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先住民の知識と科学が出会うとき - 気候変動に立ち向かうために -

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    恐らくここにいるみなさんが
    スマホやiPhoneを持っていますよね
  • 0:07 - 0:11
    今朝は それで天気を確認した方も
    いるのではないでしょうか
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    雨で 傘がいるのか
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    晴天で サングラスがいるのか
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    はたまた 寒くなるから
    コートがいるのかなどです
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    良い情報が得られる場合もあれば
    悪い情報の時もありますよね
  • 0:28 - 0:30
    言わせてください
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    私のベストアプリは 祖母です
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    (笑)
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    祖母はママアッダと呼ばれ
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    今日の天気だけでなく
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    向こう12ヶ月の天気も予想できます
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    良い雨季となるのかなどです
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    周囲の環境を観察するだけで
    予想できるのです
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    風向き
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    雲の位置
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    鳥の移動
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    果実の大きさ
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    植えた花の様子などです
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    家畜の様子を観察することでも
    予想しています
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    それが自分が生活をしている所の
    天気と生態系をよく知る方法なのです
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    私は 牛飼いの牧畜民族の出身です
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    私たちは遊牧民なので
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    水や牧草地を求めて
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    次々に場所を移動していきます
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    1年間で カリフォルニア州の長さと同じ
    1,000kmを移動することもあります
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    この生活スタイルは 生態系と調和しながら
    生きることの手助けとなっています
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    お互いを理解しているのです
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    私たちにとって 自然は
    スーパーマーケットのようなもので
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    食料や水を 手に入れる場所です
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    薬草を手に入れる薬局でもあります
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    同時に 学校でもあり
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    そこでは 自然を守る方法や
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    自然が どうやって私たちに
    必要なものを与えてくれるのかを学びます
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    しかし気候変動の影響で
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    私たちは 他の影響も受けています
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    私のコミュニティには
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    アフリカ最大の淡水域
    5つのうち1つがあります。
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    チャド湖です
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    私の母が生まれたとき
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    チャド湖は 25,000㎢ もの
    水域がありましたが
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    私が生まれた 30年前には
    10,000㎢ になっていました
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    そして 今は
  • 2:50 - 2:55
    約1,200㎢ しかありません
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    この水域の90%が
    蒸発して消えたのです
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    しかし4,000万人もの人々が
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    湖の周辺で 湖を頼りに暮らしています
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    遊牧民や
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    漁師や
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    農家として暮らす人々です
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    彼らが頼りにしているのは
    月末にもらう給料ではなく
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    雨であり
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    育てる穀物や
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    畜牛のための牧草地です
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    資源が枯渇する中
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    たくさんのコミュニティが
    それを求めて争っています
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    早いもの勝ちです
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    出遅れた者は
    死ぬまで闘うことになります
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    また 気候変動は 私たちの環境に
    影響を及ぼすだけでなく
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    私たちの社会生活を変えます
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    この地域では
    男女の役割が異なります
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    男性の担う役割は 家族を養い
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    自分のコミュニティの面倒を見ることです
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    もし それができなければ
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    男性の威厳が脅かされます
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    一度失えば
    それを取り戻すことはできません
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    気候変動は 私たちから男たちを
    遠くへと引き離します
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    それが 出稼ぎです
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    男性は大きな都市へ移住し
    そこに半年から1年ほど滞在して
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    職に就いて仕送りをします
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    職にありつけない場合は
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    地中海を泳いで
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    ヨーロッパへ移住する羽目になります
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    命を失う者もいますが
    立ち止まることはできないのです
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    もちろん移住先の国にとっては
    望ましいことではありません
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    移住先の先進国は
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    やってくる移民の受け入れに
    順応しなければならないからです
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    一方 後に残された者はどうでしょうか?
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    女性と子供で
    男女の両方の役割を担い
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    コミュニティの安全を守り
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    食料や子供や老人の健康を
    考えなければなりません
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    ですから こういった女性たちは
    私にとってのヒーローです
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    なぜなら 彼女たちは革新者であり
    解決策を生み出す人々であり
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    なけなしの資源から
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    コミュニティのために
    大きなものを生み出すからです
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    彼女たちは 私の仲間です
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    私たちは先住民としての
    伝統的な知識を用いて
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    自分たちが切り抜ける必要のある物事への
    耐性を向上させています
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    私たちの知識は
    自分たちのコミュニティのためだけではなく
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    私たちと共に生きる
    全ての人々と共有するためにあります
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    世界中の先住民で
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    地球上の生物多様性の8割を
    守っています
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    つまり時代の科学者なのです
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    アマゾンの先住民は
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    国立公園よりもずっと多様性に満ちた
    生態系を守っていますし
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    太平洋上の先住民は
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    祖父母から教わって
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    ハリケーン災害後に
    どこで食料が手に入るかを知っています
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    つまり私たち様々な先住民族が
    持っている知識は
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    自分たちだけでなく 他の人々にとっても
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    気候変動の影響下で
    生き抜く手助けになるのです
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    世界は多くを失おうとしています
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    既に 60%の生物種を失っており
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    その数は日々増えています
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    そこである日 1人の科学者を
    私のコミュニティに招きました
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    私は「テレビやラジオで
    素晴らしい天気情報を発信されてますね
  • 7:09 - 7:11
    一度私の仲間のところへ来ませんか」と言い
  • 7:11 - 7:13
    そしてその科学者がやって来て
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    ぶらぶらしていると
  • 7:16 - 7:20
    突然 遊牧民の私たちは
    持ち物を荷造りし始めました
  • 7:20 - 7:23
    科学者は聞きました
    「移動するのですか?」
  • 7:23 - 7:26
    私は「いえ、違います 雨が近いので」と
  • 7:26 - 7:30
    雲もないのに なぜ雨が近いと
    わかるのかと聞かれて
  • 7:30 - 7:33
    私たちは「雨は降りますよ」と答えて
    荷造りをしました
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    すると突然 大雨が降り始め
  • 7:37 - 7:41
    科学者は走り回って
    木陰に避難して
  • 7:41 - 7:43
    荷物がぬれないようにしました
  • 7:43 - 7:44
    私たちは 荷造りした後でした
  • 7:44 - 7:46
    (笑)
  • 7:47 - 7:51
    雨が降り止むと
    真剣な議論が始まりました
  • 7:51 - 7:54
    「なぜ 雨が降るとわかったのか」と聞かれ
  • 7:55 - 7:58
    私たちは「おばあさんが
  • 7:58 - 8:02
    卵を巣に運んでいる昆虫を見つけたからです
  • 8:02 - 8:06
    昆虫は話したりテレビを見たり
    できない代わりに
  • 8:06 - 8:11
    仲間を守るために 先を読む方法や
  • 8:11 - 8:13
    食料を守る方法を知っているのです
  • 8:13 - 8:16
    なので それが 私たちにとって
    遅くとも2〜3時間以内に
  • 8:16 - 8:19
    雨が降る前触れなんです」
    と答えました
  • 8:19 - 8:20
    すると科学者はこう言います
  • 8:20 - 8:23
    「私たちにも知識はありますが
  • 8:23 - 8:29
    生態系の知識と気候の知識を
    組み合わせたことはなかった」と
  • 8:30 - 8:34
    こうして 私は
    気候学者と私のコミュニティと共に
  • 8:34 - 8:38
    気候変動に適応していくための
  • 8:38 - 8:42
    より良い情報を発信する
    取り組みを始めました
  • 8:45 - 8:51
    私たちの持つ全ての知識システム —
  • 8:51 - 8:54
    科学、技術
  • 8:54 - 8:56
    伝統的知識
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    これらを集結させれば
    仲間を守り
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    地球を守り
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    失われゆく生態系を取り戻すために
    最善を尽くすことができると考えています
  • 9:07 - 9:09
    これには 他の方法でも取り組みました
  • 9:10 - 9:14
    使ったのは とても気に入っているツールです
  • 9:14 - 9:18
    「参加型3Dマッピング 」と呼ばれます
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    「参加型」というのは
  • 9:20 - 9:25
    老若男女
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    全ての世代を巻き込めるからです
  • 9:29 - 9:32
    科学に裏付けされた知識を用いて
  • 9:32 - 9:35
    コミュニティ全員が集まり
    このマップを作ります
  • 9:35 - 9:38
    私たちの知識を全て —
  • 9:38 - 9:42
    聖なる森はどこか
    採水地点はどこか
  • 9:42 - 9:44
    回廊地帯はどこか
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    私たちが季節ごとに移動する地点はどこか
    などを把握します
  • 9:50 - 9:54
    このツールの優れた点は
    女性の能力を伸ばすことです
  • 9:54 - 9:57
    なぜなら 私たちのコミュニティでは
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    女性は 男性との同席が許されておらず
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    話すのは常に男性で
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    女性は後ろの方で座っているだけです
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    女性には どんな決定権もありません
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    男性は 全知識をマッピングした後
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    女性を呼んで 「ちょっと見てみて」と言うと
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    女性は「ええ いいですよ」
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    既に 最初の面倒な作業が
    終わっているからです
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    (笑)
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    女性はやって来て
    マップを見てこう言います
  • 10:21 - 10:23
    「んー 違うね」
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    (笑)
  • 10:24 - 10:25
    「これは間違っているわ」
  • 10:25 - 10:29
    「ここは私が薬草を摘む所」
    「ここは私が食料を手に入れる所」
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    という具合に
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    そして女性たちは マップに手を加えて
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    男性を呼びました
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    男性は 女性の言ったことについて考えます
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    そして 揃って首を振りながら
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    「そうだ その通りだ
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    彼女たちが 正しい」
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    このようにして 私たちは
    3Dマッピングを通して
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    女性に発言権を与えることで
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    彼女たちの能力を伸ばしています
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    女性は詳細な知識を獲得しているので
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    コミュニティの環境適応に
    貢献できるのです
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    対して 男性には
    より俯瞰的な知識があります
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    この2つを組み合わせることで
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    マップを通して男女が話し合うことができ
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    資源へのアクセスをめぐる
    コミュニティ間の衝突が緩和され
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    資源をより上手く分け合い
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    資源の回復と
  • 11:15 - 11:18
    長期的な管理を
    実現していくことができます
  • 11:20 - 11:23
    私たちの知識は
    とても役に立つものです
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    先住民の知識というのは
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    私たちの地球にとって 極めて重要で
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    全人類にとって 不可欠です
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    科学知識は 200年前に始まりました
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    テクノロジーは100年前
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    しかし先住民の知識は
    数千年も前からあります
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    だから ぜひとも これらを一つに集めて
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    3つの知識を組み合わせて
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    気候変動の煽りを受ける人々の
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    生き抜く力を高めようじゃないですか
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    今や 発展途上国だけの話ではなく
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    先進国にも当てはまることです
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    ハリケーンや洪水は
    世界中で起きています
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    ここカリフォルニアでも
    森林火災が起こりました
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    ですからこれらの知識を
    全て一つに集めるべきです
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    私たちには 中心となる人々が必要です
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    政治家たちを動かしていく必要があります
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    科学者たちが説得し
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    私たちが説得するのです
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    そのための知識を
    私たちは持っています
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    変化を起こすために
    あと10年残されています
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    10年はあっという間です
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    だから私たちは一丸となって
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    今すぐ行動を起さなければなりません
  • 12:39 - 12:40
    ありがとうございました
  • 12:40 - 12:44
    (拍手)
Title:
先住民の知識と科学が出会うとき - 気候変動に立ち向かうために -
Speaker:
ヒンドゥ・ウマル・イブラヒム
Description:

気候変動のような大きな問題に立ち向かうには、科学と先住民の知恵の両方が必要だと、環境活動家のヒンドゥ・ウマル・イブラヒムは主張します。
この引き込まれるトークでは、絶滅に瀕した生態系を取り戻すために、チャドの遊牧民コミュニティが科学者とどうやって密に協力したのかを紹介。
そして、より打たれ強いコミュニティの作り方のヒントを与えてくれます。

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Video Language:
English
Team:
TED
Project:
TEDTalks
Duration:
13:00

Japanese subtitles

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