WEBVTT 00:00:01.409 --> 00:00:02.890 (インタビュアー) こんにちは 00:00:02.952 --> 00:00:04.549 今回こちらの ダニエル・レヴィンに 00:00:04.549 --> 00:00:06.799 彼と彼のチームの作品 00:00:06.799 --> 00:00:09.467 "パレット" について 00:00:09.467 --> 00:00:11.066 お話をうかがいます 00:00:11.066 --> 00:00:13.796 ダニエルは今回の 00:00:13.894 --> 00:00:19.532 ハッカデイ賞授賞式で 注目を浴びた人物の一人です 00:00:19.532 --> 00:00:21.695 今回の作品について 00:00:21.695 --> 00:00:24.356 お話をうかがえますか? 00:00:24.446 --> 00:00:28.072 もちろん これがパレットです 00:00:28.072 --> 00:00:30.206 パレットの写真ですね 00:00:30.206 --> 00:00:34.591 パレットは舌とコンピューターの インターフェイスです 00:00:34.591 --> 00:00:36.824 マウスガードのようにつけて 00:00:36.824 --> 00:00:38.565 舌を使うことで 00:00:38.565 --> 00:00:41.043 周辺機器のコントロールが 出来ます 00:00:41.043 --> 00:00:43.313 パレットは赤外線で 舌の動きを追跡するので 00:00:43.313 --> 00:00:44.487 上あごを舌で 00:00:44.487 --> 00:00:46.157 押す必要がありません 00:00:46.157 --> 00:00:48.341 パレットの本当の目的は 00:00:48.341 --> 00:00:50.624 ぱっと見た目では 分かりづらく 00:00:50.624 --> 00:00:53.380 また利用者のアイデンティティを 損なうことのない 00:00:53.380 --> 00:00:55.324 補助テクノロジーを 作り出すことなんです 00:00:55.324 --> 00:00:56.867 様々な補助テクノロジーが 00:00:56.867 --> 00:00:58.203 すでに沢山あります 00:00:58.203 --> 00:00:59.624 例えば アイ・ゲイズ しかしこれは 00:00:59.624 --> 00:01:00.720 目の前にカメラを 置かねばなりません 00:01:00.720 --> 00:01:01.574 あとは音声コマンド 00:01:01.574 --> 00:01:02.785 これにはプライバシーが ありません 00:01:02.785 --> 00:01:03.875 そこでパレットは 00:01:03.875 --> 00:01:05.214 ぱっと見には分からず 00:01:05.214 --> 00:01:07.468 誰にも気づかれずに コントロール出来る 00:01:07.468 --> 00:01:08.865 デバイスとして 作られました 00:01:08.865 --> 00:01:10.519 なのでこの装置の キャッチフレーズは 00:01:10.519 --> 00:01:12.415 "舌を使ったテレキネシス" なんです 00:01:15.325 --> 00:01:17.085 これはまだ 00:01:17.085 --> 00:01:18.454 手探りの段階で 00:01:18.454 --> 00:01:20.053 いつかこの方向性で… 00:01:20.053 --> 00:01:21.638 この方向性で試行を重ね 00:01:21.638 --> 00:01:23.962 いつかこういった インターフェイスが 00:01:23.962 --> 00:01:25.340 スマートな形状で 00:01:25.340 --> 00:01:27.422 見た目にも分かりづらくなり 00:01:27.422 --> 00:01:29.328 これを使う人 00:01:29.328 --> 00:01:31.397 特に四肢麻痺の人たちが 00:01:31.397 --> 00:01:32.929 彼らの周辺機器を 00:01:32.929 --> 00:01:34.356 誰にも気づかれず 00:01:34.356 --> 00:01:35.668 邪魔もされずに 00:01:35.668 --> 00:01:37.305 自分ひとりでコントロール 00:01:37.305 --> 00:01:38.955 出来るようになるといいなと 00:01:38.955 --> 00:01:40.525 (インタビュアー) 素晴らしいですね 00:01:42.635 --> 00:01:44.055 これを実際に… 00:01:44.055 --> 00:01:46.035 使った人たちの反応は 00:01:46.035 --> 00:01:47.699 どんな感じでしたか? 00:01:47.699 --> 00:01:53.064 今はまだそこそこに 動くという感じなんです 00:01:53.814 --> 00:01:55.304 驚くほど快適ですよ 00:01:55.304 --> 00:01:57.497 今はまだちょっと 大きいんですが 00:01:57.497 --> 00:02:00.540 それでも口内には おさまります 00:02:00.540 --> 00:02:02.519 快適だし そこそこ使えますが 00:02:02.519 --> 00:02:03.512 当面のところ 00:02:03.512 --> 00:02:05.392 この装置のポテンシャルに 00:02:05.392 --> 00:02:08.057 期待がされている という感じですね 00:02:10.077 --> 00:02:12.378 現在は プロトタイプみたいな感じです 00:02:12.856 --> 00:02:14.394 (インタビュアー) なるほど 00:02:15.116 --> 00:02:16.400 あなたとあなたのチームは 00:02:16.400 --> 00:02:18.431 どうしてこの装置に興味を? 00:02:19.922 --> 00:02:22.312 まず僕らのチームは 00:02:23.411 --> 00:02:24.674 友達の集まりなんですが 00:02:24.734 --> 00:02:26.379 世の中のためになる 00:02:26.379 --> 00:02:28.963 何かをしたいなと思っていて 00:02:28.963 --> 00:02:31.302 それともう一つ 00:02:31.472 --> 00:02:34.069 僕は体操をよくやるんですが 00:02:34.069 --> 00:02:36.577 時々ケガもします 00:02:36.577 --> 00:02:38.263 そうなると自分自身で 00:02:38.263 --> 00:02:39.097 何かを… 00:02:39.097 --> 00:02:40.927 自分のやりたいことを 00:02:40.927 --> 00:02:45.023 自分でやれることに 感謝するようになるんです 00:02:46.373 --> 00:02:48.786 手を普通に持ち上げるとか …歩くとか… 00:02:48.896 --> 00:02:52.409 するとそういう思いが ある考えに行き着くんです 00:02:52.519 --> 00:02:54.339 つまりどういうことかと言うと 00:02:54.339 --> 00:02:57.090 僕らは様々な物を 作る能力があり 00:02:57.090 --> 00:02:58.603 著しい進歩もある 00:02:58.603 --> 00:02:59.977 けれどこれらの全てが 00:02:59.977 --> 00:03:01.690 必要かと言ったら どうでしょう? 00:03:01.690 --> 00:03:02.837 そういった努力を 00:03:02.837 --> 00:03:04.586 誰もがそれぞれの人生を 00:03:04.586 --> 00:03:05.984 自分なりに 体験できるような何かを 00:03:05.984 --> 00:03:07.968 作ることに 使うべきだと思うんです 00:03:08.048 --> 00:03:09.732 (インタビュアー) ではこの作品の未来像は 00:03:09.732 --> 00:03:11.456 どんな感じですか? 00:03:11.506 --> 00:03:14.135 この作品はオープンソース プラットフォームとして作ったので 00:03:14.135 --> 00:03:17.105 このデザインを ネット上にあげて 00:03:17.105 --> 00:03:19.009 誰でも そのデザインをもとに 00:03:19.009 --> 00:03:21.319 パレットが 作れるようにしました 00:03:21.349 --> 00:03:22.431 こうすることによって 00:03:22.431 --> 00:03:24.628 パレットの コミュニティを作り 00:03:24.628 --> 00:03:27.847 利用者の本当のニーズが 00:03:27.847 --> 00:03:30.359 分かるようにしたいんです 00:03:30.359 --> 00:03:32.749 つまり単にテクノロジーを 作るのではなく 00:03:32.749 --> 00:03:34.168 皆でこの技術を発展させて 00:03:34.168 --> 00:03:35.063 限界を押し上げることで 00:03:35.063 --> 00:03:37.203 テクノロジーであることを 00:03:37.203 --> 00:03:40.734 忘れてしまえるような そういう 00:03:40.734 --> 00:03:42.727 理想的なテクノロジーを作り 00:03:42.727 --> 00:03:44.271 誰もが自立した生活を 00:03:44.271 --> 00:03:46.190 送れるように なってほしいんです 00:03:46.250 --> 00:03:47.439 (インタビュアー) 素晴らしいですね 00:03:47.439 --> 00:03:49.124 今日はありがとう 00:03:49.124 --> 00:03:52.392 これからも作品を作り続けて 発表し続けてくださいね 00:03:52.392 --> 00:03:53.179 もちろん 00:03:53.179 --> 00:03:54.039 (インタビュアー)では 00:03:54.039 --> 00:03:54.811 ありがとう 00:03:54.811 --> 00:03:55.849 (インタビュアー) ではこの辺で