奇跡はどこにでもある。暗闇にも、静寂にも..
奇跡はどこにでもある。暗闇にも、静寂にも..
Helen Keller
未来はどうなるのだろうか？
宇宙はどのように終わるのだろうか？
真実を知ることは無いかもしれない
しかし科学は未来の驚くべき行く末を描き始めた
時間の終わりまでの旅にでてみよう
この旅の速度は5秒毎に指数関数的に増加する
新たな証拠が得られるごとに
未来像は間違いなく進化する、しかし一つ確かなのは
私たちの宇宙は始まったばかりだという事
完新世は終わり、現在、そして今後数年間の私たちの行動は次の数千年に大きく影響するだろう
近代の人類が知りえた唯一の環境は変化しつつある、それも急速に
この惑星に変わらぬものはない すべては変わる
地球は先の見えない崖を再び跳ぼうとしている。結果はだれにもわからない
2877年 地磁気反転
この地球は常に跳躍している。
3,500年 ヘール・ボップ彗星戻る
5,000年 劇的海面上昇
5,000年 劇的海面上昇
万物は流転し、とどまるものは無い！
6,900年 直径30mの小惑星衝突
10,000年 アンタレス 超新星爆発
14,300年 サハラ砂漠、熱帯となる
22,490年 星座がさまよいはじめる
39,000年 ボイジャー1号近隣恒星を通過
63,000年 間氷期終結
9万年 スーパー火山噴火
30万年 ハワイに新たな島誕生
45万年 新たな島々の連鎖
90万年 アポロ計画の足跡が消える。
150万年 ベテルギウス 超新星となる。
260万年 石碑浸食
830万年 致命的ガンマ線バースト
1200万年 火星の月が砕け環になる
2500万年 土星の環消失
4000万年 南極融解
6800万年 大規模な小惑星地球衝突
1億5000年 新たな超大陸誕生
4億年 太陽光度増加
5.5億年 光合成が出来なくなる
4億年 太陽光度増加
5.5億年 光合成が出来なくなる
太陽を輝かす燃料が底をつき始めるが、太陽はそのまま静かに消滅することはない
8億年 すべての惑星の寿命が尽きる
11億年 大洋蒸発
コア崩壊で生じる膨大な熱で太陽外周は膨張
コア崩壊が発する膨大な熱で太陽外周膨張
28億年 すべての生命死滅
34億年 太陽膨張
34億年 太陽膨張
50億年 太陽 赤色巨星となる
70億年 死にゆく太陽が地球を破壊
100億年 太陽は白色矮星となる
太陽の死滅
深宇宙の極低温のなか徐々に冷えてゆく
すべての星は太陽と同じ運命をたどる
いずれある日、死ぬことになる
そして宇宙は永遠の夜に没する
一兆年 星の死が始まる
すべての星の燃料は最後には尽きる
宇宙の温度は下がり,
夜空の星は1つずつ姿を消す
新たな星がつくられることは無い
かくして宇宙は終わる。ビッグバンのような爆発ではなく、線香花火のように..
35 兆年 最後の赤色矮星死滅
炎となって燃え尽きるのではなく、
氷の世界に消えてゆくのだ
135 兆年 退化の時代
最後の恒星の死とともに、星空の時代は終わる
私たちの世界は星の骸が散らばった宇宙の墓場となる
我らが太陽は高温、高密度に縮退した星の死骸、
白色矮星となる
その燃料が尽きる間際,
火が消えた白色矮星の残熱が放つかすかな輝き
今の地球の位置から眺めると、
晴れた夜の満月ほどの明るさしかない
死んだ星々とブラックホールが点在する暗い虚空の闇に唯一光るのは
白色矮星の放つほのかな光のみ
廃墟と化した宇宙。しかし星の死骸、ゾンビたち、これがさらなる未来へと導く
時が経つと死んだ星や惑星は重力の作用で銀河から冷たい虚空へと押しやられる
偶然が重なると、褐色矮星が衝突し新たな星を生み出すこともあるだろう
中性子星衝突は漆黒の闇を超新星爆発の閃光で貫く
中性子星衝突
6^21年(60垓年)
白色矮星は生物が命をつなぐ避難所となる
しかし白色矮星もしだいに力を失い、死ぬ。
しかし白色矮星もしだいに力を失い、死ぬ。
1𥝱年: 星は黒色矮星となる
こうして残った星々の最後の姿は黒色矮星。
2^24年(2𥝱年)
白色矮星はすっかり冷たくなり、もはや熱や光をほとんど放出しない。
黒色矮星は暗く高密度な縮退物質の崩れ行く球体。
星の灰と言ってもよい。
これを構成する原子同士は強烈に圧縮されたために
黒色矮星の密度は太陽の百万倍に達する。
星がこの段階にたどり着くまでにはとてつもない時間が必要なので
現在の宇宙にはまだ存在しないと考えられる
銀河から脱出できなかったすべての物質は中心にある
超巨大ブラックホールに吸い込まれてゆく
ブラックホールが残存物質を飲み込む
12^28年(12穣年)
栄光の炎に輝く長い休眠から覚めたブラックホール
縮退の時代
この時期に生き残る異文明があるならばブラックホールの回転パワーが最後に頼るエネルギーとなる.
私たちの生命の速度は現在手に入るエネルギーで決定されている。
そこで、遠い宇宙には全く異なる速度に基づいた、意識を持つ生命体もあると想像できる。
そうならば私たちの想像も及ばぬ広い領域を理解する生命体であるかもしれない。
生命体が存在すること、
たとえ10兆年に一度の出来事であるとしても
何の不思議もない。
たとえ我々人類が絶滅したとしても、
遠い未来のどこかで
宇宙に変動が起き、再び知的生命体が
一瞬だけでも、存在できるかもしれない。
知性体は時間の大海で孤島のように
隔絶されているのかもしれない。
宇宙時間の膨張
9^33年(90溝年)
宇宙の膨張速度が加速し、ついには光速を超えて
広がり始める
この時点で、遠隔の銀河や星の後退速度はあまりに速く、観測不能となる
宇宙の神秘は永遠の扉の向こうに秘蔵される
陽子崩壊
最新科学の予測によれば原子自体も崩壊し宇宙の中に何の物質も残さず消える
私たちの世界を構築する原子の基本要素の一つ
陽子
これすら自然に崩壊してしまう
ブラックホールの引力を逃れたどのような物質も
ついには陽子崩壊によって消滅する
陽子崩壊は未解明なので、未来旅行のこれからの章は新たな発見次第で全く別の内容となりうる
黒色矮星内部の物質、宇宙最後の物質は
最終的には消滅し、輻射となって虚空へ消え
後には全く何も残らない
黒色矮星が消えると、宇宙にはただ一個の原子さえ残らない
かつて物質で溢れていた宇宙に残るのは光の粒子と
ブラックホールのみ
ブラックホールの時代始まる
10^42年(100正年)
生命が寄りすがる惑星、恒星、星系は無い
この段階でさえ宇宙はやっと時を刻みだしたばかり
人間の時間スケールでは子宮から頭が見えた頃
20^43年(2000正年)
熱も光もない空虚、宇宙はその生涯のほとんどをここで過ごす
灼熱の誕生と極寒の死、そのはざまに生命が輝く安全な避難所を宇宙はほんの一瞬だけ与える
突き進む宇宙の時間の青春期に明るい台風の目が現れ
生命はここで可能となる
しかし、それは瞬く間に過ぎ去る
誕生から最後のブラックホール消滅までの宇宙の生涯のほんの一部分でだけ
生命が可能となるが、その期間の割合は
10億分の1を9回乗じ、さらにそれの1000分の1パーセントにすぎない
ブラックホールが宇宙構造の基本単位となる
銀河系の姿。中心は超大質量ブラックホールに占められ、周囲に小さいブラックホールが軌道周回する。
ブラックホールに満たされたゾンビ銀河の
進化は終わらない
彼らは互いに食いあい巨大化し、超大質量ブラックホールに出会い飲み込まれ、それはさらに巨大化するだろう
宇宙はまだ刺激的でダイナミックな場所だ
これは数千年、数百万年程度ではなく数兆年規模で起きる物語
この遥か遠い時代には、ブラックホール合体が
宇宙の主要な出来事となる
私たちの太陽の数兆倍もの質量に達するものもあらわれるだろう
これらが合体する際に発せられる重力波は全宇宙にまで響き渡る
ブラックホールは太鼓の木槌のように
時空空間を強打し
非常に特徴的な調べを奏でる
これまで長い間連れ添ってきた2つのブラックホールを想像してみよう
彼らの生涯の終り頃、互いを回転する速度はほんの一瞬で数千キロ移動するまでに達する
このような回転の軌跡は空間の雷鳴を引き起こす、実際に時空の波動となる
宇宙を強打するブラックホールが放つ波動は空間の縮小、拡大を引き起こす
これが重力波で、文字通り宇宙に響き渡る音である
ブラックホール同士の回転がやがて終わり静かに融合、停止するまで、この波動は光の速度で伝わってゆく
もしあなたが近くにいたとしたら
空間の縮小、拡大により耳が共鳴し
実際にその音が聞こえるだろう
非常に重いブラックホールに小さなブラックホールが落ちるのを想像してみよう
今聞いているのは小さなブラックホールが接近するごとに空間を叩く音です
落下するにつれ速く音は大きくなる
科学者たちはかつてブラックホールは不滅と考えていたが,
いずれは死ぬだろう
これは想像を絶するほど先の未来
何千兆年先に起こりうることで
そのような先の未来ではブラックホールさえも
消滅し始める
量子力学によると、空間は仮想粒子に満たされている
それと常に対生成している反粒子で
別れ、また一緒になり、そして互いを消滅させている。
ブラックホールが存在する環境では
一対の仮想粒子の片方がブラックホールに落ちることがある
対消滅に必要なパートナーを置き去りにして
見捨てられた粒子はブラックホールが発する
放射線としてあらわれる
それゆえ、ブラックホールは不死ではない
巨大爆発で完全に消滅するまで、消失速度はますます増加する
量子力学は粒子と放射線がブラックホール の 究極の牢獄から脱出することを認めている
宇宙最後の大規模構造,ブラックホール消失が始まる
消失する度に暗黒世界を光が照らす
ブラックホールは徐々に消えてゆくが、我々が未だ知らない未知の力による宇宙の膨張は止まらない
この先は人類知識の未踏地帯
探求と発見の先陣争いの場
哲学者や詩人たちは尋ねた
「世界は炎で終わるのか、それとも氷か？」
今,ひとつの答えを出すことができる
最新の検証によると、宇宙膨張は減速するどころかますます加速し制御不能になっている
それゆえ、宇宙は氷の中で死ぬと私たちは考える
今から数兆年の数兆倍先の未来に
空虚な空間それ自体がエネルギーを持つ
全ての立法センチの空間には、
物質の有無にかかわらず、
粒子、物質、放射線その他の有無にかかわらず....
エネルギーがある、空間それ自体にも
アインシュタインによれば、このエネルギーは宇宙を押しやる力を持つ
宇宙を加速させる奇妙なものは何なのか？
私達はこれを「ダークエネルギー」と呼んでいる
これが宇宙で最も優勢なもの
宇宙の物質エネルギー量のほぼ3/4が
このダークエネルギー
しかしその正体は不明だ
物質や放射線とは異なり,ダークエネルギーは宇宙が
膨張しても希薄、消滅しない
この性質が宇宙の未来に決定的な意味合いを持つ
さて、宇宙の未来はどうなるのか。
ダークエネルギーが今のように優性を保ち、斥力を行使続けるのなら
宇宙は永遠に膨張するだろう
時とともにひたすらより速くなり続ける-
暴走宇宙
宇宙エネルギーの70％は空虚な空間に存在するが、
その理由は理解されてない
一方, 将来何が起こるのかわかっている
そのエネルギーが消えないのなら、
宇宙は冷たく、暗く、空虚になるだろうと
これがあり得る未来の姿
いや、違うかもしれない。
ダークエネルギーを理解していないのだから
それが分かるまでは未来を知ることはできないし、
私たち自身の起源を知ることも出来ない
それが知りたくてこの分野を研究しているのです
ダークエネルギーの正体を知ると
未来のビジョンが劇的に変わるだろう
時間が経過とともにこのエネルギーが弱くなるのなら
宇宙は重力による崩壊 "ビッグ・クランチ"を起こす
強くなってゆくならば宇宙は
"ビッグ・リップ"で引き裂かれる
物理学者はこの宇宙以外にそれぞれ固有物理法則を持った複数の宇宙"多元宇宙"があるのではと疑い始めている
生命誕生に適した条件を持つ宇宙もあるだろうが、そうでなければその宇宙は崩壊するか引き裂かれるだろう
それとも我々の想像をはるかに超える異質な宇宙があるかもしれない
この謎を解く鍵はどこかにあって
我々に発見されることを待っている
現在予測されているのはこれまで以上に冷たく空虚になってゆく宇宙。
しかし疑問が浮上する「この終わりは新たな始まりにつながるだろうか？」と
いろいろな考えがあり、宇宙の終わりはある意味では新たな宇宙の始まりそのものだという説
エントロピーがすべてを消し去る前にこの宇宙を脱出する方法があるかもしれないと考える者もいる
仮想宇宙のシミュレートは可能で,又は充分なエネルギーがあれば別の宇宙を創り出すことも可能かもしれない
数学と方程式を駆使して導かれる答えは
このようになる
もし途方もないエネルギーを一点に閉じ込めている原子をこじ開けることが出来るとしたら
おそらく「ベービー宇宙」への戸口を
開くことが可能になる
ありとあらゆるものの死に直面した時 -
これがおそらく唯一の逃避の可能性
全く憶測の域を出ないが、ここから非常に興味深い可能性が導き出される
知的生命体が存在する宇宙があるならば,
彼らは「ベービー宇宙」と「救命艇」を創りだし、創造された宇宙を無数に増やすだろう
その多元宇宙のどこかで進化が起こるかもしれない
適者生存の可能性がある
知的な生命が存在しない宇宙は子を持つことがない
しかし、私たちが住む適度な温度と星を持つ宇宙では
新たな宇宙を創造出来る文明が生まれ、
そこからさらに繁殖することができるかもしれない
この宇宙を脱出する方法が無ければエントロピーは最後に残った超巨大ブラックホール破壊まで増大を続ける
最後のブラックホール爆発と死、
これが宇宙を照らす最後の光となる
想像もつかないほどの時を経て,
ブラックホールさえも消滅してしまい,
今,宇宙には光子だけが海となって残るが
それも宇宙の膨張で絶対零度に向かい,
それと同じ温度へと冷却される
最後の星の最後の残骸が崩壊し
ついに何もなくなると
全てがおなじ温度となり
宇宙の物語はついに終わる
時間は無意味となる
宇宙の生涯に初めて永遠と不変が訪れる
エントロピーの増加は止まる、
宇宙にはもう無秩序がなくなるから
もう何も起こらない、
そしてそのままになる、永遠に...
奇跡はどこにでもある。暗闇にも、静寂にも..そして学ぶ、どんな状況であれ、そこに満足を見出すと。
ヘレン ケラー
Amara.orgコミュニティによる字幕