WEBVTT 00:00:00.000 --> 00:00:05.000 46億年の歴史を 00:00:05.000 --> 00:00:07.000 18分間でお話しします 00:00:07.000 --> 00:00:10.000 1分あたり3億年です 00:00:10.000 --> 00:00:14.000 NASAが初めて撮影した火星の写真から 00:00:14.000 --> 00:00:16.000 始めましょう 00:00:16.000 --> 00:00:18.000 これはマリナー4号が1965年に 00:00:18.000 --> 00:00:21.000 飛びながら撮ったものです 00:00:21.000 --> 00:00:23.000 この写真が公開されたとき 00:00:23.000 --> 00:00:26.000 あの有名な科学ジャーナル 00:00:26.000 --> 00:00:29.000 つまりニューヨーク タイムズが社説に書きました 00:00:29.000 --> 00:00:31.000 「火星は面白くない 00:00:31.000 --> 00:00:34.000 死の世界である NASAは火星を研究するのに 00:00:34.000 --> 00:00:38.000 これ以上の時間や努力を費やすべきではない」 00:00:38.000 --> 00:00:40.000 幸運なことにワシントンのNASA本部の 00:00:40.000 --> 00:00:42.000 リーダー達はより分別のある人々でした 00:00:42.000 --> 00:00:46.000 それでこの赤い星の 00:00:46.000 --> 00:00:48.000 大規模な調査が始まったのです NOTE Paragraph 00:00:48.000 --> 00:00:52.000 あらゆる科学において鍵となる質問のひとつは 00:00:52.000 --> 00:00:54.000 「地球の外に生命はいるのか?」というものです 00:00:54.000 --> 00:00:58.000 火星は地球外で生命が最も存在していそうな 00:00:58.000 --> 00:01:00.000 場所だと私は考えています 00:01:00.000 --> 00:01:02.000 後ほど 00:01:02.000 --> 00:01:04.000 火星に生命がいるかもしれないと示唆する 00:01:04.000 --> 00:01:06.000 驚くべき調査結果をお見せします 00:01:06.000 --> 00:01:10.000 でもまずはバイキング号が撮った写真のことをお話しします 00:01:10.000 --> 00:01:14.000 これはバイキング号が1976年に撮った写真を合成したものです 00:01:14.000 --> 00:01:17.000 バイキング号はNASAのラングレー研究所で 00:01:17.000 --> 00:01:19.000 開発され 運用されました 00:01:19.000 --> 00:01:23.000 我々は1976年に2機の周回探査機と着陸機を送りました 00:01:23.000 --> 00:01:27.000 4つの宇宙探査機のうち 2機は火星を周回し 00:01:27.000 --> 00:01:29.000 2機は表面に着陸しました 00:01:29.000 --> 00:01:31.000 素晴らしい成果でした NOTE Paragraph 00:01:31.000 --> 00:01:33.000 これは地球外の惑星の表面で 00:01:33.000 --> 00:01:35.000 撮られた最初の写真です 00:01:35.000 --> 00:01:37.000 バイキングの着陸機が撮った 00:01:37.000 --> 00:01:39.000 火星の表面の写真です 00:01:39.000 --> 00:01:42.000 確かに火星は赤いのです 00:01:42.000 --> 00:01:45.000 火星は地球の半分の大きさです 00:01:45.000 --> 00:01:48.000 でも地球の三分の二は水に覆われているので 00:01:48.000 --> 00:01:51.000 火星の陸地面積は 00:01:51.000 --> 00:01:53.000 地球の陸地面積と同じぐらいあります 00:01:53.000 --> 00:01:58.000 サイズは地球の半分でも非常に大きな場所なのです 00:01:58.000 --> 00:02:01.000 我々は火星表面の 00:02:01.000 --> 00:02:03.000 地理を測量しました 00:02:03.000 --> 00:02:05.000 標高差がわかりましたし NOTE Paragraph 00:02:05.000 --> 00:02:07.000 火星について多くのことを知りました 00:02:07.000 --> 00:02:11.000 火星には太陽系で最大の火山があります 00:02:11.000 --> 00:02:13.000 オリンポス山です 00:02:13.000 --> 00:02:15.000 火星には太陽系のグランド キャニオンも 00:02:15.000 --> 00:02:18.000 あります マリネリス峡谷です 00:02:18.000 --> 00:02:20.000 ものすごく興味深い惑星です 00:02:20.000 --> 00:02:23.000 火星には太陽系で一番大きい 00:02:23.000 --> 00:02:25.000 衝突クレーターの跡 00:02:25.000 --> 00:02:27.000 ヘラス盆地もあります 00:02:27.000 --> 00:02:29.000 直径は3,200キロあります 00:02:29.000 --> 00:02:31.000 この衝突体が火星にぶつかった時に 00:02:31.000 --> 00:02:33.000 もしその場に居合わせたなら 00:02:33.000 --> 00:02:35.000 それは本当にひどい日だったことでしょう 00:02:35.000 --> 00:02:37.000 (笑) 00:02:37.000 --> 00:02:39.000 これはオリンポス山です 00:02:39.000 --> 00:02:42.000 アリゾナ州よりも大きいのです NOTE Paragraph 00:02:42.000 --> 00:02:44.000 火山は重要です 00:02:44.000 --> 00:02:47.000 大気と海を作り出します 00:02:47.000 --> 00:02:50.000 今見ているのはマリネリス峡谷 00:02:50.000 --> 00:02:52.000 太陽系で最大の峡谷です 00:02:52.000 --> 00:02:55.000 4,800キロの長さがあります アメリカの地図に 00:02:55.000 --> 00:02:57.000 重ねて見ているところです 00:02:57.000 --> 00:03:00.000 火星で最も興味深い特徴のひとつだと 00:03:00.000 --> 00:03:02.000 米国科学アカデミーは言うのですが 00:03:02.000 --> 00:03:05.000 宇宙時代の10大ミステリーのひとつは 00:03:05.000 --> 00:03:08.000 なぜ火星の一部の地域は 00:03:08.000 --> 00:03:10.000 これほど強い磁気を帯びているのかということです 00:03:10.000 --> 00:03:12.000 地殻磁気と呼んでいます 00:03:12.000 --> 00:03:15.000 火星には 現在の我々にはわからない 00:03:15.000 --> 00:03:18.000 何らかの理由で 00:03:18.000 --> 00:03:21.000 表面が非常に強い磁気を帯びている場所があります NOTE Paragraph 00:03:21.000 --> 00:03:23.000 火星に水はあるのでしょうか? 00:03:23.000 --> 00:03:26.000 いいえ 今日の火星の表面に 00:03:26.000 --> 00:03:28.000 液体の水はありません 00:03:28.000 --> 00:03:30.000 でも大昔の火星には 00:03:30.000 --> 00:03:33.000 川と勢いよく流れる水があったかもしれない 00:03:33.000 --> 00:03:35.000 ことを示唆する 00:03:35.000 --> 00:03:38.000 興味深い証拠があります 00:03:38.000 --> 00:03:40.000 今 火星は非常に乾燥しています 00:03:40.000 --> 00:03:43.000 極冠にはいくらか水があると私たちは考えています 00:03:43.000 --> 00:03:46.000 北極と南極の極冠です 00:03:46.000 --> 00:03:48.000 最近の画像です 00:03:48.000 --> 00:03:51.000 スピリット号とオポテュニティ号からのものです 00:03:51.000 --> 00:03:53.000 かつて非常に速い流水が 00:03:53.000 --> 00:03:57.000 火星の地表にあったことを示しています 00:03:57.000 --> 00:03:59.000 なぜ水は重要なのでしょう? 00:03:59.000 --> 00:04:03.000 生命が生まれるには水が必要だからです 00:04:03.000 --> 00:04:05.000 水は惑星で生命が生まれ 00:04:05.000 --> 00:04:09.000 進化する上で鍵となる物質です NOTE Paragraph 00:04:09.000 --> 00:04:11.000 南極とオリンポス山の 00:04:11.000 --> 00:04:14.000 写真です 00:04:14.000 --> 00:04:16.000 似ていますね 氷河です 00:04:16.000 --> 00:04:18.000 つまりこれは凍った水です 00:04:18.000 --> 00:04:21.000 火星にある氷の水です 00:04:21.000 --> 00:04:24.000 私のお気に入りの写真です ほんの数週間前に撮られました 00:04:24.000 --> 00:04:26.000 まだ公開はされていません 00:04:26.000 --> 00:04:29.000 ヨーロッパ宇宙事業団が撮影した 00:04:29.000 --> 00:04:31.000 マーズ エクスプレスによる火星のクレーターと 00:04:31.000 --> 00:04:33.000 クレーターの中の画像です 00:04:33.000 --> 00:04:36.000 液体の水と氷があります 00:04:36.000 --> 00:04:38.000 とても興味深い写真です NOTE Paragraph 00:04:38.000 --> 00:04:42.000 火星が生まれて間もない頃 00:04:42.000 --> 00:04:45.000 つまり46億年前 00:04:45.000 --> 00:04:49.000 火星は地球ととてもよく似ていたと私たちは考えています 00:04:49.000 --> 00:04:52.000 火星には川も湖もありました 00:04:52.000 --> 00:04:56.000 でもより重要なのは惑星規模の海があったことです 00:04:56.000 --> 00:05:00.000 海は北半球にあったと考えています 00:05:00.000 --> 00:05:02.000 この青い部分は 00:05:02.000 --> 00:05:05.000 6キロほどの窪みを示していますが 00:05:05.000 --> 00:05:08.000 ここはその昔 火星の表面で 00:05:08.000 --> 00:05:10.000 海だった場所です 00:05:10.000 --> 00:05:13.000 海を作るほど大量にあった火星の水はどこに行ったのでしょう? 00:05:13.000 --> 00:05:15.000 こういうことだと思います 00:05:15.000 --> 00:05:18.000 火星を周回する衛星オデッセイから 00:05:18.000 --> 00:05:22.000 数年前に送られてきた計測結果です 00:05:22.000 --> 00:05:24.000 火星の地表下に水があります 00:05:24.000 --> 00:05:27.000 凍結した氷として存在しています 00:05:27.000 --> 00:05:30.000 これは割合を示しています 青っぽい色なら 00:05:30.000 --> 00:05:33.000 重さにして16%だということになります 00:05:33.000 --> 00:05:35.000 重さにして内部の16%が 00:05:35.000 --> 00:05:38.000 凍った水 あるいは氷なのです 00:05:38.000 --> 00:05:41.000 地表下にはたくさんの水があるのです NOTE Paragraph 00:05:41.000 --> 00:05:45.000 火星の測量結果で 00:05:45.000 --> 00:05:48.000 一番興味深く謎めいていると私が感じるものが 00:05:48.000 --> 00:05:51.000 今年の早い時期に 00:05:51.000 --> 00:05:54.000 サイエンス誌に掲載されました 00:05:54.000 --> 00:05:58.000 今見ているのは火星の大気における 00:05:58.000 --> 00:06:02.000 メタンガス つまりCH4の存在です 00:06:02.000 --> 00:06:06.000 メタンが3つの地域にあるのが見えます 00:06:06.000 --> 00:06:08.000 なぜメタンは重要なのでしょう? 00:06:08.000 --> 00:06:10.000 地球ではほとんど全て 00:06:10.000 --> 00:06:13.000 99.9%のメタンが 00:06:13.000 --> 00:06:16.000 生物から作り出されているからです 00:06:16.000 --> 00:06:20.000 小さな緑色の人ではなく 00:06:20.000 --> 00:06:22.000 地中か地上の微生物からです 00:06:22.000 --> 00:06:24.000 今や火星の大気には 00:06:24.000 --> 00:06:27.000 メタンが含まれているという証拠があります 00:06:27.000 --> 00:06:29.000 それは地球上では 00:06:29.000 --> 00:06:31.000 有機物から発生するもの 00:06:31.000 --> 00:06:33.000 つまり生物から作り出されるものです 00:06:33.000 --> 00:06:37.000 3つの地域があります A, B1とB2です NOTE Paragraph 00:06:37.000 --> 00:06:40.000 こんな場所でメタンが噴き出しています 00:06:40.000 --> 00:06:43.000 地質学的な研究から 00:06:43.000 --> 00:06:47.000 ここが火星で最も古い地域だとわかります 00:06:47.000 --> 00:06:49.000 実のところ地球も火星も 00:06:49.000 --> 00:06:53.000 生まれて46億年です 00:06:53.000 --> 00:06:57.000 地球で最も古い岩は36億年前のものでしかありません 00:06:57.000 --> 00:07:00.000 我々の地質学的な理解によれば 00:07:00.000 --> 00:07:02.000 10億年のギャップがあるのは 00:07:02.000 --> 00:07:04.000 プレートテクトニクスによるものです 00:07:04.000 --> 00:07:07.000 地球の地殻は循環を繰り返しています 00:07:07.000 --> 00:07:09.000 最初の10億年にさかのぼる 00:07:09.000 --> 00:07:11.000 地質学的な記録がないのです 00:07:11.000 --> 00:07:13.000 その記録が火星には残っています 00:07:13.000 --> 00:07:15.000 私たちが見ている地域は 00:07:15.000 --> 00:07:19.000 地球と火星が形成された 00:07:19.000 --> 00:07:22.000 46億年前にさかのぼります 00:07:22.000 --> 00:07:24.000 火曜日のことでした 00:07:24.000 --> 00:07:26.000 (笑) NOTE Paragraph 00:07:26.000 --> 00:07:28.000 この地図が示しているのは 00:07:28.000 --> 00:07:32.000 我々が火星の表面に着陸船を送り込んだ場所です 00:07:32.000 --> 00:07:35.000 バイキング1号と2号です 00:07:35.000 --> 00:07:38.000 オポテュニティ号とスピリット号 00:07:38.000 --> 00:07:40.000 そしてマーズ パスファインダーと 00:07:40.000 --> 00:07:42.000 2年前に着陸したばかりのフェニックス 00:07:42.000 --> 00:07:46.000 我々の地上探査機と着陸船はすべて 00:07:46.000 --> 00:07:48.000 北半球に行きました 00:07:48.000 --> 00:07:51.000 北半球が 00:07:51.000 --> 00:07:53.000 古代の海盆であった 00:07:53.000 --> 00:07:55.000 地域だからです 00:07:55.000 --> 00:07:57.000 クレーターはあまり多くありません 00:07:57.000 --> 00:08:00.000 水が小惑星や隕石の衝撃から 00:08:00.000 --> 00:08:04.000 海盆を守ったからです 00:08:04.000 --> 00:08:07.000 では南半球を見てください 00:08:07.000 --> 00:08:09.000 南半球には衝突クレーターや 00:08:09.000 --> 00:08:11.000 火山のクレーターがあります 00:08:11.000 --> 00:08:13.000 ヘラス盆地です 00:08:13.000 --> 00:08:16.000 地質学的に非常に異なる場所です 00:08:16.000 --> 00:08:19.000 メタンがあるのは 00:08:19.000 --> 00:08:23.000 非常にでこぼこした地域です NOTE Paragraph 00:08:23.000 --> 00:08:25.000 火星に存在する 00:08:25.000 --> 00:08:28.000 謎を解き明かす最善の方法は何か? 00:08:28.000 --> 00:08:32.000 この問いを10年前に発しました 00:08:32.000 --> 00:08:35.000 最高の火星研究者10人を 00:08:35.000 --> 00:08:39.000 2日間ラングレー研究所に招待しました 00:08:39.000 --> 00:08:41.000 その場で 00:08:41.000 --> 00:08:44.000 答えの出ていない大きな問題を取り上げ 00:08:44.000 --> 00:08:47.000 2日間を費やして 00:08:47.000 --> 00:08:50.000 どうすればこの問いに答えられるのかを話し合いました 00:08:50.000 --> 00:08:53.000 会合の結果は 00:08:53.000 --> 00:08:59.000 ARESというロケット動力のロボット飛行機でした 00:08:59.000 --> 00:09:03.000 空から地域レベルで環境探査する飛行機です 00:09:03.000 --> 00:09:05.000 これはARESの模型です 00:09:05.000 --> 00:09:08.000 五分の一の大きさです NOTE Paragraph 00:09:08.000 --> 00:09:12.000 この飛行機はラングレー研究所で設計されました 00:09:12.000 --> 00:09:14.000 もし火星を飛ぶ飛行機を作れる 00:09:14.000 --> 00:09:16.000 場所があるのならば 00:09:16.000 --> 00:09:18.000 ラングレー研究所に他なりません 00:09:18.000 --> 00:09:20.000 ほぼ100年にわたって 00:09:20.000 --> 00:09:23.000 世界の航空学をリードしてきました 00:09:23.000 --> 00:09:26.000 地表の1.6キロほど上空を飛びます 00:09:26.000 --> 00:09:28.000 何百マイルも飛行できます 00:09:28.000 --> 00:09:31.000 時速は約720キロです 00:09:31.000 --> 00:09:34.000 地表探査機や着陸船では 00:09:34.000 --> 00:09:36.000 できないことが可能になります 00:09:36.000 --> 00:09:39.000 山や火山 衝突クレーターや 00:09:39.000 --> 00:09:41.000 谷の上を飛ぶことができます 00:09:41.000 --> 00:09:43.000 地表の磁気や 00:09:43.000 --> 00:09:46.000 極冠や内部に水を含む地表の上も飛べます 00:09:46.000 --> 00:09:48.000 そして火星の生命を探すことができます NOTE Paragraph 00:09:48.000 --> 00:09:50.000 でも同じぐらい重要なのは 00:09:50.000 --> 00:09:53.000 火星の大気中を飛びながら 00:09:53.000 --> 00:09:56.000 その記録を送信することです 00:09:56.000 --> 00:09:59.000 地球外で初の飛行機によるフライトの 00:09:59.000 --> 00:10:02.000 画像を地球に送ります 00:10:02.000 --> 00:10:06.000 私たちは税金を通じてこのミッションを支えている 00:10:06.000 --> 00:10:09.000 アメリカの人々を元気づけたいと思っています 00:10:09.000 --> 00:10:12.000 さらに重要なことは 00:10:12.000 --> 00:10:15.000 次世代の科学者や 00:10:15.000 --> 00:10:18.000 テクノロジスト エンジニア 数学者たちを奮起させることです 00:10:18.000 --> 00:10:22.000 次世代の科学者やエンジニア 数学者 00:10:22.000 --> 00:10:26.000 テクノロジストたちをしっかり養成することは 00:10:26.000 --> 00:10:28.000 国家の安全保障という点でも 00:10:28.000 --> 00:10:31.000 経済を活性化するためにも極めて重要です NOTE Paragraph 00:10:31.000 --> 00:10:34.000 ARESが火星を飛んでいるところは 00:10:34.000 --> 00:10:36.000 こんな風に見えます 00:10:36.000 --> 00:10:38.000 事前にプログラミングします 00:10:38.000 --> 00:10:40.000 メタンがあるところを飛び 00:10:40.000 --> 00:10:43.000 飛行機に積んだ装置で 00:10:43.000 --> 00:10:46.000 3分ごとに火星の大気のサンプルを取るつもりです 00:10:46.000 --> 00:10:48.000 メタンとともに 00:10:48.000 --> 00:10:50.000 生物によって作り出される 00:10:50.000 --> 00:10:52.000 他のガスも探します 00:10:52.000 --> 00:10:56.000 これらのガスが排出される場所を突き止めます 00:10:56.000 --> 00:10:59.000 その場所の傾きを計測できるので 00:10:59.000 --> 00:11:02.000 そこに着陸するという 00:11:02.000 --> 00:11:05.000 次のミッションを行うことができます NOTE Paragraph 00:11:05.000 --> 00:11:08.000 どうやって飛行機を火星に運ぶのか? 00:11:08.000 --> 00:11:11.000 簡単に言えば 「とても注意深く」です 00:11:11.000 --> 00:11:15.000 それを火星まで飛ばすのではなく 00:11:15.000 --> 00:11:18.000 宇宙船に乗せて 00:11:18.000 --> 00:11:20.000 火星まで送ります 00:11:20.000 --> 00:11:22.000 問題は 宇宙船の直径が 00:11:22.000 --> 00:11:26.000 最大で2.7メートルだということです 00:11:26.000 --> 00:11:31.000 ARESは翼の長さが6.4メートルで 長さが5.2メートルあります 00:11:31.000 --> 00:11:33.000 それをどうやって火星に送り込むのか? 00:11:33.000 --> 00:11:35.000 折りたたんで 00:11:35.000 --> 00:11:38.000 宇宙船で運ぶのです 00:11:38.000 --> 00:11:41.000 エアロシェルと呼ばれる防護殻に入れます 00:11:41.000 --> 00:11:43.000 こういう風にするのです 00:11:43.000 --> 00:11:47.000 一連の流れを解説したビデオもあります NOTE Paragraph 00:11:47.000 --> 00:11:52.000 ビデオ:5,4,3,2,1 00:11:52.000 --> 00:11:55.000 主エンジンスタート 発射 NOTE Paragraph 00:12:05.000 --> 00:12:08.000 JL:フロリダのケネディ宇宙センターでの打ち上げです 00:12:14.000 --> 00:12:16.000 この宇宙船が火星に着くまで 00:12:16.000 --> 00:12:18.000 9ヶ月かかります 00:12:18.000 --> 00:12:21.000 火星の大気に入ります 00:12:21.000 --> 00:12:23.000 ものすごい熱です 00:12:26.000 --> 00:12:28.000 摩擦熱です 時速29,000キロで進みます 00:12:28.000 --> 00:12:32.000 パラシュートが開いてスピードを落とします 00:12:32.000 --> 00:12:35.000 耐熱タイルを切り離し 00:12:35.000 --> 00:12:38.000 初めて飛行機が大気にさらされます 00:12:38.000 --> 00:12:41.000 折りたたまれていた部分が広がり 00:12:41.000 --> 00:12:43.000 ロケットエンジンが点火します NOTE Paragraph 00:12:50.000 --> 00:12:53.000 1時間の飛行で 00:12:53.000 --> 00:12:56.000 大気を精密に測定し 00:12:56.000 --> 00:12:59.000 生物性のガスと 00:12:59.000 --> 00:13:02.000 火山性のガスを探し 00:13:02.000 --> 00:13:05.000 今はわかっていない 00:13:05.000 --> 00:13:08.000 地表や地表の磁気を研究し 00:13:08.000 --> 00:13:10.000 他の領域も調べることで 00:13:10.000 --> 00:13:13.000 火星についての教科書を書き換えられるはずです NOTE Paragraph 00:13:13.000 --> 00:13:15.000 入念な準備が成功を約束します 00:13:15.000 --> 00:13:17.000 なぜ成功が約束されるのでしょうか? 00:13:17.000 --> 00:13:21.000 ARESの模型をいくつか用意して 00:13:21.000 --> 00:13:24.000 NASAのラングレー研究所で 00:13:24.000 --> 00:13:27.000 火星と同じ条件を作り 00:13:27.000 --> 00:13:29.000 6つの風洞で8年間実験をしてきたからです 00:13:29.000 --> 00:13:31.000 同じぐらい重要なことですが 00:13:31.000 --> 00:13:35.000 我々はARESを地球の 00:13:35.000 --> 00:13:38.000 高度3万メートルの大気中でテストしています 00:13:38.000 --> 00:13:41.000 火星で飛ぶ予定の大気と 00:13:41.000 --> 00:13:44.000 同じような密度と気圧です 00:13:44.000 --> 00:13:47.000 3万メートルです アメリカを横断してロサンゼルスにいくと 00:13:47.000 --> 00:13:49.000 高度1万1千メートルを飛ぶことになります 00:13:49.000 --> 00:13:52.000 私たちの試験飛行は高度3万メートルです NOTE Paragraph 00:13:52.000 --> 00:13:55.000 試験飛行の模様をお見せしましょう 00:13:55.000 --> 00:13:57.000 二分の一の模型です 00:13:57.000 --> 00:13:59.000 これは高高度ヘリウム気球です 00:13:59.000 --> 00:14:02.000 オレゴンのティラムックの上空です 00:14:02.000 --> 00:14:06.000 折りたたんだ飛行機を気球に乗せます 00:14:06.000 --> 00:14:08.000 上昇するのに3時間ほどかかります 00:14:08.000 --> 00:14:10.000 それから3万メートルの高さで 00:14:10.000 --> 00:14:12.000 飛行機を放す指示を出します 00:14:12.000 --> 00:14:16.000 翼を展開し すべてはうまく行きました 00:14:16.000 --> 00:14:18.000 この技術を完全にするため 00:14:18.000 --> 00:14:20.000 高高度と 00:14:20.000 --> 00:14:25.000 低高度の試験を行いました NOTE Paragraph 00:14:25.000 --> 00:14:27.000 火星に行く準備はできています 00:14:27.000 --> 00:14:29.000 ここにあるのは縮尺モデルですが 00:14:29.000 --> 00:14:31.000 NASAのラングレー研究所には 00:14:31.000 --> 00:14:34.000 実物大のモデルがあります 00:14:34.000 --> 00:14:38.000 準備はできています 必要なのはNASA本部からの小切手だけです 00:14:38.000 --> 00:14:40.000 (笑) 00:14:40.000 --> 00:14:42.000 お金がかかるんです 00:14:42.000 --> 00:14:45.000 今日の講演の謝礼はこのミッションに 00:14:45.000 --> 00:14:47.000 寄付します 00:14:47.000 --> 00:14:51.000 実のところ謝礼はないのです 00:14:51.000 --> 00:14:53.000 これがARESのチームです 00:14:53.000 --> 00:14:57.000 150人ほどの科学者と技術者がいます 00:14:57.000 --> 00:14:59.000 ジェット推進研究所や 00:14:59.000 --> 00:15:01.000 ゴダード宇宙飛行センター 00:15:01.000 --> 00:15:04.000 エイメス研究所 6つの 00:15:04.000 --> 00:15:06.000 主要な大学や企業とともに NOTE Paragraph 00:15:06.000 --> 00:15:13.000 大きな努力を払い NASAのラングレー研究所で計画が進められています 00:15:13.000 --> 00:15:16.000 最後に言いたいのですが 00:15:16.000 --> 00:15:18.000 ここからあまり遠くない 00:15:18.000 --> 00:15:21.000 ノースカロライナのキティホークで 00:15:21.000 --> 00:15:23.000 100年あまり前に 00:15:23.000 --> 00:15:25.000 初めて飛行機による動力飛行が行われ 00:15:25.000 --> 00:15:28.000 歴史が作られました 00:15:28.000 --> 00:15:30.000 私たちは今まさに 00:15:30.000 --> 00:15:33.000 地球の大気の外で 00:15:33.000 --> 00:15:35.000 飛行機による初めての飛行をしようとしています 00:15:35.000 --> 00:15:38.000 この飛行機を火星で飛ばして 00:15:38.000 --> 00:15:40.000 教科書を書き換える準備はできています 00:15:40.000 --> 00:15:43.000 もっと情報が知りたいのなら 00:15:43.000 --> 00:15:46.000 ウェブサイトでこの刺激的で興味深い 00:15:46.000 --> 00:15:49.000 ミッションのこと なぜ我々がそれをやりたいのかを説明しています 00:15:49.000 --> 00:15:51.000 どうもありがとうございました 00:15:51.000 --> 00:15:54.000 (拍手)