WEBVTT 00:00:00.000 --> 00:00:03.000 実に13兆ドルもの富が 00:00:03.000 --> 00:00:06.000 2007年からの2年で消えてしまいました 00:00:06.000 --> 00:00:08.000 資本主義の行く末は? 00:00:08.000 --> 00:00:11.000 金融業界の行く末は? 00:00:11.000 --> 00:00:13.000 我々は政府の失敗を見て 00:00:13.000 --> 00:00:15.000 将来に不安を感じています 00:00:15.000 --> 00:00:17.000 しかし まさに 今こそが 00:00:17.000 --> 00:00:19.000 アメリカの歴史が 大きく変わる時であり 00:00:19.000 --> 00:00:21.000 消費者主導という 00:00:21.000 --> 00:00:23.000 新たな流れを産み出すための 00:00:23.000 --> 00:00:25.000 絶好の機会かもしれません NOTE Paragraph 00:00:25.000 --> 00:00:28.000 私はこれを 「グレート アンワインド」 と呼んでいます 00:00:28.000 --> 00:00:31.000 とてもシンプルな考えです 00:00:31.000 --> 00:00:33.000 消費者は 不安がるだけではなく 00:00:33.000 --> 00:00:36.000 自らが行動しよう という考えです 00:00:36.000 --> 00:00:39.000 アメリカGDPの72%を占める消費者は 00:00:39.000 --> 00:00:42.000 銀行や企業のように 00:00:42.000 --> 00:00:44.000 日常生活において レバレッジの“不”実践 00:00:44.000 --> 00:00:47.000 その縮小を始めています 00:00:47.000 --> 00:00:49.000 将来を見据えて 00:00:49.000 --> 00:00:51.000 債務やリスクを 00:00:51.000 --> 00:00:54.000 日常から 減らしているのです NOTE Paragraph 00:00:54.000 --> 00:00:56.000 しかし 強調しておきたいのは 00:00:56.000 --> 00:00:58.000 今日お話するのは 消費者が弱気だ という話ではなく 00:00:58.000 --> 00:01:00.000 主導権を握っている話だ ということです 00:01:00.000 --> 00:01:02.000 ここ1年半に起こったことを少し振り返れば 00:01:02.000 --> 00:01:05.000 おわかり頂けるでしょう 00:01:05.000 --> 00:01:07.000 おっとご安心を 経済の動向についての 00:01:07.000 --> 00:01:09.000 おなじみの入門書を 引用しましたから 00:01:09.000 --> 00:01:10.000 (笑) 00:01:10.000 --> 00:01:13.000 失業率は上昇 住宅価格と株価は下落 00:01:13.000 --> 00:01:15.000 商品市場は大荒れ NOTE Paragraph 00:01:15.000 --> 00:01:17.000 去年は石油が1バレル150ドル 00:01:17.000 --> 00:01:20.000 今年は約50~70ドル 00:01:20.000 --> 00:01:22.000 もし家計のやり繰りに悩んでいたら 00:01:22.000 --> 00:01:24.000 どう休暇の予定を立て 物を購入しますか? 00:01:24.000 --> 00:01:26.000 家計の方針はどうします? 00:01:26.000 --> 00:01:28.000 債務・自動車産業の失業者― 00:01:28.000 --> 00:01:31.000 為替・保険の問題があるのに 救済策は機能するでしょうか 00:01:31.000 --> 00:01:34.000 ブイヤベースみたいに 一緒くたにしても 00:01:34.000 --> 00:01:38.000 市民からの信頼は 一瞬しか得られません NOTE Paragraph 00:01:38.000 --> 00:01:41.000 さて 金融危機を引き起こした原因の大部分は 00:01:41.000 --> 00:01:43.000 消費者の 私たち全員の 00:01:43.000 --> 00:01:46.000 日常生活にあった事を 確認しましょう 00:01:46.000 --> 00:01:48.000 私はこれを50-20のパラドックスと呼んでいます 00:01:48.000 --> 00:01:51.000 個人の年間貯蓄率は 00:01:51.000 --> 00:01:53.000 50年もかかって 00:01:53.000 --> 00:01:56.000 ようやく 約10%に到達します 50年ですよ 00:01:56.000 --> 00:01:58.000 表の左部分 00:01:58.000 --> 00:02:01.000 WWⅡの間 貯蓄率が 非常に高い理由は 00:02:01.000 --> 00:02:04.000 金属鋲しか 買う物がなかったからです NOTE Paragraph 00:02:04.000 --> 00:02:07.000 一方 最近20年の貯蓄率ですが 00:02:07.000 --> 00:02:11.000 10%から下落し マイナスになりました 00:02:11.000 --> 00:02:16.000 これは 消費ブームが原因です 00:02:16.000 --> 00:02:20.000 私たちが買った 特大サイズの車やバカでかいもの 00:02:20.000 --> 00:02:22.000 むずむず脚症候群の薬が 00:02:22.000 --> 00:02:25.000 今 私たちが直面している危機に 00:02:25.000 --> 00:02:27.000 転落する要因だったのです 00:02:27.000 --> 00:02:30.000 約15年で レバレッジの掛けすぎにより 00:02:30.000 --> 00:02:32.000 個人の債務返済負担率は 00:02:32.000 --> 00:02:36.000 65%から135%に上昇しました 00:02:36.000 --> 00:02:39.000 消費者は 無理な借金をしていたのです 00:02:39.000 --> 00:02:42.000 銀行も 政府同様 素晴らしかった ただし悪い意味で NOTE Paragraph 00:02:42.000 --> 00:02:44.000 預託機関 借入額の表では 00:02:44.000 --> 00:02:48.000 1919年から2009年の レバレッジに関する 00:02:48.000 --> 00:02:51.000 驚くべき現状を 目の当たりに出来ます 00:02:51.000 --> 00:02:53.000 我々は家計のため 00:02:53.000 --> 00:02:55.000 最終的に 子供達の未来を 00:02:55.000 --> 00:02:58.000 てこに利用しているのです NOTE Paragraph 00:02:58.000 --> 00:03:01.000 救済策を視覚化しましょう 00:03:01.000 --> 00:03:04.000 36万ドル分の紙幣を積み重ねると 00:03:04.000 --> 00:03:06.000 その高さは 00:03:06.000 --> 00:03:09.000 163cmの 低めの男性ぐらいになります 00:03:09.000 --> 00:03:12.000 ですが 救済のため システムにつぎ込んだ 00:03:12.000 --> 00:03:14.000 初めの3150億円を 00:03:14.000 --> 00:03:16.000 積み重ねると 右下のように 00:03:16.000 --> 00:03:18.000 あり得ない高さになるとわかるでしょう 00:03:18.000 --> 00:03:21.000 あっちに1兆ドル投入 00:03:21.000 --> 00:03:23.000 こっちも1兆と 00:03:23.000 --> 00:03:25.000 軽く話していますが 00:03:25.000 --> 00:03:29.000 1兆秒は 3万2千年にもなるんですよ 00:03:29.000 --> 00:03:32.000 我々は そんな額の長期レバレッジを積んでいるのです NOTE Paragraph 00:03:32.000 --> 00:03:35.000 しかし 消費者は 00:03:35.000 --> 00:03:37.000 責任を取るようになってきています 00:03:37.000 --> 00:03:40.000 危機の始まり以来 00:03:40.000 --> 00:03:42.000 貯蓄率は 00:03:42.000 --> 00:03:44.000 10%に戻そう という働きかけのおかげで 00:03:44.000 --> 00:03:46.000 11か月連続で 上昇しています 00:03:46.000 --> 00:03:48.000 また 第4半期では 00:03:48.000 --> 00:03:52.000 消費は一気に3.7%近く落ち 00:03:52.000 --> 00:03:55.000 ここ62年中で最低値を示しました NOTE Paragraph 00:03:55.000 --> 00:03:57.000 Visa社が発表した 00:03:57.000 --> 00:03:59.000 クレジットカードより デビットカード払いが多い事実は 00:03:59.000 --> 00:04:02.000 人々が 所持金で支払うようになった事を 示唆します 00:04:02.000 --> 00:04:04.000 そして 貯蓄と投資にも 00:04:04.000 --> 00:04:06.000 用心深くなりました 00:04:06.000 --> 00:04:08.000 しかし これだけでは終わりません 00:04:08.000 --> 00:04:11.000 今は 激動の時でもあるのですから 00:04:11.000 --> 00:04:13.000 さて 消費者が この1年半 00:04:13.000 --> 00:04:15.000 とても信じられない事をしたおかげで 00:04:15.000 --> 00:04:18.000 我々は 危機を乗り越えられました 00:04:18.000 --> 00:04:20.000 アメリカ人のうち80%は 00:04:20.000 --> 00:04:22.000 WWⅡ後に産まれた事を考慮すれば 00:04:22.000 --> 00:04:24.000 今の不況は 自分たちのせいと言えます NOTE Paragraph 00:04:24.000 --> 00:04:27.000 その結果 おかしな事が起きています 00:04:27.000 --> 00:04:29.000 ここでは 歯科医や 00:04:29.000 --> 00:04:33.000 精管カット 銃 サメの例を使ってみましょう 00:04:33.000 --> 00:04:35.000 (笑) 00:04:35.000 --> 00:04:37.000 歯科医によると 00:04:37.000 --> 00:04:39.000 ストレスがある人がする歯ぎしりが 00:04:39.000 --> 00:04:41.000 増加しているために 00:04:41.000 --> 00:04:44.000 奥歯の詰め物を 変えざるを得ない人が 増えているそうです 00:04:44.000 --> 00:04:46.000 FBIいわく 銃の販売では 00:04:46.000 --> 00:04:51.000 身元調査が 1月以降 25%増えました 00:04:51.000 --> 00:04:53.000 精管カットは 48%増えているとの報告が 00:04:53.000 --> 00:04:55.000 コーネル大学から出ています 00:04:55.000 --> 00:04:58.000 最後にとても良い話を 00:04:58.000 --> 00:05:00.000 精管カットと 関係ないと良いのですが― 00:05:00.000 --> 00:05:03.000 サメの襲来が 2003年以降で最小回数 00:05:03.000 --> 00:05:07.000 なぜだか わかりますか? 00:05:07.000 --> 00:05:10.000 海岸に人がいないからです 何にでも良い点がありますね NOTE Paragraph 00:05:10.000 --> 00:05:12.000 しかし真面目な話をすると 00:05:12.000 --> 00:05:15.000 消費者は弱腰でない と強調する理由は 00:05:15.000 --> 00:05:17.000 今を絶好の機会と見て 00:05:17.000 --> 00:05:20.000 不況からの脱出を 先導してくれる 00:05:20.000 --> 00:05:22.000 消費者がいるからです 00:05:22.000 --> 00:05:25.000 つまり 軽薄な消費から 00:05:25.000 --> 00:05:28.000 賢明な消費が できるようになっている という事です 00:05:28.000 --> 00:05:31.000 ここ30年を考えてみましょう 00:05:31.000 --> 00:05:35.000 この10年 消費者は 社会的な検索ツールによって 00:05:35.000 --> 00:05:39.000 90年代の販売戦略から 逃れましたが 00:05:39.000 --> 00:05:42.000 欲求の識別能力だけは 進歩が遅れたままでした 00:05:42.000 --> 00:05:44.000 消費者が 需要を制限すれば 00:05:44.000 --> 00:05:47.000 消費の価値観を 変えられます 00:05:47.000 --> 00:05:49.000 資本主義や 企業がする活動を 00:05:49.000 --> 00:05:51.000 「量」から「質」重視に 変えられます NOTE Paragraph 00:05:51.000 --> 00:05:54.000 この事を 説明していきましょう 00:05:54.000 --> 00:05:56.000 Young&Rubicam社のデータベースである 00:05:56.000 --> 00:05:59.000 VMLブランド資産測定ツールを使用します 00:05:59.000 --> 00:06:01.000 危機の際 消費者市場では 00:06:01.000 --> 00:06:04.000 何が起きていたのでしょうか 00:06:04.000 --> 00:06:06.000 とても興味深い事が起きていたのです 00:06:06.000 --> 00:06:09.000 4つの価値観の変化の結果 00:06:09.000 --> 00:06:11.000 消費者は 態度を改め 00:06:11.000 --> 00:06:13.000 企業は 新たなマネジメント原則を採用しました NOTE Paragraph 00:06:13.000 --> 00:06:15.000 一つ目の 文化的な価値観の変化は 00:06:15.000 --> 00:06:17.000 流動的な生活の 傾向です 00:06:17.000 --> 00:06:20.000 アメリカ人は 成功を 物を持つ事でなく 00:06:20.000 --> 00:06:23.000 流動性がある事と 定義するようになりました 00:06:23.000 --> 00:06:25.000 余分な所持品が減るほど 00:06:25.000 --> 00:06:28.000 機敏になれるからです 00:06:28.000 --> 00:06:30.000 結果 消費は衰退していきます 00:06:30.000 --> 00:06:33.000 つまらない物に お金を費やすことが 00:06:33.000 --> 00:06:37.000 時代遅れに見えるようになるからです 00:06:37.000 --> 00:06:39.000 マネジメント原則は お金なのです NOTE Paragraph 00:06:39.000 --> 00:06:41.000 さて この価値に基づく 00:06:41.000 --> 00:06:44.000 消費の衰退例を 見てみましょう 00:06:44.000 --> 00:06:46.000 まず ラッパーのP.ディディの 00:06:46.000 --> 00:06:48.000 ギラギラな宝石は減らすという誓い 00:06:48.000 --> 00:06:49.000 (笑) 00:06:49.000 --> 00:06:51.000 いやいや これは 高級ブランド店が並ぶ 00:06:51.000 --> 00:06:53.000 マディソン通りでも起きている事です 00:06:53.000 --> 00:06:56.000 消費者は 買った高級ブランド品を 00:06:56.000 --> 00:06:58.000 ノーブランドの紙袋で隠して 00:06:58.000 --> 00:07:00.000 店から出て行くのですから 00:07:00.000 --> 00:07:03.000 高級品や 土地のようなものですら 00:07:03.000 --> 00:07:06.000 値切りが 流行しています 00:07:06.000 --> 00:07:08.000 エゴや 狡賢さを 減らす例も 00:07:08.000 --> 00:07:10.000 見受けられます NOTE Paragraph 00:07:10.000 --> 00:07:12.000 あるヨットクラブの例です 00:07:12.000 --> 00:07:14.000 実は肉体労働派のクラブで 00:07:14.000 --> 00:07:16.000 入会する事はできるのですが 00:07:16.000 --> 00:07:18.000 停船所で働くことが 00:07:18.000 --> 00:07:20.000 メンバーの条件となっています 00:07:20.000 --> 00:07:22.000 ちょっと地味な旅も 00:07:22.000 --> 00:07:25.000 流行っていますよ 00:07:25.000 --> 00:07:28.000 ぶどう園や農園に行く アグリツアーです NOTE Paragraph 00:07:28.000 --> 00:07:31.000 お金の面でも 同じ風潮があります 00:07:31.000 --> 00:07:33.000 企業が 新たな価値観を結び合うという 00:07:33.000 --> 00:07:35.000 役割を担っている事に関する例を挙げます 00:07:35.000 --> 00:07:37.000 面白いものが いくつもありますよ 00:07:37.000 --> 00:07:39.000 Frito-Layという食品会社は 00:07:39.000 --> 00:07:41.000 消費者の流動性について 発見をしました 00:07:41.000 --> 00:07:43.000 消費者が持つお金は 00:07:43.000 --> 00:07:45.000 月末より 月初めが多いという事です 00:07:45.000 --> 00:07:47.000 そこで彼らは パッケージを 00:07:47.000 --> 00:07:49.000 月初めは大きいものに 00:07:49.000 --> 00:07:51.000 月末は小さいものに 変更しました NOTE Paragraph 00:07:51.000 --> 00:07:54.000 サンフランシスコ・ジャイアンツの 00:07:54.000 --> 00:07:57.000 試合の観戦料金も面白い例で 00:07:57.000 --> 00:07:59.000 彼らは料金を 試合毎に 決定しています 00:07:59.000 --> 00:08:02.000 ピッチャー 天気 チームの記録など 00:08:02.000 --> 00:08:04.000 様々な事を 考慮するからです 00:08:04.000 --> 00:08:07.000 Zynga社という ゲーム会社の例です 00:08:07.000 --> 00:08:09.000 ここが人気になったのは 00:08:09.000 --> 00:08:11.000 消費者が敬遠する 00:08:11.000 --> 00:08:14.000 定額支払い制度を やめたからです 00:08:14.000 --> 00:08:16.000 つまり コスト感と生活が変わり 00:08:16.000 --> 00:08:18.000 少額決済が 増加しているという事です 00:08:18.000 --> 00:08:21.000 最後に ケーブルテレビから 00:08:21.000 --> 00:08:23.000 Huluに移行している人もいます 00:08:23.000 --> 00:08:25.000 この賢い考えを 00:08:25.000 --> 00:08:28.000 マーケティング側は 理解しはじめています NOTE Paragraph 00:08:28.000 --> 00:08:30.000 二つ目の価値観の変化である 00:08:30.000 --> 00:08:33.000 倫理感とフェアプレーは 00:08:33.000 --> 00:08:36.000 共感と 尊重が 鍵です 00:08:36.000 --> 00:08:38.000 消費者の要求により 00:08:38.000 --> 00:08:40.000 企業は様々な価値を 00:08:40.000 --> 00:08:42.000 提供せざるを得ない状況です 00:08:42.000 --> 00:08:44.000 企業の文化や 市場での振る舞いは 00:08:44.000 --> 00:08:47.000 消費者の 注目の的になってきています 00:08:47.000 --> 00:08:49.000 共感と尊重の重視により 00:08:49.000 --> 00:08:51.000 不況から多くの希望が生まれました 00:08:51.000 --> 00:08:53.000 いくつか例をあげましょう NOTE Paragraph 00:08:53.000 --> 00:08:55.000 地域社会では 隣人を重視して 00:08:55.000 --> 00:08:59.000 支援をする活動が 増えてきました 00:08:59.000 --> 00:09:03.000 失業のように 最悪な事ですら 00:09:03.000 --> 00:09:05.000 我が国特有の ボランティア精神の向上という 00:09:05.000 --> 00:09:07.000 副産物を 産み出しています 00:09:07.000 --> 00:09:09.000 経済的困難から 00:09:09.000 --> 00:09:11.000 親元に 出戻らざるを得ない 00:09:11.000 --> 00:09:13.000 卒業生”ブーメラン・キッズ”に 00:09:13.000 --> 00:09:15.000 大学が 就職や 技能習得の支援や 00:09:15.000 --> 00:09:19.000 再教育をしている例もあります 00:09:19.000 --> 00:09:21.000 人格とプロ意識について 00:09:21.000 --> 00:09:25.000 1月に起きた ハドソン川の奇跡以降 00:09:25.000 --> 00:09:29.000 急に サリーという名前の赤ちゃんが 増えました 00:09:29.000 --> 00:09:30.000 (笑) NOTE Paragraph 00:09:30.000 --> 00:09:32.000 更に 企業は 00:09:32.000 --> 00:09:35.000 多彩な方法で 様々な価値を 繋ぐ事ができます 00:09:35.000 --> 00:09:37.000 Microsoft社の素晴らしい点は 00:09:37.000 --> 00:09:41.000 自社インフラを使って 20万人のアメリカ人に 00:09:41.000 --> 00:09:44.000 IT教育を 続けている事です NOTE Paragraph 00:09:44.000 --> 00:09:47.000 Gore-Tex社も 良質な例で 00:09:47.000 --> 00:09:49.000 経営者も 労働者にも 00:09:49.000 --> 00:09:51.000 説明義務がありますし 00:09:51.000 --> 00:09:55.000 上司という考えを 避けています 00:09:55.000 --> 00:09:57.000 ただ同時に 00:09:57.000 --> 00:09:59.000 役員は 支出報告書を 社内ネットワーク上で 00:09:59.000 --> 00:10:02.000 全社員が 見られるようにしているそうですが 00:10:02.000 --> 00:10:04.000 素晴らしい透明性 00:10:04.000 --> 00:10:07.000 ワインを買う時にも 熟慮が必須です NOTE Paragraph 00:10:07.000 --> 00:10:10.000 3つ目の消費主義の変化は 00:10:10.000 --> 00:10:12.000 耐久性のある生活です 00:10:12.000 --> 00:10:14.000 消費者は 消費を 短距離走ではなく 00:10:14.000 --> 00:10:16.000 長距離走だと 悟っています 00:10:16.000 --> 00:10:18.000 更に 全ての消費から 00:10:18.000 --> 00:10:21.000 価値を得ようとしています 00:10:21.000 --> 00:10:23.000 アメリカ人の 車の平均使用年数は 00:10:23.000 --> 00:10:25.000 過去にないほど 伸びており 00:10:25.000 --> 00:10:29.000 3月に 平均9.4年という 新記録がでました 00:10:29.000 --> 00:10:31.000 図書館も アメリカでは 00:10:31.000 --> 00:10:33.000 重要視されるようになりました 00:10:33.000 --> 00:10:35.000 68%のアメリカ人が 00:10:35.000 --> 00:10:37.000 図書館カードを持っている事も 00:10:37.000 --> 00:10:39.000 史上最高記録です NOTE Paragraph 00:10:39.000 --> 00:10:41.000 ここからわかる流行は 00:10:41.000 --> 00:10:43.000 知識の蓄積です 00:10:43.000 --> 00:10:45.000 生涯教育も増加しています 00:10:45.000 --> 00:10:47.000 全てを改良・鍛錬させ 00:10:47.000 --> 00:10:49.000 発展・前進させようとしています 00:10:49.000 --> 00:10:52.000 DIYも大ブームです 00:10:52.000 --> 00:10:55.000 アメリカにある家のうち30%は 00:10:55.000 --> 00:10:58.000 所有者 自らが立てたなんて 驚きませんか 00:10:58.000 --> 00:11:01.000 小屋などを含むとはいえ 30%もですよ 00:11:01.000 --> 00:11:03.000 人々は手を汚しながらも 袖をまくって 00:11:03.000 --> 00:11:05.000 技能を磨こうとしているという事です NOTE Paragraph 00:11:05.000 --> 00:11:07.000 庭での 鶏飼育の例があります 00:11:07.000 --> 00:11:10.000 量産するのではなく 00:11:10.000 --> 00:11:12.000 持続的で 自分の体にも良い飼育を 00:11:12.000 --> 00:11:16.000 原理として 育てています 00:11:16.000 --> 00:11:18.000 ニューヨークに新たに出来た High Line公園は 00:11:18.000 --> 00:11:20.000 高架貨物線の線路跡を 00:11:20.000 --> 00:11:22.000 上手に再利用することで 00:11:22.000 --> 00:11:24.000 生まれ変わった例です NOTE Paragraph 00:11:24.000 --> 00:11:26.000 企業ができる事は 00:11:26.000 --> 00:11:28.000 消費者利益の創出 00:11:28.000 --> 00:11:30.000 恒久的ブランドの構築 00:11:30.000 --> 00:11:33.000 透明性の提供 売上を超越する事です 00:11:33.000 --> 00:11:36.000 Patagonia社の例は必見です 00:11:36.000 --> 00:11:38.000 Patagonia Footprint Chroniclesとして 00:11:38.000 --> 00:11:41.000 製品が出来るまでの道のりを公表して 00:11:41.000 --> 00:11:43.000 社会的責任を喚起する姿から 00:11:43.000 --> 00:11:45.000 製品を超越する倫理観が 00:11:45.000 --> 00:11:47.000 お解り頂けるでしょう NOTE Paragraph 00:11:47.000 --> 00:11:49.000 Fidelity社も見事で 00:11:49.000 --> 00:11:52.000 顧客口座へのキャッシュバックのかわりに 00:11:52.000 --> 00:11:54.000 529もの教育に 00:11:54.000 --> 00:11:57.000 奨励金を出しています 00:11:57.000 --> 00:11:59.000 私が好きなSunRun社は 00:11:59.000 --> 00:12:02.000 消費者の共同体をつくりました 00:12:02.000 --> 00:12:05.000 家庭に設置したソーラーパネルで 00:12:05.000 --> 00:12:07.000 利用分の電気をまかないつつ 00:12:07.000 --> 00:12:09.000 余剰分を市場に売却する 00:12:09.000 --> 00:12:11.000 仕組みをつくりあげました 00:12:11.000 --> 00:12:13.000 消費者推進の協同組合ですね NOTE Paragraph 00:12:13.000 --> 00:12:16.000 4つ目は 現代で非常に重要な 00:12:16.000 --> 00:12:19.000 価値観の変化である 00:12:19.000 --> 00:12:21.000 再集団化への歩みです 00:12:21.000 --> 00:12:24.000 信頼は ばらまくものではなく 00:12:24.000 --> 00:12:26.000 共同体や 社会ネットワークを 繋ぐもの という事は 00:12:26.000 --> 00:12:28.000 ご存じの通りです 00:12:28.000 --> 00:12:30.000 拙著で述べましたが 00:12:30.000 --> 00:12:32.000 広告を信頼する消費者は15% 00:12:32.000 --> 00:12:35.000 対する72%は ブランドや企業の評判を信頼します 00:12:35.000 --> 00:12:37.000 協力的な消費主義が 00:12:37.000 --> 00:12:39.000 始まっていると言えます 00:12:39.000 --> 00:12:41.000 消費者は 欲しい物を 00:12:41.000 --> 00:12:43.000 市場外から得るため 協力しています 00:12:43.000 --> 00:12:45.000 いくつか例をあげましょう NOTE Paragraph 00:12:45.000 --> 00:12:47.000 生産者の運動は 大きなものです 00:12:47.000 --> 00:12:50.000 農作物やサービスは 00:12:50.000 --> 00:12:52.000 チーズであれワインであれ 00:12:52.000 --> 00:12:55.000 近所の生産者のおかげで 地元で手に入れられます 00:12:55.000 --> 00:12:58.000 また 地域通貨が増えると 00:12:58.000 --> 00:13:00.000 地元で信頼する仲間と事業をする人は 00:13:00.000 --> 00:13:02.000 借金が難しくなる事に 00:13:02.000 --> 00:13:04.000 気付くでしょう 00:13:04.000 --> 00:13:06.000 さて 地域通貨は 00:13:06.000 --> 00:13:08.000 他にも面白い現象を起こしています 00:13:08.000 --> 00:13:10.000 最近発表されたレポートに 00:13:10.000 --> 00:13:12.000 興味深い結果がありました 00:13:12.000 --> 00:13:14.000 近年アメリカのいくつかの地域では 00:13:14.000 --> 00:13:17.000 住民の電気使用量を公表し始めたのですが― 00:13:17.000 --> 00:13:20.000 それによって電気使用量が減少するという 00:13:20.000 --> 00:13:24.000 事象が見られたそうです NOTE Paragraph 00:13:24.000 --> 00:13:27.000 牛肉の共同購入の例です 00:13:27.000 --> 00:13:29.000 消費者が望むような管理をしている 00:13:29.000 --> 00:13:31.000 安全な 有機飼育の牧場から 00:13:31.000 --> 00:13:33.000 肉を手に入れるために 00:13:33.000 --> 00:13:37.000 消費者は 共同組合を形成しました 00:13:37.000 --> 00:13:39.000 画期的な例として 00:13:39.000 --> 00:13:42.000 カリフォルニアのキャロット・モブ運動があります 00:13:42.000 --> 00:13:44.000 今まではボイコットをしていましたよね 00:13:44.000 --> 00:13:46.000 でも 企業が食いつく 餌のニンジンは? 00:13:46.000 --> 00:13:50.000 そこで消費者は 共同して 00:13:50.000 --> 00:13:53.000 良い企業を 報償するための 基金を作ります NOTE Paragraph 00:13:53.000 --> 00:13:56.000 企業が要望に応える姿を見る私たちは 00:13:56.000 --> 00:13:59.000 さながら 共同体の御者と言えるでしょう 00:13:59.000 --> 00:14:02.000 企業と戦ったり 統制しようとするのではなく 00:14:02.000 --> 00:14:04.000 企業を組織し 牽引し 00:14:04.000 --> 00:14:06.000 意義を提供するのです 00:14:06.000 --> 00:14:08.000 印象的な例は 00:14:08.000 --> 00:14:10.000 他にもあります 00:14:10.000 --> 00:14:12.000 まずZagat社の例です 00:14:12.000 --> 00:14:14.000 Zagatサーベイの点数付けのおかげで 00:14:14.000 --> 00:14:17.000 レストランから病院まで 様々なものが 00:14:17.000 --> 00:14:19.000 淘汰され 多様化されました 00:14:19.000 --> 00:14:21.000 Zagatに対する強い信頼性は 00:14:21.000 --> 00:14:24.000 人々のネットワークが 礎ですよね 00:14:24.000 --> 00:14:26.000 これは 店を融通が利くように変える 00:14:26.000 --> 00:14:29.000 強い力の源になりました NOTE Paragraph 00:14:29.000 --> 00:14:32.000 ロサンゼルスで 移動式の飲食店を営む 00:14:32.000 --> 00:14:35.000 Kogiがどこにいるかわかりますか? 00:14:35.000 --> 00:14:37.000 ロス中を回っているので 彼らの居場所は 00:14:37.000 --> 00:14:39.000 ツイッターでしか わかりません 00:14:39.000 --> 00:14:44.000 Johnson&Johnson社の Momシリーズは 00:14:44.000 --> 00:14:46.000 ブログの驚異的な力によって 人気が出ました 00:14:46.000 --> 00:14:48.000 J&J社は 人気な母親ブロガーと接触し 00:14:48.000 --> 00:14:50.000 フォーラムを作ってあげました 00:14:50.000 --> 00:14:53.000 そこでは 母親同士がコミュニケーションをとり 00:14:53.000 --> 00:14:55.000 繋がる事が できました 00:14:55.000 --> 00:14:57.000 このフォーラムがJ&J社にとって 00:14:57.000 --> 00:15:00.000 強固な広告媒体である事は 言うまでもありません 00:15:00.000 --> 00:15:02.000 この他にも 00:15:02.000 --> 00:15:04.000 FordやZapposのCEOのように 00:15:04.000 --> 00:15:06.000 ツイッターを利用し 00:15:06.000 --> 00:15:08.000 開かれた環境を整え 00:15:08.000 --> 00:15:11.000 従業員を表舞台に出す企業でも 00:15:11.000 --> 00:15:13.000 この現象が見られます NOTE Paragraph 00:15:13.000 --> 00:15:15.000 企業が透明性を採用し始めたのは 00:15:15.000 --> 00:15:18.000 消費者の需要という 00:15:18.000 --> 00:15:21.000 強い力が根源です 00:15:21.000 --> 00:15:23.000 まとめましょう 00:15:23.000 --> 00:15:25.000 今 危機に直面している事は 00:15:25.000 --> 00:15:27.000 紛れもない事実です 00:15:27.000 --> 00:15:30.000 消費者には大きな重しです 00:15:30.000 --> 00:15:33.000 しかし同時に 今は大きな機会でもあります 00:15:33.000 --> 00:15:35.000 危機という漢字の成り立ちを見てください 00:15:35.000 --> 00:15:38.000 危地の「危」と好機の「機」です 00:15:38.000 --> 00:15:40.000 危機は機会でもあるのです 00:15:40.000 --> 00:15:42.000 今見てきた消費者の力は 00:15:42.000 --> 00:15:44.000 きっと不況の 00:15:44.000 --> 00:15:46.000 突破口になるでしょう NOTE Paragraph 00:15:46.000 --> 00:15:48.000 これらの価値が基礎の消費が 00:15:48.000 --> 00:15:51.000 資本主義を進歩させ 00:15:51.000 --> 00:15:53.000 革新を後押しすると信じています 00:15:53.000 --> 00:15:55.000 長持ちする製品や 00:15:55.000 --> 00:15:57.000 我々の価値を広める企業と 00:15:57.000 --> 00:16:00.000 出会うための機会を 00:16:00.000 --> 00:16:02.000 与えてくれると信じています 00:16:02.000 --> 00:16:04.000 データで見てきた 価値変化の 00:16:04.000 --> 00:16:06.000 源泉を振り返れば 00:16:06.000 --> 00:16:08.000 気付くはずです 00:16:08.000 --> 00:16:10.000 素晴らしいアメリカの未来が 待ち受けている事に 00:16:10.000 --> 00:16:12.000 ご静聴ありがとうございました 00:16:12.000 --> 00:16:14.000 (拍手)