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統合失調症から生まれる希望 | ジョニー・ベンジャミン | TEDxSquareMile

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    「大人になったら何になりたい?」
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    子供の頃
    いつも聞かれていた質問です
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    時には「お医者さん」と
    答えていました
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    お医者さんセットを持ってたので
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    ごっこ遊びで
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    家族がそばに来たら
    包帯を巻いてあげたり
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    聴診器を当てて
    治してあげるふりをしたものです
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    時には「俳優」と
    答えることもありました
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    オスカー受賞するような
    俳優になりたい と
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    人を楽しませるのが
    好きだったからです
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    時には「会社員」と
    答えることもありました
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    父がそうだったからです
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    父の仕事のカバンを持って
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    仕事に行く途中の
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    偉い人のふりをして
    歩き回ることもありました
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    子供の僕が何になりたいのかは
    重要じゃなかったんです
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    夢や人生の目的を持つこと自体を
    応援してもらえていたのです
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    でも いつからか 誰も
    将来の夢なんて聞いてくれなくなり
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    自分で見つけなければ
    ならなくなります
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    僕は 思春期になって
    やりたいことが見つかりました
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    自分の夢は 世の中を
    楽しませることだと思いました
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    テレビに映る僕を見ている
    たくさんの人々を楽しませること
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    というのも
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    『トゥルーマン・ショー』の自分版に
    出ている気でいたからです
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    映画館でこれを観た時 友達に
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    「お前のことだったりして」
    と言われました
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    それが ずっと頭を離れず
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    やがて 現実だと
    思うようになりました
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    僕は『トゥルーマン・ショー』の
    自分版に出ているのだ と
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    なかなかいい気分でした
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    ジム・キャリー演じるトゥルーマンが
    皆に愛されていたので
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    僕も皆に愛されているはずだと
    思ったのです
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    同時期に 頭の中で
    声がするようになりました
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    天使の声だと思いました
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    家がユダヤ系だったのもあり
    信仰に篤かったので
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    神様の恵みだと思いました
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    自分はうまくいっているんだ
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    人生の目的が見つかった
    と思いました
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    十代後半になると
    ひどい うつ状態になりました
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    20歳の時 精神的に破綻して
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    近所にある
    中央分離帯で区切られた大きな道路の
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    真ん中を歩き始めました
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    悪魔に憑かれたような気がしました
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    そして 通り過ぎる車という車に向かって
    大声で怒鳴り始めたのです
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    本当にひどい状態でした
    精神病を発症していました
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    まもなくして 僕は
    精神科の病院に入院させられ
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    統合失調感情障害と診断されました
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    統合失調感情障害とは双極性障害と
    統合失調症が合わさったものです
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    自分が統合失調症だと聞いた時は
    ショックでした
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    この疾患について
    僕が知っていたことは
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    すべて新聞やテレビから来ていて
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    そこでは暴力的で危険な人々が
    描かれていたのです
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    何よりも受け入れられなかったのは
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    人生の希望を見失ったという事実と
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    その希望自体 すべて単なる思い込みに
    過ぎなかったという事実です
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    入院してから数週間経った頃
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    もう生きていけないと思い
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    病院を抜け出して ロンドン中心部の
    ある橋に たどり着きました
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    橋から身を乗り出していた僕に
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    通り過がりの人が立ち止まり
    話しかけてきました
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    そして きっと良くなる
    乗り越えられる と言ってくれました
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    見知らぬ男性のおかげで
    再び希望が生まれたのです
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    その日から6年後
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    この男性を探し出すため
    キャンペーンを立ち上げました
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    あの時のお礼を言いたかったのと
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    自殺について 世間の認識を
    高めたいと思ったからです
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    自殺は ここイギリスでは
    50歳未満の男性の 死因の第1位です
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    毎日16人が自殺で亡くなっています
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    だから もっと話題に上るように
    したいと思ったのです
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    なんと 男性は見つかりました
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    ニールという人で
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    キャンペーン開始から
    ものの数週間で再会を果たしました
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    橋での出来事に話を戻すと
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    この男性に説得された後
    病院に戻ってリハビリを再開しました
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    そして 僕は回復し
    ついには服薬もやめました
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    すると 妄想が再発したのです
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    自分は救世主のような存在だと
    思い込むようになりました
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    世界を救うためにここにいるのだと
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    世の中を良くするビジョンが
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    たくさん浮かんできました
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    人生の新たな目的が
    見つかったのです
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    そこで 自分のビジョンを手紙にしたため
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    有力者たちに
    手あたり次第 送りましたが
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    誰も返事をくれませんでした
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    それでも 自分は救世主だと
    確信していました
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    その後まもなく 僕はニーナ・シモンの
    生まれ変わりだと思うようになりました
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    同時に 僕は歌手であり
    社会運動家なんだ とも思い
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    音楽レーベル数社に
    デモ曲を送りましたが
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    中身は僕の声だけでしたし
    実は音痴なんです
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    妄想の仕業でした
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    それでも 希望には
    変わりありませんでした
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    音楽レーベルからは
    やはり音沙汰なしでした
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    そして 僕の状態は
    またもや悪化しました
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    実際 つい最近ですが
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    症状が再発して
    入院したばかりです
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    今日会場にいないのは
    そういうわけです
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    こころの病気を抱えて
    苦しんでいます
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    今では わかります
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    救世主もニーナ・シモンも
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    現実ではなく
    妄想に過ぎなかったのだと
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    再び希望を失ってしまったと
    感じています
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    あまりに多くのケースにおいて
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    統合失調症など
    精神疾患の診断を受けた人々は
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    希望は必ずあるということ
    そしてその希望とは
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    回復して 現状を乗り越え
    自分の心との付き合い方を学ぶことなのだと
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    教えてもらえていません
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    イギリスで統合失調症を患う人々のうち
    仕事や収入があるのは わずか8%です
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    そんな現状は変えられます
    人々に希望を与えるのです
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    僕は今 恐いです
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    再発した病気が治らないのではないかと
    恐くてたまりません
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    でも 回復しよう 現状を乗り越えようという
    希望を与えてくれてもいるのです
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    前にもできたのだから
    またできるはずです
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    ありがとうございました
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    (拍手)
Title:
統合失調症から生まれる希望 | ジョニー・ベンジャミン | TEDxSquareMile
Description:

病気の再発により本人の来場は叶わなかったものの、ジョニーの感動的なスピーチの映像を観た人誰もが、心が洗われる気持ちになることでしょう。

幼い頃から、ジョニーは希望の力や目標を持つことで感じる満足感を意識するようになりました。こころの病気が悪化していた時期に、この世に希望を失って命を断とうとしますが、通りすがりの人に説得されて踏みとどまりました。その後、命の恩人を探しつつ、こころの病気と自殺について世間の認識を高めるため『Finding Mike(橋の上の見知らぬ男)』というドキュメンタリー企画を立ち上げます。どんな苦難にぶつかった時でも、人間誰しも必ず希望は見つかるものだと、小さな子供たちが相手の時に限らず、常にお互い励まし合うべきなのです。

このビデオは、TEDカンファレンスの形式で地元コミュニティが独自に運営するTEDxイベントにおいて収録されたものです。詳しくは http://ted.com/tedx をご覧ください。

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Video Language:
English
Team:
closed TED
Project:
TEDxTalks
Duration:
07:38

Japanese subtitles

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