-
歴史上には、機転となる様々な出来事がある。
-
私達はたいてい過去の戦いによって歴史を位置づけ、
-
人々が、戦前と戦後の世界を比較しているのを聞くことになる。
-
戦後の世界は、人間の闘争と、残虐行為の後から生まれる。
-
時には、火の発見や、インターネットの発明、
または月面を歩くといったように、
-
人間の独創力と勇気からも歴史が作り出される。
-
時には、その二つがほんの少しさえあれば、
歴史は作り出されるのだ。
-
我々は、次に何が起こるか、次に何をするべきか、
まったくわかっていない。
-
そして、我々は、そのために払うだろう代償のことも、
まったく見当がついていない。
-
計画は何もなかった、、、。
-
世界が変わっていくことに対しても、確かな思想があったわけではない。
-
ただ、我々はその時々に正しいと思ったことだけをやってきた。
-
そして、僕は、それがみちびく結果を知っているにもかかわらず、それでも同じことを繰り返しするだろう。
-
だから、彼女はいったい君に何をしろっているんだい。
-
彼女が僕に何をしてほしいか、教えてあげよう。
-
彼女は僕に、もうひとつの仕事を見つけてほしい、それなんだ。
-
何をするかって、それはわからない。
-
彼女は、どうやら、経済の鍵がトイレにあるっていうこと自体が、僕のせいなんだと思っている。
-
どうするつもりだい。
-
どうしろって言うんだい。
-
ほら!
-
あそこにあるのは何だ? 何?
-
わあお。
-
隕石かな?
-
そうに決まってるさ。あの分裂する様子を見てみろよ。
-
お客様にご案内申し上げます。ゆっくりお休みのことと思いますが、
-
ただいま、飛行機の左翼方向を見ていただけると、
-
大変すばらしい光景がごらんいただけます。
-
今後、このような光景が真近に見られることはないでしょう。
-
もし僕が彼を超えられないのなら、もちろん僕自身を選ぶ。
-
安全パイを取ってあなたを選ぶ?
撃ちのめされるために僕を選ぶのさ。
-
本当?
そうさ。
-
今、何を話しているのかさえ、僕はわからないよ。
-
あれを見て。
-
あれは何?
さあね、わからない。
-
とっても綺麗。
-
願い事をして。
-
はい、こちらテイラーです。
-
君は一切睡眠はとらないのかい?
たいしたことではないです。
-
数個の岩石が駅とその周辺に落下、ただしけが人はなかったとの報告です。
-
旅客機?
今のところその可能性が強いですが、
-
目撃者から確認を得ているところです。
-
遅れている飛行機があるかどうか、空港に問い合わせてみた?
-
ええ、もう確認済みです。でも異常なし。
-
一体なんだって、モンタナの上空で飛行機を攻撃するっていうんだい?
-
なぜ、今までだれも飛行機を攻撃しなかったんでしょう?
-
そうだな。ベルモンと新米の奴はまだか?
-
彼らは、もうあなたのオフィスで待っています。
-
彼の名前はなんだっけ?もう既に君に教えてもらったけれど、、、、
ディレオです。
-
ディレオか。
実は、他にもこれが大きな問題に
-
つながる可能性があります。
-
今ちょうど電話があって、
-
近郊の病院に何人もの急患者が殺到していて、
-
患者たちの症状には、放射能の影響が出ていると
報告がありました。
-
原爆かい?
まだ確認できていません。
-
でも、その可能性が高いじゃないか。
誰も状況を把握していないんです。
-
今夜中にはっきりするだろう。駅長に電話をつないでくれ。
-
そして、彼に、駅を隔離状態にする必要があると伝えるんだ。
-
また、駅周辺すべての10マイルも含めてもだ。
-
地方当局とも協力するよう伝えてくれ。
確認を待たなくていいんですか?
-
放射能漏れの可能性があるって言うのにかい?
-
しっかり状況を把握して、確認するんだ。
-
しかし、確認が必要なんです。
-
局長、離れた二つの病院で、放射能の影響と思われる症状が二つ確認されました。
-
対応策は?
今ちょうど、駅と駅の周辺10マイルすべてに
-
隔離指令を出したところだ。
-
ひとつのケースは、駅の北方面、30マイル離れたところなんですが。
-
何よりも先に、オフィスのそのファックスのコピーが必要なんだけど、、、、
-
ありがとう。
-
局長、落下物の一番大きい破片、多分飛行機の機体と思われますが、
-
カナダのエドモントン郊外の森林に落下した模様です。
-
たった今のカナダ国立警察からのファックスで、一通の
-
正式な援助要請が届いているところです。
-
わかった。国立警察には渡すな。
-
2番回線と4番回線に、知事と駅長がつながっていますけど、
-
ベルノン、君は病院と駅の広報部との連絡を続け、
-
彼らの必要なものを与えてくれ。
そして毎30分、状況を報告してくれ。
-
君は、そのファックスのコピーが君の手に渡り次第、
-
僕にそれを届けてくれ。
-
対応できるかい。
了解、局長。
-
空港周辺への車を手配してくれ。
-
ラルソンと僕は15分後にエドモントに向って発つ。
行動開始だ。
-
彼の名前はディレオと言ったはずですが、
-
そうだったな。わかってる。今、頭の中はいろんなことでいっぱいなんだ、だから、、、
-
大丈夫。
-
ああ、大丈夫。君は?
ええ。
-
なぜ、エドモントンに行くのですか?
-
次のニュースで、
-
テロリストの件の時のようにたたかれないためさ。
-
我々は、今この状況の最前線にいて、
-
実際に国のために働いているということを見せなくちゃいけない。
-
君はどう思う?
同感です。
-
それならよし。
行動あるのみだ。
-
局長。2回線と4回線に電話つながってますよ、、
ありがとう、ソフィー。
-
市長、テイラー トムです。
-
いいえ、まだわかりかねます。
-
そして、今わかっていることで、満足できるものはなにもありません。
-
解決するには、いま少し時間が必要ですが、、、
-
はい、市長。今、対応中です。
-
はあ、それは感謝いたします。市長、はい。
-
はい、わかりました。
-
何かわかり次第、報告いたします。
-
ありがとうございます。
-
トム?
-
なんてこった。
-
ごめんなさい、でも、私達は、、、
いいや、かまわない。
-
副長官が、テロリストを捕獲したと公開しろと言ってきているんだ。
-
副長官は、メディアで、何がパニック状態をスタートさせるもとになるか
-
という議論が始まる前に、今それを公開発表して、
-
政治的処置をとるべきだ、といっているんだ。
-
そして、僕は、いろんな言葉で
-
彼に伝えようとしているんだが、、、
-
臆病かぜが始まってほしくないのさ、、、なんだい?
-
彼が到着しました。
-
彼は僕らに向って大声を上げ始めた。僕らが昇降口を開ける前に。多分ロシア語だと思うけど。
-
僕らを僕らだと認識してから、彼はドアを閉め、
-
気がついてみると、彼は右手にピストルを持っていたんだ。
-
それでも、僕らにピストルを向ける力はなかったようけど。
-
僕らに対して実際にピストルを発砲したかどうか、あるいはただ怯えただけなのかはわからない。
-
君にはあの子供がテロリストに見えるかい?
-
さあ、私には彼が何に似ているのかわからないわ。
-
今、彼は落ち着いている。
-
彼はすごい脱水症状だったし、
-
栄養失調だった。
-
そして、僕は考える限りのテストを彼にしている。
-
生き延びるかい?
-
彼は、確かに撃たれたんだ。
-
彼が、すべての状況を乗り越えた上で、
-
今まで生き延びているということを考えると、
-
生き延びる可能性が十分あると、僕は期待するね。
-
ただし、はっきりとはいえないが、何年ものリハビリが必要になるさ。
-
彼のようなケースを今まで見たことがある?
-
率直にいえば、今まで見たことがない。
-
僕が知っている中で、
-
一番似通ったケースといえば、
-
ひとつの部屋か地下に匿われ、何も与えられず、
-
ひどく虐待された子供のケースだ。
-
彼は、まるで、生まれてからずっと洞穴にすんでいたようだ。
-
話すことはできる?
-
今は眠っている。
-
ショック状態だ。
-
彼が目を覚ましたとき、意識を取り戻すかどうかは保証できない。
-
目を覚まし次第、僕に教えてくれ。
-
了解。
-
さっき、彼を見つけたとき何か叫んでいたと言っていたけど、
-
彼が何を言っていたか覚えてる?
-
はっきりしないんだ。ロシア語か何かだと思うけど、
-
彼女は47か国語を話すんだ。
-
思い出せるもの何でもいいんだけど。
-
何かこう、、、、
-
identiforo とか何とか言っていた。
-
nikorosh vi stronia...
-
nikorosh vistronia
-
identifutsoro vitsebia. 最初の部分はこんな感じ?
-
そう、そんな感じ。そうだと思う。
-
身元を明らかにしろ、って言う意味。
-
後の部分は?
-
どちらの味方だ?という意味。
-
それを繰り返し言っていた、と言ったよね。
-
そうです、局長。
-
どちらの味方だって?
-
何のどちらがわっていっているのかしら?
-
僕はそう聞いただけ。
-
どういう意味だい?確かに正しく訳したのかい?
-
47ヶ国語よ。
-
僕達が彼を見つけたとき、彼はこれを身に着けていた。
-
それって宇宙服?
-
さわってもいい?
確かにそうね。
-
もしもし、
-
見て。
-
多分、新しい宛て布ができていなかったのね。
-
あの子は、ソビエト連邦が健在だったときに生まれたように見えるかい?
-
局長?
-
それは、飛行機の破片じゃないわ。
-
ああ、違うね。
-
こんなものをカプセルから見つけました。
-
それって石にみえるけど。
そう、石ね。
-
そして、これも見つけました。
-
それも多分ロシア製でしょう。
-
なんだい?
-
よくわからないけど
-
飛行手引書からの一ページに見えるけど。
-
裏表紙に手書きで何か書いてあります。
-
何?
-
これは今まで聞いた話の中で、一番ばかげている話です。
-
はい、わかりました。すべての可能性を調査しています。
-
誰かが、旧ソ連の機械に手をかけたように見えるね。
-
そしてアメリカ合衆国に攻撃を仕掛ける準備をするために使ったようじゃないかい。
-
攻撃をモンタナにですか、長官?
-
多分、失敗したんだろう。よくわからん。
-
わかっていることは、患者が病院に殺到しているということだ。
-
そして多大な宣伝は悪夢だ。
-
首尾よく事故処理していることを、見せなくちゃならない。
-
事故処理が遅れるという今までの経歴を、君は忘れてはいないと思うけど、
-
お言葉を返すようですが、テロリストに関しているとはっきりしたわけではないのですが、
-
ただ今言えることは、病気の子供がいて、それが多分ロシア国籍であるということだけです。
-
彼を犯罪者として扱うことが、一番得策であるとは思えませんが、、、、
-
彼は身分がはっきりしていない。
-
放射能が満載する飛行物を、アメリカ上空で、運転していた。
-
そして、助けに行った人に向って最初にしたことといえば、ピストルを向けることだ。
-
正しいだろ?
-
はい、長官。それはすべて事実です。
-
それなら彼は犯罪者だ。少なくともはっきりした反対の証拠が挙がるまでは、だ。
-
どんな場合にしろ、
-
至急、彼をアメリカ軍隊に連れて行き、そして、、、
-
このケースでは、それが一番の対策だとは思えないのですが、長官。
-
結論に結びつける前に、もう少し調査する時間がほしいのですが。
-
私は提案をしているのではないよ、テイラー君。
-
できるだけ早く彼を移動しろと、命令しているんだ。
-
わかりました、長官。
-
それならよし。今日中にまた連絡を取り合おう。
-
なんだい?
-
カルガリー郊外で、カプセルのもうひとつの部分を回収しました。
-
それには原子核のバッテリーが掲載されていて、それが放射能を放出している元だと思われます。
-
人口密度が少ない地域だったので、ほんの少しはいいニュースです。
-
そうだな。
-
どうしたんですか?
-
僕らは移動するのさ。
-
彼らも信じなかった?
-
まあ、非難できることじゃない。本当にばかげているんだから。
-
そうね、それが一番納得がいく説明になるもの。
-
ソフィー、全然説明がつかないよ。
-
何考えてるの? 問題児のアルカイーダか何かが、旧ソビエトの飛行物体を操って、
-
原子力爆弾を落とす代わりに、
-
どうにかトラボラの洞窟から飛行物体を発射させ、
-
モンタナの善良市民を脅かすことに成功したって。
-
この説明のどこが正しいというの?
飛行物体は何百マイルもにわたって放射線を放出したということだ。
-
パニックがあなたのゴールなら、パニックは十分に広がったようね。
-
ああ、わかっている、わかっている、僕だって、、、
-
僕だって他に何ができるか、どの手があるのか、僕だってわからない。
-
そうね、今は睡眠をとること以外なにもすることはないわ。
-
それをすることすらできない、君だってそうだ。
-
一人の病気の子供が病院で眠っていて、
-
彼はテロリストじゃないわ。
-
彼は火星人でもない。
-
そう、多分違うわね。
-
どういう意味だい?
-
カナダ警察からカナダ領域でなら手術を許可するという手紙が届いたの。
-
ディレオが送ってくれたわ。
-
これは12時間前に頼んだことじゃないか。
-
PDFを変換するのに問題があったとかなんとか、言っていたわ。私はよくわからないけど。
-
彼は防衛庁の最先端の人物のはずじゃないか。
-
一番で、最優秀よ。
君はそのどっちだい?
-
僕はいつだって一番だったけど、最優秀だったことはない。
-
そうね、私はいつだって最優秀だったけど、一番だったことはないね。
-
さあて、この尽力をつくしたり、保護したりしていること全部がうまくいかなかったら、
-
僕たちには将来はお払い箱が待っているだろう。
-
準備にかかります。
-
ありがとう。
-
はい、こちらテーラーです。
-
テーラーさん。こちら医者のベルトランです。私は内科医でしたが、、、
-
ああ、君が誰かわかっているよ。彼はどうだい?
-
今ちょうど最初の血液検査の結果が出たところですが、彼は癌のようです。
-
もう一度言ってくれ。
-
私は癌専門家ではないですが、、、、
-
彼の体は癌だらけです。
-
今専門家を呼んだところです。
-
ちょっとまってくれ、
-
彼を移動可能なように準備してくれ。彼は僕らと一緒に合衆国に戻ることになる。
-
いい考えとは思えませんが。
-
君の意見を聞いているんじゃない。それに、もうそう決定したんだ。
-
ここの領域で手術できるよう当局が手配したし、
-
君が同意するしないにかかわらず、君は僕に従わなくてはならない。わかりましたか?
-
はい。
-
他に僕が知っておくべきことはあるかい?
-
彼の呼吸器官が犯されていて、治療に反応していません。
-
もし彼を飛行機に乗せたら、彼を失うことになるでしょう。
-
それは君の職業的意見かい?
-
他のどんな意見があるというのでしょう?
-
いや、失礼。
-
彼は僕らとアメリカに行く。そしてアメリカで治療を受けることになる。
-
移動の準備をしてくれ。
了解しました。
-
テイラー、トム。
-
何で僕だってわかったんだい?
他のみんなのように、僕だって
-
送信者表示板を持っているのさ。
-
何かしている最中ではなかったでしょう?
-
いいや、丁度、ゴルフコースを回り始めようとしていたところだ。
-
昨日もそうだったし、
-
多分、明日もそうだろうと思うけど。
-
それはあなたがいつも願っていた生活のようだけど。
-
いいや、そんなことはない。
-
そうか。この間新聞で読んだけど、そのこの間の夕食にいけなくて申し訳なかった。
-
おめでとう。
-
ありがとう。
-
そんなことのために電話してきたんじゃないだろう。
-
まあ、そうだけど。
-
そちらでは、こんがらがったことが起きているようだな。
-
まあ、まあ、、
-
僕にはっぱをかけるために電話してきたんじゃないだろう。
-
ええ、まあ、そういうわけではないんだけど、、、。
-
じゃあ、なんだい?
-
ゴルフに行かなくちゃ行けないんだが。
-
そう、そうだった。
-
不思議に思えるだろうけど、
-
あなたの洞察力をちょっと貸してほしいんだけど。
-
僕の洞察力?
-
そう。
-
ただ単に、ソ連はどんなにいかれているかっていうこと?
つまり、、、
-
ただ、どんなにいかれていたと思う?
-
わかっているだろう。
-
君もいたはずだ。
-
ああ、でも僕は子供だった。僕はあなたのように最前線にはいなかった。
-
まあね。
-
私はそれを過去のものにした覚えはない。これだけはいえる。あれは過ぎたことじゃない。
-
まあ、、、
-
私らのことを、組織の中では、
-
恐怖心に駆られた偏執症のかたまりだと思う人もいる。
-
だが、崩壊して我々が出て行ったとき、私らは多くのことを学んだ。なんてこった。
-
あれは本当に狂気の時代だったよ。
-
ああ、私らだって狂気じみていた、だけど、
-
彼らはもっとひどかった。
-
本当に狂気だったよ。
-
ペトロブ スタニスラブという奴のことを聞いたことあるかい?
-
いいや。
-
私だってない。いや、10年前まではなかった。
-
ペトロブ スタニスラブはソ連空軍に在籍していて、
-
1983年のある夜、モスクワ郊外の掩蔽壕に当直だった。
-
彼の仕事は、OKO、ソ連の初期の警告システムのことだけど、
-
それを監視することだった。
-
私達の航空宇宙防衛司令部みたいなものだ。
-
私達がしたのと同じように、アメリカがミサイルを発射した時、
-
ソ連に警告が届くように、衛星ネットワークを軌道に乗せていた。
-
とにかく、
-
そのスタニスラブが当直で、
-
支給されたパンをかじりながら、ウォッカを飲んだりしていた。
-
そこで彼はそれまでに見たことのなかったものを見た。
-
大きな真っ赤な光が放たれ、警報は、、、
-
大きく鳴り響いた。
-
彼が読み込んだことは、
-
アメリカが大陸間弾道ミサイルを発射して、
-
原子力ミサイルが彼の国に発射されたということだった。
-
その場合の彼の仕事は、
-
彼のミサイルを反撃で発射させることだった。
-
だが、彼は何もしなかった。
-
彼は機械を信用しなかった。
-
何かしらの理由で、彼は決心がつかなかった。
-
そして、彼はずべての指令や訓練を無視し、
-
警報機を止めたんだ。
-
まあ、手短に言うと、
-
太陽が、雲か他の何かを通して反射して、
-
通信衛星にそれをミサイルだと
-
勘違いさせたわけだが、
-
もしペトロブ スタニスラブが
-
言われたとうりのことをしていたら、
-
今この時点で、君とこんな会話をすることだってなかっただろう。
-
そして知っているかい、彼はどうなったか?
-
解職、
-
不名誉の名がついた。
-
多分シベリアかどこかに、
-
送られただろうよ。知ったことじゃないが。
-
彼は、国にはむかい、
-
世界を救ったんだ。
-
本当の意味で世界を救ったんだ。
-
そして、彼はその責任を負わせられた。
-
なぜなら、
-
彼は、彼の国のほかの人々が持っていない何かを
持っているのではないかと、私は思うがね。
-
想像力さ。
-
彼は、
-
指令に従った後の結果を、想像することができた。
-
そしてその結果が、
-
良心に反している結果だと考えたんだ。
-
それは、いかに彼らが狂気じみているかをあらわしている。
-
これで君の質問の答えになっているかな?
-
ああ、多分ね。
-
まあ、とにかく、
-
この老いぼれに助言をもとめてくれ
-
うれしかったよ。トム。
-
本当さ。
-
さあ、さっさとそこから抜け出して、いい仕事をしろ、わかったか?
-
わかりました。
-
次に近くに来たときには、、、、、
-
ああ、でも僕はあまりゴルフ愛好家じゃないんだ。
-
私もさ、
-
じゃあ、元気で、フランク。
-
たった今は、君自身のことを心配するべきだけどね。
-
さよなら。
-
ここに援軍をよこしてくれ。
-
できるだけ少なくね。
-
彼らに何かを与えなくちゃいけない。彼らは水面で血のにおいをかいでいるんだ。
-
さもなくば、彼らは見つけた事なんでも発表してしまうだろう。
-
言っていることに一理ある。なぜ、これだけ言えない、
-
ソ連の通信衛星、旧ソ連通信衛星だった
-
機内にはバッテリ漏れがあったって。そうだな。
だって本当のことでしょう。
-
それでいけるかい?
いける。
-
わかった。いくつかの事実をまとめて、マスコミに発表するんだ。
-
そうね、マスコミの面倒ね。そしたら、どうなる?
-
その心配はするな。
その心配はするなですって?
-
ディレオ、ファックスはまだ持っているかい?
はい、持ってます。
-
わかった、それは君の手には届かなかった。
何ですって?
-
正しい答えは、何のファックスかっていうことだ。
わかりました、局長。
-
何をするつもり?
-
技術チームががんばって働いて、あの子を州刑務所に送る前に、
-
調査ができるよう、時間稼ぎをしてくれることを祈るよ。
-
なんてこった。ああ、コーヒーらしいコーヒーっていうものはないのかね?
-
誰かをウィリホルトンに送るか、彼らがこの辺で持っているものなら何でもいい。
-
全員分ね。
専門家が必要だ。
-
何を話しているのかわかる人間、極秘にだ。
-
専門家?何の?
-
開いているよ。
-
なんだい?
-
ウォルザー ザクリーですか?
-
ウォルザー ザクリー博士。
-
何か用ですか?
-
ウォルザー博士、
-
テイラー、トム。
-
あれは残念でしたね、、、、
-
不思議に思うでしょうが。
これが何についてなのか見当がついている。
-
見当がついていますか。
-
あれは、
-
爆弾未遂事件は実は爆弾未遂事件ではないんでしょう?
-
いいえ、実は違いました。
あの流された通信衛星の話には、
-
面白いことが隠されている。
-
それは何ですか?
-
そう、今朝ニュースで聞いたんだが、、
-
どこかで以前に聞いた話だ、という感じを押さえきれなかったんだ。
-
そこで、少しゴーグルで調べてみたら、約二分前に、
-
これを、見つけたんだ。
-
それによると、原子力のバッテリーを掲載するソ連通信衛星が、
-
計画外に、大気圏に再突入し、
-
カナダの上空で放射性廃棄物を振りまいた、とある。
-
そうです。
-
日付を見てくれ。
-
この記事は1979年のものだ。
-
二つのソ連の通信衛星が、
-
事故を起こして、放射能を振りまいて落ちてくる、
-
それもこの地球上の、同じ場所で?
-
それは本当に運の悪い話だと、思わないかい?
-
カバーストリーを発表する前に、もう少し調査する必要があるんじゃない。
-
そうですね。すでにあなたが様々な情報をかき集めたようですが、
-
率直に言うと、私の専門外なのです。
-
それはそうでしょう。
-
それなら。
-
あなたはたしか宇宙狂いだったと聞いているけど、
-
そう、私は、航空学と
-
宇宙学の修士号をもっていて、
-
原子力工学で、博士号を持っている。
-
そうでしょう。
航空技術と、宇宙飛行のついて、
-
3冊の本を執筆した。
-
二つの惑星、ひとつの未来、そして、赤い惑星のケース。
-
3冊目は何?
-
この秋に出版される。まだ題名はついていない。
-
だいたい、一体ここで何が起こっているんだい?
-
僕がなにか話し始める前に、一切口外しないという同意書にサインしてもらう必要があるけど。
-
君が何を、何について話しているのかさっぱりわからないというのに、
-
同意書にサインをするわけにはいかない、
というていうことをわかってほしい。
-
それに、月への飛行に、クレブランドの通信衛星以上の何かが隠されている、
-
と言い出したのは、あなた自身で、
-
信用をしていないのは,、あなた自身だと思うけど。
-
私はただ,、アメリカ市民を保護しようとしているだけ。
-
それが、そんな結論を導き出したというのですか。
-
実を言えば、ここにはある重要なことがあって、
-
あなたの知識と経験をそれに使いたいということです。
-
あなたができなければ、他の誰かに頼むまでです。
-
なぜ私のようなものが必要なんですか?
-
想像力です、博士。
-
宇宙人に関することだなんて、言わないでしょね。
-
そうなら、きびすを返して、
さっさとそのドアから出て行きますよ。
-
いいえ、実はそれよりもっとも変なケースですよ。
-
理論的に言えば、火星で誰かが生き延びることは可能?
-
もちろん。
-
限られた資源の中で、たった一人で、何年も?
-
もちろん。それについては私がいろいろ執筆した。大陸アプローチの生活と呼ぶんだけど。
-
それは、東アメリカに移住し始めたパイオニア、開拓者たちのようなものだ。
-
生き延びるためのすべての要素は、それを引きだすすべを知っているのなら、火星にすべてそろっている。
-
ただ、生き延びるっていうこと事態が、大変なだけ。
-
様々な放射線の影響もあるし、
-
宇宙光線、太陽光の動き、そして、
-
もし普通なら、9ヶ月間一度もガススタンドにとまれないというこうと。
-
彼には何が起こったって言うんだい?
-
それをあなたに解明していただきたい、というわけですよ、
博士。
-
これは、あなたの言っている火星開拓者です。
-
何だって?
-
ソ連の通信衛星が、実は通信衛星ではなく、宇宙飛行カプセルの一種だった、というわけです。
-
そして彼が中にいたんです。
-
書かれたメモも発見しました。
-
それを信じるのなら、80年代中ごろから、火星に生存し続けた、
-
ソビエト宇宙飛行士に書かれたようです。
-
そのメモによると、ここにいるのは彼らの子孫らしいです。
-
待って、ちょっと、ちっと待ってくれ。何だって、
-
君達は、、、、
-
本当に、そう言っているのかい、まじめに、、
-
この人物が火星にいたって?
-
私達は、彼は火星で生まれた、と言っているのです。
-
そんなことがあるのか?
-
それをあなたに解明していただきたい。
-
ウォルザー博士、
-
大丈夫ですか?
-
これが,、どういうことを意味するかわかっているのかい?
-
わかっています。ちょっと正気沙汰ではないですよね。
それどころか、、、、
-
信じられない。
-
でも、事実だ。
-
私は、私の今までの人生のすべてを、
-
人間による火星探検が可能になるよう、費やしてきた。
-
テイラー君、
-
そして今までずっと、
-
なんてこった、
-
失礼、許してください、これは、、
-
失礼しました。
-
助けていただけますか、博士?
-
もちろん、どころじゃない。
-
日本語字幕:H、F
-
彼は死にかけている。
-
癌かい?
癌はたいした問題じゃない。
-
何かの副作用のようだけど、まだ、何かわかっていない。
-
君は火星専門家だろう?
-
彼らは火星の話を聞きつけたようです。
-
どこで手に入れたの?
決して情報入手源は明かさないさ。
-
誰かソ連に確認した人はいるかい?
まだそこまで手が回っていません。
-
君の作戦はカナダ連邦法に違反している。
-
君は君自身の政府の方針に反することはできない。
-
あなたが頭の中で何を考えているのJか言ってみて。
もう時間がないようだ。