WEBVTT 00:00:11.375 --> 00:00:13.872 こんにちは マリアム・エレサーです 00:00:13.872 --> 00:00:16.738 アマナ・アカデミースクールの 四年生です 00:00:16.738 --> 00:00:19.724 初めてのTEDトークです 00:00:19.724 --> 00:00:24.983 この世界の人々をどうやって一つにするか という私の考えをお話しします 00:00:24.983 --> 00:00:29.198 そうすれば 皆が 平和に暮らせるし 違いを巡る争いを止められるし 00:00:29.198 --> 00:00:32.591 もっと共通点に焦点を当てられます 00:00:33.001 --> 00:00:36.811 放課後に公園に行き 00:00:36.812 --> 00:00:39.573 誰も遊ぶ人がいなかった日に すべてが始まりました 00:00:39.573 --> 00:00:41.612 そこに 女の子がやって来ました 00:00:41.612 --> 00:00:43.675 とても静かで 内気な子でした 00:00:43.675 --> 00:00:45.623 母は彼女を見て こう言いました 00:00:45.623 --> 00:00:47.803 「あの子のところに行って おしゃべりしたら? 00:00:47.803 --> 00:00:49.473 そうしたら 一緒に遊べるでしょ」 00:00:49.473 --> 00:00:51.381 とてもいい考えだと思いました 00:00:51.671 --> 00:00:55.881 その女の子のところへ行って 私と遊んでくれるかを尋ねると 00:00:55.883 --> 00:00:58.639 目を大きく開いて 私を見つめました 00:00:59.121 --> 00:01:03.775 その子は突然 混乱したようで 私が 宇宙人かのようにじっと見つめました 00:01:03.775 --> 00:01:05.823 私も その子を じっと見つめました 00:01:06.706 --> 00:01:11.186 その子は外国語のアクセントでこう言いました 「どうしてそんな服を着ているの? 00:01:11.186 --> 00:01:13.072 変に見えるわ」 00:01:13.072 --> 00:01:17.155 何を着ているかで判断されて 悲しくなりました 00:01:17.163 --> 00:01:21.124 そこで その子にこう言いました 「どうしてそんな変な話し方するの?」 00:01:21.124 --> 00:01:23.454 その子の言ったことに 仕返しするためです 00:01:23.888 --> 00:01:27.469 その子は私の言葉に 困った様子でした 00:01:27.477 --> 00:01:29.698 その子を悲しませたかった 訳ではありません 00:01:30.010 --> 00:01:33.494 たぶん そんな風に 仕返しするべきではなかったので 00:01:33.594 --> 00:01:34.984 良いアイデアを思いつきました 00:01:35.644 --> 00:01:36.742 その子に言いました 00:01:36.742 --> 00:01:41.305 「私が この格好をしている訳と 自分のことを少しだけ話すから 00:01:41.327 --> 00:01:44.927 あなたも話し方が違う訳と 00:01:44.927 --> 00:01:47.858 自分のことを少しだけ話して 00:01:47.858 --> 00:01:50.216 たぶん お互いのことを 理解したら 00:01:50.235 --> 00:01:53.188 私たち 敵じゃなくて 友達になれるわ 00:01:53.188 --> 00:01:56.367 そしたら 一緒に楽しく遊べるわ」 00:01:57.086 --> 00:02:01.635 ヘッドカバーとロングスカートの着用は 私たちの宗教で 00:02:01.635 --> 00:02:04.575 女の子の適切な格好だ とされていること 00:02:04.575 --> 00:02:06.275 そして私はイスラム教徒の 子どもであることを説明しました 00:02:06.862 --> 00:02:08.650 その子はまだ 困惑しているようでした 00:02:08.650 --> 00:02:11.540 そして 「イスラム教徒の 子どもってなあに?」と言いました 00:02:11.548 --> 00:02:13.908 すぐに 素晴らしいアイデアが 思い浮かびました 00:02:13.931 --> 00:02:16.701 他の人に私自身のことを 説明する必要がある時に 00:02:16.701 --> 00:02:19.903 いつも引用している詩を 思い出したのです 00:02:20.133 --> 00:02:25.084 五歳の頃 『イスラム教の子』という 大好きな本に書かれた詩を読んで 00:02:25.084 --> 00:02:29.877 こういう状況になったら使おうと 決めていたので 役に立つことになりました 00:02:29.887 --> 00:02:33.531 その子の前に立って 言いました 00:02:33.531 --> 00:02:39.061 「これを聴いてちょうだい できれば その後 友だちになってくれると嬉しいな」 00:02:40.532 --> 00:02:44.794 イスラム教の子とは どんな子か 知りたいと思っている皆さんも 00:02:44.804 --> 00:02:47.725 この詩をお聴きください 00:02:49.517 --> 00:02:56.030 「イスラム教の子よ 平和の子よ はるかかなたの岸からやって来た戦の子どもよ 00:02:56.714 --> 00:02:58.835 あなたの黒い瞳には 何が見えるの? 00:03:03.405 --> 00:03:07.705 私の瞳は黒いだけじゃなくて 時には 空のようなブルーや 00:03:07.705 --> 00:03:12.032 熱帯の海のようなグリーンや ヤシの木の幹のような茶色になるし 00:03:12.032 --> 00:03:14.442 その中間のどんな色合いにもなるの 00:03:14.947 --> 00:03:19.757 私の肌は糖蜜のように黒くもなるし ほのかなバラのピンク色にもなるし 00:03:19.761 --> 00:03:24.256 作りたての蜂蜜のように黄金色にもなるし 銅貨のように暗い銅色にもなるし 00:03:24.256 --> 00:03:26.524 その中間のどんな色合いにもなるの 00:03:27.386 --> 00:03:31.068 富める中の最も富める者であるし 貧しい中の最も貧しい者である 00:03:31.279 --> 00:03:35.999 甘やかされて 退屈した この上なく名高い将軍の子どもにもなれば 00:03:35.999 --> 00:03:38.831 戦争で孤児になった 兵士の子どもにもなる 00:03:38.831 --> 00:03:41.303 その中間のどの階級にもなるの 00:03:42.420 --> 00:03:46.493 たくさんの国からやって来て たくさんの言語を話すけれども 00:03:46.493 --> 00:03:48.634 共通の信仰をもっている つまり 00:03:48.634 --> 00:03:53.557 ノアとキリストとアブラハムと ムハンマドとモーゼを信じている 00:03:53.561 --> 00:03:55.392 その者たちを送り出した 神を信じている 00:03:55.392 --> 00:03:57.682 中間にいるあらゆる使者を 信じている 00:03:58.836 --> 00:04:01.286 それから イスラム教の子よ 平和の子よ 00:04:01.299 --> 00:04:03.809 あなたのキラキラ光る目には 何が見えるの? 00:04:03.812 --> 00:04:09.273 私には 私たちが 人類という パズルの1ピースのように見える 00:04:09.273 --> 00:04:13.167 あなたを理解する努力をしよう あなたが私を理解しようとするなら」 00:04:14.877 --> 00:04:18.912 私の話に戻ると その子はどうしたと思いますか? 00:04:18.912 --> 00:04:23.071 それまでで最高の笑顔を向けて 拍手してくれて こう言いました 00:04:23.071 --> 00:04:24.892 「ぜひ あなたと 友だちになりたいわ」 00:04:25.002 --> 00:04:26.844 ビックリしませんか? 00:04:26.844 --> 00:04:31.434 心がこもった 知恵に満ちた わずかな言葉が 00:04:31.447 --> 00:04:33.667 状況をすっかり変えてしまうんです 00:04:33.667 --> 00:04:38.025 「じゃあ あなたのことを話す番よ 00:04:38.030 --> 00:04:41.882 あなたが理解してくれたように 私もあなたのことを理解しないとね」 00:04:41.882 --> 00:04:44.152 その子は話し始めました 00:04:44.852 --> 00:04:48.845 「よりよい人生のチャンスを求めて メキシコから来たの 00:04:48.845 --> 00:04:50.792 お父さんは農夫なの 00:04:50.792 --> 00:04:56.807 家族を支えるために 転々と場所を変えて 新しい仕事を探しているわ 00:04:57.017 --> 00:04:59.237 先月この地区に引っ越して来たの 00:04:59.237 --> 00:05:02.206 まだ 新しい学校に 馴染もうとしているところ 00:05:02.206 --> 00:05:06.408 そんな急に 外国訛りを直すのは 本当にとても大変なことなのよ 00:05:06.848 --> 00:05:09.597 話すことより 聞き取るほうが得意 00:05:09.597 --> 00:05:13.082 それに 話す練習をする友だちも あまりいないんだもの」 00:05:13.082 --> 00:05:16.477 「たぶん 私たちが友だちになったら 私のこと手伝って」 00:05:17.967 --> 00:05:23.220 私は悲しくなって その子の話し方についてコメントした時の 00:05:23.220 --> 00:05:25.913 自分の「無知」を 許してもらうよう頼みました 00:05:25.913 --> 00:05:28.753 その子にこう言いました 「ぜひ あなたと友だちになりたいわ 00:05:28.753 --> 00:05:30.343 今から遊びましょう」 00:05:30.343 --> 00:05:34.704 その子と遊んで とても楽しくて そして 新しい友だちができたのです 00:05:37.579 --> 00:05:43.535 話を聞いて下さっている皆さん これが分かっていだけるといいのですが 00:05:43.895 --> 00:05:47.245 私たちは皆 「知」をもって「無知」と 戦い始めなければなりません 00:05:47.249 --> 00:05:51.252 お互いのあら探しを止めて 違いを克服しましょう 00:05:51.252 --> 00:05:56.519 みんなが よい本や素敵な引用を渡したり 00:05:56.534 --> 00:06:00.264 美しいスピーチを贈ったり 感激するような物語を書いたら 00:06:00.267 --> 00:06:04.849 うまくいけば 私の世代は もっと平和な世界を生きられます 00:06:06.185 --> 00:06:09.815 私たちは皆 異なる 文化や背景を抱えています 00:06:10.145 --> 00:06:14.710 どんな格好をしているかによって 人の見方が変わるなんて あってはいけません 00:06:14.716 --> 00:06:20.041 そうではなく 私たちは 行動と人柄によって判断されるべきです 00:06:20.041 --> 00:06:22.134 ご静聴ありがとうございます 00:06:22.134 --> 00:06:23.964 (拍手)