1
00:00:20,538 --> 00:00:23,260
始めたばかりの頃強く感じたのは

2
00:00:23,260 --> 00:00:25,243
作業の本質をどう扱うかということ。

3
00:00:25,243 --> 00:00:27,558
そこで、動詞のリストを作ったんだ。

4
00:00:27,558 --> 00:00:29,110
巻く、折る、切る、

5
00:00:29,110 --> 00:00:31,343
ぶら下げる、ひねる、などなど。

6
00:00:31,343 --> 00:00:35,009
これらの動詞に沿って作品を作っていったんだ。

7
00:00:35,009 --> 00:00:43,279
実際に空間で、体を使って。

8
00:00:43,279 --> 00:00:45,176
さて、そうすると

9
00:00:45,176 --> 00:00:48,175
作り上げようとしているものの心理にとらわれなくなる。

10
00:00:48,175 --> 00:00:54,165
完成品がどのようになるか、気にならなくなる。

11
00:00:54,165 --> 00:00:57,792
つまり、ただ前に進むことを促してくれるのです。

12
00:00:57,792 --> 00:01:00,511
材料と体の動きの関わりや

13
00:01:00,511 --> 00:01:03,028
作る過程との関わりの中で

14
00:01:03,028 --> 00:01:05,560
作品の比喩的な意味を考えたり

15
00:01:05,560 --> 00:01:25,424
安易なイメージを考えることがなくなる。

16
00:01:25,424 --> 00:01:27,590
アーティストというものは

17
00:01:27,590 --> 00:01:30,026
新しい方法を見つけ出し

18
00:01:30,026 --> 00:01:33,074
今まで見たことのないやり方で

19
00:01:33,074 --> 00:01:35,292
独自のビジョンを広げるものだと思う。

20
00:01:35,292 --> 00:01:36,953
やり方はアーティストによって様々。

21
00:01:36,953 --> 00:01:38,444
セザンヌは彼のやり方で

22
00:01:38,444 --> 00:01:39,763
明らかにポロックは彼のやり方に従い

23
00:01:39,763 --> 00:01:41,792
広い平面に絵の具を垂らした。

24
00:01:41,792 --> 00:01:43,779
アーティストが面白いと思うのは、

25
00:01:43,779 --> 00:01:47,278
常に自ら新しいやり方を見つけ

26
00:01:47,278 --> 00:01:51,840
新しい道具やテクニック、プロセスを発見することで

27
00:01:51,840 --> 00:01:56,108
作品に主張を見出すことです。

28
00:01:56,108 --> 00:01:59,507
それは従来のやり方でも

29
00:01:59,507 --> 00:02:01,757
学術的な考え方でも見つけられない。

30
00:02:01,757 --> 00:02:03,726
これらの楕円が発見されたのは

31
00:02:03,726 --> 00:02:05,994
それを作るために車輪を発明し、

32
00:02:05,994 --> 00:02:09,181
その仕組みを理解するためだったのです。

33
00:02:09,181 --> 00:02:11,823
ほんの小さな発明かもしれません

34
00:02:11,823 --> 00:02:13,910
ある意味では今まで型作りの伝統で

35
00:02:13,910 --> 00:02:15,943
取り上げられなかったことですが、

36
00:02:15,943 --> 00:02:18,776
外側のラインを描いてるのではなく、

37
00:02:18,776 --> 00:02:20,275
例えば洋なしやドーナッツなど

38
00:02:20,275 --> 00:02:21,692
私達がやろうとしているのは、

39
00:02:21,692 --> 00:02:24,978
内側の物質がどのように発展していくか

40
00:02:24,978 --> 00:02:30,225
私たちの作った車輪が外側の性質を断定する

41
00:02:30,225 --> 00:02:36,691
つまり内側から外側へと働きかけるのです

42
00:02:36,691 --> 00:02:39,790
アーティストは常に新しいやり方を求めます

43
00:02:39,790 --> 00:02:47,756
型にはまらないように

44
00:02:47,756 --> 00:02:50,541
新しいやり方を発見し

45
00:02:50,541 --> 99:59:59,999
単なる反射的な作業に戻らないように