WEBVTT 00:00:00.180 --> 00:00:02.749 "さてお送りしますのは" 00:00:02.869 --> 00:00:05.639 "マーサ&ヴァンデラのNowhere to Run" 00:00:05.763 --> 00:00:08.294 "さぁいってみましょう" 00:00:10.470 --> 00:00:13.469 Every Frame a Paintingへようこそ 00:00:13.619 --> 00:00:16.350 今回はあのロビン・ウィリアムズです 00:00:16.470 --> 00:00:18.560 先月旅立った彼を 00:00:18.678 --> 00:00:22.837 僕は他の人とは違った観点から評したい 00:00:22.969 --> 00:00:24.339 どう動いたか 00:00:24.459 --> 00:00:27.080 "喜び踊るんだ こう…" 00:00:30.527 --> 00:00:33.287 ブロッキングとは動きの取り決めだ 00:00:33.390 --> 00:00:35.210 役者の動きが 00:00:35.340 --> 00:00:38.910 キャラや話を語っていく 00:00:39.089 --> 00:00:40.319 "心でな" 00:00:40.449 --> 00:00:42.870 いいブロッキングはもの語る 00:00:42.980 --> 00:00:46.250 役者の動きをよく見てほしい 00:00:46.370 --> 00:00:48.479 "ただ座って" 00:00:49.003 --> 00:00:50.513 "それで終わり" 00:00:50.770 --> 00:00:52.940 3分後にはこう座らせる 00:00:53.090 --> 00:00:55.620 "お茶は? 持ってくるわね" 00:00:57.460 --> 00:01:01.089 音を消しても話はわかる 00:01:01.209 --> 00:01:02.510 それが技術だ 00:01:02.630 --> 00:01:05.949 キャラや関係性を知りたければ 00:01:06.069 --> 00:01:08.230 体の動きを見ればいい 00:01:08.350 --> 00:01:10.920 役者と監督の共同作業だ 00:01:11.040 --> 00:01:14.730 監督が承認し 役者が演技をする 00:01:14.860 --> 00:01:17.420 ロビンはダイナミックに動く 00:01:17.570 --> 00:01:19.030 "ここで動け" 00:01:20.680 --> 00:01:22.190 "ここで表現しろ" 00:01:22.340 --> 00:01:25.210 動きで自身を表現できる役者は少ない 00:01:25.368 --> 00:01:27.148 大きく動き 00:01:29.930 --> 00:01:31.200 小さく動く 00:01:32.260 --> 00:01:35.070 違うシーンで同じ動きをするときも 00:01:35.210 --> 00:01:38.370 微妙に動きを変えていた 00:01:38.500 --> 00:01:41.090 ロビンが動くこともあれば 00:01:43.870 --> 00:01:44.880 時に 00:01:45.000 --> 00:01:46.000 "君は子供だ" 00:01:46.120 --> 00:01:48.080 カメラが動いた 00:01:48.210 --> 00:01:52.450 二人がつながる2分45秒のシーンは 00:01:52.580 --> 00:01:56.276 文字通りカメラが二人を一つにする 00:01:56.420 --> 00:01:58.376 "本当の喪失を知らない" 00:01:58.640 --> 00:02:02.090 "自分以上に人を愛したことがないから" 00:02:02.240 --> 00:02:05.827 別の映画ではカメラとダンスした 00:02:07.260 --> 00:02:09.800 "聞こえた 真実が" 00:02:09.940 --> 00:02:11.690 失敗したことも 00:02:12.960 --> 00:02:16.880 見るべきは彼の微妙な手の動き 00:02:20.530 --> 00:02:21.789 口の動き 00:02:25.429 --> 00:02:26.550 右足に 00:02:30.080 --> 00:02:31.611 顔を覆う動き 00:02:35.789 --> 00:02:40.360 ロビンは役者に可能な表現の百科事典だ 00:02:40.490 --> 00:02:43.679 相性のいい監督と組めたのは運がいい 00:02:43.809 --> 00:02:46.210 "自分の歩き方を見つけろ" 00:02:46.340 --> 00:02:50.088 "自分だけのやり方でどこへでも歩け" 00:02:50.199 --> 00:02:52.909 "かっこよくも 悪くも" 00:02:53.009 --> 00:02:57.089 彼の引き出しの数は語り切れないが 00:02:57.230 --> 00:03:00.840 監督として彼を活かす方法は 00:03:00.964 --> 00:03:02.344 5つある 00:03:04.080 --> 00:03:06.250 1. 通して撮る 00:03:06.380 --> 00:03:09.860 撮影の準備には時間がかかるが 00:03:09.990 --> 00:03:13.000 役者はすぐに演技に入る 00:03:13.340 --> 00:03:15.460 "嘘でしょ 子供が" 00:03:15.580 --> 00:03:18.500 監督が準備をしていることで 00:03:18.620 --> 00:03:20.550 役者はリズムを守れる 00:03:20.680 --> 00:03:24.310 カメラの動きの確認も重要だ 00:03:24.430 --> 00:03:29.100 役者の動きは途切れない方がいい 00:03:29.220 --> 00:03:31.940 "アランだよ ママ パパ!" 00:03:32.060 --> 00:03:33.706 "帰ったよ!" 00:03:35.610 --> 00:03:38.163 2. 体を使う 00:03:38.289 --> 00:03:39.324 窓を開け 00:03:39.450 --> 00:03:40.410 りんごを拾い 00:03:40.515 --> 00:03:41.985 缶を並べ直す 00:03:42.110 --> 00:03:44.680 "言ったろ 忙しい" 00:03:45.430 --> 00:03:50.356 繰り返される動きが人物を描く 00:03:53.180 --> 00:03:54.550 "エレノア!" 00:03:55.075 --> 00:03:55.945 "はい?" 00:03:56.300 --> 00:03:58.240 1回きりでも 00:04:01.330 --> 00:04:04.440 僕は12のシーンを確認したが 00:04:04.570 --> 00:04:06.526 どれも動きが重要だった 00:04:08.650 --> 00:04:11.310 3. ブロッキングで話を語る 00:04:11.430 --> 00:04:14.440 人にはボディランゲージがある 00:04:14.550 --> 00:04:19.390 言葉よりも他の要素の方が重要だ 00:04:19.520 --> 00:04:20.648 "約束だろ" 00:04:20.758 --> 00:04:25.110 いいブロッキングは世界共通となれる 00:04:25.230 --> 00:04:26.190 "アビーによろしく" 00:04:26.310 --> 00:04:28.210 "僕の妹だ" 00:04:28.330 --> 00:04:31.350 英語ができなくてもこれは理解できる 00:04:31.450 --> 00:04:31.930 "なあ" 00:04:32.020 --> 00:04:33.421 "やめてください" 00:04:34.000 --> 00:04:36.520 "何だよ 好きにしろ" 00:04:36.640 --> 00:04:38.250 "4. 言葉を聞く" 00:04:38.370 --> 00:04:40.310 "ピーターは言っていた" 00:04:40.430 --> 00:04:42.750 "聞くことは重要だと" 00:04:42.860 --> 00:04:46.770 演じるというのは聞くことでもある 00:04:46.890 --> 00:04:52.060 編集者は編集中によくそのことに気づく 00:04:52.230 --> 00:04:54.810 演技とは反応なのだ 00:04:56.650 --> 00:05:00.120 5. 完璧さを捨て直感に従う 00:05:00.230 --> 00:05:04.420 頭の中に決まったものがあっても 00:05:04.540 --> 00:05:08.440 ロビンのような役者はひらめきを生む 00:05:08.560 --> 00:05:10.701 "寝ながらおならしてた" 00:05:11.761 --> 00:05:14.081 "音で犬が起きた" 00:05:15.270 --> 00:05:19.410 ロビンの名シーンには即興が多い 00:05:19.550 --> 00:05:20.740 それが彼だ 00:05:20.850 --> 00:05:26.100 何回も繰り返した後 ふとある時 00:05:26.250 --> 00:05:29.580 何かが起こる 生まれる 00:05:29.720 --> 00:05:32.473 それが映画を撮るということだ 00:05:35.150 --> 00:05:38.880 さようなら ロビン・ウィリアムズ 00:05:50.849 --> 00:05:54.310 編集者の悪夢です 頭を抱える 00:05:54.420 --> 00:05:58.020 ロビンのシーンはどこもカットできない 00:05:58.140 --> 00:06:00.450 この二人が一緒にいるみたいに? 00:06:00.569 --> 00:06:01.879 やってられるか 00:06:02.000 --> 00:06:05.440 カメラが広く映しすぎた 00:06:05.570 --> 00:06:06.407 愛してるよ