WEBVTT

00:00:00.000 --> 00:00:03.000
どこをどう見ても

00:00:03.000 --> 00:00:06.000
ジョンは万事順調でした

00:00:06.000 --> 00:00:08.000
彼はちょうど

00:00:08.000 --> 00:00:10.000
たった５年間のみ所有していた

00:00:10.000 --> 00:00:12.000
ニューヨークのアパートを

00:00:12.000 --> 00:00:15.000
10万ドル以上で売却する契約にサインした所でした

00:00:15.000 --> 00:00:17.000
修士を卒業した大学院からは

00:00:17.000 --> 00:00:19.000
教職の申し出があり

00:00:19.000 --> 00:00:21.000
給料のみならず

00:00:21.000 --> 00:00:24.000
福利厚生も含まれていました

00:00:25.000 --> 00:00:28.000
それでも ジョンにとって全てが順調に見えたにも関わらず

00:00:28.000 --> 00:00:30.000
彼は苦しんでいました

00:00:30.000 --> 00:00:33.000
麻薬中毒と鬱病に苛まれていました

NOTE Paragraph

00:00:35.000 --> 00:00:37.000
2003年 ６月11日の夜に

00:00:37.000 --> 00:00:39.000
彼はマンハッタン橋の

00:00:39.000 --> 00:00:42.000
フェンスの端までよじ登り

00:00:42.000 --> 00:00:46.000
危険な水面に身を投げました

00:00:47.000 --> 00:00:49.000
驚くべき事に—

00:00:49.000 --> 00:00:51.000
いや 奇跡的に—

00:00:51.000 --> 00:00:54.000
彼は生きていました

00:00:54.000 --> 00:00:57.000
落下によって右腕を損傷し

00:00:57.000 --> 00:00:59.000
肋骨が全て折れ

00:00:59.000 --> 00:01:01.000
肺が破裂し

00:01:01.000 --> 00:01:03.000
もうろうとした意識の中

00:01:03.000 --> 00:01:06.000
イースト川の下流を漂流し

00:01:06.000 --> 00:01:08.000
ブルックリン橋の下から

00:01:08.000 --> 00:01:11.000
スタテン島のフェリー航路まで流された後

00:01:11.000 --> 00:01:13.000
フェリーの乗客が

00:01:13.000 --> 00:01:15.000
苦痛でうめく声を聞いて

00:01:15.000 --> 00:01:17.000
船長に報せ

00:01:17.000 --> 00:01:19.000
通報を受けた沿岸警備隊が

00:01:19.000 --> 00:01:21.000
彼を イースト川から救出し

00:01:21.000 --> 00:01:24.000
ベレビュー病院に搬送しました

NOTE Paragraph

00:01:24.000 --> 00:01:27.000
そしてここから実際の物語が始まります

00:01:27.000 --> 00:01:29.000
なぜならジョンが自らの人生を

00:01:29.000 --> 00:01:32.000
再スタートする決心をすると—

00:01:32.000 --> 00:01:35.000
はじめは肉体的に 次に感情的に

00:01:35.000 --> 00:01:37.000
そして精神的に—

00:01:37.000 --> 00:01:40.000
自分と同じように

00:01:40.000 --> 00:01:42.000
自らの人生を終えようとした人々に対する

00:01:42.000 --> 00:01:45.000
支援体制が非常に少ないことに気づきました

NOTE Paragraph

00:01:45.000 --> 00:01:47.000
ある調査では

00:01:47.000 --> 00:01:49.000
自殺を試みようとする人のうち

00:01:49.000 --> 00:01:51.000
20人中19人は

00:01:51.000 --> 00:01:53.000
失敗します

00:01:54.000 --> 00:01:56.000
しかし 失敗した人達は

00:01:56.000 --> 00:01:59.000
二回目に成功させてしまう確率は

00:01:59.000 --> 00:02:02.000
37倍も高いのです

00:02:02.000 --> 00:02:04.000
彼らを支援する

00:02:04.000 --> 00:02:06.000
支援体制が足りない中で

00:02:06.000 --> 00:02:09.000
これは本当に危うい集団です

00:02:09.000 --> 00:02:11.000
ではそのような人々が

00:02:11.000 --> 00:02:14.000
日常に戻ろうとした時に何が起こるでしょう？

00:02:14.000 --> 00:02:16.000
自殺に関するタブーによって

00:02:16.000 --> 00:02:18.000
私たちは何を言っていいか分からず

00:02:18.000 --> 00:02:21.000
大抵 声をかける事ができません

00:02:21.000 --> 00:02:23.000
それが ジョンのような人々を

00:02:23.000 --> 00:02:26.000
より孤立させることになります

NOTE Paragraph

00:02:28.000 --> 00:02:30.000
私はジョンのことを良く知っています

00:02:30.000 --> 00:02:33.000
なぜなら私がジョンだからです

00:02:34.000 --> 00:02:37.000
そして今日

00:02:37.000 --> 00:02:40.000
何らかの公の場で

00:02:40.000 --> 00:02:42.000
ここまでの私の歩みについて

00:02:42.000 --> 00:02:45.000
発表するのは 初めてのことです

00:02:46.000 --> 00:02:49.000
2006年に最愛の恩師を亡くし

00:02:49.000 --> 00:02:53.000
昨年 親友を自殺で亡くし

00:02:53.000 --> 00:02:56.000
昨年のTEDActiveに参加する中で

00:02:56.000 --> 00:02:59.000
私は沈黙を破り

00:02:59.000 --> 00:03:01.000
自分のタブーを乗り越え

00:03:01.000 --> 00:03:04.000
広める価値があるアイデアについて話すべきだと思いました

00:03:04.000 --> 00:03:06.000
そしてそれは

00:03:06.000 --> 00:03:09.000
日常に戻るという困難な

00:03:09.000 --> 00:03:11.000
選択をした人々には

00:03:11.000 --> 00:03:14.000
支援体制の充実と私たちの助けが必要だということです

NOTE Paragraph

00:03:15.000 --> 00:03:18.000
トレバープロジェクト風に言えば「きっと良くなる」のです

00:03:18.000 --> 00:03:21.000
「ずっと良くなる」のです

00:03:21.000 --> 00:03:23.000
そして私は今日 今までとは全く違う自分として

00:03:23.000 --> 00:03:25.000
発表することを選びました

00:03:25.000 --> 00:03:28.000
皆さんを勇気づけ 呼びかけるためです

00:03:28.000 --> 00:03:30.000
もし皆さんのどなたかが

00:03:30.000 --> 00:03:34.000
自殺を考えたり未遂の経験があるなら

00:03:34.000 --> 00:03:37.000
あるいはそんな人を知っているなら

00:03:37.000 --> 00:03:40.000
そのことを語り 助けを求めましょう

00:03:40.000 --> 00:03:43.000
話し合う価値はあります

00:03:43.000 --> 00:03:46.000
そして広める価値があるアイデアです

NOTE Paragraph

00:03:46.000 --> 00:03:48.000
ありがとうございました

NOTE Paragraph

00:03:48.000 --> 00:03:53.000
（拍手）