WEBVTT 00:00:00.000 --> 00:00:02.000 [ 書類 / 教育制度 / 仕事] 00:00:02.000 --> 00:00:06.000 あなたに関する何の情報も持たない ID番号があなたに割り当てられた後、 00:00:06.000 --> 00:00:09.000 次にあなたが送り込まれる仕組みはこう呼ばれている。 00:00:09.000 --> 00:00:11.000 教育制度 00:00:11.000 --> 00:00:14.000 それは、国によって少しずつ異なっている。 00:00:14.000 --> 00:00:18.000 文化の違いもあるが、違いは何より、財政的理由による。 00:00:18.000 --> 00:00:22.799 そこで、私が生まれた国の教育制度について述べよう。 00:00:23.799 --> 00:00:29.799 制度の違いは余り重要ではない 。 類似性に着目しよう。 00:00:35.799 --> 00:00:41.000 幼稚園は約3,4年の期間だが、教育内容は園によって 違っていることがある。 00:00:41.000 --> 00:00:46.180 私は、幼稚園で、物語、おとぎ話など 想像力を喚起するものをたくさん学んだ。 00:00:46.340 --> 00:00:54.000 なぜ?知らない。誰も教えてくれなかった。 未だになぜか全然分からない。 00:00:57.000 --> 00:01:04.400 今、子供達が人工的な価値にさらされていることを 理解しておこう。 00:01:04.400 --> 00:01:08.400 はじめに、牛はモーモー、羊はメーメー。 00:01:08.600 --> 00:01:11.500 そんなゴミみたいなことを子供に教えてる間にも 00:01:11.500 --> 00:01:15.500 地質学や工学、数学を学ぶこともできるのである。 00:01:15.500 --> 00:01:19.500 子供には、大人と同じことを学ぶ能力がある。 00:01:19.500 --> 00:01:23.200 子供の頭にゴミを詰め込んでいるようなものだ。 00:01:23.600 --> 00:01:28.200 非現実的な情報を子供の頭に送り込み続けているのだ。 00:01:28.990 --> 00:01:32.200 大きくなれば考える能力はついてくると期待しているのだ。 00:01:32.200 --> 00:01:38.200 子供達は非常に小さい頃から学ぶことができるし、 複雑なことも理解できる。 00:01:38.200 --> 00:01:43.200 大陸移動説も、火山も、自然も理解できる。 00:01:43.500 --> 00:01:46.000 共存する過程も理解できる。 00:01:46.200 --> 00:01:51.200 しかし、あなたにあるのは ミッキーマウスのテレビ番組のようなものばかりだ。 00:01:51.200 --> 00:01:56.200 子供達がさらされている、全ての下らないものを 思い起こし、 00:01:56.400 --> 00:01:58.200 今すぐ、捨て去ってしまおう。 00:01:58.300 --> 00:02:02.400 「皆がそう考えているのだったら、 子供とはそういうものなのだろう」 00:02:02.800 --> 00:02:04.500 決して、そうではない。 00:02:04.500 --> 00:02:07.300 私自身の息子のことを話そう。 00:02:07.500 --> 00:02:10.800 4歳頃、息子がこう言った。 00:02:11.000 --> 00:02:14.500 「パパ、おもちゃの車の車輪が取れちゃった。 なおしてよ」 00:02:14.500 --> 00:02:19.500 私は「それなら、車輪の取れないおもちゃを 買ってあげよう」と言って、 00:02:19.600 --> 00:02:21.300 壊れた車をゴミ箱に投げ捨てた。 00:02:21.500 --> 00:02:25.000 息子を見ると、下唇を突き出してベソをかいていた。 00:02:25.200 --> 00:02:27.500 息子は「僕の車を投げて捨てちゃった」と言い、 00:02:28.000 --> 00:02:30.500 私は「ああ、捨てたよ!」と言った。 00:02:30.500 --> 00:02:34.500 息子が「たぶん、自分でなおせるよ」と言い、私は ゴミ箱からおもちゃを取り出し、息子に渡した。 00:02:34.500 --> 00:02:39.500 息子は、車輪をつけようと頑張った末、 数分後に修理は完了した。 00:02:39.500 --> 00:02:43.900 そして私は息子を抱き上げ、こう言った。 「すごい!どうやってやったの?」 00:02:43.900 --> 00:02:46.000 息子は「僕はそんなに小さくないよ」 00:02:46.100 --> 00:02:48.200 言い換えると、父親が代わりにやって解決したり、 母親が修理したりするのではなく、 00:02:48.400 --> 00:02:54.000 子供に責任を持たせ、やらせれば、 00:02:54.200 --> 00:02:57.200 考えない「何か」を作り出すことになるのだ。 00:03:06.800 --> 00:03:08.800 学校 00:03:10.300 --> 00:03:14.200 私は、他の子と同じ服装をするよう 強制されることが多かった。 00:03:14.400 --> 00:03:17.000 教育制度によって押し付けられた服装だ。 00:03:17.200 --> 00:03:20.200 何の説明もない。 00:03:20.200 --> 00:03:22.800 学校の授業の時間割は固定されていた。 00:03:22.800 --> 00:03:28.800 時間割はきちんと守らなくてはならない。 さもなくば、学校から追放され、 00:03:28.800 --> 00:03:30.800 仕事にありつく可能性がなくなり、 00:03:31.000 --> 00:03:35.545 お金を得ることもままならず、飢えることになる。 00:03:37.030 --> 00:03:41.500 時間割と言えば、学校は早朝から始まる。 00:03:41.500 --> 00:03:45.000 なので、7時頃には起きなければならなかった。 00:03:45.300 --> 00:03:49.500 つまり、睡眠時間は生物的な要求ではなく、 00:03:49.700 --> 00:03:52.500 教育制度によって指示されていた、ということになる。 00:03:52.999 --> 00:03:56.700 脳も、他の体の部分もだるくて 00:03:57.999 --> 00:04:01.000 ひどい眠気のまま学校へ行くことも多かった。 00:04:01.000 --> 00:04:07.000 学校は、生徒が情報を保持するための機関であろうとしていた。 00:04:11.800 --> 00:04:14.600 授業時間は決められていた。休み時間も同じだ。 00:04:14.800 --> 00:04:21.400 授業は一日6から7時間で、週に5日。 00:04:22.000 --> 00:04:26.400 教育制度は12年継続し、 00:04:26.800 --> 00:04:31.184 休みは毎年2〜3ヶ月位だ。 00:04:32.000 --> 00:04:36.200 教育制度は人生始めの価値尺度を与え、 00:04:36.200 --> 00:04:39.600 人間を馬鹿と利口に分けてラベルを貼る。 00:04:39.600 --> 00:04:43.846 よく分からないルールがあることが嫉妬を生み出す。 00:04:44.300 --> 00:04:46.600 あなたが彼より優れた頭脳を持って生まれたなら、 00:04:46.800 --> 00:04:52.400 つまり、脳細胞の質が良く、ニューロンの働きが良ければ、 00:04:52.600 --> 00:04:56.000 ナチス時代のドイツに生まれていたら、 ナチ党員になるのは早かっただろう。 00:04:57.600 --> 00:04:59.000 脳が優秀だったとしても、 00:04:59.200 --> 00:05:04.723 脳には、何が適切で、何がそうではないかを 識別する機能はない。 00:05:04.888 --> 00:05:07.318 それは、知性の問題だ。 00:05:07.500 --> 00:05:09.500 あなたに言ったかどうか忘れたが、 00:05:09.700 --> 00:05:13.800 75年前の、知性ある電気技師であっても、 00:05:14.000 --> 00:05:15.700 今は、仕事に就くことはできないのだ。 00:05:15.999 --> 00:05:19.888 知性というとき、何について言っているのか? 00:05:19.888 --> 00:05:24.300 それは、一種の過程についての話である。 知性ある人であれば、 00:05:24.300 --> 00:05:31.353 AとBの分野にはやたらと詳しいが、Cに関してはからきし無知ということはない。 00:05:35.600 --> 00:05:41.200 また、本能的に賛否の議論を呼び起こす、学校での競争だが、 00:05:41.200 --> 00:05:46.700 競争は勝者と敗者を生み出すことを忘れてはならない。 00:05:46.700 --> 00:05:51.300 他の何百万の子供と同じように、私の学校も 00:05:51.300 --> 00:05:56.600 競争に参加し、嘘の価値基準を作り出し、競争を駆り立てた。 00:05:56.600 --> 00:06:01.900 学校は同時に非常に重要なものを破壊した。 好奇心だ。 00:06:01.900 --> 00:06:06.900 なぜこういうやり方を強制されるのか、 誰からも説明がなく、 00:06:07.000 --> 00:06:10.869 疑問を持たずにとにかくやるように 言われるだけだからだ。 00:06:19.100 --> 00:06:20.500 あなたは子供が心配だと言ったが、 00:06:20.600 --> 00:06:23.800 私は子供の心配などしていない。 心配するのは大人の方だ! 00:06:23.900 --> 00:06:24.700 彼らは、こう信じている。 00:06:24.800 --> 00:06:29.300 彼らは「世界は2012に年に終わる」とあなたに言う。 00:06:29.300 --> 00:06:31.300 子供はそんなことは言わない。言うのは大人たちだ。 00:06:31.300 --> 00:06:33.811 私が心配するのはこんなことを言う大人だ。 「私を星占いで占ってくれ、 00:06:33.972 --> 00:06:39.223 明日どこでお金を儲けたらいいか教えてくれ」 こんなことを言うのは子供じゃなくて大人だ! 00:06:41.900 --> 00:06:45.000 子供は占星術などしない。 00:06:45.200 --> 00:06:52.000 子供は、数えた結果が(縁起が悪いと言われる)13になっても 全く不幸だなどとは考えない。 00:06:52.500 --> 00:06:54.900 子供は、(不吉とされる)ハシゴの下を歩くことを恐れない。 00:06:55.000 --> 00:06:58.400 黒猫が道を横切っても「猫だ、猫だ」と言って飼いたいと思うだけ。 00:06:58.500 --> 00:07:04.084 あさっての方向に走ってる訳ではないので、 子供はここでは問題にならない。 00:07:05.000 --> 00:07:06.900 始めようか… 00:07:07.400 --> 00:07:11.000 子供は好奇心を持って生まれ、 00:07:11.500 --> 00:07:15.000 常に探索をする。 00:07:15.800 --> 00:07:19.800 子供の人生の初めの年は、歩くことと話すことを 教えるのに費やされる。 00:07:20.200 --> 00:07:24.745 でも残りの人生は、黙っていることと座っていることに 費やされるのだ。 00:07:29.900 --> 00:07:36.250 これらをまとめて、私が学校で学んだことを要約してみよう。 00:07:36.250 --> 00:07:41.650 言葉を学んだことは覚えている。いまあなたが聞いているこの言葉だ。 00:07:41.650 --> 00:07:44.650 これについて少し考えてみよう。 00:07:46.800 --> 00:07:48.900 私の言っていることが理解できるかどうかは 分からないが、 00:07:49.000 --> 00:07:54.100 誰かが言葉を発明したと思っている人が多い。 00:07:54.375 --> 00:07:57.900 彼らは読み書きがコミニケーションだと言うが、それは 間違っている。 00:07:57.900 --> 00:08:01.976 実際に起こったことは、ある男が肘をぶつけて、 00:08:01.976 --> 00:08:05.955 「マイ・ハム(ホーム)」、自分の耳を「マイ・イア」、そして 何かを食べて「マ(イ)フー(ド)」と言ったのだ。 00:08:06.136 --> 00:08:15.451 言葉は、長い年月をかけてこれらの音声が重なって集まったものであり、誰かが椅子に座って発明したものではない。 00:08:18.815 --> 00:08:21.700 この形式の言葉は、何世紀も前のものであり、 00:08:21.815 --> 00:08:27.705 人類の発展の節々でテコの支点の役割を果たしてきたが、 もはや時代遅れだ。 00:08:28.300 --> 00:08:32.500 スピードに欠け、メッセージを送信する際に長過ぎることも多い。 00:08:32.500 --> 00:08:38.021 もっと重要なことは、解釈不能であり、役に立たないことだ。 00:08:38.800 --> 00:08:44.900 数学、化学、物理学は、解釈を前提としていない。 00:08:47.605 --> 00:08:53.378 解釈の余地のない言語だ。…つまり、今あなたが聞いているこの言語、これには解釈の余地があるのだ。 00:08:54.900 --> 00:08:58.900 あなたとあなたの上司が同一人物だと言うこともできる。 00:08:59.000 --> 00:09:02.575 本当はどういう意味かって? 00:09:02.700 --> 00:09:08.300 同一人物ってどういうこと?見た目?行動?あるいは何? 00:09:10.007 --> 00:09:13.800 それは、あなたの考えによる。解釈の余地があるからだ。 00:09:14.032 --> 00:09:20.673 でも、もし私が、二人が同じ化学組成でできていると証明したら? 00:09:20.900 --> 00:09:26.807 私の言ったことに誰も疑問を持たないだろう。 00:09:29.215 --> 00:09:32.500 あらゆる種類の建物を建てている人たちを考えてみよう。 00:09:33.000 --> 00:09:38.650 彼らは、誰でも分かるよう、厳密な言語を用いて建築しており、 00:09:38.850 --> 00:09:44.403 建物は環境に適合している。個人の意見が入る余地はない。 00:09:48.680 --> 00:09:56.710 12年の学校生活、私の場合は15年だったが、そこで学んだのは、現在の世界に混乱を与える余計な言語だった。 00:10:00.230 --> 00:10:06.382 更に、何百もの言語のうち学んだのはたった一つで、それも国を出たとき何の役にも立たなかった。 00:10:06.529 --> 00:10:14.623 私は解釈の余地のある言語を学び、それによって地球の70億人のうち何千万人とコミニケーションがとれる。 00:10:16.900 --> 00:10:22.623 虚構の国境のないインターネットという場所のある時代ならではだ。 00:10:24.769 --> 00:10:31.069 なぜ普遍的な言語を学ばなかったのか?コンパクトで、より厳密な言語を、更にもう一つ。 00:10:31.469 --> 00:10:36.500 また、なぜこの曖昧な言語よりよほど良い厳密な言語を 学ばなかったのか? 00:10:36.630 --> 00:10:43.693 私にはいくつかその理由があるが、それはどうでもいい。 大事なことは全て自分で考えることだ。 00:10:47.205 --> 00:10:52.087 この言語の他にも、数学を学んだ。 そして、学校を卒業した後も、 00:10:52.330 --> 00:10:57.800 数学は、文字と数字の集まりが一定の規則の元にあり、 00:10:57.900 --> 00:11:01.969 全てが脳の発達のためのゲームだと思えた。 00:11:01.969 --> 00:11:08.215 同僚もそうは言わなかったが、そう思っていた。 00:11:09.100 --> 00:11:14.484 私がこの理論を作ったのは、今まで誰一人 ちゃんと答えてくれなかったからだ。 00:11:14.616 --> 00:11:21.500 ただ計算を覚えるようにだけ言われた。 お金の計算?それとも? 00:11:21.800 --> 00:11:28.130 古参の同僚でさえ、数学の本当の意味を 分かっていたのかどうか。 00:11:30.623 --> 00:11:33.335 物理学や化学も同じだ。 00:11:33.500 --> 00:11:41.916 黒板、チョーク、変わりばえしない教師、 ガチガチの義務的な時間割、 00:11:42.043 --> 00:11:47.545 これらが現実から私を遠ざけ、決まり切った言葉は 無意味な塊になった。 00:11:48.382 --> 00:11:54.600 これらの持つ価値の説明が全くないから 授業は多くの生徒から嫌われるのだ。 00:11:57.000 --> 00:12:02.050 こんな決まり切った言葉は、お金の世界で生きて行くのに 何の役にも立たない。 00:12:02.189 --> 00:12:10.830 ここで使われている基本的な言葉は、正に今聞こえているそれは、古く、解釈を要するものだ。 00:12:16.180 --> 00:12:19.619 私は地理と歴史も学んだ。 00:12:19.776 --> 00:12:29.644 歴史は全然面白くなかった。本当かどうかも分からないし、ただの読み物としか思えなかった。とにかく現在の方が大事だ。 00:12:29.900 --> 00:12:37.346 その上、武装した犯罪者が主役の英雄扱いされているのが 納得できなかった。 00:12:40.000 --> 00:12:44.491 地理は、国と言われるものの名前を教えてくれた。 00:12:44.689 --> 00:12:53.437 それは…猿がやるのと同じように、人間によって「征服」 された地球の一部分に名前がついたものだ。 00:12:53.905 --> 00:12:59.330 これが国の概念であり、 どうやって国が進化してきたかということだ。 00:12:59.711 --> 00:13:10.958 今でも境界線が地域を分け、人間を分けており、 人種差別や本能的に進歩を妨げる原因となっている。 00:13:13.251 --> 00:13:20.060 国や都市などは重要ではない。 地球そのものが全人類共通の遺産だからだ。 00:13:20.625 --> 00:13:26.301 地球のごく一部を取り上げ、名付け、誰かのものだと言っても それは想像の産物でしかない。 00:13:26.504 --> 00:13:35.008 その価値が認識されるのは、それが真実だと認められたときだけだ…やはり想像の産物だ。 00:13:35.500 --> 00:13:41.678 地理について覚えているのはそれだけだ。 名前と、想像上の区分だけだ。 00:13:46.325 --> 00:13:54.137 神や宗教についても教わった。世界は神が作り、生き物が7日で出来上がったという理論だ。 00:13:54.707 --> 00:14:01.737 基本的に、この理論は推奨され、皆が受け入れていた。 特に学校では真実であると教えられた。 00:14:02.420 --> 00:14:09.002 その内容は、物理、化学、生物といった 他の教科と矛盾していた。 00:14:09.180 --> 00:14:13.992 理屈をもってしても、それは私にとっては、 混乱を生じさせるだけだった。 00:14:18.825 --> 00:14:25.690 私の学校は運動や音楽や美術に力を入れていなかったので、 これらの分野については何も覚えていない。 00:14:31.500 --> 00:14:37.613 12年の学業の最後が近づくにつれ、私はますます 学んだことについて懐疑的になっていった。 00:14:37.775 --> 00:14:45.756 学校で学んだことは現実と何ら接点を持たなかった。 大学まで行ってようやくそうなったが。 00:14:48.152 --> 00:14:55.837 貨幣システムでは大学が人間の教育の最後のステップであり、 就職準備期間でもある。 00:14:56.900 --> 00:15:02.530 なので、教育システムは、労働者育成システムだと いうことになる。 00:15:07.369 --> 00:15:12.465 12年間私は言葉を学び、それは役立つ以上に私を混乱させた。 00:15:13.561 --> 00:15:19.021 12年間私は、存在についての矛盾する理論を学んだことに 混乱した。 00:15:19.153 --> 00:15:27.590 12年間私は、決まった時間に学校に出席し、 制服を着ることを強いられ続けた。 00:15:27.822 --> 00:15:35.049 12年間私がいたのは、数学、物理学、生物学、化学から 私を遠ざけるところだった。 00:15:37.724 --> 00:15:47.503 12年間、何を学んでいるのか、なぜ学ぶのか、なぜ教育制度のルールを守らなければならないのか、何の説明もなかった。 00:15:48.431 --> 00:15:56.572 12年間、自分は落ちこぼれで不道徳だと思っていた。 12年間あれば、もっと多くのことが学べた。 00:15:56.774 --> 00:16:01.756 そして更に大学の3年間は就職準備。 00:16:03.905 --> 00:16:06.735 一体どこに教育があるというのか? 00:16:08.365 --> 00:16:11.492 多分、産まれた国が良くなかったのだろう。 00:16:12.617 --> 00:16:15.167 しかし、あなたの学校で過ごした日々を、そして 00:16:15.362 --> 00:16:22.232 学校で学んだことと現実との関わりを考えて、 自分なりの結論を導いてみよう。 00:16:24.991 --> 00:16:30.890 結論が出たら、このような教育プログラムに 00:16:31.047 --> 00:16:38.690 12年から15年を費やして、結局何の学位も感謝も得られないプログラムに参加するかどうか考えてみよう。 00:16:43.094 --> 00:16:49.727 私は「人々に役立つ教育にしよう」と教師が言うのは聞いたことがない。 00:16:49.851 --> 00:16:57.640 大学や精密に作られた組織が記述システムについて言及しているのも聞いたことがない。 00:16:57.810 --> 00:17:03.215 例えば、皆が参加し貢献するという民主主義の概念だが、 00:17:03.790 --> 00:17:08.810 文化から学んだものでしか貢献などできないと思われるし、 00:17:08.810 --> 00:17:14.330 異なることをすれば普通の組織には居られないだろう 00:17:14.531 --> 00:17:20.560 今日の大学には洗練された設備がある 00:17:20.681 --> 00:17:24.949 科学でも 建築でも 何でも 00:17:25.079 --> 00:17:27.379 だが戦争はひどくなり 00:17:27.489 --> 00:17:30.189 爆弾もひどくなっている 00:17:34.140 --> 00:17:38.950 [ 他の解決策 ] 00:17:49.670 --> 00:17:52.067 ここで、子供達がどうやって学ぶかを見てみよう。 00:17:52.228 --> 00:17:58.430 そして、人間の進歩と自由に力を入れている学校が どんなものかを見てみよう。 00:17:59.791 --> 00:18:03.720 子供達は、熱心に私に寄ってきて、「次は私達に何をして欲しい?」と聞いてきた。 00:18:03.880 --> 00:18:06.600 私は、国内統一試験の問題から6問出題した。 00:18:06.760 --> 00:18:11.410 最も優秀だった第一グループは、20分で全問解答した。 00:18:11.410 --> 00:18:13.660 最も遅いグループは45分かかった。 00:18:13.660 --> 00:18:15.980 彼らは知っている限りのものを利用した。 00:18:15.980 --> 00:18:19.790 ニュースグループ、グーグル、ウィキペディア、 アスク・ジーヴス、等々… 00:18:20.190 --> 00:18:23.200 教師は「こんなことでちゃんと学んだことになるのかな?」 と言った。 00:18:23.200 --> 00:18:24.861 私は「じゃあ、試してみよう!」と。 00:18:24.864 --> 00:18:30.606 2ヶ月後再びやって来た私は、コンピュータなし、会話なしでのペーパーテストを行った。 00:18:30.809 --> 00:18:35.630 コンピュータとグループ討議を利用したときの平均は76%。 00:18:35.630 --> 00:18:40.000 2ヶ月後の実験結果は… 00:18:40.550 --> 00:18:42.730 76%。 00:18:42.730 --> 00:18:46.730 彼らは写真記憶を用いた。 00:18:46.730 --> 00:18:48.730 私が言いたいのは、グーグル上にあるものを 00:18:48.900 --> 00:18:51.730 なぜ頭の中に入れる必要があるのかということだ。 00:18:53.000 --> 00:18:55.730 まず、ニューデリーの貧民街の壁に 00:18:55.730 --> 00:18:59.730 コンピュータを埋め込んだ。 00:19:00.730 --> 00:19:02.010 学校に行く子は滅多にいなかった。 00:19:02.409 --> 00:19:06.045 英語も全く分からない。 00:19:06.045 --> 00:19:07.730 インターネットとは何かも知らなかった。 00:19:07.730 --> 00:19:10.730 私はこれをインドで何度も繰り返し、 00:19:10.730 --> 00:19:14.406 その後、多くの国で繰り返して行った。 00:19:14.406 --> 00:19:18.730 分かったのは、子供達が習得するのは 00:19:18.730 --> 00:19:21.730 自分から学びたいと思ったことであるということだ。 00:19:21.730 --> 00:19:24.730 最後に私達はこう結論付けた。 00:19:24.730 --> 00:19:26.314 グループとなった子供達は 00:19:26.314 --> 00:19:29.200 コンピュータやインターネットを自分で利用できる ということだ。 00:19:29.200 --> 00:19:33.230 誰であっても、どこであっても。 00:19:33.230 --> 00:19:35.530 スリランカのコロンボから興味深い電話が来たことがある。 00:19:35.530 --> 00:19:37.530 晩年のアーサー・C・クラークからだ。 00:19:37.530 --> 00:19:39.730 「何が起きているのか知りたい」とのことだった。 00:19:39.730 --> 00:19:42.314 彼には旅行が無理だったので、私が彼のもとを訪ねた。 00:19:42.314 --> 00:19:43.730 彼は、二つ面白いことを言った。一つ目は、 00:19:43.730 --> 00:19:48.899 「教師も機械と同じように交換できるようにすべきだ。」 00:19:49.730 --> 00:19:52.730 二番目に言ったことは、 00:19:52.730 --> 00:19:57.730 子供が興味を抱くこと、そこから教育は始まるのだ。」 00:19:58.510 --> 00:20:03.070 私はその分野を研究し、毎日観察し、 クラークの言葉について考え続けた。 00:20:03.070 --> 00:20:07.880 彼の言うことは可能であり、間違いなく皆に役立つ。 00:20:07.880 --> 00:20:12.960 子供は、非常に速くネットの使い方を習得し、 目的のものを探し出せるからだ。 00:20:12.960 --> 00:20:16.610 興味を抱けば、それが教育なのだ。 00:20:16.610 --> 00:20:20.310 私達は偶然に自己組織化システムと出会ったのだと思う。 00:20:20.455 --> 00:20:27.000 自己組織化システムは、明確な外部からの介入なしに、ある構造が現れる現象だ。 00:20:27.200 --> 00:20:30.870 自己組織化システムはまた、常に発生を伴う。 00:20:30.870 --> 00:20:35.120 それは、決して意図しなかったことをシステムが始めるということだ。 00:20:35.120 --> 00:20:39.250 なぜあなたはそんな風に反応するのか。 不可能に思えるからだ。 00:20:39.250 --> 00:20:41.930 私は、多分こういうことだと思う。 00:20:42.060 --> 00:20:46.897 教育は一種の自己組織化システムであり、 学びとは一種の発生現象だと。 00:20:49.560 --> 00:20:54.768 子供達が学び、自己組織化するためには 好奇心を利用すべきであり、 00:20:55.066 --> 00:20:59.330 あなたは情報やその入手方法だけを教えればいいのだ。 00:20:59.330 --> 00:21:00.800 簡単なことだ。 00:21:00.800 --> 00:21:05.120 やあ!私の名前はサル・カーン。カーン・アカデミー大学の創始者だ。 00:21:05.120 --> 00:21:08.286 私達は、世界を教育しようとしている。 00:21:12.620 --> 00:21:16.050 「基本的な足し算」の授業へようこそ! 00:21:16.050 --> 00:21:21.160 1789年8月、彼らは独立宣言のフランス語の翻訳を 既に終えていた… 00:21:21.160 --> 00:21:25.200 この学習過程は写真記憶と呼ばれるものだ。 00:21:27.110 --> 00:21:34.540 姪っ子の家庭教師をしていたとき、文字通り、 より良い教え方がひらめいた気がして、 00:21:34.540 --> 00:21:38.690 YouTube用のビデオを撮影し、ちょっとしたソフトウェアを作り始めたのです。 00:21:38.690 --> 00:21:42.140 それを誰でも見られるようにしたところ、たくさんの人が見に来てくれるようになりました。 00:21:42.299 --> 00:21:44.570 サル・カーンは驚くべきことを行った。 00:21:44.700 --> 00:21:50.920 これらの教育動画素材を全て12分の講義に 小さく分割したのだ。 00:21:50.920 --> 00:21:55.390 私は自分が忘れないためにそれを利用したました。子供達も気に入ってたみたいだし。 00:21:55.390 --> 00:22:01.433 カーンが「これからどこへ行くのか?」について話に来てくれたとき、めちゃくちゃ幸せだった。 00:22:01.540 --> 00:22:07.151 彼がこの夢を追い続け、ネットで進行中の他の大事業と結び付けるため、私の基金に何ができるだろうか。 00:22:09.457 --> 00:22:14.690 どこにも属さない、何かを学びたいと思う人なら世界中の誰でも参加できる、仮想の学校であって欲しいと私は思う。 00:22:14.800 --> 00:22:21.499 そこに参加し、基本を学び、必要なだけ学習を進め、フィードバックや評価を得て、訓練することもできる。 00:22:22.227 --> 00:22:26.612 最終的にはそれが本当に、教室でのオペレーティング・システムになればと思う。 00:22:26.740 --> 00:22:29.686 どの子供も自分のペースで勉強することを許され、 00:22:29.856 --> 00:22:33.380 教師はより指導者としての役割を果たすこととなる。 00:22:34.260 --> 00:22:38.540 私はサル・カーンを、普遍性のある社会運動の先駆者だと思っている。 00:22:39.278 --> 00:22:44.578 科学技術を更にもっと、人々が学び、自分達がどういう状況にいるのかを知るために利用する運動だ。 00:22:44.890 --> 00:22:47.380 それは、革命の始まりだ。 00:22:49.000 --> 00:22:54.345 このようなシステムは、好奇心に富み、賢明で、創造的な人々を作り出す。 00:22:54.345 --> 00:22:56.830 単なる労働者とは少し違う。 00:22:56.830 --> 00:23:00.590 このようなシステムは、貨幣システム内では役に立たない。 00:23:00.590 --> 00:23:04.883 自問してみよう。「なぜだろうか?」と。 00:23:05.417 --> 00:23:16.550 息子に本の読み方は教えたくなかったので、夜の読み聞かせの際、一番面白いところで本を閉じ、どうなるのかを見ていた。 00:23:16.730 --> 00:23:22.310 そして息子を見て「分からないかな。疲れたから続きは明日ね。」と言った。 00:23:22.455 --> 00:23:28.730 息子には、読み方を覚えたいという意欲が必要だった。子供に読み方を教えてはダメだ。数学を教えてもダメだ。 00:23:28.870 --> 00:23:31.808 子供には、それがしたいという理由を与えなさい! 00:23:31.840 --> 00:23:34.002 皆、どういう意味か分かるかな? 00:23:34.120 --> 00:23:37.607 学校ではその逆だった。 00:23:37.900 --> 00:23:42.990 [ 他の解決策 ] 1) 情報や入手方法を提供せよ 00:24:01.758 --> 00:24:07.153 地球で最も支配的かつ知的な生物種である人類の一人一人が 00:24:07.292 --> 00:24:10.306 自分自身と周りの環境がいかに機能しているかを学ぶべきだ。 00:24:10.475 --> 00:24:16.800 周囲で起きていることを、出来るだけ正しく検証可能な情報を用いて理解するために。 00:24:18.120 --> 00:24:24.370 70年から80年程しかない人間としての12年、15年、更に長い年数を、 00:24:24.370 --> 00:24:29.540 労働者になるための準備に費やすのは徒労だ。 00:24:29.540 --> 00:24:33.452 文化的な限界のある言葉を学ぶのも徒労だ。 00:24:33.452 --> 00:24:37.400 このような教育システムは進化に反するものだ。 00:24:37.400 --> 00:24:44.259 それは、人類を真っ直ぐではなく、 曲がった形で進化させるものだ。