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【16分解説】五輪書|宮本武蔵 ~心の迷いや不安を断ち切る、最強の人生攻略マニュアル~

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    はい!どうもアバタローです。
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    本日は、宮本武蔵の[五輪書]
    コチラをご紹介いたします。
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    どんな本かと言いますと
    生涯、無敗と言われる
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    最強の剣豪が残した
    戦いの極意書でございます。
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    まず、どういった方にお役に立ちそうな
    内容なのかをお伝えいたします。
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    [物怖じしない、強い自分を作りたい]
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    [仕事が出来るようになりたい]
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    [勝負ごとに強くなりたい]
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    [我が道を進み、夢を叶えたい]
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    これに一つでも、当て嵌まるのであれば
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    [五輪書]は間違いなく
    そのニーズに嵌る作品であると思います。
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    ...と、言いますのも
    本書はただ、『剣術』について
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    指南して指南しているだけの
    本ではないのです。
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    就職活動、ビジネス、スポーツといった
    あらゆる勝負所で負けない為の
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    『原理原則』が書かれた、人生の攻略本。
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    それが[五輪書]という訳でございます。
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    因みに、ハーバード
    ビジネススクールでは[五輪書]を
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    経営学のテキストとして
    採用していたこともあり
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    誕生から、400年近い年月が経った今でも
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    現代ビジネスにも通じる『書籍』として
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    世界的にも高い評価を得ているのです。
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    更に、孤独の中で己の剣を磨き
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    我が道を突き進んだ『宮本武蔵』の生き方は
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    個人の力を高め、より高く羽ばたこうと
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    志を持って努力されている方にとっても
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    大いにご参考いただけるものと
    確信しております。
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    そこで、この動画では[五輪書]を
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    誰でもしっかり楽しんでいただけるよう
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    難しい表現を避け
    カジュアルにご紹介をして参ります。
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    最強の侍が残した
    パワフルで刺激的な戦闘哲学の世界を
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    是非、最後までお楽しみください。
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    それでは、参りましょう。
    宮本武蔵、[五輪書]
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    ではまず、中身に入る前に
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    『宮本武蔵』という人物と
    [五輪書]の構成について
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    サラっと触れさせてください。
    宮本武蔵。
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    彼の生涯については、諸説ありますが
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    1584年播磨の国。
    今の兵庫県に生まれ
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    1645年に ”没した” とされています。
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    ...ですから、活躍した時期としては
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    安土桃山時代の終わりから
    江戸時代の初期に当たります。
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    宮本武蔵は、凄まじい鍛錬の末
    最強の武士になったわけですが
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    実は幼少期から、天才的な才能が
    あったと、言われています。
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    初めての真剣勝負は
    なんと!13歳の時。
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    名のある剣士が相手だったにも関わらず
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    見事、勝利を収め
    そこから20代後半まで
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    実に、60回以上の真剣勝負において
    一度たりとも
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    負けることがなかったそうです。
    しかし彼は...
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    ただ、強いだけの
    人物ではありませんでした。
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    歌を詠んだり、水墨画を描いたり
    文化面、芸術面においても
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    マルチな才能を発揮しました。
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    そして、60歳を過ぎた頃
    熊本県の ”霊巌洞” という洞窟に籠り
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    自分の人生の集大成として
    [五輪書]を残し
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    この世を去ったという訳です。
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    この『五輪』という言葉は
    もともと、仏教用語でして
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    宇宙を構成している『5つの要素』
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    [地][水][火][風][空]を
    現していると言われています。
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    宮本武蔵は、その
    仏教的宇宙観に基づき[五輪書]を
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    [地の巻][水の巻]
    [火の巻][風の巻][空の巻]
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    ...という、5つの章に区分し
    戦いの極意を解いたのです。
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    では、以上の点を踏まえて
    早速、ひとつ目。
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    [地の巻]から見ていきましょう。
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    ”戦いの道を究めた”
    私がそう確信するに至ったのは
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    50の歳になってからだ。
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    しかし、私はなにも剣の技術だけを追求し
    生きてきたわけではない。
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    書道、彫刻、絵画、そういった
    様々な文芸についても独学でマスターしている。
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    何故そんな器用なことができるか、と思うだろう?
    理由は一つしかない。
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    何か1つの物事を究めた人間は
    その経験を他の物事にも応用できるのだ。
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    つまり、『一をもって万を知る』ことは
    可能なのである。
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    また、人間生きていれば
    己の人生を賭けた戦いに臨む時があるだろう。
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    その時に、あなたが
    何を心掛けるべきなのかを伝えておく。
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    それは、自分の持てる道具を
    全て使い切ることだ。
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    本来、使えるはずの武器や道具を
    何の役にも立てることなく
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    ただ腰に収めたまま、敗れ去る。
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    そんなことは
    真剣勝負の世界では許されない。
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    ただ、注意しなければならないのは
    それらの道具が
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    常に、有効に働くわけでは...ない!
    ということだ。
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    どんな物事にも、必ず ”今しかない!”
    というタイミングが存在する。
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    道具とは、最も適した瞬間に使われてこそ
    その意味を成すのだ。
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    はい!いかがでしょうか。
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    [地の巻]は[五輪書]の
    総論的なパートであり
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    武士として、正しい道の地盤を固める為の
    原則について解かれています。
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    整理しますと...
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    [1つの道を究めると、横展開しやすい]
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    [勝利のためには、使えるものは全て使う]
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    [何事もタイミングが肝である]
    ということでした。
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    宮本武蔵と言えば『二刀流』
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    そういったイメージをお持ちの方も
    多いと思いますが
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    彼はいつ、如何なる時でも
    『二刀流』であったかというと
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    実は、そうではありません。
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    戦う相手の力量や人数、場所などを考えながら
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    一刀で戦ったり、二刀で戦ったり
    刀の長さや種類を変えたりして
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    臨機応変に対応することで
    全ての戦いに勝利してきたのです。
  • 4:45 - 4:50
    何が言いたいかと言いますと、宮本武蔵は
    自分の手札が100あるなら、100使えと。
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    『精神論』を振りかざしている
    訳ではないのです。
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    まずは、今...自分が持っている
    全てのカードを整理する。
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    次に、必要な切り札を絞り込む。
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    最後に、適切なタイミングで切り札を全て出し切り
    そして、勝利をする。
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    このように...合理的に勝ち筋を頭の中で
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    描き切ることの重要性を説いているんです。
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    だからこそ、彼は刃物を持った人間と
    60回以上、死闘を繰り広げても
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    最後まで、命を奪われなかった
    というわけです。
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    では次、行きましょう。
    [水の巻]です。
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    この書に記された、一文一句は
    私が命を懸けて書いたものである。
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    それ故、決して適当な気持ちで
    読んではいけない。
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    ”習おう” といった気持ちを捨て
    今の自分の仕事や生活に当て嵌め
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    頭をよく使い
    よく考えを巡らしながら読むのだ。
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    まず、”兵法の道” において大切なことは
    それは、『心の在り方』なんだ。
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    特に、戦いの場において
    持てる力を十分に発揮するには
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    どんな状況でも動じない
    平常心が求められる。
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    例えば、今...自分の目の前に
    大勢の敵が居たとしよう。
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    その際、相手の ”数”に
    圧倒されてはいけない。
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    たくさんの問題を抱えてしまった時は
    一遍に全てを片付けようとするのではなく
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    似たような種類のものを一塊にして
    ひとつひとつ倒して行けば
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    必ず活路を切り開くことが出来るはずだ。
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    また、人生という戦場において
    自分より、遥かに能力が勝る者と
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    刃を交わえなければならない時がある。
  • 6:11 - 6:15
    この時、多くの者は
    気持ちが一歩も二歩も引いてしまい
  • 6:15 - 6:18
    自分の負けを覚悟するだろう。
    だが、逆に考えて欲しい。
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    能力において格上の者は
    自分よりも格下の者を見た時
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    ”コイツは、自分よりも劣った人間だ” と
    侮り油断し、隙が生まれるものなのだ。
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    つまり、自分や相手の表面だけを見比べて
    どっちが優れ、どっちが劣っているとか
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    先入観を持ってしまうことは
    非常に危険な考え方なんだ。
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    食うか、食われるかの世界では
    如何なる時も心は濁らせない。
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    これが鉄則なんだ!
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    また、自分の進むべき道が
    定まった時も同様だ。
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    やる!と決めたからには、雑念を取り払い
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    あれこれ、余計なこと考えず
    無心で取り組むといいだろう。
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    ”千里の道も一歩から” と言うように
    どんな物事だろうと、直ぐに成果は出ない。
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    地道な鍛錬が必ず必要になる。
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    あなたが今日、やるべきことは
    昨日のあなたに勝つことなんだ。
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    それを何日も、何年も積み重ねていく。
    『鍛錬』とは、そういうものなんだ。
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    はい!いかがでしょうか?
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    この[水の巻]では
    地道な『鍛錬』によって
  • 7:11 - 7:15
    精神と肉体をコントロールすることの
    重要性について解いています。
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    まず、何においても重要なのは
    『心の在り方』である、と
  • 7:19 - 7:22
    いうお話でしたが
    これは、色々な場面に当て嵌まりそうです。
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    大学受験。大事な試合。重要な商談。
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    緊張したせいで「実力の半分も出せなかったぁ」
    なんてことは、実際によくあります。
  • 7:30 - 7:33
    「いつも通り、自然体でやればいいよ」
    と言ったアドバイスを貰っても
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    逆に、緊張してしまうことだって
    決して珍しくはありません。
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    そもそも "自然体とは何か" と言えば
    不必要な力を抜き
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    必要な力だけが入っている
    状態のことを指します。
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    つまり、心と体を微調整するわけですから
    ある程度、経験を積んだ人でないと
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    身に付けることが
    困難な技術であるといいます。
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    では、どうやって
    身に付ければいいのか、というと
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    とにかく、場数をこなし
    日々、鍛錬を積むしかない。
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    それが、ここでの回答となります。
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    非常に地味で、遠回りのようですが
  • 8:01 - 8:05
    これが、自然体をマスターするための
    『王道』なのです。
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    これを体得することによって
    人は、高い集中状態に入ることができ
  • 8:09 - 8:13
    結果として、高いパフォーマンスを
    発揮することができると言うわけです。
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    因みに、宮本武蔵は
    心の中に一切の雑念が無い状態を
  • 8:18 - 8:22
    『無念無想』と呼び、この状態に
    自分をもっていった上で
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    強烈な一撃を相手に放つそうです。
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    まるで、全集中の呼吸みたいな話ですが
  • 8:27 - 8:30
    何かしらで、高いパフォーマンスを
    発揮されたい方は
  • 8:30 - 8:32
    ご参考にされてみてはいかがでしょうか?
  • 8:32 - 8:34
    はい!それでは次
    [火の巻]について見ていきます。
  • 8:34 - 8:38
    まず、戦いにおいて重要なのは
    『先手を取る』ということだ。
  • 8:38 - 8:40
    この先手の取り方は、3種類ある。
  • 8:40 - 8:43
    まず1つが
    自分から仕掛けに行き『先手を取る』
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    2つ目が...相手が攻めて来た時に
    『先手を取る』
  • 8:46 - 8:50
    最期3つ目が...
    自分と相手が同じタイミングでぶつかった時に
  • 8:50 - 8:52
    『先手を取る』と、いうものだ。
  • 8:52 - 8:55
    どんな戦いだろうが
    先手の取り方は、これ以外にない。
  • 8:55 - 8:58
    常に自分から仕掛けることだけが
    先手ではないが
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    出来ることならば、自分から仕掛け
    相手を翻弄し、優位に立ちたいものだ。
  • 9:02 - 9:07
    また、戦いの世界においては
    何処で戦うのかも非常に重要になって来る。
  • 9:07 - 9:11
    自分にとって有利な場所。
    相手にとって不利な場所とは、何処だろうか?
  • 9:11 - 9:16
    そういったことを考え
    徹底的にリサーチを済ませた上で本番に臨むことだ。
  • 9:16 - 9:21
    そして、自分自身の身を相手の立場に置き換えて
    向こうは、一体どんな手を使ってくるのか
  • 9:21 - 9:24
    想像力を働かせながら
    シュミレーションを行っておくのだ。
  • 9:24 - 9:28
    また、勝負ごとの世界での
    チャンスの掴み方についてもコツを伝えておこう。
  • 9:28 - 9:31
    結論から言えば...
    ”崩れ” によく注目するのだ。
  • 9:31 - 9:36
    どのような物事においても
    必ずどこかで、崩れが生じる瞬間がある。
  • 9:36 - 9:40
    例えば、家が崩れ、荷が持崩れ
    相手陣営が崩れる。
  • 9:40 - 9:44
    チャンスとは、正にこういった
    ”崩れ” の瞬間にこそ訪れるモノなのだ。
  • 9:44 - 9:49
    それを捉え行動をし、イケると思ったら
    一気に畳みかけ、勝利を掴むと良い。
  • 9:49 - 9:52
    はい!ここで止めましょう。
    この[火の巻]では
  • 9:52 - 9:55
    敵と戦うの際の
    具体的な戦術、駆け引きなどについて
  • 9:55 - 9:56
    説いている章になります。
  • 9:56 - 9:58
    簡単にまとめますと...
  • 9:58 - 10:01
    先手を取り、自分の有利な環境で戦い
  • 10:01 - 10:04
    更に、崩れたタイミングを
    狙いましょう、というお話でした。
  • 10:04 - 10:07
    要するに、スポーツマンシップに乗っ取って
    フェアーに戦うのではなく
  • 10:07 - 10:11
    自分の土俵に乗っかって、自分にとって
    有利に戦いましょう、というわけです。
  • 10:11 - 10:16
    例えば、宮本武蔵の場合。
    太陽の向き、視点の高さ、足場の高さなど
  • 10:16 - 10:20
    自分が有利で、相手が不利な環境を
    事前に現場調査をし
  • 10:20 - 10:23
    そこに相手を誘導した上で
    敵を叩きのめしていたと言います。
  • 10:23 - 10:27
    つまり、仕事でも何でも成功を納める為には
    そのための環境を
  • 10:27 - 10:29
    まずもって作る必要がある
    と言うわけです。
  • 10:30 - 10:34
    因みに、以前紹介した[銃・病原菌・鉄]でも
    似たような話がありましたが
  • 10:34 - 10:36
    覚えていますでしょうか?
    簡単に言いますと
  • 10:36 - 10:42
    西洋諸国は、多くの国々を植民地化し
    歴史的勝者とはなったが、それは
  • 10:42 - 10:45
    彼らが優れた人種だったからではなくて
    ただ単に...
  • 10:45 - 10:49
    有利な環境がそうさせただけだ、と
    主張をしている作品です。
  • 10:49 - 10:53
    つまり、どんな勝負ごとに臨む時でも
    自分がいま居る環境が
  • 10:53 - 10:58
    そもそも勝てる土俵なのかを客観的に
    見つめることが重要だと、言えそうです。
  • 10:58 - 11:01
    はい!それでは次
    [風の巻]について見ていきましょう。
  • 11:01 - 11:05
    我が流派は、勝つことを第一とする
    『二天一流』である。
  • 11:05 - 11:09
    しかし、私は...ただ、自分の流派だけを
    知っていればいいとは思わない。
  • 11:09 - 11:13
    他の流派の考え、やり方を知り
    その違いを知ることも
  • 11:13 - 11:16
    また、自分の道を究める上で
    大切なことなのだ。
  • 11:16 - 11:20
    例えば、長い刀であるほど
    「リーチが長い分、有利だ」と説く流派がある。
  • 11:20 - 11:24
    これについては、一理あるが
    明らかに兵法の『原理原則』を
  • 11:24 - 11:26
    理解していない、と言える。
    まず、ひとつの手段を
  • 11:26 - 11:29
    ”絶対的なもの” と
    信じ込んでしまっている時点で
  • 11:29 - 11:32
    その人物の ”自信のなさ”
    ”心の弱さ”が伺える。
  • 11:32 - 11:35
    そもそも、何が起こるか
    分からない真剣勝負の世界において
  • 11:35 - 11:38
    この道具を使えば間違いない!
    なんて、はずはない。
  • 11:38 - 11:41
    そういった、偏った発想は
    命取りになるだろう。
  • 11:41 - 11:45
    また、「刀は、強く振るべきである」だとか
    「早く振るべきである」だとか
  • 11:45 - 11:48
    こういった、型に嵌まった考え方もよくない。
  • 11:48 - 11:52
    そもそも、命の取り合いをしている最中に
    弱く切るとか、強く切るとか
  • 11:52 - 11:55
    力の入れ具合を呑気に
    調整している暇などないのだ。
  • 11:55 - 11:59
    本当に考えるべきことは、今...
    自分の目の前にいる
  • 11:59 - 12:02
    敵をなぎ倒す!という
    ただ、その目的だけだろう。
  • 12:02 - 12:06
    また、我が『二天一流』は
    構えがあって、構えが無いことを極意とする。
  • 12:06 - 12:11
    『構え』とは、本来自分の身を守る上で
    最も大切な基本の型だ。
  • 12:11 - 12:13
    ただ、なんでもかんでも
    構えに縛られ過ぎて
  • 12:13 - 12:17
    本来の目的を果たせないようでは
    本末転倒だ。
  • 12:17 - 12:20
    目の前の敵が
    構える暇もないうちに『先手』を打ち
  • 12:20 - 12:25
    相手の構やリズムを崩してやった方が
    よっぽど効果的な場面など、幾らでもある。
  • 12:25 - 12:29
    何のための基本動作なのか。
    何のための道具なのか。
  • 12:29 - 12:32
    その目的、その本質を
    忘れてしまってはいけない。
  • 12:32 - 12:35
    また、剣術には
    様々なテクニックが存在するが
  • 12:35 - 12:38
    何事においても
    ただ、小手先ばかりに捕らわれるのは
  • 12:38 - 12:40
    あまり、いい傾向とは言えない。
  • 12:40 - 12:44
    本来の目的とは外れた
    些末なことに気を取られている間に
  • 12:44 - 12:47
    敵から先に、一本
    取られてしまうのがオチだ。
  • 12:47 - 12:51
    まずは、何をするにしても
    基本となる土台をしっかりと学ぶといいだろう。
  • 12:51 - 12:52
    はい!いかがでしょうか?
  • 12:52 - 12:54
    [風の巻]では、他者と比較することで
  • 12:54 - 12:58
    自分の道を広く
    客観的に見つめる大切さを説いています。
  • 12:58 - 12:59
    整理しますと...
  • 12:59 - 13:02
    偏った考えや、思い込みを捨てること。
  • 13:02 - 13:04
    本来の目的を忘れないこと。
  • 13:04 - 13:09
    ノウハウやテクニックばかりに捕らわれず
    基本を磨くこと、といったお話でした。
  • 13:09 - 13:15
    江戸時代には、宮本武蔵の『二天一流』以外に
    『柳生新陰流』とか、『一刀流』とか
  • 13:15 - 13:18
    様々な流派があったことで
    知られています。
  • 13:18 - 13:22
    ただ、どの流派も華やかな技巧を凝らすことで
    商売にしていたこともあり
  • 13:22 - 13:27
    武蔵としては、本来の道から外れているのではないか
    と、批判的な気持ちもあったようです。
  • 13:27 - 13:30
    あと、長い刀に関する言及がありましたが
  • 13:30 - 13:32
    武蔵のライバルとして
    よく描かれる『佐々木小次郎』は
  • 13:32 - 13:36
    長い刀を使う剣豪として
    知られています。
  • 13:36 - 13:40
    江戸時代の一般的な刀の長さが
    約70センチであったのに対し
  • 13:40 - 13:42
    小次郎の刀は、約94センチと
  • 13:42 - 13:47
    非常に長く、それを扱うのには
    相当な技術が必要であった、と言われています。
  • 13:47 - 13:50
    彼の刀は...
    『備前長船長光(びぜんおさふねながみつ)』
  • 13:50 - 13:53
    という、名刀なんですが
    その、あまりの長さから
  • 13:53 - 13:56
    ”物干し竿” という名前で呼ばれ
    恐れられていたそうです。
  • 13:56 - 14:01
    そして、小次郎自慢の ”物干し竿” に対し
    武蔵は、どういった手段で対抗したか、と言いますと
  • 14:01 - 14:03
    ...なんと!彼は
    「俺のはもっと長いぞ!」と言って
  • 14:03 - 14:08
    1メートル39センチの木刀を用意して
    戦いに挑んだと言います。
  • 14:08 - 14:14
    つまり、彼は事前に対戦相手の情報をリサーチし
    真っ先に、その強みを消しに行ったわけです。
  • 14:15 - 14:17
    では次、最後です。
    [空の巻]を見ていきましょう。
  • 14:17 - 14:20
    我が『二天一流』の究極の断りについて
  • 14:20 - 14:23
    この[空の巻]に書き表すことにする。
  • 14:23 - 14:27
    武士たるものは、兵法の道を身に付け
    更に、その他の文芸についても
  • 14:27 - 14:29
    よく稽古を続けるべきだ。
  • 14:29 - 14:34
    それによって、人は心を磨き
    一点の曇りもない晴れ渡った境地に至る。
  • 14:34 - 14:36
    それこそが、空の教えなのだ。
  • 14:36 - 14:39
    はい!だいぶ短いですが
    空の巻は、これでお終いです。
  • 14:39 - 14:42
    この書は、極めて短い
    エピローグ的なところでして
  • 14:42 - 14:47
    宮本武蔵が武士としての
    人生から導きだした『哲学』を説く章になります。
  • 14:47 - 14:52
    因みに、ここは[空の巻]よりも前に見て来た
    他の4巻を全て体得することによって
  • 14:53 - 14:57
    初めて到達できる領域である、と言われています。
    すごく簡単に言いますと
  • 14:57 - 15:02
    宮本武蔵が、剣の道を追求したように
    自分の道をひたすら突き進んだ先に
  • 15:02 - 15:04
    真の自由が待っている。
  • 15:04 - 15:07
    これが『空』と呼ばれる
    最終境地なのだ、というお話です。
  • 15:07 - 15:10
    実際は、もっと遥かに奥深い所なので
  • 15:10 - 15:13
    ご興味のある方は、原点を
    当たってみていただければと思います。
  • 15:13 - 15:16
    ...というわけで
    5つの巻物に関しては、ここでお終いです。
  • 15:16 - 15:20
    仕事や日々の生活など
    色んなことに当て嵌めて
  • 15:20 - 15:23
    取り入れられそうなものを
    見つけていただけましたでしょうか?
  • 15:23 - 15:27
    この変化の激しい時代において
    ひとつの道をまっすぐ進んで行くことは
  • 15:27 - 15:29
    決して簡単なことではありません。
  • 15:29 - 15:32
    もしかしたらこの道は
    行き止まりかもしれない...
  • 15:32 - 15:35
    進んでいる途中で
    閉ざされてしまうかもしれない。
  • 15:35 - 15:39
    そういった不安や恐怖が
    常に付き纏ってきます。
  • 15:39 - 15:44
    しかし、一つの道を究めることは
    あらゆる可能性の扉を開く
  • 15:44 - 15:48
    カギになるのだ、と宮本武蔵は
    その生き方によって、示してくれました。
  • 15:48 - 15:50
    もし、今やりたいことがあるのに
  • 15:50 - 15:54
    躊躇しているのであれば
    彼の言葉と、そして自分を信じて
  • 15:54 - 15:57
    とにかく無心になって
    我が道を進んでみてはいかがでしょうか?
  • 15:57 - 16:00
    その道の先には
    真の自由が...
  • 16:00 - 16:02
    あなたを待っているかもしれません。
  • 16:02 - 16:05
    はい!というわけで
    宮本武蔵[五輪書]
  • 16:05 - 16:07
    以上でございます。
    いかがでしたでしょうか。
  • 16:07 - 16:10
    日本の古典は主に、人間同士の絡みや
  • 16:10 - 16:15
    その中で生まれる心の繊細な動きに
    注目した作品が多いのですが
  • 16:15 - 16:18
    [五輪書]のように
    ただ、勝つことのみを追求した
  • 16:18 - 16:22
    一人の人間の生き方
    考え方が解かれた古典は
  • 16:22 - 16:25
    極めて珍しく
    貴重な作品だ、と言われています。
  • 16:25 - 16:28
    ご興味を持たれた方は
    是非、チェックしてみてください。
  • 16:28 - 16:31
    また、途中で紹介しました
    [銃・病原菌・鉄]については
  • 16:31 - 16:33
    動画概要欄に貼っておきます。
  • 16:33 - 16:35
    是非、こちらも併せて
    ご覧いただければと思います。
  • 16:35 - 16:40
    面白かった、参考になったという方は
    高評価・コメントなどいただけますと嬉しいです。
  • 16:40 - 16:42
    また、チャンネル登録も
    よろしくお願い致します。
  • 16:42 - 16:44
    それではまた
    次の動画でお会いしましょう。
  • 16:44 - 16:45
    ありがとうございました。
Title:
【16分解説】五輪書|宮本武蔵 ~心の迷いや不安を断ち切る、最強の人生攻略マニュアル~
Description:

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Video Language:
Japanese
Duration:
16:46

Japanese subtitles

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