00:07:12.293 --> 00:07:14.932 主要な宗教が確立したことだ」 00:07:14.932 --> 00:07:17.936 また一方で こう言う人もいるでしょう 00:07:17.936 --> 00:07:21.463 「実際に文明を変えたり手を加えたり 00:07:21.463 --> 00:07:23.626 人々の生活も変えたものは帝国だ 00:07:23.626 --> 00:07:27.538 人類の偉大な発展とは 00:07:27.538 --> 00:07:30.373 征服と戦争の歴史だ」 00:07:30.373 --> 00:07:32.963 そうしたら そこへ大体必ず陽気な誰かが 00:07:32.963 --> 00:07:38.651 「ねえ 疫病のことを忘れてないか」 なんて割り込んできます (笑) 00:07:38.651 --> 00:07:41.554 この質問に対する楽観的な答えもあります 00:07:41.554 --> 00:07:43.451 大航海時代によって世界の幕が開いたと 00:07:43.451 --> 00:07:45.399 指摘する人もいます 00:07:45.399 --> 00:07:47.501 また 世界のよりよい操作を可能にする 00:07:47.501 --> 00:07:49.776 数学のような知的な業績を語る人もいます 00:07:49.776 --> 00:07:53.086 また芸術と科学が 00:07:53.086 --> 00:07:54.783 大いに花開いた時代を語る人もいます 00:07:54.783 --> 00:07:58.585 こうして議論は延々と続きます 00:07:58.585 --> 00:08:01.424 それは無限の議論であり 決定的な唯一の解はありません 00:08:01.424 --> 00:08:04.676 しかし 私のような頭でっかちはこう言います 00:08:04.676 --> 00:08:07.574 「データではどうなんだ?」 00:08:07.574 --> 00:08:10.385 そこで 興味あるもののグラフを作り始めます 00:08:10.385 --> 00:08:14.488 例えば世界の総人口や 00:08:14.488 --> 00:08:17.129 社会発展の指標や 00:08:17.129 --> 00:08:19.640 社会の高度化の状況などをグラフにします 00:08:19.640 --> 00:08:23.473 こうしたアプローチによって 00:08:23.473 --> 00:08:26.090 大きな出来事や人間の歴史上の主要な発展があれば 00:08:26.090 --> 00:08:28.951 グラフのカーブは大きく曲がるはずだからです NOTE Paragraph 00:08:28.951 --> 00:08:30.863 さてこうしてデータをプロットすると 00:08:30.863 --> 00:08:33.661 たちどころに不思議な結論に至ります 00:08:33.661 --> 00:08:36.584 実際 どの答えも 00:08:36.584 --> 00:08:41.536 たいして重要ではないのです (笑) 00:08:41.536 --> 00:08:45.562 グラフに 何の影響も与えないのです (笑) 00:08:45.562 --> 00:08:49.146 人間の歴史においてグラフを曲げたもの 00:08:49.146 --> 00:08:51.752 90度近く曲げてしまった ただ1つの事件 出来事は 00:08:51.752 --> 00:08:55.798 テクノロジーの発達です NOTE Paragraph 00:08:55.798 --> 00:08:58.757 蒸気エンジンと関連したテクノロジーは 00:08:58.757 --> 00:09:01.688 産業革命によって世界を変えて 00:09:01.688 --> 00:09:04.112 人間の歴史に多大な影響を与えました 00:09:04.112 --> 00:09:06.195 歴史家イアン・モリスの言葉によれば 00:09:06.195 --> 00:09:10.272 それ以前のものすべてを お笑い草にしてしまいました 00:09:10.272 --> 00:09:13.185 私たちの筋肉の力を無限に増幅して 00:09:13.185 --> 00:09:16.322 筋力の限界を克服してしまったからです 00:09:16.322 --> 00:09:18.844 私たちは今 00:09:18.844 --> 00:09:21.763 個々の脳の限界を克服して 00:09:21.763 --> 00:09:24.836 知能を無限に増幅しようとしています 00:09:24.836 --> 00:09:28.536 これが 筋力の限界を克服することに匹敵する 00:09:28.536 --> 00:09:31.064 重大な事でないわけがありませんよね? 00:09:31.064 --> 00:09:34.442 繰り返しになるかもしれませんが 00:09:34.442 --> 00:09:37.271 昨今のデジタルテクノロジーの変化には 00:09:37.271 --> 00:09:40.097 まだまだ先があるということや 00:09:40.097 --> 00:09:42.771 経済と社会の状況を考えると 00:09:42.771 --> 00:09:45.424 私の唯一の結論は 00:09:45.424 --> 00:09:48.952 我々はまだ何も見ていないということ お楽しみはこれからです NOTE Paragraph 00:09:48.952 --> 00:09:50.708 いくつか例を挙げましょう 00:09:50.708 --> 00:09:54.936 経済はエネルギーによって回るのではありません 00:09:54.936 --> 00:09:58.716 資本や労働でもありません アイデアによって回るのです 00:09:58.716 --> 00:10:01.236 イノベーションや 新しいアイデアを生み出す仕事が 00:10:01.236 --> 00:10:03.662 経済生活において我々に可能な 00:10:03.662 --> 00:10:05.477 最も強力で基本的な仕事です 00:10:05.477 --> 00:10:09.493 かつて我々はこのように革新を行ってきました 00:10:09.493 --> 00:10:13.271 どことなく似ている人を集めてきて 00:10:13.271 --> 00:10:16.682 (笑) 00:10:16.682 --> 00:10:19.211 エリート機関から引き抜いてきて 00:10:19.211 --> 00:10:22.157 別のエリート機関に送り込み イノベーションを待つのです 00:10:22.157 --> 00:10:26.167 さて--(笑) 00:10:26.167 --> 00:10:28.748 キャリアの全てをMITと― 00:10:28.748 --> 00:10:35.114 ハーバードで過ごしてきた 白人にとってこれは何の問題もありません(笑) 00:10:35.114 --> 00:10:37.730 でも問題だと思う人もおり パーティーに勝手にやってきて 00:10:37.730 --> 00:10:40.266 技術革新のドレスコードを緩めてしまいました 00:10:40.266 --> 00:10:41.190 (笑) 00:10:41.190 --> 00:10:44.834 写真はトップコーダー・プログラミング・チャレンジの受賞者で 00:10:44.834 --> 00:10:47.736 この子達がどこで育って 00:10:47.736 --> 00:10:51.330 どこの学校に通ったとか 見た目がどうかなど 00:10:51.330 --> 00:10:53.818 誰も気にも留めないでしょう 皆が気にすることは 00:10:53.818 --> 00:10:56.639 仕事の質や アイデアの質です NOTE Paragraph 00:10:56.639 --> 00:10:58.805 技術に促進される世界で 幾度となく 00:10:58.805 --> 00:11:01.151 実際に目の当たりにすることです 00:11:01.151 --> 00:11:03.607 技術革新の仕事はよりオープンになってきます 00:11:03.607 --> 00:11:07.385 より包括的で 透明性が増し メリット重視になります 00:11:07.385 --> 00:11:10.354 MIT やハーバードがどう思おうと続くのです 00:11:10.354 --> 00:11:14.034 こんな展開について 私はこの上なく嬉しく思っています NOTE Paragraph 00:11:14.034 --> 00:11:16.484 時々こう言われます 「テクノロジーは大事でも 00:11:16.484 --> 00:11:19.871 まだ豊かな世界に向けたツールにすぎない 00:11:19.871 --> 00:11:22.585 これらのデジタルツールは 00:11:22.585 --> 00:11:25.940 低所得層が生活を向上するのに 何の役にも立っていない」 00:11:25.940 --> 00:11:28.604 はっきり言います そんなことはない 00:11:28.604 --> 00:11:32.042 テクノロジーは低所得層に多大に寄与しています 00:11:32.042 --> 00:11:34.682 経済学者のロバート・ジェンセンは 00:11:34.682 --> 00:11:37.850 すばらしい研究をしました 少し前のこと 00:11:37.850 --> 00:11:41.231 インドの漁村であるケララ州で 人々が携帯電話を手に入れたとき 00:11:41.231 --> 00:11:44.244 何が起こったか詳細に観察したのです 00:11:44.244 --> 00:11:46.975 『Quarterly Journal of Economics』 のような 経済学専門誌への原稿では 00:11:46.975 --> 00:11:49.872 非常に冷静で慎重な言葉づかいが求められますが 00:11:49.872 --> 00:11:52.344 彼の論文を読むと感じることは ジェンセンが 00:11:52.344 --> 00:11:55.365 おい これは大事だぞと 私たちに叫びかけているということ 00:11:55.365 --> 00:11:59.418 出荷価格を安定させ 経済的生活の見通しが立ちました 00:11:59.418 --> 00:12:03.541 水揚げの廃棄は 減るどころか皆無になりました 00:12:03.541 --> 00:12:06.012 どの村でも買い手と売り手 双方の生活が 00:12:06.012 --> 00:12:08.510 眼に見えて改善したのです 00:12:08.510 --> 00:12:12.226 ジェンセンが非常に運よく 00:12:12.226 --> 00:12:14.580 テクノロジーによって物事が改善された漁村に 00:12:14.580 --> 00:12:17.092 たまたま居合わせたのだとは思いません 00:12:17.092 --> 00:12:19.695 そうではなく テクノロジーがある環境や― 00:12:19.695 --> 00:12:22.387 コミュニティーに初めて導入されるたびに 00:12:22.387 --> 00:12:25.651 幾度となく起こることを 非常に注意深く記録に残したのです 00:12:25.651 --> 00:12:29.615 人々の生活や福祉は劇的に改善します NOTE Paragraph 00:12:29.615 --> 00:12:31.971 だからすべての証拠を見回して 00:12:31.971 --> 00:12:34.447 この先の伸びしろを考えると 00:12:34.447 --> 00:12:37.271 私は絶大なデジタル楽観主義者となります 00:12:37.271 --> 00:12:40.326 物理学者フリーマン・ダイソンの言葉が 誇張ではないと思い始めます 00:12:40.326 --> 00:12:44.904 これは実際に起こっている出来事の正確な評価だと 00:12:44.904 --> 00:12:47.350 「デジタル テクノロジーは 素晴らしいギフトです」 00:12:47.350 --> 00:12:50.511 デジタルテクノロジーが花開き 00:12:50.511 --> 00:12:54.036 拡大し 深まり 00:12:54.036 --> 00:12:55.694 世界中でより重要になっている今 00:12:55.694 --> 00:12:59.035 この時代に生きていることは 素晴らしい幸運なのです NOTE Paragraph 00:12:59.035 --> 00:13:02.253 確かに アンドロイドは私たちの仕事を奪っています 00:13:02.253 --> 00:13:06.066 しかし その事実に注目しすぎると ポイントを完全に見逃します 00:13:06.066 --> 00:13:09.319 ポイントは 私たちが違う何かをできるようになり 00:13:09.319 --> 00:13:11.977 これから取り組もうとしているのは 世界中の貧困と― 00:13:11.977 --> 00:13:15.040 重労働と不幸を減らそうということに違いないと 確信しています 00:13:15.040 --> 00:13:17.704 私たちは地球への負担をより軽くする 00:13:17.704 --> 00:13:20.736 術を学んでいくだろうと 確信しています 00:13:20.736 --> 00:13:24.217 新しいデジタルツールによって起こることが 00:13:24.217 --> 00:13:27.138 とても大規模で非常に有益で 00:13:27.138 --> 00:13:30.029 それ以前のすべてのものが お笑い草になるほどのものだと 00:13:30.029 --> 00:13:31.762 確信しています 00:13:31.762 --> 00:13:34.500 最後に デジタルの進歩を 00:13:34.500 --> 00:13:36.278 最前列の席で見てきた 00:13:36.278 --> 00:13:38.843 ご存知ケン・ジェニングスに賛同し 彼の言葉で締めたいと思います 00:13:38.843 --> 00:13:40.204 こんな言葉です 00:13:40.204 --> 00:13:44.175 「私は 個人的に コンピューターによる君主制を歓迎します」(笑) 00:13:44.175 --> 00:13:47.104 どうもありがとうございました (拍手)