WEBVTT 00:00:05.521 --> 00:00:11.043 このプログラムはスタンフォード大学が配信しています。 00:00:11.043 --> 00:00:15.207 Stanford.eduをチェックしてみて下さい。 00:00:15.207 --> 00:00:21.499 (拍手) 00:00:21.499 --> 00:00:27.254 どうも、ありがとう。 00:00:27.254 --> 00:00:30.540 世界有数の素晴らしい大学の卒業式に参加出来て、とても光栄に思います。 00:00:30.540 --> 00:00:36.003 00:00:36.003 --> 00:00:43.968 実を言うと、私は大学を卒業しませんでした。 ですから... 00:00:43.968 --> 00:00:47.769 今回が私にとって最初の卒業式ということになります。 00:00:47.769 --> 00:00:53.944 今日は、私の人生から3つの話をしたいと思います。 00:00:53.944 --> 00:00:56.639 それだけです。大したことではありません。ただの3つの話です。 00:00:56.639 --> 00:01:02.200 最初の話は「点を繋げること」についてです。 私は大学入学後6ヶ月で中退して 00:01:02.200 --> 00:01:07.083 正式に退学するまで18ヶ月ほど、大学内でうろついては授業を受けていました。 00:01:07.083 --> 00:01:12.537 何故、私は中退したのかというと... 00:01:12.537 --> 00:01:19.246 それは僕が生まれる前に遡ります。 私の実の母は若く、未婚の院生でしたので 00:01:19.246 --> 00:01:22.463 私を養子に出すことに決めました。 00:01:22.463 --> 00:01:27.041 母は、私が大卒の夫婦の元にいくべきだと、 強く感じていました。 00:01:27.041 --> 00:01:32.166 ですから、私が弁護士の元に引き取られることが 決まったのです。 00:01:32.166 --> 00:01:38.083 しかし、私が産まれたとき、その夫婦は女の子が 欲しかったのだ、と言い出しました。 00:01:38.083 --> 00:01:42.467 そこで、養子縁組にいた私の両親は真夜中に電話で 00:01:42.467 --> 00:01:47.501 「望まれぬ男の赤ちゃんを授かった。 彼を引き取ってくれるか。」と尋ねられました。 00:01:47.501 --> 00:01:50.880 私の両親は「もちろんだ。」と答えました。 00:01:50.880 --> 00:01:55.628 私の産みの母は後になって、僕の母は大学を中退したと知りました。 00:01:55.628 --> 00:01:59.074 また父に至っては、高校すら中退したということも。 00:01:59.074 --> 00:02:05.278 彼女は養子縁組の同意書にサインをすることを拒みました。 数ヶ月経って、彼女はようやく 00:02:05.278 --> 00:02:09.325 私を大学に通わせることを条件にサインをしました。 00:02:09.325 --> 00:02:13.915 それが、私の人生のスタートでした。 00:02:13.915 --> 00:02:17.256 17年後、私はきちんと大学に行きました。しかし、私はスタンフォード大と同じぐらい高い大学を選ぶことに消極的でした。 00:02:17.256 --> 00:02:25.492 そして、労働階級の両親の貯金が全て私の学費に費やされたのです。 00:02:25.492 --> 00:02:27.772 00:02:27.772 --> 00:02:33.581 6ヶ月後、私は大学に価値を見いだせませんでした。何をしたいのかも、 00:02:33.581 --> 00:02:36.942 大学がどうやって、それを解決してくれるのかも分からなかったからです。 00:02:36.942 --> 00:02:40.995 そして、私は両親が一生かかって貯めたお金を使い果たしていました。 00:02:40.995 --> 00:02:47.833 そこで、私は退学し全て上手くいくと信じることにしました。 00:02:47.833 --> 00:02:53.778 それはとても恐ろしい決断でしたが、今になってみると、私が下した素晴らしい決断の一つでした。 00:02:53.778 --> 00:02:54.756 (笑い声) 00:02:54.756 --> 00:02:59.420 退学をしたので、面白くも無い必修科目を受ける必要もありません。 00:02:59.420 --> 00:03:04.754 ですので、興味をもった授業のみを受け始めました。 00:03:04.754 --> 00:03:10.584 それは魅力的なことばかりではありませんでした。私は寮の部屋も無かったので、友人宅の床でねていました。 00:03:10.584 --> 00:03:14.663 5セントをもらう為にコーラのボトルを集めては、食べ物を買っていました。 00:03:14.663 --> 00:03:19.435 毎週日曜日、夕食の為だけに7マイルも歩いて 週に一度のハーリ・クリシャナ寺院の炊き出しに行きました。 00:03:19.435 --> 00:03:23.708 とても美味しかったんですよ。 00:03:23.708 --> 00:03:27.941 後に、私が好奇心と直感で偶然出会ったものの多くが大切なものになると分かりました。 00:03:27.941 --> 00:03:30.248 例を一つ挙げましょう。 00:03:30.248 --> 00:03:35.752 当時のリード大学は、恐らく西洋書道のクラスにおいては国内随一でした 00:03:35.752 --> 00:03:41.245 キャンパスのあちこちでは、全てのポスターやラベル、引き出しなどが 00:03:41.245 --> 00:03:45.283 美しく、手描きで手がけられていました。 00:03:45.283 --> 00:03:50.413 中退した私は通常のクラスを受ける必要も無かったので西洋書道のクラスを受けることにしました。 00:03:50.413 --> 00:03:55.873 セリフ体やサンセリ体とはどういうものなのかについて、 00:03:55.873 --> 00:04:00.645 異なる字体の間の余白の埋め方について、 00:04:00.645 --> 00:04:03.810 偉大な活版印刷が偉大たる要素について学びました。 00:04:03.810 --> 00:04:09.968 科学が捉えられない点で、それは美しく、歴史的で、うっとりするもので 00:04:09.968 --> 00:04:12.044 素晴らしいものだと気付いたんです。 00:04:12.044 --> 00:04:16.916 00:04:16.916 --> 00:04:23.364 00:04:23.364 --> 00:04:28.995 00:04:28.995 --> 00:04:33.832 00:04:33.832 --> 00:04:37.162 00:04:37.162 --> 00:04:41.704 00:04:41.704 --> 00:04:49.878 00:04:49.878 --> 00:04:54.500 00:04:54.500 --> 00:04:58.198 00:04:58.198 --> 00:05:02.441 00:05:02.441 --> 00:05:06.629 00:05:06.629 --> 00:05:12.639 00:05:12.639 --> 00:05:16.272 00:05:16.272 --> 00:05:20.909 00:05:20.909 --> 00:05:26.101 00:05:26.101 --> 00:05:31.001 00:05:31.001 --> 00:05:38.584 00:05:38.584 --> 00:05:43.109 00:05:43.109 --> 00:05:49.000 00:05:49.000 --> 00:05:53.335 00:05:53.335 --> 00:05:57.702 00:05:57.702 --> 00:06:02.607 00:06:02.607 --> 00:06:08.476 00:06:08.476 --> 00:06:14.408 00:06:14.408 --> 00:06:18.299 00:06:18.299 --> 00:06:23.361 00:06:23.361 --> 00:06:28.262 00:06:28.262 --> 00:06:33.962 00:06:33.962 --> 00:06:37.994 00:06:37.994 --> 00:06:42.751 00:06:42.751 --> 00:06:47.880 00:06:47.880 --> 00:06:53.969 00:06:53.969 --> 00:06:57.939 00:06:57.939 --> 00:07:03.832 00:07:03.832 --> 00:07:09.501 00:07:09.501 --> 00:07:16.171 00:07:16.171 --> 00:07:20.669 00:07:20.669 --> 00:07:25.917 00:07:25.917 --> 00:07:30.699 00:07:30.699 --> 00:07:35.497 00:07:35.497 --> 00:07:39.753 00:07:39.753 --> 00:07:43.921 00:07:43.921 --> 00:07:48.160 00:07:48.160 --> 00:07:49.902 00:07:49.902 --> 00:07:55.247 00:07:55.247 --> 00:08:00.971