1 00:00:00,000 --> 00:00:02,000 今日私は2つのことについて話します 2 00:00:02,000 --> 00:00:04,000 1つめは私たちは何を失ってしまったのか 3 00:00:04,000 --> 00:00:06,000 2つめはそれを取り戻す方法です 4 00:00:06,000 --> 00:00:08,000 まず最初に 5 00:00:08,000 --> 00:00:10,000 これが私の基準となっています 6 00:00:10,000 --> 00:00:13,000 地中海沿岸部です 7 00:00:13,000 --> 00:00:16,000 魚がおらず 岩肌が露出し 8 00:00:16,000 --> 00:00:19,000 海藻を好んで食べるウニが大量にいます 9 00:00:20,000 --> 00:00:22,000 初めて潜った海は 10 00:00:22,000 --> 00:00:25,000 このような海でした 11 00:00:25,000 --> 00:00:28,000 スペインの地中海沿岸でした 12 00:00:28,000 --> 00:00:31,000 もし宇宙人が地球に来たら 13 00:00:31,000 --> 00:00:33,000 ―名前をジョーとしましょう― 14 00:00:33,000 --> 00:00:35,000 ジョーは何をみるでしょう 15 00:00:35,000 --> 00:00:38,000 ジョーがサンゴ礁に飛び込んだとしたら 16 00:00:38,000 --> 00:00:41,000 数多くの生物を目にするでしょう 17 00:00:41,000 --> 00:00:43,000 ジョーが手つかずのサンゴ礁に 18 00:00:43,000 --> 00:00:45,000 飛び込むことはほとんどないでしょう 19 00:00:45,000 --> 00:00:47,000 人跡未踏のサンゴ礁にはサンゴやサメ 20 00:00:47,000 --> 00:00:49,000 ワニやマナティー 21 00:00:49,000 --> 00:00:51,000 ハタやカメがたくさんいます 22 00:00:51,000 --> 00:00:53,000 たぶんジョーが目にするのは 23 00:00:53,000 --> 00:00:56,000 こちらの部分です 緑色の側になります 24 00:00:57,000 --> 00:01:00,000 死んだサンゴや 25 00:01:00,000 --> 00:01:02,000 たくさんの微生物やクラゲがいます 26 00:01:02,000 --> 00:01:04,000 ダイバーがいるのが 27 00:01:04,000 --> 00:01:07,000 世界の大半のサンゴ礁の現状で 28 00:01:07,000 --> 00:01:09,000 ほとんどサンゴはなく  藻がはびこり 29 00:01:09,000 --> 00:01:11,000 大量のバクテリアがいます 30 00:01:11,000 --> 00:01:14,000 大型生物は存在していません 31 00:01:14,000 --> 00:01:16,000 多くの海洋学者がみてきた状況です 32 00:01:16,000 --> 00:01:19,000 これが基準であり  海洋学者たちが考える自然です 33 00:01:19,000 --> 00:01:21,000 私たちの現在の科学は 34 00:01:21,000 --> 00:01:23,000 スキューバダイビングと共に始まりました 35 00:01:23,000 --> 00:01:26,000 人間が海の生態系の破壊を始めてから ずっと後の話です 36 00:01:26,000 --> 00:01:29,000 そこで皆さんをタイムマシーンに招待します 37 00:01:29,000 --> 00:01:31,000 左側 ―過去に向かって進みます 38 00:01:31,000 --> 00:01:34,000 海のかつての姿を見てみましょう 39 00:01:34,790 --> 00:01:37,350 このタイムマシーンから始めましょう ライン島です 40 00:01:37,350 --> 00:01:41,000 私たちは一連の ナショナル・ジオグラフィックの調査をしました 41 00:01:41,000 --> 00:01:43,000 キリバスに属する多島海で 42 00:01:43,000 --> 00:01:45,000 赤道を越えて広がり 43 00:01:45,000 --> 00:01:47,000 いくつかは無人で 44 00:01:47,000 --> 00:01:49,000 漁業が行われていない 手つかずの島です 45 00:01:49,000 --> 00:01:51,000 そして人の住む島がいくつかあります 46 00:01:51,000 --> 00:01:54,000 最初の島です 人口5千人あまりのクリスマス島です 47 00:01:54,000 --> 00:01:57,000 サンゴ礁のほとんどが死滅し 48 00:01:57,000 --> 00:02:00,000 サンゴが死に 藻がはびこっています 49 00:02:00,000 --> 00:02:02,000 ここにいる魚の大きさは 50 00:02:02,000 --> 00:02:05,000 魚を数えるための使った鉛筆よりも小さいです 51 00:02:05,000 --> 00:02:07,000 私たちは250時間潜りました 52 00:02:07,000 --> 00:02:09,000 2005年のことです 53 00:02:09,000 --> 00:02:11,000 一匹のサメも見ませんでした 54 00:02:11,000 --> 00:02:14,000 1777年に島を発見したキャプテン・クックは 55 00:02:14,000 --> 00:02:17,000 多数のサメがいたことを記しています 56 00:02:17,000 --> 00:02:20,000 上陸する時に サメが小さなボートの舵や 57 00:02:20,000 --> 00:02:22,000 オールに噛みついたのです 58 00:02:22,000 --> 00:02:24,000 さらに過去にさかのぼってみましょう 59 00:02:24,000 --> 00:02:26,000 2500人が住むファニング島です 60 00:02:26,000 --> 00:02:28,000 サンゴ礁が元気で 小さな魚が無数にいます 61 00:02:28,000 --> 00:02:30,000 多くのダイバーが楽園だと思う姿です 62 00:02:30,000 --> 00:02:32,000 フロリダキーズ連邦海洋保護区の大部分で 63 00:02:32,000 --> 00:02:34,000 同じ様子を見ることができます 64 00:02:34,000 --> 00:02:37,000 多くの人がとても美しいと感じます 65 00:02:37,000 --> 00:02:39,000 これを基準とするならの話です 66 00:02:39,000 --> 00:02:41,000 もし私たちが 67 00:02:41,000 --> 00:02:43,000 パルミラ環礁のような海に戻ると 68 00:02:43,000 --> 00:02:46,000 数年前にジェレミー・ジャクソンと 訪れた場所ですが 69 00:02:46,000 --> 00:02:49,000 サンゴの状況は輪をかけて良好で たくさんのサメがいました 70 00:02:49,000 --> 00:02:51,000 潜るたびにサメに遭遇しました 71 00:02:51,000 --> 00:02:54,000 現在のサンゴ礁では珍しいことです 72 00:02:54,000 --> 00:02:56,000 しかしその一方で 73 00:02:56,000 --> 00:02:59,000 ダイアルを200年や500年前に戻すと 74 00:02:59,000 --> 00:03:01,000 私たちが到着するのは 75 00:03:01,000 --> 00:03:03,000 サンゴが完全な状態で極めて美しく 76 00:03:03,000 --> 00:03:05,000 目を見張るような様相をし 77 00:03:05,000 --> 00:03:07,000 そこでは肉食魚が 78 00:03:07,000 --> 00:03:10,000 最も目立つ生物となり 79 00:03:10,000 --> 00:03:13,000 一度潜ると25から50頭のサメに出会います 80 00:03:15,000 --> 00:03:18,000 これらの場所から何を学んだのでしょうか 81 00:03:18,000 --> 00:03:21,000 私たちが考えてきた自然の姿です 82 00:03:22,000 --> 00:03:24,000 バイオマスのピラミッドと呼びます 83 00:03:24,000 --> 00:03:27,000 サンゴ礁のすべての魚を集めて 84 00:03:27,000 --> 00:03:29,000 重さを量るとこうなります 85 00:03:29,000 --> 00:03:32,000 食物連鎖の底辺の草食生物が バイオマスの大半を占めており 86 00:03:32,000 --> 00:03:35,000 藻を食べるブダイやクロハギ 87 00:03:35,000 --> 00:03:38,000 プランクトン食者の小さなスズメダイ 88 00:03:38,000 --> 00:03:41,000 水中に漂う小さな生物たちです 89 00:03:41,000 --> 00:03:43,000 肉食魚のバイオマスは小さくなり 90 00:03:43,000 --> 00:03:45,000 頂点では さらに小さなバイオマスです 91 00:03:45,000 --> 00:03:48,000 そこにはサメや 大型のフエダイ類やハタ類が含まれます 92 00:03:48,000 --> 00:03:50,000 それがこうなります 93 00:03:50,000 --> 00:03:52,000 この世界観は 94 00:03:52,000 --> 00:03:54,000 劣化したサンゴの研究の結果です 95 00:03:54,000 --> 00:03:56,000 手つかずのサンゴ礁を訪れたとき 96 00:03:56,000 --> 00:03:58,000 自然界は 97 00:03:58,000 --> 00:04:00,000 真逆だと気づきました 98 00:04:00,000 --> 00:04:02,000 このピラミッドは逆さになります 99 00:04:02,000 --> 00:04:05,000 上位の生物がバイオマスの大半を占め 100 00:04:05,000 --> 00:04:07,000 場所によっては85パーセントを占めます 101 00:04:07,000 --> 00:04:10,000 現在保護されているキングマン礁で見られます 102 00:04:10,000 --> 00:04:12,000 嬉しいことに 肉食魚だけでなく 103 00:04:12,000 --> 00:04:14,000 すべての個体数が増えています 104 00:04:14,000 --> 00:04:16,000 この部分が大きくなります 105 00:04:16,000 --> 00:04:19,000 サメの数が増え  フエダイのバイオマスが大きくなり 106 00:04:19,000 --> 00:04:21,000 草食魚のバイオマスも大きくなります 107 00:04:21,000 --> 00:04:24,000 このブダイは海のヤギのようで 108 00:04:24,000 --> 00:04:27,000 サンゴをきれいにし 見えるものを食べつくし 109 00:04:27,000 --> 00:04:30,000 サンゴをきれいに保ち 110 00:04:30,000 --> 00:04:32,000 サンゴが回復するのを助けます 111 00:04:32,000 --> 00:04:34,000 ここに限らず 原始で未踏の海域には 112 00:04:34,000 --> 00:04:36,000 多くの魚が生息するだけでなく 113 00:04:36,000 --> 00:04:38,000 生態系の重要な構成要素となる 114 00:04:38,000 --> 00:04:40,000 大型の貝も生息しています 115 00:04:40,000 --> 00:04:42,000 ラグーンのオオジャコガイは 116 00:04:42,000 --> 00:04:44,780 1平方メートルに20から25体生息しています 117 00:04:44,780 --> 00:04:47,690 人が入ったサンゴ礁から これらの貝は消滅しました 118 00:04:47,690 --> 00:04:49,310 オオジャコガイは水をろ過し 119 00:04:49,310 --> 00:04:51,000 微生物や病原体から 120 00:04:51,000 --> 00:04:53,000 水をきれいに保ちます 121 00:04:53,000 --> 00:04:56,000 しかし地球温暖化が起っています 122 00:04:56,000 --> 00:04:59,000 サンゴが法律によって保護されたり 123 00:04:59,000 --> 00:05:01,000 遠すぎて漁場にならないのは良いことですが 124 00:05:01,000 --> 00:05:03,000 長期に渡り海水温度が上昇すると 125 00:05:03,000 --> 00:05:05,000 サンゴは死んでしまいます 126 00:05:05,000 --> 00:05:07,000 これらの魚や 127 00:05:07,000 --> 00:05:09,000 肉食魚がどのように役立つのでしょうか 128 00:05:09,000 --> 00:05:11,000 私たちが目撃したのは 129 00:05:11,000 --> 00:05:12,900 ある地域の 130 00:05:12,900 --> 00:05:15,140 1997年と98年のエルニーニョの年の様子です 131 00:05:15,140 --> 00:05:17,000 長い間 海水が温かくなり過ぎ 132 00:05:17,000 --> 00:05:19,000 多くのサンゴが白化し 133 00:05:19,000 --> 00:05:21,000 多くが死んでしまいました 134 00:05:21,000 --> 00:05:24,000 クリスマス島では 食物網が縮小し 135 00:05:24,000 --> 00:05:26,000 大型生物がいなくなりました 136 00:05:26,000 --> 00:05:28,000 サンゴは回復していません 137 00:05:28,000 --> 00:05:31,000 ファニング島でもサンゴは回復していません 138 00:05:31,000 --> 00:05:34,000 見ての通り 139 00:05:34,000 --> 00:05:37,000 大きなテーブルサンゴが死んで 崩壊しています 140 00:05:37,000 --> 00:05:39,000 魚が藻を食べているため 141 00:05:39,000 --> 00:05:41,000 藻が生えている部分は少ないです 142 00:05:41,000 --> 00:05:43,000 パルミラ環礁を見てみましょう 143 00:05:43,000 --> 00:05:46,000 草食魚のバイオマスが大きく 144 00:05:46,000 --> 00:05:49,000 死んだサンゴはきれいになり 145 00:05:49,000 --> 00:05:51,000 サンゴが回復しつつあります 146 00:05:51,000 --> 00:05:53,000 手つかずの海をみてみましょう 147 00:05:53,000 --> 00:05:56,000 これがかつて白化したのでしょうか 148 00:05:56,000 --> 00:05:58,000 ここでもサンゴは白化しましたが 早く回復しました 149 00:05:58,000 --> 00:06:00,000 食物網に損傷がなく 完全に近く 150 00:06:00,000 --> 00:06:02,000 より複雑であれば 151 00:06:02,000 --> 00:06:05,000 より回復力が強いのです 152 00:06:05,000 --> 00:06:07,000 温暖化の短期的な影響から 153 00:06:07,000 --> 00:06:10,000 回復しやすいシステムとなっています 154 00:06:10,000 --> 00:06:13,000 これは朗報です この構造を復活させることが必要です 155 00:06:13,000 --> 00:06:16,000 生態系のすべてが揃っていることを 確認する必要があります 156 00:06:17,000 --> 00:06:19,000 そうすれば 生態系は 157 00:06:19,000 --> 00:06:22,000 地球温暖化の影響に適応可能となります 158 00:06:22,000 --> 00:06:25,000 基準をリセットし 159 00:06:25,000 --> 00:06:27,000 生態系を過去に戻す必要があるなら 160 00:06:27,000 --> 00:06:29,000 どうすれば可能でしょうか 161 00:06:29,000 --> 00:06:31,000 いくつかの方法があります 162 00:06:31,000 --> 00:06:33,000 確かな方法の一つは海洋保護区です 163 00:06:33,000 --> 00:06:35,000 特に禁漁の保護区です 164 00:06:35,000 --> 00:06:37,000 私たちは 165 00:06:37,000 --> 00:06:39,000 海洋生物が回復するのを待つのです 166 00:06:39,000 --> 00:06:41,000 地中海の写真に 167 00:06:41,000 --> 00:06:44,000 戻ってみましょう 168 00:06:44,000 --> 00:06:47,000 子どもの時に見た私の基準となる海です 169 00:06:47,000 --> 00:06:49,000 その頃見ていた 170 00:06:49,000 --> 00:06:52,000 ジャック・クストーの番組では 171 00:06:52,000 --> 00:06:54,000 豊かで多種多様な生物がいる海が 紹介されていました 172 00:06:54,000 --> 00:06:56,000 この豊かな海は 173 00:06:56,000 --> 00:06:58,000 熱帯の海に違いないと思い 174 00:06:58,000 --> 00:07:00,000 地中海は元々貧弱な海だと思っていました 175 00:07:00,000 --> 00:07:02,000 初めて海洋保護区で潜るまでは 176 00:07:02,000 --> 00:07:05,000 知る由もなかったのです 177 00:07:05,000 --> 00:07:08,000 そこで無数の魚を目にしました 178 00:07:08,000 --> 00:07:10,000 数年で ―5年か7年くらいで 179 00:07:10,000 --> 00:07:12,000 魚が戻り 魚はウニを食べ 180 00:07:12,000 --> 00:07:14,000 藻が育ち始めました 181 00:07:14,000 --> 00:07:16,000 小さな藻場があれば 182 00:07:16,000 --> 00:07:19,000 ノートパソコンほどの広さの中に 183 00:07:19,000 --> 00:07:21,000 藻は100種類以上見つかります 184 00:07:21,000 --> 00:07:23,000 ほとんど顕微鏡でしか見えません 185 00:07:23,000 --> 00:07:26,000 何百もの小さな生物が 186 00:07:26,000 --> 00:07:28,000 魚のエサとなり 187 00:07:28,000 --> 00:07:30,000 システムが回復します 188 00:07:30,000 --> 00:07:33,000 メデス諸島海洋保護区です 189 00:07:33,000 --> 00:07:35,000 94ヘクタールしかありませんが 190 00:07:35,000 --> 00:07:38,000 地域経済に600万ユーロをもたらしています 191 00:07:38,000 --> 00:07:40,000 漁業の20倍で 192 00:07:40,000 --> 00:07:42,000 観光収入の 193 00:07:42,000 --> 00:07:44,000 88パーセントを占めています 194 00:07:44,000 --> 00:07:47,000 保護区は生態系を救うだけでなく 195 00:07:47,000 --> 00:07:49,000 人々の役に立ち 196 00:07:49,000 --> 00:07:51,000 人々は生態系から恩恵を受けます 197 00:07:51,000 --> 00:07:53,000 禁漁保護区の役割を 198 00:07:53,000 --> 00:07:55,000 まとめてみましょう 199 00:07:55,000 --> 00:07:57,000 これらの場所を保護することによって 200 00:07:57,000 --> 00:08:00,000 保護しない周辺の場所と比べると 次のようなことが起ります 201 00:08:00,000 --> 00:08:02,000 生物の種類が21パーセント増加します 202 00:08:02,000 --> 00:08:04,000 1000種の生物がいるとすれば 203 00:08:04,000 --> 00:08:06,000 保護区では200種増えます 204 00:08:06,000 --> 00:08:08,000 これは相当な数です 205 00:08:08,000 --> 00:08:11,000 生物の大きさが3割大きくなり 206 00:08:11,000 --> 00:08:13,000 魚はこの大きさになります 207 00:08:13,000 --> 00:08:16,000 存在量 ―1平方メートルあたりの魚の密度は 208 00:08:16,000 --> 00:08:19,000 170パーセント増加します 209 00:08:19,000 --> 00:08:22,000 バイオマスに最も大きな変化が現れ 210 00:08:22,000 --> 00:08:24,000 4.5倍に増加します 211 00:08:24,000 --> 00:08:26,000 平均5年から7年の間にです 212 00:08:26,000 --> 00:08:28,000 場所によっては保護区のバイオマスが 213 00:08:28,000 --> 00:08:31,000 10倍にもなります 214 00:08:31,000 --> 00:08:34,000 保護区内で育った生物は 215 00:08:34,000 --> 00:08:37,000 どのように役立つのでしょうか 216 00:08:37,000 --> 00:08:39,000 集団生物学の基本ですが 繁殖します 217 00:08:39,000 --> 00:08:42,000 魚を殺さなければ 魚の寿命は延び 218 00:08:42,000 --> 00:08:45,000 より大きく育ち より繁殖します 219 00:08:45,000 --> 00:08:47,000 無脊椎生物でも同じです ここに例があります 220 00:08:47,000 --> 00:08:49,000 卵のうです 221 00:08:49,000 --> 00:08:51,000 チリの沿岸部で巻貝が産卵したものですが 222 00:08:51,000 --> 00:08:54,000 海底に無数の卵が産みつけられています 223 00:08:54,000 --> 00:08:56,000 保護区の外では 224 00:08:56,000 --> 00:08:58,000 見つけることさえできません 225 00:08:58,000 --> 00:09:01,000 保護区内には1平方メートルに 130万個の卵があり 226 00:09:01,000 --> 00:09:04,000 巻貝がたくさん生息しています 227 00:09:05,000 --> 00:09:08,000 これらの生物は繁殖し 228 00:09:08,000 --> 00:09:10,000 小さな幼生が溢れ出し 229 00:09:10,000 --> 00:09:12,000 すべてが溢れ出し 230 00:09:12,000 --> 00:09:14,000 保護区外の人も恩恵を受けます 231 00:09:14,000 --> 00:09:16,000 バハマのナッソー・グルーパーです 232 00:09:16,000 --> 00:09:18,000 保護区には多数のグルーパーが生息し 233 00:09:18,000 --> 00:09:20,000 保護区に近づくについれて 234 00:09:20,000 --> 00:09:22,000 グルーパーの数は増えます 235 00:09:22,000 --> 00:09:24,000 漁師の釣る魚が増えます 236 00:09:24,000 --> 00:09:26,000 保護区の境界には 237 00:09:26,000 --> 00:09:28,000 ボートが並び一目瞭然です 238 00:09:28,000 --> 00:09:30,000 溢れ出した魚が 239 00:09:30,000 --> 00:09:32,000 保護区の外にも利益をもたらし 240 00:09:32,000 --> 00:09:34,000 周辺の人々に役立っています 241 00:09:34,000 --> 00:09:36,000 同時に 242 00:09:36,000 --> 00:09:38,000 保護区ではすべての生物を保護し 243 00:09:38,000 --> 00:09:41,000 回復力を増します 244 00:09:42,000 --> 00:09:44,000 現在の状況は 245 00:09:44,000 --> 00:09:46,000 つまり保護区のない世界は 246 00:09:46,000 --> 00:09:48,000 引き落とし口座のようで 247 00:09:48,000 --> 00:09:50,000 いつも引き出すだけで 248 00:09:50,000 --> 00:09:52,000 預金することがありません 249 00:09:52,000 --> 00:09:54,000 保護区は定期預金口座のようなものです 250 00:09:54,000 --> 00:09:56,000 手を付けない元金が 251 00:09:56,000 --> 00:09:58,000 利益を生みます 252 00:09:58,000 --> 00:10:01,000 社会的、経済的、生態的な利益です 253 00:10:01,000 --> 00:10:04,000 保護区内のバイオマスの増加は 254 00:10:04,000 --> 00:10:07,000 複利に似ています 255 00:10:07,000 --> 00:10:09,000 2つの例を示します 256 00:10:09,000 --> 00:10:12,000 保護区が人々にどのような恩恵をもたらすか 257 00:10:12,000 --> 00:10:15,000 これはケニアの漁師が 258 00:10:15,000 --> 00:10:17,000 毎日漁を行ったときの 259 00:10:17,000 --> 00:10:19,000 数年に渡る収入の変化です 260 00:10:19,000 --> 00:10:21,000 ここでは 261 00:10:21,000 --> 00:10:24,000 海は保護されておらず  自由に漁ができます 262 00:10:24,000 --> 00:10:27,000 最も悪影響を及ぼす漁具 263 00:10:27,000 --> 00:10:29,000 引き網を排除したことで 264 00:10:29,000 --> 00:10:31,000 漁師の漁獲量は増加しました 265 00:10:31,000 --> 00:10:34,000 漁業を減らすと実際には漁獲量が増えます 266 00:10:34,000 --> 00:10:36,000 禁漁保護区を加えると 267 00:10:36,000 --> 00:10:38,000 保護区周辺での漁を減らすことによって 268 00:10:38,000 --> 00:10:41,000 漁師の収入はさらに増えるでしょう 269 00:10:41,000 --> 00:10:43,000 別の例ですが 270 00:10:43,000 --> 00:10:46,000 ベリーズのメソアメリカ・リーフの ナッソー・グル―パーです 271 00:10:46,000 --> 00:10:48,000 グル―パーの生殖の様子です 272 00:10:48,000 --> 00:10:50,000 12月と1月の満月が近づくと 273 00:10:50,000 --> 00:10:52,000 一週間グル―パーが集まります 274 00:10:53,000 --> 00:10:56,000 かつては何万もの - 275 00:10:56,000 --> 00:10:58,000 1ヘクタールに3万匹のグル―パーが集まり 276 00:10:58,000 --> 00:11:01,000 一つの集団をつくっていました 277 00:11:01,000 --> 00:11:04,000 これを知っていた漁師らは乱獲し 数が激減しました 278 00:11:04,000 --> 00:11:07,000 2000年に初めて訪れたときには 279 00:11:07,000 --> 00:11:09,000 3千匹のグル―パーしか残っておらず 280 00:11:09,000 --> 00:11:12,000 漁師は毎年成体数の30パーセントを 281 00:11:12,000 --> 00:11:15,000 捕獲することが認められていました 282 00:11:15,000 --> 00:11:17,000 そこで単純な分析を行いました 283 00:11:17,000 --> 00:11:19,000 決して難しいことではありません 284 00:11:19,000 --> 00:11:21,000 毎年30パーセント獲り続ければ 285 00:11:21,000 --> 00:11:23,000 すぐに漁業は崩壊してしまうでしょう 286 00:11:23,000 --> 00:11:25,000 漁業だけでなく 全体的な生物の繁殖能力が 287 00:11:25,000 --> 00:11:27,000 絶えてしまいます 288 00:11:27,000 --> 00:11:30,000 カリブ海の各地で同じことが起っています 289 00:11:30,000 --> 00:11:32,000 年間の収入が4千ドルですが 290 00:11:32,000 --> 00:11:34,000 これはいくつもの漁船を合わせた 291 00:11:34,000 --> 00:11:37,000 漁業全体の合計収入です 292 00:11:37,000 --> 00:11:39,000 ここで経済分析をし 293 00:11:39,000 --> 00:11:41,000 何が起こるか予測してみましょう 294 00:11:41,000 --> 00:11:43,000 魚を殺さず 295 00:11:43,000 --> 00:11:45,000 20人のダイバーを 296 00:11:45,000 --> 00:11:47,000 毎年1か月連れてくると 297 00:11:47,000 --> 00:11:50,000 収入は20倍増え 298 00:11:50,000 --> 00:11:53,000 時間とともに持続的になります 299 00:11:53,000 --> 00:11:55,200 実際どれほど行っているのでしょうか 300 00:11:55,200 --> 00:11:58,500 素晴らしくて 非常に簡単ならば どれだけ実施されているでしょうか 301 00:11:58,500 --> 00:12:00,000 ご存知のとおり 302 00:12:00,000 --> 00:12:02,000 海は 1パーセントも保護されていません 303 00:12:02,000 --> 00:12:04,000 やっと1パーセントに近づきつつあります 304 00:12:04,000 --> 00:12:06,000 チャゴス諸島の保護のおかげです 305 00:12:06,000 --> 00:12:09,000 漁業が完全に禁止されているのは わずかな海だけです 306 00:12:10,000 --> 00:12:12,000 科学的な研究では 307 00:12:12,000 --> 00:12:15,000 少なくとも20パーセントの海を 保護すべきだと推奨しています 308 00:12:15,000 --> 00:12:17,000 推定には20から50パーセントの幅がありますが 309 00:12:17,000 --> 00:12:19,000 生物多様性や漁業の拡大 310 00:12:19,000 --> 00:12:22,000 回復力の構築などの目標によります 311 00:12:22,000 --> 00:12:25,000 これは可能でしょうか 費用はどれくらいかと尋ねられるでしょう 312 00:12:25,000 --> 00:12:27,000 考えてみてください 313 00:12:27,000 --> 00:12:29,000 どれだけのお金を 314 00:12:29,000 --> 00:12:32,000 漁業の補助に費やしているのか 315 00:12:32,000 --> 00:12:35,000 年間350億ドルです 316 00:12:36,000 --> 00:12:39,000 補助金の大半が 破壊的な漁業に使われています 317 00:12:39,000 --> 00:12:41,000 ここにいくつかの推計があります 318 00:12:41,000 --> 00:12:43,000 どれくらいの金額で 319 00:12:43,000 --> 00:12:45,000 保護区のネットワークを構築できるか 320 00:12:45,000 --> 00:12:47,000 海の20パーセントを占める大きさです 321 00:12:47,000 --> 00:12:49,000 現在費やしている金額の 322 00:12:49,000 --> 00:12:51,000 数分の一になるでしょう 323 00:12:51,000 --> 00:12:53,000 崩壊しつつある漁業に 324 00:12:53,000 --> 00:12:55,000 政府が提供している額のほんのわずかです 325 00:12:55,000 --> 00:12:58,000 漁業の崩壊によって人々は失業しています 326 00:12:58,000 --> 00:13:00,000 保護区のネットワークをつくることで 327 00:13:00,000 --> 00:13:02,000 100万人以上の直接雇用がうまれ 328 00:13:02,000 --> 00:13:05,000 二次的な職や利益も生まれます 329 00:13:05,000 --> 00:13:07,000 どのように可能となるでしょうか 330 00:13:07,000 --> 00:13:10,000 これらの定期預金口座が 331 00:13:10,000 --> 00:13:13,000 環境と人にとってよいことは一目瞭然です 332 00:13:13,000 --> 00:13:16,000 なぜ海の20パーセントや50パーセントを 保護していないのでしょうか 333 00:13:16,000 --> 00:13:19,000 どのように目標を達成できるのでしょうか 334 00:13:19,000 --> 00:13:22,000 2つの方法があります 335 00:13:22,000 --> 00:13:25,000 簡単な解決としては 巨大な保護地区をつくる方法です 336 00:13:25,000 --> 00:13:27,000 チャゴス諸島のような場所です 337 00:13:27,000 --> 00:13:30,000 問題は巨大な保護地区をつくれるのは 338 00:13:30,000 --> 00:13:33,000 人が住まず社会的な対立のない場所だけです 339 00:13:33,000 --> 00:13:35,000 政治的コストが低く 340 00:13:35,000 --> 00:13:38,000 経済的コストも低い場所です 341 00:13:38,000 --> 00:13:41,000 ここにいる何人かや 組織を始め 342 00:13:41,000 --> 00:13:43,000 これに取り組んでいる人々がいます 343 00:13:43,000 --> 00:13:45,000 世界中の他の海岸ではどうでしょうか 344 00:13:45,000 --> 00:13:48,000 漁業を生業とする人が住んでいるところはどうでしょうか 345 00:13:49,000 --> 00:13:51,000 なぜ小さな保護区が少ないのか 346 00:13:51,000 --> 00:13:54,000 3つの理由が挙げられます 347 00:13:54,000 --> 00:13:56,000 1つめに多くの人々は 348 00:13:56,000 --> 00:13:59,000 海洋保護区の役割を知らず 349 00:13:59,000 --> 00:14:02,000 法整備や保護となると 350 00:14:02,000 --> 00:14:04,000 例え小さな範囲でも 351 00:14:04,000 --> 00:14:06,000 漁師たちは身構えがちです 352 00:14:06,000 --> 00:14:08,000 2つめに政府がよくありません 353 00:14:08,000 --> 00:14:10,000 世界中のほとんどの沿岸部のコミュニティは 354 00:14:10,000 --> 00:14:12,000 保護区をつくり維持するための 355 00:14:12,000 --> 00:14:15,000 資源を管理する権限を持っていません 356 00:14:15,000 --> 00:14:17,000 トップダウンの階層構造によって 357 00:14:17,000 --> 00:14:19,000 人々は 358 00:14:19,000 --> 00:14:21,000 政府の役人が来るのを待っています 359 00:14:21,000 --> 00:14:24,000 これは効果的ではないですし 政府の財源や人材も不十分です 360 00:14:24,000 --> 00:14:26,000 そして3つめの理由です 361 00:14:26,000 --> 00:14:29,000 保護区の数が少ない理由は 362 00:14:29,000 --> 00:14:32,000 資金調達モデルが間違っています 363 00:14:32,000 --> 00:14:34,000 NGOや政府は 364 00:14:34,000 --> 00:14:37,000 多くの時間や労力や資源を 365 00:14:37,000 --> 00:14:40,000 数少ない小さな場所に費やします 366 00:14:40,000 --> 00:14:42,000 海洋保護や沿岸保護は 367 00:14:42,000 --> 00:14:45,000 政府や慈善事業の資金の掃きだめとなり 368 00:14:45,000 --> 00:14:47,000 持続的ではありません 369 00:14:47,000 --> 00:14:49,000 答えは 370 00:14:49,000 --> 00:14:51,000 これらの問題の解決です 371 00:14:51,000 --> 00:14:54,000 まず世界的な意識向上のキャンペーンを展開し 372 00:14:54,000 --> 00:14:57,000 コミュニティや政府に 373 00:14:57,000 --> 00:14:59,000 現状を改善できる 374 00:14:59,000 --> 00:15:01,000 禁漁保護区をつくることを呼びかけます 375 00:15:01,000 --> 00:15:03,000 引き出し口座に対して 376 00:15:03,000 --> 00:15:06,000 定期預金口座となります 377 00:15:06,000 --> 00:15:08,000 2つめにガバナンスの再設計です 378 00:15:08,000 --> 00:15:11,000 保護活動を分権化でき 379 00:15:11,000 --> 00:15:14,000 保護活動は 380 00:15:14,000 --> 00:15:16,000 NGOや 381 00:15:16,000 --> 00:15:18,000 政府に依存せず 382 00:15:18,000 --> 00:15:20,000 コミュニティ主導で生みだすことができます 383 00:15:20,000 --> 00:15:23,000 フィリピンやいくつかの地域で すでに行われています 384 00:15:23,000 --> 00:15:25,000 3つめはとても重要です 385 00:15:25,000 --> 00:15:28,000 新しいビジネスモデルの構築が必要です 386 00:15:28,000 --> 00:15:31,000 保護区をつくる唯一の方法が慈善事業では 387 00:15:31,000 --> 00:15:33,000 持続可能ではありません 388 00:15:33,000 --> 00:15:36,000 ビジネスモデルの開発が必要です 389 00:15:36,000 --> 00:15:39,000 沿岸部の保護が 390 00:15:39,000 --> 00:15:41,000 投資となります 391 00:15:41,000 --> 00:15:43,000 ご存知のとおり 392 00:15:43,000 --> 00:15:45,000 海洋保護区は 393 00:15:45,000 --> 00:15:48,000 社会的、生態的、経済的な利益をもたらします 394 00:15:48,000 --> 00:15:51,000 最後に一つの考えで締めくくります 395 00:15:51,000 --> 00:15:53,000 こういうことです 396 00:15:53,000 --> 00:15:55,000 一つの組織だけでは 397 00:15:55,000 --> 00:15:57,000 海を救うことはできません 398 00:15:57,000 --> 00:16:00,000 過去にはいくつもの競争がありました 399 00:16:00,000 --> 00:16:02,000 私たちに必要なのは 400 00:16:02,000 --> 00:16:04,000 新しいパートナーシップのモデル構築です 401 00:16:04,000 --> 00:16:06,000 本当の意味での協同で 402 00:16:06,000 --> 00:16:08,000 私たちが求めるのは補い合うことで 403 00:16:08,000 --> 00:16:10,000 とって代わることではありません 404 00:16:10,000 --> 00:16:12,000 今のやり方のままでは 405 00:16:12,000 --> 00:16:14,000 問題は大きすぎます 406 00:16:14,000 --> 00:16:16,000 行動に移しましょう ありがとうございます 407 00:16:16,000 --> 00:16:23,000 (拍手) 408 00:16:24,000 --> 00:16:26,000 (クリス・アンダーソン) ありがとう エンリック 409 00:16:26,000 --> 00:16:28,000 (エンリック・サラ) ありがとうございます 410 00:16:29,000 --> 00:16:31,000 (クリス) これらをまとめ上げた 411 00:16:31,000 --> 00:16:33,000 素晴らしいお話しでした 412 00:16:33,000 --> 00:16:36,000 あなたのピラミッドですが - 逆ピラミッドのことです 413 00:16:36,000 --> 00:16:38,000 バイオマスの85パーセントが肉食魚というのは 414 00:16:38,000 --> 00:16:40,000 あり得ないと感じるのですが 415 00:16:40,000 --> 00:16:43,000 85パーセントの肉食魚が 416 00:16:43,000 --> 00:16:45,000 15パーセントの魚で生存できるのでしょうか 417 00:16:45,000 --> 00:16:48,000 (エンリック) 時計の2つの歯車を想像してください 418 00:16:48,000 --> 00:16:50,000 大きいものと小さいものです 419 00:16:50,000 --> 00:16:53,000 大きい歯車はゆっくりと動き 小さい歯車は早く動きます 420 00:16:53,000 --> 00:16:55,000 基本的にはそれと同じです 421 00:16:55,000 --> 00:16:58,000 食物連鎖の下位の生物は 422 00:16:58,000 --> 00:17:01,000 早く繁殖します 早く成長し何百万もの卵を産みます 423 00:17:01,000 --> 00:17:04,000 上部には25年や30年生きる サメや大きな魚がいます 424 00:17:04,000 --> 00:17:07,000 繁殖はゆっくりで新陳代謝も遅いです 425 00:17:07,000 --> 00:17:09,000 基本的にバイオマスを維持するだけです 426 00:17:09,000 --> 00:17:12,000 下位の生物の余剰分で 427 00:17:12,000 --> 00:17:14,000 変動の小さなバイオマスを 428 00:17:14,000 --> 00:17:16,000 維持するには十分です 429 00:17:16,000 --> 00:17:19,000 蓄電器のような役割を果たします 430 00:17:19,000 --> 00:17:21,000 (クリス) とても興味深い話です 431 00:17:21,000 --> 00:17:23,000 食物のピラミッドは 432 00:17:23,000 --> 00:17:25,000 完全に変えなければなりませんね 433 00:17:25,000 --> 00:17:28,000 (エンリック) 少なくとも海に関しては 434 00:17:28,000 --> 00:17:30,000 サンゴ礁の逆ピラミッドは 435 00:17:30,000 --> 00:17:32,000 セレンゲティで例えると 436 00:17:32,000 --> 00:17:34,000 1頭のヌーに対して5頭のライオンとなります 437 00:17:34,000 --> 00:17:36,000 陸では成り立ちません 438 00:17:36,000 --> 00:17:38,000 少なくともサンゴ礁は 439 00:17:38,000 --> 00:17:40,000 最下層の構成要素となるシステムです 440 00:17:40,000 --> 00:17:42,000 私たちはこれが普遍的であると考えています 441 00:17:42,000 --> 00:17:45,000 しかし手つかずのサンゴ礁の研究は 442 00:17:45,000 --> 00:17:47,000 ごく最近に始まったばかりです 443 00:17:47,000 --> 00:17:50,000 (クリス) 今日あなたが示した数字は驚きでした 444 00:17:50,000 --> 00:17:52,000 350億ドルのお金が 445 00:17:52,000 --> 00:17:54,000 補助金として使われていると - 446 00:17:54,000 --> 00:17:56,000 それに対して160億ドルで 447 00:17:56,000 --> 00:17:59,000 海の20パーセントを 448 00:17:59,000 --> 00:18:01,000 海洋保護地区にできる - 449 00:18:01,000 --> 00:18:03,000 生きた選択ですね 450 00:18:03,000 --> 00:18:05,000 もちろん漁師にとっても 451 00:18:05,000 --> 00:18:07,000 もし世界が賢明であれば 452 00:18:07,000 --> 00:18:10,000 今より190億ドル少ない額で問題を解決でき 453 00:18:10,000 --> 00:18:12,000 その190億ドルは健康保険や他に使えます 454 00:18:12,000 --> 00:18:15,000 (エンリック) 伸び悩む漁業があり 455 00:18:15,000 --> 00:18:18,000 500億ドルです 456 00:18:18,000 --> 00:18:20,000 大きな解決策は 457 00:18:20,000 --> 00:18:22,000 WTOの補助金が 458 00:18:22,000 --> 00:18:25,000 持続的な実践に移行することです 459 00:18:25,000 --> 00:18:27,000 (クリス) 軌道を逸した補助金を止めるため 460 00:18:27,000 --> 00:18:29,000 多くの事例が紹介されました 461 00:18:29,000 --> 00:18:31,000 これらの数字をご紹介いただき ありがとうございます 462 00:18:31,000 --> 00:18:33,000 最後に一つ個人的な質問です 463 00:18:33,000 --> 00:18:35,000 ここにいる多くの人は 464 00:18:35,000 --> 00:18:37,000 長い間海と関わっており 465 00:18:37,000 --> 00:18:40,000 かつて美しかった海が劣化する姿を目にして 466 00:18:40,000 --> 00:18:42,000 悪化し続ける姿を見るのは気の重い経験でしょう 467 00:18:42,000 --> 00:18:44,000 あなたがどのように感じているか教えてください 468 00:18:44,000 --> 00:18:47,000 手つかずの海に行き 469 00:18:47,000 --> 00:18:50,000 復活する姿を見る経験について 470 00:18:50,000 --> 00:18:53,000 (エンリック) 精神的な経験です 471 00:18:53,000 --> 00:18:55,000 生態系を理解するために訪れ 472 00:18:55,000 --> 00:18:58,000 魚やサメを測ったり数えたりするためです 473 00:18:58,000 --> 00:19:01,000 そして自分が知っている場所と どれほど異なっているかを目にします 474 00:19:01,000 --> 00:19:04,000 しかし最高の気分というのは 475 00:19:04,000 --> 00:19:06,000 E.O. ウィルソンが述べる生命愛です 476 00:19:06,000 --> 00:19:09,000 ありのままの自然を前に 477 00:19:09,000 --> 00:19:12,000 人類が抱く畏敬の念や驚異の念です 478 00:19:12,000 --> 00:19:14,000 そこでは そこだけでは 479 00:19:14,000 --> 00:19:17,000 大きな何かの一部であり 480 00:19:17,000 --> 00:19:20,000 大きな地球の 生態系の一部であることを感じます 481 00:19:20,000 --> 00:19:23,000 この希望を見出せる場所がなければ 482 00:19:23,000 --> 00:19:25,000 この仕事を続けられないでしょう 483 00:19:25,000 --> 00:19:27,000 そうでなければ気が重すぎます 484 00:19:27,000 --> 00:19:29,000 (クリス) エンリック 精神的な経験の共有を感謝します 485 00:19:29,000 --> 00:19:31,000 ありがとうございました 486 00:19:31,000 --> 00:19:33,000 (エンリック) ありがとうございました