1 00:00:01,062 --> 00:00:03,636 これはルネ・デカルトの写真だ。 2 00:00:03,636 --> 00:00:05,698 知っての通り、数学と哲学の分野で 3 00:00:05,698 --> 00:00:07,554 すごい発見をした人なんだ。 4 00:00:07,554 --> 00:00:09,923 優れた哲学者が優れた数学者でもある 5 00:00:09,923 --> 00:00:13,190 ってことは結構多いのかもね。 6 00:00:13,190 --> 00:00:15,200 逆も然りかな。 7 00:00:15,200 --> 00:00:17,021 彼はガリレオと同じくらいの時代に生まれた。 8 00:00:17,021 --> 00:00:18,733 デカルトのほうが32歳若かったけど、 9 00:00:18,733 --> 00:00:21,706 ガリレオが亡くなってすぐ、デカルトも亡くなってしまった。 10 00:00:21,706 --> 00:00:23,467 こいつは短命だった、 11 00:00:23,467 --> 00:00:25,400 ガリレオは70代までピンピンしてたのに、 12 00:00:25,400 --> 00:00:28,067 デカルトが亡くなったのは わずか54歳の時だ。 13 00:00:28,067 --> 00:00:30,867 彼の有名な言葉を 14 00:00:30,867 --> 00:00:32,733 ここに書いてみたよ。 15 00:00:32,733 --> 00:00:33,800 哲学的な名言だね。 16 00:00:33,800 --> 00:00:35,867 「我思う。故に我あり。」 17 00:00:35,867 --> 00:00:37,467 それから、こっちも一緒に紹介したい。 18 00:00:37,467 --> 00:00:38,867 代数学とは関係ないんだけど、 19 00:00:38,867 --> 00:00:40,733 すごく良い言葉だと思うから紹介するね。 20 00:00:40,733 --> 00:00:42,800 全く有名でない言葉だけど、 21 00:00:42,800 --> 00:00:44,467 ここに書いてみた。 22 00:00:44,467 --> 00:00:46,800 この言葉がお気に入りな理由は、すごく実用的で、 23 00:00:46,800 --> 00:00:48,852 こういう精神が 哲学や数学を支える柱であることを 24 00:00:48,852 --> 00:00:51,113 気づかせてくれるからなんだ。 25 00:00:51,113 --> 00:00:52,282 時代に関わらず、 26 00:00:52,282 --> 00:00:54,467 人間に必要な精神だと思う。 27 00:00:54,467 --> 00:00:56,498 その言葉とは、「進み続けよ。 28 00:00:56,498 --> 00:00:58,133 進み続けよ。 29 00:00:58,133 --> 00:01:00,015 私はある限りの失敗を全て経験したが 30 00:01:00,015 --> 00:01:02,031 それでも進み続けた。」 31 00:01:02,031 --> 00:01:05,267 すごく良い人生のアドバイスだと思うんだ。 32 00:01:05,267 --> 00:01:07,733 さて、彼は哲学と数学の分野で 33 00:01:07,733 --> 00:01:09,077 すごく沢山の発見をしたわけだ。 34 00:01:09,077 --> 00:01:11,062 特に代数学の基礎を築いた人として 35 00:01:11,062 --> 00:01:12,933 紹介される理由は、 36 00:01:12,933 --> 00:01:15,600 代数学と幾何学の間に 37 00:01:15,600 --> 00:01:18,800 とても強い結びつきを見出せたのは 38 00:01:18,800 --> 00:01:21,425 彼のおかげだからなんだ。 39 00:01:21,425 --> 00:01:22,898 さて スペースの左側を使って、 40 00:01:22,898 --> 00:01:24,752 代数学について書こう。 41 00:01:24,752 --> 00:01:26,415 前にも少し聞いたと思う。 42 00:01:26,415 --> 00:01:28,477 記号を使った数式があって、 43 00:01:28,477 --> 00:01:30,236 記号は基本的に 44 00:01:30,236 --> 00:01:31,933 様々な値をとる。 45 00:01:31,933 --> 00:01:32,800 例えば 46 00:01:32,800 --> 00:01:37,677 y = 2x - 1 という式は 47 00:01:37,677 --> 00:01:39,267 様々な値 x と 48 00:01:39,267 --> 00:01:40,733 y の 49 00:01:40,733 --> 00:01:42,133 関係を表す。 50 00:01:42,133 --> 00:01:44,333 これを元に表を書いてみよう。 51 00:01:44,333 --> 00:01:46,733 x の値を好きに選んで、 52 00:01:46,733 --> 00:01:48,292 y の値がどうなるかを見てみるよ。 53 00:01:48,292 --> 00:01:51,652 選ぶ x の値は何でも良い。 54 00:01:51,652 --> 00:01:53,133 それから y の値を求めよう。 55 00:01:53,133 --> 00:01:55,000 でも計算があんまり複雑になると困るから、 56 00:01:55,000 --> 00:01:57,662 比較的シンプルな値を選ぶよ。 57 00:01:57,662 --> 00:01:59,252 それじゃあ 例えば 58 00:01:59,252 --> 00:02:00,533 x が -2 の時、 59 00:02:00,533 --> 00:02:03,600 y は 2 × (-2) - 1 となる。 60 00:02:03,600 --> 00:02:06,513 「 2 × (-2) - 1 、」と。 61 00:02:06,513 --> 00:02:10,113 - 4 - 1 になって 62 00:02:10,113 --> 00:02:12,267 結果は -5 だ。 63 00:02:12,267 --> 00:02:14,785 x が -1 の時、 64 00:02:14,785 --> 00:02:20,452 y は 2 × (-1) - 1 となり、 65 00:02:20,452 --> 00:02:21,733 計算すると 66 00:02:21,733 --> 00:02:24,554 -2 -1 で、 -3 になる。 67 00:02:24,554 --> 00:02:28,725 x が 0 の時、 68 00:02:28,725 --> 00:02:32,590 y は 2 × 0 - 1 となり 69 00:02:32,600 --> 00:02:35,667 2 × 0 は 0 で, 1 を引いて -1 だ。 70 00:02:35,667 --> 00:02:37,333 もう2つだけやってみるよ。 71 00:02:37,333 --> 00:02:38,282 x が 1 の時ーー 72 00:02:38,282 --> 00:02:39,421 別に x は何でも良くて、 73 00:02:39,421 --> 00:02:40,352 x が -√2 だろうと 74 00:02:40,352 --> 00:02:42,005 x が -5/2 だろうと 75 00:02:42,005 --> 00:02:45,067 x が +6/7 だろうと 76 00:02:45,067 --> 00:02:47,867 y は計算できるんだけど、 77 00:02:47,867 --> 00:02:49,000 y の計算を 78 00:02:49,000 --> 00:02:50,600 簡単にするために 79 00:02:50,600 --> 00:02:52,600 こういう値を x として選んでいるよ。 80 00:02:52,600 --> 00:02:54,133 さて x が 1 の時、 81 00:02:54,133 --> 00:02:57,338 y は 2(1) - 1 で 82 00:02:57,338 --> 00:02:59,733 2×1 は 2, 1を引いて 1 だ。 83 00:02:59,733 --> 00:03:03,052 次で最後だ。 84 00:03:03,052 --> 00:03:05,133 他と違う色に変えよう。 85 00:03:05,133 --> 00:03:06,667 紫色が良いかな。 86 00:03:06,667 --> 00:03:08,041 x が 2 の時、 87 00:03:08,041 --> 00:03:09,333 y は 88 00:03:09,333 --> 00:03:14,005 2(2) - 1 になって 89 00:03:14,005 --> 00:03:16,615 イコール 4-1, 結果は 3 だ。 90 00:03:16,615 --> 00:03:17,800 これで十分かな。 91 00:03:17,800 --> 00:03:19,548 これは x と y の関係性のごく一部だけど、 92 00:03:19,548 --> 00:03:22,533 これだけあれば 関係性の全体像が 93 00:03:22,533 --> 00:03:25,200 見えてくるね。 94 00:03:25,200 --> 00:03:26,908 これは x と y の具体的な例だ。 95 00:03:26,908 --> 00:03:28,000 でも表で表せる値の組は 96 00:03:28,000 --> 00:03:29,882 ごく一部にすぎない。 97 00:03:29,882 --> 00:03:31,200 あらゆる x に対して 98 00:03:31,200 --> 00:03:33,800 y の値を知るにはどうすれば良い? 99 00:03:33,800 --> 00:03:35,698 デカルトは、これを 100 00:03:35,717 --> 00:03:37,467 絵で表せると気付いたんだ。 101 00:03:37,467 --> 00:03:40,405 1つ1つ点を書いていくと、 102 00:03:40,405 --> 00:03:42,667 関係性を表す絵ができて、 103 00:03:42,667 --> 00:03:45,800 視覚的に理解できる。 104 00:03:45,800 --> 00:03:47,333 だから 彼の主な功績は 105 00:03:47,333 --> 00:03:52,329 とても抽象的な代数学の世界と 106 00:03:52,329 --> 00:03:55,200 形や大きさ、角度をもった幾何学の世界の 107 00:03:55,200 --> 00:03:57,600 橋渡しをしたことなんだ。 108 00:03:57,600 --> 00:04:02,933 それじゃあ、右側のスペースを使って幾何学について書こう。 109 00:04:02,933 --> 00:04:04,887 昔から、歴史に忘れられた 110 00:04:04,887 --> 00:04:07,067 たくさんの数学愛好者たちが 111 00:04:07,067 --> 00:04:09,067 幾何学を発展させてきたわけだけど、 112 00:04:09,067 --> 00:04:12,467 デカルトが登場する前は 113 00:04:12,467 --> 00:04:14,800 幾何学といえばユークリッド幾何学だったんだ。 114 00:04:14,800 --> 00:04:16,133 (米国の)伝統的な 115 00:04:16,133 --> 00:04:17,533 学校のカリキュラムでは 116 00:04:17,533 --> 00:04:20,333 第8〜10学年で 117 00:04:20,333 --> 00:04:22,533 学んだのがそれだよ。 118 00:04:22,533 --> 00:04:24,200 ユークリッド幾何学では、 119 00:04:24,200 --> 00:04:28,554 三角形の角度の関係とか 120 00:04:28,554 --> 00:04:30,667 円の特性とか 121 00:04:30,667 --> 00:04:33,887 弧度法とか 122 00:04:33,887 --> 00:04:36,200 円に内接する三角形について学んだね。 123 00:04:36,200 --> 00:04:37,190 これを学べる 124 00:04:37,190 --> 00:04:39,667 ビデオも用意してあるよ。 125 00:04:39,667 --> 00:04:42,938 ここでデカルトは気付いた。「ねぇ、この x と y の関係だけど 126 00:04:42,938 --> 00:04:46,581 ユークリッド幾何学の三角形や円と同じように絵にできるんじゃない? 127 00:04:46,581 --> 00:04:48,299 やってみようよ。」 128 00:04:48,299 --> 00:04:50,575 1枚の紙を 129 00:04:50,575 --> 00:04:52,339 2次元の平面に見立てることができる。 130 00:04:52,339 --> 00:04:53,825 1枚の紙を、2次元平面の 131 00:04:53,825 --> 00:04:55,915 一部として見るんだ。 132 00:04:55,915 --> 00:04:57,819 何故 2次元かと言うと、 133 00:04:57,819 --> 00:04:59,584 2種類の方向があるからだ。 134 00:04:59,584 --> 00:05:01,256 まず縦方向がある。 135 00:05:01,256 --> 00:05:02,510 これが1つ目だ。 136 00:05:02,510 --> 00:05:04,825 おっと、青色に変更しよう。 137 00:05:04,841 --> 00:05:06,666 絵にするんだから、上に書いた 138 00:05:06,666 --> 00:05:08,384 幾何学の色に合わせたほうが良いよね。 139 00:05:08,384 --> 00:05:11,827 まず縦の方向があって、 140 00:05:11,827 --> 00:05:14,139 それから横の方向がある。 141 00:05:14,139 --> 00:05:16,720 これが平面が2次元である理由だ。 142 00:05:16,720 --> 00:05:18,160 もし3次元を考えるなら、 143 00:05:18,160 --> 00:05:21,339 もう1つ 手前-奥 方向を足せば良い。 144 00:05:21,339 --> 00:05:23,200 さて、この画面は2次元だから 145 00:05:23,200 --> 00:05:25,425 2次元空間を学ぶには都合が良いね。 146 00:05:25,425 --> 00:05:27,071 デカルトはこう考えた。 147 00:05:27,071 --> 00:05:29,744 「ここに、関係性を持った2つの変数がある。 148 00:05:29,744 --> 00:05:32,548 これら変数を、1つづつ 149 00:05:32,548 --> 00:05:34,600 こっちの次元に割り当ててみようよ。」 150 00:05:34,600 --> 00:05:38,010 じゃあ慣習に従って、こっちを y にしよう。 151 00:05:38,010 --> 00:05:39,421 さっき示した通り、 152 00:05:39,421 --> 00:05:40,456 y は x に依存する、 153 00:05:40,456 --> 00:05:41,815 従属な変数だね。 154 00:05:41,815 --> 00:05:43,605 これを、慣習に従って縦軸に割り当てる。 155 00:05:43,605 --> 00:05:45,333 次に独立な変数、つまり 156 00:05:45,333 --> 00:05:46,800 y がどうなるかを見るために 157 00:05:46,800 --> 00:05:48,348 さっき勝手に値を選んだ変数を 158 00:05:48,348 --> 00:05:50,867 水平の軸にとろう。 159 00:05:50,867 --> 00:05:52,533 実は x と y を変数とする慣習は 160 00:05:52,533 --> 00:05:55,600 デカルトが始まりなんだ。 161 00:05:55,600 --> 00:05:58,600 後で習う代数学では、 162 00:05:58,600 --> 00:06:02,098 未知数 z を扱うこともある。 163 00:06:02,098 --> 00:06:03,867 彼は言った、「ねぇ、この次元に 164 00:06:03,867 --> 00:06:07,452 数字を割り当ててみるのはどう?」 165 00:06:07,452 --> 00:06:09,723 それじゃあ x軸上の 166 00:06:09,723 --> 00:06:15,702 ここを -3 としよう。 167 00:06:15,702 --> 00:06:17,805 ここは -2 で、 168 00:06:17,805 --> 00:06:19,498 ここは -1, 169 00:06:19,498 --> 00:06:21,067 ここは 0 だ。 170 00:06:21,067 --> 00:06:23,800 x 軸に数字を割り振っているよ。 171 00:06:23,800 --> 00:06:25,333 x は左右方向だから 172 00:06:25,333 --> 00:06:26,837 こっちが 1 で、 173 00:06:26,837 --> 00:06:28,338 ここが 2、 174 00:06:28,338 --> 00:06:30,169 そしてここが 3 。 175 00:06:30,169 --> 00:06:32,333 y の方向も同じようにできるね。 176 00:06:32,333 --> 00:06:34,400 さっそく、 177 00:06:34,400 --> 00:06:40,400 こっちを -5, -4, -3… 178 00:06:40,400 --> 00:06:42,333 …もう少し綺麗に書かないとね。 179 00:06:42,333 --> 00:06:45,067 この部分を直そう。 180 00:06:45,067 --> 00:06:47,800 ここを消して、下に伸ばして、 181 00:06:47,800 --> 00:06:49,533 -5 をもっと下に書かないと 182 00:06:49,533 --> 00:06:51,867 ゴチャゴチャしてしまう。 183 00:06:51,867 --> 00:06:53,410 下に伸ばしたから、 184 00:06:53,410 --> 00:06:54,867 これで数字を書ける。 185 00:06:54,867 --> 00:06:58,144 ここが1, 2, 3, 186 00:06:58,144 --> 00:07:00,867 そしてこっちが -1, 187 00:07:00,867 --> 00:07:02,733 -2 、といっても、これはあくまで慣習だから 188 00:07:02,733 --> 00:07:04,067 他のやり方で数字を割り当てても良い。 189 00:07:04,067 --> 00:07:05,692 例えば 縦を x , 横を y 190 00:07:05,692 --> 00:07:06,733 にしても良いし、 191 00:07:06,733 --> 00:07:07,969 左が正で 192 00:07:07,969 --> 00:07:09,277 右を負にしても良い。 193 00:07:09,277 --> 00:07:11,333 こう書いている理由は、デカルトを真似た 194 00:07:11,333 --> 00:07:12,733 単なる慣習からさ。 195 00:07:12,733 --> 00:07:18,062 -2, -3, -4 それから -5 196 00:07:18,062 --> 00:07:20,200 デカルトは言った。「さて 197 00:07:20,200 --> 00:07:22,667 1つの x と y の組を、2次元上の点と 198 00:07:22,667 --> 00:07:25,333 対応させることができる。 199 00:07:25,333 --> 00:07:28,467 x 座標, x の値を 200 00:07:28,467 --> 00:07:30,333 ここから選ぼう。」うん、この -2 は 201 00:07:30,333 --> 00:07:34,195 この図の左右の方向を表す。 202 00:07:34,195 --> 00:07:35,831 負の数だから左だね。 203 00:07:35,831 --> 00:07:39,395 そして、これと垂直方向の -5 が対応する。 204 00:07:39,395 --> 00:07:41,667 y が -5 になるからね。 205 00:07:41,667 --> 00:07:46,400 左に2つ、下に5つ行くと 206 00:07:46,400 --> 00:07:49,267 この点が得られる。 207 00:07:49,267 --> 00:07:53,518 デカルトは言った、「 -2, -5 の2つの値を、 208 00:07:53,518 --> 00:07:55,733 この2次元平面上の 209 00:07:55,733 --> 00:07:59,133 1つの点と対応させることができる。」 210 00:07:59,133 --> 00:08:02,933 さらに、点には座標がある。 211 00:08:02,933 --> 00:08:06,400 点の場所を (-2, -5) のように表すものだ。 212 00:08:06,400 --> 00:08:08,959 こういった座標は「カルテシアン座標」といって、 213 00:08:08,959 --> 00:08:12,077 これを思いついた 214 00:08:12,077 --> 00:08:13,800 ルネ・デカルトの名前から取ったものなんだ。 215 00:08:13,800 --> 00:08:15,067 彼のおかげで、変数の関係と座標平面上の点が 216 00:08:15,067 --> 00:08:17,667 いっぺんに繋がったわけさ。 217 00:08:17,667 --> 00:08:19,800 さて、デカルトなら「他のもやってみようよ」と言うだろう。 218 00:08:19,800 --> 00:08:21,600 x, y の組は他にもある。 219 00:08:21,600 --> 00:08:27,452 x = -1 なら y = -3 だ。 220 00:08:27,452 --> 00:08:30,031 x が -1, y が -3 だから 221 00:08:30,031 --> 00:08:31,544 この点だね。 222 00:08:31,544 --> 00:08:33,333 また慣習の話だけど、 223 00:08:33,333 --> 00:08:34,375 座標を書く時は 224 00:08:34,375 --> 00:08:36,600 x座標、y座標の順に書くんだ。 225 00:08:36,600 --> 00:08:38,400 昔の人がたまたまそう決めただけだけどね。 226 00:08:38,400 --> 00:08:42,067 (-1, -3) はこの場所だ。 227 00:08:42,067 --> 00:08:45,933 次は x が 0, y が -1。 228 00:08:45,933 --> 00:08:48,067 x = 0 はこの場所だ。 229 00:08:48,067 --> 00:08:50,267 右にも左にも行かないという意味になる。 230 00:08:50,267 --> 00:08:52,667 y = -1 は、1つ下。 231 00:08:52,667 --> 00:08:56,390 だからこの点が (0, -1) だ。 232 00:08:56,390 --> 00:08:57,359 これを 233 00:08:57,359 --> 00:08:58,852 続けてみるよ。 234 00:08:58,852 --> 00:09:03,810 x = 1 の時, y = 1. 235 00:09:03,810 --> 00:09:09,575 x = 2 の時, y = 3. 236 00:09:09,575 --> 00:09:11,733 色を合わせたほうが良いかな。 237 00:09:11,733 --> 00:09:15,400 x = 2 の時, y = 3. 238 00:09:15,400 --> 00:09:20,652 ここは (2, 3) で、こっちのオレンジの点は (1, 1). 239 00:09:20,652 --> 00:09:22,195 次が巧妙なところだよ。 240 00:09:22,195 --> 00:09:24,615 私は勝手な x を選んだだけだけど、 241 00:09:24,615 --> 00:09:25,867 これの他にも 242 00:09:25,867 --> 00:09:27,775 x を選んで 243 00:09:27,775 --> 00:09:29,677 点を打ち続け、 244 00:09:29,677 --> 00:09:31,318 あらゆる x , y を描いてみると、 245 00:09:31,318 --> 00:09:34,000 何と直線になるんだ。 246 00:09:34,000 --> 00:09:36,067 あらゆる x に対して点を打つと、 247 00:09:36,067 --> 00:09:38,067 最終的に直線になる。 248 00:09:38,067 --> 00:09:44,492 どういうものかと言うと…こんな感じ。 249 00:09:44,492 --> 00:09:47,533 どれでも何でも、勝手な x を選んで 250 00:09:47,533 --> 00:09:50,867 y を求めると、必ず直線上の点になるんだ。 251 00:09:50,867 --> 00:09:52,400 別の考え方では、 252 00:09:52,400 --> 00:09:54,171 この直線上のどの点も 253 00:09:54,171 --> 00:09:57,051 この式の解の1つなんだ。 254 00:09:57,051 --> 00:09:58,902 例えばこの点は、 255 00:09:58,902 --> 00:10:01,600 図で見ると x = 1.5 で 256 00:10:01,600 --> 00:10:03,467 y = 2 だから 257 00:10:03,467 --> 00:10:07,133 (1.5, 2) だ。 258 00:10:07,133 --> 00:10:09,133 これは式の解の1つだ。 259 00:10:09,133 --> 00:10:13,652 x = 1.5 なら、 2 × 1.5 が 3、 1を引いて 2 だから 260 00:10:13,652 --> 00:10:15,600 ちょうど解みたいだ。 261 00:10:15,600 --> 00:10:17,400 こうしてデカルトは、代数学の式と 262 00:10:17,400 --> 00:10:22,400 幾何学の間の隔たりをいっぺんに埋めてしまった。 263 00:10:22,400 --> 00:10:27,133 このおかげで、方程式を満たす全てのー 264 00:10:27,133 --> 00:10:31,498 x,y の組を、絵で表せるようになった。 265 00:10:31,498 --> 00:10:36,092 それを成し遂げたー 266 00:10:36,092 --> 00:10:38,067 デカルトの名にちなんで、 267 00:10:38,067 --> 00:10:42,677 こういった座標は「カルテシアン座標」と呼ばれるようになった。 268 00:10:42,677 --> 00:10:45,467 伝統的な代数学で、 269 00:10:45,467 --> 00:10:48,600 最初に勉強する式は 270 00:10:48,600 --> 00:10:50,446 こういう形をしているんだ。 271 00:10:50,446 --> 00:10:52,733 これを一次方程式(直線の式)という。 272 00:10:52,733 --> 00:10:55,733 一次方程式(直線の式)。 273 00:10:55,733 --> 00:10:57,738 君はこう思うかも。「なるほどこれは式だね、 274 00:10:57,738 --> 00:10:59,533 左右が等しいことを示す等式だもの。 275 00:10:59,533 --> 00:11:00,744 でも『直線の』って何? 276 00:11:00,744 --> 00:11:02,333 一体どこが直線なの?」 277 00:11:02,333 --> 00:11:04,379 どこが直線かに気づくためには、 278 00:11:04,379 --> 00:11:07,467 ルネ・デカルトの考え方を追う必要がある。 279 00:11:07,467 --> 00:11:09,133 カルテシアン座標を使って 280 00:11:09,133 --> 00:11:10,759 点を打っていけば、 281 00:11:10,759 --> 00:11:14,492 ユークリッド平面上で直線ができるんだ。 282 00:11:14,492 --> 00:11:15,846 さらに近い将来、 283 00:11:15,846 --> 00:11:17,723 直線にならない式も目にすることになるよ。 284 00:11:17,723 --> 00:11:21,656 曲線とか、クレイジーとかファンキーな線になるものもあるんだ。