WEBVTT 00:00:02.000 --> 00:00:04.000 マーティン ルーサー キングは 00:00:04.000 --> 00:00:06.000 公民権運動を鼓舞する際に 00:00:06.000 --> 00:00:08.000 「私には悪夢がある」とは 00:00:08.000 --> 00:00:11.000 言いませんでした 00:00:11.000 --> 00:00:14.000 「私には夢がある」と言ったのです 00:00:14.000 --> 00:00:16.000 そして私にも夢があります 00:00:16.000 --> 00:00:18.000 未来に悪夢が待ち受けているなんてことを 00:00:18.000 --> 00:00:21.000 考えなくてすむようになりたいという夢です 00:00:21.000 --> 00:00:23.000 これは大きな挑戦です 00:00:23.000 --> 00:00:25.000 近年の大作映画を見れば 00:00:25.000 --> 00:00:29.000 そのほとんど全てが 00:00:29.000 --> 00:00:32.000 終末論的な見方で 00:00:32.000 --> 00:00:34.000 人類を描いています 00:00:34.000 --> 00:00:36.000 「ザ ロード」は 最近の映画の中で 00:00:36.000 --> 00:00:39.000 観るのが最もつらい作品の一つです 00:00:39.000 --> 00:00:41.000 美しい映画ですが 00:00:41.000 --> 00:00:43.000 全てが荒廃して 00:00:43.000 --> 00:00:46.000 死に絶えています 00:00:46.000 --> 00:00:48.000 一組の父親と息子だけが 00:00:48.000 --> 00:00:51.000 生き延びようと道を歩いていきます 00:00:51.000 --> 00:00:53.000 私も関わっている 00:00:53.000 --> 00:00:55.000 環境運動は 00:00:55.000 --> 00:00:57.000 この終末論的な未来を描くことに 00:00:57.000 --> 00:00:59.000 加担してきました NOTE Paragraph 00:00:59.000 --> 00:01:01.000 あまりに長い間 00:01:01.000 --> 00:01:03.000 何が起きるのか 悪夢のような見通しを 00:01:03.000 --> 00:01:05.000 広めてきたのです 00:01:05.000 --> 00:01:08.000 最悪のシナリオや問題に 00:01:08.000 --> 00:01:10.000 焦点を当て 00:01:10.000 --> 00:01:12.000 十分に解決策を 00:01:12.000 --> 00:01:14.000 考えてきませんでした 00:01:14.000 --> 00:01:16.000 言うなれば 恐れを使って 00:01:16.000 --> 00:01:19.000 人々の関心を引いてきたのです 00:01:19.000 --> 00:01:22.000 心理学者なら 00:01:22.000 --> 00:01:24.000 恐怖は逃走に結びついていると 00:01:24.000 --> 00:01:26.000 言うでしょう 00:01:26.000 --> 00:01:29.000 動物は怯えた時 00:01:29.000 --> 00:01:31.000 争ったり逃げたりします 00:01:31.000 --> 00:01:33.000 例えば鹿は 00:01:33.000 --> 00:01:36.000 いつでも逃げ出せる準備をして 00:01:36.000 --> 00:01:38.000 じっと動きを止めます 00:01:38.000 --> 00:01:40.000 私たちも同じことをしています 00:01:40.000 --> 00:01:43.000 人々に環境悪化や気候変動といった 00:01:43.000 --> 00:01:46.000 課題に関わるよう求めると 00:01:46.000 --> 00:01:49.000 固まって逃げ出してしまいます 00:01:49.000 --> 00:01:51.000 恐れに訴えかけているからです 00:01:51.000 --> 00:01:54.000 環境運動は自らを見直して 00:01:54.000 --> 00:01:56.000 前進とは何かを 00:01:56.000 --> 00:01:58.000 考えるべきです NOTE Paragraph 00:01:58.000 --> 00:02:01.000 人々の運命を好転させるとはどういうことなのでしょう? 00:02:01.000 --> 00:02:03.000 我々が直面する問題の一つは 00:02:03.000 --> 00:02:06.000 前進という意味で 00:02:06.000 --> 00:02:08.000 市場を追い詰めたのが 00:02:08.000 --> 00:02:11.000 金融的、経済的な意味での 00:02:11.000 --> 00:02:14.000 前進だということです 00:02:14.000 --> 00:02:16.000 つまり 00:02:16.000 --> 00:02:18.000 株価でもGDPでも 00:02:18.000 --> 00:02:21.000 経済成長でも 00:02:21.000 --> 00:02:23.000 数値の上昇が 00:02:23.000 --> 00:02:25.000 豊かさとより良い暮らしに 00:02:25.000 --> 00:02:27.000 つながると 00:02:27.000 --> 00:02:29.000 考えられているのです 00:02:29.000 --> 00:02:32.000 多いことは良いことだというのは 00:02:32.000 --> 00:02:34.000 人間の恐れではなく 00:02:34.000 --> 00:02:36.000 欲望に訴えかけます 00:02:36.000 --> 00:02:39.000 でも待って下さい 西洋にいる我々はもう十分豊かです 00:02:39.000 --> 00:02:42.000 世界には豊かでない地域もありますが 我々は違います 00:02:42.000 --> 00:02:45.000 それにこうした数字で国の繁栄ぶりが 00:02:45.000 --> 00:02:47.000 測れるわけではないことも知っています 00:02:47.000 --> 00:02:50.000 実際 アメリカの会計システムを設計した 00:02:50.000 --> 00:02:53.000 サイモン クズネッツは1930年代に 00:02:53.000 --> 00:02:55.000 言いました 00:02:55.000 --> 00:02:58.000 「国の繁栄は国民所得ではほとんど測れない」と 00:02:58.000 --> 00:03:00.000 でも我々は生産と製造に基づく 00:03:00.000 --> 00:03:02.000 国の会計システムを 00:03:02.000 --> 00:03:04.000 作り上げました 00:03:04.000 --> 00:03:07.000 時流に合っていたのでしょう 00:03:07.000 --> 00:03:10.000 第二次大戦中 多くの物を生産しなければなりませんでした 00:03:10.000 --> 00:03:13.000 実際 ある種のものを作るのがあまりに上手かったため 00:03:13.000 --> 00:03:16.000 ヨーロッパを大きく破壊し 後に再建しなければなりませんでした 00:03:16.000 --> 00:03:18.000 それで国の会計システムは 00:03:18.000 --> 00:03:21.000 生産にこだわるようになったのです NOTE Paragraph 00:03:21.000 --> 00:03:24.000 でも1968年には 00:03:24.000 --> 00:03:27.000 先見の明のあるロバート ケネディが 00:03:27.000 --> 00:03:30.000 不運にも暗殺で終わる 00:03:30.000 --> 00:03:33.000 大統領選キャンペーンの初期に 00:03:33.000 --> 00:03:35.000 国民総生産を 00:03:35.000 --> 00:03:37.000 かつてないほど雄弁に否定しています 00:03:37.000 --> 00:03:40.000 彼は演説の終わりにこう述べました 00:03:40.000 --> 00:03:42.000 「国民総生産は 00:03:42.000 --> 00:03:45.000 全てを測ることができる 00:03:45.000 --> 00:03:47.000 人生の価値を高めるもの以外は」 00:03:47.000 --> 00:03:50.000 何ということでしょう 00:03:50.000 --> 00:03:53.000 我々が社会の進歩を計測する指標は 00:03:53.000 --> 00:03:55.000 あらゆるものを測りますが 00:03:55.000 --> 00:03:58.000 人生を価値あるものとするものは測れないのです 00:03:58.000 --> 00:04:01.000 もしケネディが生きていたら 00:04:01.000 --> 00:04:04.000 私のような統計学者に 00:04:04.000 --> 00:04:06.000 何が人生を価値あるものとするのかを 00:04:06.000 --> 00:04:08.000 見つけ出し 00:04:08.000 --> 00:04:10.000 国の会計システムを 00:04:10.000 --> 00:04:12.000 社会正義や 00:04:12.000 --> 00:04:14.000 持続可能性 00:04:14.000 --> 00:04:17.000 人々の福利といった 00:04:17.000 --> 00:04:19.000 重要な指標に基づくものに 00:04:19.000 --> 00:04:21.000 作り直そうと言うでしょう NOTE Paragraph 00:04:21.000 --> 00:04:23.000 実際 社会科学者たちは 00:04:23.000 --> 00:04:25.000 世界各地でこうした質問をしています 00:04:25.000 --> 00:04:27.000 これは ある世界調査の結果です 00:04:27.000 --> 00:04:30.000 人々の望むものを聞いています 00:04:30.000 --> 00:04:33.000 驚くことでもありませんが 00:04:33.000 --> 00:04:35.000 世界中で人々は 00:04:35.000 --> 00:04:37.000 自分自身や子ども 00:04:37.000 --> 00:04:39.000 家族やコミュニティの 00:04:39.000 --> 00:04:41.000 幸せを望んでいます 00:04:41.000 --> 00:04:43.000 お金はほとんど重要でないと考えています 00:04:43.000 --> 00:04:46.000 お金のことも考えていますが 00:04:46.000 --> 00:04:49.000 幸福や愛ほど重要ではありません 00:04:49.000 --> 00:04:52.000 我々は皆 愛し愛されることを望んでいるのです 00:04:52.000 --> 00:04:54.000 お金はまた健康ほど重要でもありません 00:04:54.000 --> 00:04:57.000 皆 健康で充実した暮らしを送りたいのです 00:04:57.000 --> 00:05:00.000 これらは人間が自然に持つ願望です 00:05:00.000 --> 00:05:03.000 ではなぜ統計学者はこれらを計測しないのでしょう? 00:05:03.000 --> 00:05:06.000 なぜ我々は 国の進歩を測るのに 00:05:06.000 --> 00:05:09.000 モノの豊かさではなくこれらの指標を使わないのでしょう? 00:05:09.000 --> 00:05:12.000 私は 大人になってから 00:05:12.000 --> 00:05:14.000 幸福の測り方を考えてきました 00:05:14.000 --> 00:05:16.000 環境的な制約を考慮に入れながら 00:05:16.000 --> 00:05:18.000 幸福を測る方法です NOTE Paragraph 00:05:18.000 --> 00:05:20.000 そして今の職場である 00:05:20.000 --> 00:05:22.000 新経済財団で 地球幸福度指数という 00:05:22.000 --> 00:05:25.000 指標を作り上げました 00:05:25.000 --> 00:05:28.000 人間も地球も幸せであるべきだと私は思います 00:05:28.000 --> 00:05:31.000 だから 両者を組み合わせた指標がいるのです 00:05:31.000 --> 00:05:33.000 私たちは 00:05:33.000 --> 00:05:35.000 国が生み出す最終的な成果とは 00:05:35.000 --> 00:05:37.000 市民が幸せで健康な暮らしを送れるように 00:05:37.000 --> 00:05:40.000 することであると考えました 00:05:40.000 --> 00:05:42.000 地球上にある全ての国は 00:05:42.000 --> 00:05:44.000 それを目指すべきです 00:05:44.000 --> 00:05:46.000 でもその際に忘れてはならないのは 00:05:46.000 --> 00:05:49.000 我々は地球の資源を 00:05:49.000 --> 00:05:52.000 どれ程使っているのかということです 00:05:52.000 --> 00:05:55.000 地球は一つです 皆で共有しなければいけません 00:05:55.000 --> 00:05:58.000 皆で共有するたった一つの地球 - 00:05:58.000 --> 00:06:01.000 これは究極の希少資源です 00:06:01.000 --> 00:06:04.000 経済学では希少性に注目します 00:06:04.000 --> 00:06:06.000 希少な資源から 00:06:06.000 --> 00:06:08.000 望ましい結果を 00:06:08.000 --> 00:06:10.000 生み出したいのであれば 00:06:10.000 --> 00:06:13.000 効率を考えなければなりません 00:06:13.000 --> 00:06:16.000 投資に対する見返りを考えないといけないのです 00:06:16.000 --> 00:06:18.000 このようにして 地球資源の利用に対する 00:06:18.000 --> 00:06:21.000 幸福の産出量を測るのです 00:06:21.000 --> 00:06:23.000 効率を測るということです 00:06:23.000 --> 00:06:26.000 このグラフを見るのが 00:06:26.000 --> 00:06:28.000 一番わかりやすいでしょう NOTE Paragraph 00:06:28.000 --> 00:06:31.000 グラフの横軸は 00:06:31.000 --> 00:06:33.000 「エコロジカル フットプリント」です 00:06:33.000 --> 00:06:36.000 資源の使用量と 00:06:36.000 --> 00:06:38.000 地球への負荷を示しています 00:06:38.000 --> 00:06:40.000 数値が大きいのは望ましくありません 00:06:40.000 --> 00:06:42.000 縦軸は 00:06:42.000 --> 00:06:44.000 「幸せに生きられる年数」を示しています 00:06:44.000 --> 00:06:46.000 国の福利に関することです 00:06:46.000 --> 00:06:49.000 「幸せ」をかけ合わせた平均余命のようなものです 00:06:49.000 --> 00:06:52.000 国における人生の量と質を示したものだとも言えます 00:06:52.000 --> 00:06:55.000 黄色い点が世界の平均値です 00:06:55.000 --> 00:06:57.000 平均値の周辺に 00:06:57.000 --> 00:06:59.000 多くの国があります 00:06:59.000 --> 00:07:02.000 グラフの右上にあるのは 00:07:02.000 --> 00:07:05.000 上手くやっていて幸福を生み出しているけれど 00:07:05.000 --> 00:07:07.000 そのために大量の資源を使っている国々です 00:07:07.000 --> 00:07:09.000 アメリカやヨーロッパ諸国 00:07:09.000 --> 00:07:12.000 一部の湾岸諸国などが 00:07:12.000 --> 00:07:14.000 ここにあります 00:07:14.000 --> 00:07:17.000 それとは反対に グラフの左下は 00:07:17.000 --> 00:07:20.000 幸福をあまり生み出していない国 - 00:07:20.000 --> 00:07:23.000 サハラ以南のアフリカ諸国などです 00:07:23.000 --> 00:07:25.000 ホッブズの言葉を借りれば 00:07:25.000 --> 00:07:27.000 人生が短く過酷な地域です 00:07:27.000 --> 00:07:30.000 これらの国々の多くでは 00:07:30.000 --> 00:07:33.000 平均寿命がたったの40歳です 00:07:33.000 --> 00:07:35.000 マラリアやエイズが 00:07:35.000 --> 00:07:37.000 大勢の人々の 00:07:37.000 --> 00:07:39.000 命を奪っています NOTE Paragraph 00:07:39.000 --> 00:07:41.000 でも良い知らせもあります! 00:07:41.000 --> 00:07:43.000 黄色い三角形で示された国々は 00:07:43.000 --> 00:07:45.000 世界平均よりも上手くやっていて 00:07:45.000 --> 00:07:47.000 グラフの左上に来ています 00:07:47.000 --> 00:07:49.000 これは野心的なグラフです 00:07:49.000 --> 00:07:52.000 左上では地球を犠牲にせず良い暮しが行われています 00:07:52.000 --> 00:07:54.000 ラテンアメリカです 00:07:54.000 --> 00:07:56.000 一番上にある国には 00:07:56.000 --> 00:07:58.000 私は行ったことがありません 00:07:58.000 --> 00:08:00.000 皆さんの中には行かれた方もいるでしょう 00:08:00.000 --> 00:08:02.000 コスタリカです 00:08:04.000 --> 00:08:06.000 コスタリカでは 00:08:06.000 --> 00:08:09.000 平均寿命は78.5歳 - 00:08:09.000 --> 00:08:12.000 アメリカよりも長く 00:08:13.000 --> 00:08:16.000 最近のギャラップの世界調査によれば 00:08:16.000 --> 00:08:19.000 地球上で一番幸せな国です 00:08:19.000 --> 00:08:22.000 スイスよりもデンマークよりも幸せなのです 00:08:22.000 --> 00:08:24.000 しかもそれを 00:08:24.000 --> 00:08:26.000 ヨーロッパ諸国が使う資源の 00:08:26.000 --> 00:08:28.000 四分の一の量しか使わずに 00:08:28.000 --> 00:08:31.000 実現しています 00:08:31.000 --> 00:08:34.000 四分の一ですよ NOTE Paragraph 00:08:34.000 --> 00:08:37.000 コスタリカでは 00:08:37.000 --> 00:08:39.000 何が起きているのでしょう? 00:08:39.000 --> 00:08:41.000 いくらかデータがあります 00:08:41.000 --> 00:08:44.000 99%のエネルギーは再生可能な資源から生み出されています 00:08:44.000 --> 00:08:46.000 2021年までにカーボンニュートラルを実現すると 00:08:46.000 --> 00:08:49.000 約束した最初の国の一つでもあります 00:08:49.000 --> 00:08:52.000 1949年には 00:08:52.000 --> 00:08:54.000 軍隊を廃止しました 00:08:54.000 --> 00:08:56.000 1949年です 00:08:56.000 --> 00:08:58.000 そして健康や教育といった 00:08:58.000 --> 00:09:00.000 社会プログラムにお金を使っています 00:09:00.000 --> 00:09:03.000 コスタリカの識字率は 00:09:03.000 --> 00:09:05.000 世界最高の水準です 00:09:05.000 --> 00:09:07.000 しかもラテンの気質を持ち 00:09:07.000 --> 00:09:09.000 社会とつながっています 00:09:09.000 --> 00:09:11.000 (笑) 00:09:11.000 --> 00:09:14.000 我々はよく考えなければなりません 00:09:14.000 --> 00:09:16.000 未来に向けて目指すべきは 00:09:16.000 --> 00:09:18.000 北米や西欧型の社会ではなく 00:09:18.000 --> 00:09:20.000 ラテンアメリカのような 00:09:20.000 --> 00:09:23.000 社会かもしれないのです 00:09:23.000 --> 00:09:25.000 大変なのは 00:09:25.000 --> 00:09:28.000 世界の平均を 00:09:28.000 --> 00:09:30.000 ここに引き上げることです 00:09:30.000 --> 00:09:32.000 そのためには 00:09:32.000 --> 00:09:35.000 グラフの下方にある国々を引き上げ 00:09:35.000 --> 00:09:38.000 右側の国々を左に引き寄せなければなりません 00:09:38.000 --> 00:09:41.000 そうすれば幸せな地球作りを始められます 00:09:41.000 --> 00:09:43.000 それが一つの見方です NOTE Paragraph 00:09:43.000 --> 00:09:45.000 もう一つの見方は 時間ごとの変化を追うことです 00:09:45.000 --> 00:09:48.000 全ての国の過去データがある訳ではありませんが 00:09:48.000 --> 00:09:51.000 OECD諸国の豊かな国についてはあります 00:09:51.000 --> 00:09:54.000 幸福度は 00:09:54.000 --> 00:09:56.000 少し上昇しましたが 00:09:56.000 --> 00:09:58.000 エコロジカル フットプリントはもっと増えています 00:09:58.000 --> 00:10:01.000 地球幸福度の手法からわかるのは 00:10:01.000 --> 00:10:03.000 我々は究極の希少資源を使って 00:10:03.000 --> 00:10:05.000 望ましい結果を引き出す活動を 00:10:05.000 --> 00:10:08.000 より非効率にしか行えないようになっているということです 00:10:08.000 --> 00:10:11.000 重要な点は 00:10:11.000 --> 00:10:13.000 恐らくここにいる誰もが 00:10:13.000 --> 00:10:15.000 終末論的な何かが起こることなく 00:10:15.000 --> 00:10:18.000 西暦2050年の社会を 00:10:18.000 --> 00:10:20.000 迎えたいだろうということです 00:10:20.000 --> 00:10:22.000 はるか遠くのことではありません 00:10:22.000 --> 00:10:24.000 人の半生分の長さです 00:10:24.000 --> 00:10:26.000 今年小学校に入る子どもが 00:10:26.000 --> 00:10:28.000 私の年齢になるのが2050年です 00:10:28.000 --> 00:10:31.000 遠い未来の話ではありません 00:10:31.000 --> 00:10:34.000 イギリス政府の温室効果ガス削減策は 00:10:34.000 --> 00:10:37.000 これぐらいの期間で考えられています 00:10:38.000 --> 00:10:41.000 つまり通常のビジネスとは違います 00:10:41.000 --> 00:10:43.000 2050年を視野に入れると 00:10:43.000 --> 00:10:46.000 ビジネスや組織作り 政策や 00:10:46.000 --> 00:10:49.000 自分たちの生活のあり方が変わるのです 00:10:49.000 --> 00:10:51.000 大切なのは 00:10:51.000 --> 00:10:53.000 幸福を増やしていかなければならないことです 00:10:53.000 --> 00:10:55.000 選挙で 暮らしの質が下がってもよい 00:10:55.000 --> 00:10:58.000 なんて言える人はいません 00:10:58.000 --> 00:11:00.000 人類の進歩が止まってもよいと 00:11:00.000 --> 00:11:02.000 考えている人もいないでしょう 00:11:02.000 --> 00:11:04.000 先に進みたい 00:11:04.000 --> 00:11:06.000 もっと豊かになりたいと思っているはずです 00:11:06.000 --> 00:11:09.000 ここに気候変動の懐疑論者が入り込んできます 00:11:09.000 --> 00:11:12.000 暮らしをさらに高めて行きたいと考え 00:11:12.000 --> 00:11:15.000 得たものは失うまいとしているのです 00:11:15.000 --> 00:11:17.000 我々はそうした人々とも 00:11:17.000 --> 00:11:19.000 上手くやっていかねばなりません 00:11:19.000 --> 00:11:22.000 そのためにはさらに効率を高める必要があります NOTE Paragraph 00:11:22.000 --> 00:11:25.000 グラフを描いたりするのは簡単ですが 00:11:25.000 --> 00:11:28.000 大切なのは曲線の向きを変えねばならないということです 00:11:28.000 --> 00:11:30.000 そこで参考にできるのが 00:11:30.000 --> 00:11:33.000 システム理論やシステム技術者が考え出した 00:11:33.000 --> 00:11:35.000 正しい情報を正しい時に使う 00:11:35.000 --> 00:11:38.000 フィードバック ループです 00:11:38.000 --> 00:11:41.000 人間は「今」に動機づけられるものです 00:11:41.000 --> 00:11:43.000 家に小さなメーターを取り付けて 00:11:43.000 --> 00:11:45.000 今どれほどの電気を使っているのか 00:11:45.000 --> 00:11:47.000 電気代がいくらなのかが見えたなら 00:11:47.000 --> 00:11:50.000 子どもたちはすぐに電気を消しに行くでしょう 00:11:50.000 --> 00:11:53.000 それを社会全体で考えたらどうなるでしょう? 00:11:53.000 --> 00:11:55.000 ラジオのニュースでは毎晩 00:11:55.000 --> 00:11:58.000 株価や為替の情報が流れていますが 00:11:58.000 --> 00:12:01.000 私にはポンド高とポンド安どちらが良いのかさえわかりません 00:12:01.000 --> 00:12:03.000 私にはそんなニュースは要りません 00:12:03.000 --> 00:12:06.000 イギリスやアメリカでの昨日のエネルギー使用量についての 00:12:06.000 --> 00:12:08.000 ニュースを聞きたいものです 00:12:08.000 --> 00:12:10.000 炭酸ガスの排出を毎年3%削減するという 00:12:10.000 --> 00:12:12.000 目標は達成されたのか といったニュースです 00:12:12.000 --> 00:12:14.000 そうすれば集合的な目標を作ることができます 00:12:14.000 --> 00:12:17.000 それをメディアに載せて考えるのです 00:12:17.000 --> 00:12:20.000 一方で 幸福度を向上させるには 00:12:20.000 --> 00:12:22.000 プラスに働くフィードバック ループが必要です 00:12:22.000 --> 00:12:25.000 政府レベルでは福利の国家会計システムの構築などです 00:12:25.000 --> 00:12:28.000 ビジネスでは従業員の福利を考えるのです 00:12:28.000 --> 00:12:30.000 それは創造性とイノベーションに 00:12:30.000 --> 00:12:32.000 深く結びついています 00:12:32.000 --> 00:12:35.000 そして環境問題に取り組むためにはさまざまなイノベーションが必要です 00:12:35.000 --> 00:12:38.000 それらは個人レベルでも必要とされています 00:12:39.000 --> 00:12:42.000 データというよりもリマインダーが大事です 00:12:42.000 --> 00:12:45.000 イギリスでは公衆衛生に関する強力なキャンペーンがあります 00:12:45.000 --> 00:12:47.000 1日に野菜と果物5種類を というものです 00:12:47.000 --> 00:12:50.000 必要な運動量も示されていますが - 私はあまり出来ていません 00:12:50.000 --> 00:12:53.000 これらは幸せとどう関係しているのでしょう 00:12:53.000 --> 00:12:55.000 より幸せになるために毎日すべき 00:12:55.000 --> 00:12:57.000 5つのこととは何でしょう? NOTE Paragraph 00:12:57.000 --> 00:13:00.000 数年前 政府の科学庁とともに 00:13:00.000 --> 00:13:03.000 展望プログラムという大規模な調査をしました 00:13:03.000 --> 00:13:05.000 多数の専門家を含む大量の人々が参加し 00:13:05.000 --> 00:13:08.000 証拠に基づいた巨大な報告書ができました 00:13:08.000 --> 00:13:11.000 「幸福度の向上につながる5つの行動とは何か?」 00:13:11.000 --> 00:13:13.000 というのが我々のテーマでした 00:13:13.000 --> 00:13:15.000 重要なのは 00:13:15.000 --> 00:13:17.000 5つの行動は幸せの秘密という訳ではなく 00:13:17.000 --> 00:13:20.000 それらを通じて幸せが生み出されてくるのだということです NOTE Paragraph 00:13:20.000 --> 00:13:23.000 まず最初はつながること 00:13:23.000 --> 00:13:25.000 つまり社会での関係が 00:13:25.000 --> 00:13:28.000 暮らしの中で最も重要な基礎になるということです 00:13:28.000 --> 00:13:30.000 時間やエネルギーを 00:13:30.000 --> 00:13:32.000 愛する人とともに使っていますか? 00:13:32.000 --> 00:13:34.000 これからもそうして下さい 00:13:34.000 --> 00:13:36.000 2番目は活動的であること 00:13:36.000 --> 00:13:39.000 悪い雰囲気から抜け出す最速の方法です 00:13:39.000 --> 00:13:42.000 外に出て 散歩をし ラジオをつけて 踊るのです 00:13:42.000 --> 00:13:45.000 活動的であるとポジティブな気分につながります 00:13:45.000 --> 00:13:48.000 3番目は注意を払うことです 00:13:48.000 --> 00:13:51.000 世界で起きていることや季節の移り変わり 00:13:51.000 --> 00:13:54.000 周りの人々などをどれほど気にかけていますか? 00:13:54.000 --> 00:13:57.000 自らの中で泡立ち現れようとしているものに気づいていますか? 00:13:57.000 --> 00:13:59.000 いくつもの証拠から考えて 00:13:59.000 --> 00:14:01.000 注意深さや認知行動療法は 00:14:01.000 --> 00:14:04.000 幸福と強く結びついています 00:14:04.000 --> 00:14:06.000 4番目は学び続けることです 00:14:06.000 --> 00:14:08.000 続けるというのが重要です 00:14:08.000 --> 00:14:10.000 一生を通して学び続けるのです 00:14:10.000 --> 00:14:13.000 好奇心を持ち学び続ける高齢者は 00:14:13.000 --> 00:14:16.000 人生の幕引きをはじめた人よりもずっと健康です 00:14:16.000 --> 00:14:18.000 正規の学習である必要はありません 00:14:18.000 --> 00:14:20.000 知識ベースではなく好奇心によるものです 00:14:20.000 --> 00:14:23.000 新しい料理を覚えるということでもいいし 00:14:23.000 --> 00:14:25.000 子どもの頃できなかった楽器に取り組んでもいいのです 00:14:25.000 --> 00:14:27.000 学び続けてください 00:14:27.000 --> 00:14:29.000 そして最後の一つは 00:14:29.000 --> 00:14:31.000 最も非経済的な行動ですが 00:14:31.000 --> 00:14:33.000 与えることです 00:14:33.000 --> 00:14:35.000 寛大さや利他主義 00:14:35.000 --> 00:14:37.000 そして同情など これらは全て 00:14:37.000 --> 00:14:39.000 脳内の報償のメカニズムと 00:14:39.000 --> 00:14:41.000 深く結びついています 00:14:41.000 --> 00:14:43.000 与えると良い気分になります 00:14:43.000 --> 00:14:45.000 2つのグループに100ドルずつあげるという 00:14:45.000 --> 00:14:48.000 実験があります 00:14:48.000 --> 00:14:51.000 片方には自分たちのために 00:14:51.000 --> 00:14:53.000 もう一方には他人のために使うよう言うのです 00:14:53.000 --> 00:14:55.000 その日の終わりに彼らの幸福度を測ると 00:14:55.000 --> 00:14:57.000 他人のために使った方が自らのために使ったよりも 00:14:57.000 --> 00:15:00.000 ずっと幸せを感じています NOTE Paragraph 00:15:00.000 --> 00:15:02.000 この便利なカードに記した 00:15:02.000 --> 00:15:05.000 5つの方法は 00:15:05.000 --> 00:15:08.000 地球を犠牲にすることはありません 00:15:08.000 --> 00:15:10.000 炭素も含んでいないし 00:15:10.000 --> 00:15:13.000 満足を得るために大量の物質を必要をすることもありません 00:15:14.000 --> 00:15:16.000 地球を犠牲にすることなく 00:15:16.000 --> 00:15:18.000 幸せになることは可能なのです 00:15:18.000 --> 00:15:20.000 マーティン ルーサー キングは 00:15:20.000 --> 00:15:22.000 死の間際に 00:15:22.000 --> 00:15:24.000 素晴らしい演説をしました 00:15:24.000 --> 00:15:27.000 「目の前には困難や 00:15:27.000 --> 00:15:29.000 問題が待ち受けているが 00:15:29.000 --> 00:15:31.000 私は何も恐れないし気にもしない 00:15:31.000 --> 00:15:34.000 私は山の頂上に立ち 00:15:34.000 --> 00:15:36.000 約束の地を見たのだから」 00:15:36.000 --> 00:15:38.000 彼は牧師でしたが 00:15:38.000 --> 00:15:40.000 環境運動や 00:15:40.000 --> 00:15:43.000 ビジネス社会 そして政府も 00:15:43.000 --> 00:15:46.000 山の頂上に行き 00:15:46.000 --> 00:15:48.000 遠くを眺め 00:15:48.000 --> 00:15:50.000 約束の地を 00:15:50.000 --> 00:15:52.000 見る必要があります 00:15:52.000 --> 00:15:54.000 そして皆が望む世界についての 00:15:54.000 --> 00:15:57.000 構想を抱かねばなりません 00:15:57.000 --> 00:15:59.000 そしてそのために 00:15:59.000 --> 00:16:01.000 大いなる変革を生み出し 00:16:01.000 --> 00:16:04.000 良い方向に切り開くのです NOTE Paragraph 00:16:04.000 --> 00:16:07.000 人間は幸せを求める生き物です 00:16:07.000 --> 00:16:09.000 5つの方法で幸せを切り開いて下さい 00:16:09.000 --> 00:16:11.000 そのためには 00:16:11.000 --> 00:16:13.000 人々を結びつけ方向を指し示す 00:16:13.000 --> 00:16:15.000 地球幸福度指数のような道標が必要です 00:16:15.000 --> 00:16:17.000 そうすれば 00:16:17.000 --> 00:16:19.000 皆が望む 00:16:19.000 --> 00:16:22.000 幸せが地球を破壊しない世界を作れるはずです NOTE Paragraph 00:16:22.000 --> 00:16:28.000 (拍手)