我々は自らが語る物語である
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0:00 - 0:03『エリザベス』という映画を
撮って来てほしいと 言われたので -
0:03 - 0:06この偉大なイギリス人について
話し合いました -
0:06 - 0:08「いろんなことをした
この素晴らしい女性を -
0:08 - 0:10どうやって登場させようか」という話です
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0:10 - 0:12スタジオの人とプロデューサー
脚本家と -
0:12 - 0:14テーブルを囲み
「監督の考えは?」 と聞かれ -
0:14 - 0:17「踊るのが好きな人だったんじゃないかな」
と答えました -
0:17 - 0:20皆がこちらを見ているのがわかりました
-
0:20 - 0:22「ボリウッドだ」と誰かが言いました
-
0:22 - 0:24「彼を雇うのにいくら払ったんだ?」 と別の人
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0:24 - 0:27「別の監督を探そう」と言う人もいました
-
0:27 - 0:29方針を変えた方が良さそうだと思い
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0:29 - 0:31エリザベスの描き方をいろいろ議論して
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0:31 - 0:34「確かにちょっとボリウッド風過ぎたかも」
と言いました -
0:34 - 0:36「あの偉大なエリザベスが踊ってたって?
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0:36 - 0:38そんなバカな」
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0:38 - 0:40もう一度全体を考えなおし
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0:40 - 0:42話がまとまりました
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0:42 - 0:44イギリスの偉人「エリザベス女王」を
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0:44 - 0:46私たちはこんな風に登場させました
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0:51 - 0:54レスター伯:女王様、ご一緒しても
よろしいでしょうか? -
1:03 - 1:06エリザベス:お望みなら
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1:06 - 1:09(音楽)
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1:50 - 1:52カプール:ほら、彼女は踊っていました
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1:52 - 1:55この映画を見れば
エリザベスが恋をしていること -
1:55 - 1:57彼女が本当に純粋で人生を楽しみ
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1:57 - 1:59若々しかったことが
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1:59 - 2:02わかるはずです
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2:02 - 2:05わからなかった人はいますか?
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2:06 - 2:08これが映像による物語の力です
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2:08 - 2:11これが踊りの力で 音楽の力なのです
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2:11 - 2:14無知の力でもあります
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2:14 - 2:16私が映画を撮る際は いつも
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2:16 - 2:18スタッフと準備し過ぎ
考え過ぎるんです -
2:18 - 2:21知識が知恵に重くのしかかり
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2:21 - 2:23単純な言葉が
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2:23 - 2:27経験という泥沼に飲まれてしまいます
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2:27 - 2:29だから私は言うのです
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2:29 - 2:32「今日は何をするんだ?」
計画していたことはせずに -
2:32 - 2:35自らを完全なパニックに陥れます
-
2:35 - 2:38自分を解放するひとつの方法です
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2:38 - 2:40「今日何をするか知ってるだろう
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2:40 - 2:42何年も監督をしてきたんだから」という
-
2:42 - 2:44思いを取り除くのです
-
2:44 - 2:46撮影場所に行って
-
2:46 - 2:48完全なパニックになっています
-
2:48 - 2:50象徴的な仕草です
台本を破り捨てるんです -
2:50 - 2:53パニックに陥り 怖くなります
-
2:53 - 2:56今もそうです 見てください
緊張しています -
2:56 - 2:59言うべきこと すべきことがわからず
撮影所に行くのが嫌になります -
2:59 - 3:01でも到着すると ADが言うんです
-
3:01 - 3:04「今日の予定は ご存知ですよね」
私は「もちろんだよ」と答えます -
3:05 - 3:07スタジオの重役たちはこう言うでしょう
-
3:07 - 3:09「さすがシェーカル、準備万端だ」
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3:09 - 3:11頭の中は
ヌスラト・ファテー・アリー・ハーン -
3:11 - 3:13彼の音楽は混沌としているからです
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3:13 - 3:16私は自らを混沌に陥れます
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3:16 - 3:19混沌から何らかの真実が
生まれると思っているからです -
3:20 - 3:22全ての準備は 準備に過ぎません
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3:22 - 3:24それが誠実なものなのか
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3:24 - 3:26真実なのかということすら わかりません
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3:26 - 3:29真実はいつもある瞬間に 自然と訪れます
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3:29 - 3:31もし物語や映画に
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3:31 - 3:33素晴らしく活き活きとした瞬間を5つ
-
3:33 - 3:35織り込むことができれば
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3:35 - 3:37観客にもそれが伝わるでしょう
-
3:37 - 3:39私はそうした瞬間を探し求めながら
撮影所で -
3:39 - 3:41「何と言おうか・・・」と迷っているのです
-
3:41 - 3:43つまるところ 皆に見られているのです
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3:43 - 3:456時45分には200人が撮影所に集まり
-
3:45 - 3:477時に到着した自分は
-
3:47 - 3:49こう言われるのです
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3:49 - 3:51「何から始めます?何をしましょうか?」
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3:51 - 3:53自分にも理解できないパニックに陥ります
-
3:53 - 3:56自分にもわからないのです
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3:56 - 3:58わからないから
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3:58 - 4:01何かを求めて宇宙に祈るんです
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4:01 - 4:04私はアインシュタインがしたのと同じように
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4:04 - 4:06宇宙と向き合います
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4:06 - 4:08彼の方程式と
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4:08 - 4:11同じ源を探すんです
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4:11 - 4:13創造性は 自分自身の外側からやって来ます
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4:13 - 4:15宇宙の遥かかなたで瞑想するのと
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4:15 - 4:17同じところから生まれるのです
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4:17 - 4:19何かがやって来てひらめくのを待ちます
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4:19 - 4:21ひらめきが起きるまで撮影には入りません
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4:21 - 4:23では何をするか?
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4:23 - 4:25ケイトが言います
「私にどう演じて欲しいの?」 -
4:25 - 4:28私は「ケイト 君は何をしたいんだい? (笑)
-
4:28 - 4:31君は大女優だ 君たちに任せるよ
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4:31 - 4:33何をしたいのか見せてくれないか?」
-
4:33 - 4:35(笑)
-
4:35 - 4:37何をしてるかって?
時間稼ぎですよ -
4:37 - 4:39時間を稼ごうとしてるんです
-
4:39 - 4:41物語について私が最初に学んでから
-
4:41 - 4:43ずっとしてきていることは
「パニック」です -
4:43 - 4:46パニックの中で
創造性が大いに引き出されます -
4:46 - 4:48正気を脱するにはパニックしかありません
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4:48 - 4:50正気を捨て去ってください
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4:50 - 4:52捨てるのです
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4:52 - 4:54そこから宇宙に行きましょう
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4:54 - 4:56そこには自分の心よりも
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4:56 - 4:58自分の宇宙よりも
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4:58 - 5:00もっと真理に近い 何かがあります
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5:00 - 5:02私はこれを繰り返しています
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5:02 - 5:04スニャータ すなわち虚心を得るために
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5:04 - 5:07いつもこうするんです
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5:07 - 5:10創造性は虚心から生まれます
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5:10 - 5:12これが私のやりかたです
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5:12 - 5:14子どもの頃
8歳くらいだったと思います -
5:14 - 5:17昔のインドをご存知ですか
公害はありませんでした -
5:17 - 5:21デリーで私たちは
チャタとかコタという暮らしをしていました -
5:21 - 5:24コタは今では悪い意味になりました
酒場風のテラスです -
5:24 - 5:26夜は外で寝ていました
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5:26 - 5:28学校ではちょうど物理を学んでいて
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5:28 - 5:31実在するものは全て
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5:31 - 5:33測ることができる
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5:33 - 5:36と教わりました
-
5:36 - 5:38測ることができなければ
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5:38 - 5:40それは存在しないのだと
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5:40 - 5:43夜になると
澄み渡った夜空の下に横たわり -
5:43 - 5:46私の少年時代のデリーは
空気が汚れていなかったのです -
5:46 - 5:49そして空を見上げてよく言ったものでした
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5:49 - 5:51「宇宙はどれくらい広いんだろう?」
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5:51 - 5:53私の父は医者でした
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5:53 - 5:56「宇宙はどこまであるの」と私が聞くと
-
5:56 - 5:59「宇宙は永遠に続いているんだよ」と父は答え
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5:59 - 6:02それで私は
「永遠を測ってよ -
6:02 - 6:04測れないものは存在しないって
-
6:04 - 6:07学校で教わったんだ
-
6:07 - 6:10測れなかったらおかしいんだ」と言いました
-
6:10 - 6:12では永遠はどこまで続くのか
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6:12 - 6:14永遠がどういう意味なのか分からず
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6:14 - 6:17私は夜に泣きべそをかくこともありました
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6:17 - 6:20想像したものを 形にすることが
出来なかったからです -
6:20 - 6:22それで私は何をしたかって?
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6:22 - 6:24当時 弱冠7歳で
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6:24 - 6:26私は物語を作りました
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6:26 - 6:28どんな物語かって?
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6:28 - 6:31なぜかわかりませんが 覚えています
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6:31 - 6:33木こりが斧を手に取り
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6:33 - 6:36薪を割ろうとしていました
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6:36 - 6:40そして全宇宙はその斧の一粒の原子でした
-
6:41 - 6:44斧が薪を割った時
-
6:44 - 6:46全てが破壊されて
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6:46 - 6:48再びビッグバンが起きるのです
-
6:48 - 6:50でもビッグバンの前には
木こりが存在していました -
6:50 - 6:52その物語が終わらんとするとき
-
6:52 - 6:55私はその木こりの宇宙が
-
6:55 - 6:58別の木こりの斧にある
一粒の原子なんだと考えました -
6:58 - 7:01こうして私は物語を何度も繰り返し
話すことができました -
7:01 - 7:03そうすることで 自分が抱える問題を
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7:03 - 7:06乗り越えることができたのです
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7:06 - 7:09物語を語ることによって乗り越えたのです
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7:09 - 7:11では物語とは何でしょう?
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7:11 - 7:14物語とは 我々の全てです
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7:14 - 7:17私たちは 自らが語る物語なのです
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7:17 - 7:21自分は存在するのかしないのか
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7:21 - 7:23自分は何者なのかという
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7:23 - 7:25二重性の中で
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7:25 - 7:27私たちは暮らしていますが
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7:27 - 7:30自ら語る物語こそが
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7:30 - 7:32私たちの存在の可能性を明らかにする
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7:32 - 7:34証なのです
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7:34 - 7:37私たちは 自らが語る物語なのです
-
7:39 - 7:41そして これが物語の幅なのです
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7:41 - 7:43物語とは 自分自身や潜在的な自分と
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7:43 - 7:47無限の世界の間で生まれる
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7:47 - 7:49関係性のことで
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7:49 - 7:52それが我々の神話なのです
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7:52 - 7:55私たちはさまざまな物語を語ります
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7:55 - 7:58物語を持たない人などいません
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7:58 - 8:01アインシュタインは物語を語り
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8:01 - 8:04自分の物語を追うことで 理論を見出し
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8:04 - 8:07そこから方程式を考え出しました
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8:07 - 8:10アレクサンダー大王は
母親が昔語った物語を元に -
8:10 - 8:12世界征服に乗り出しました
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8:12 - 8:15誰もが自分の物語を持っています
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8:15 - 8:17そして自分自身に物語を語ります
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8:17 - 8:20もっと突っ込んで言いましょう
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8:20 - 8:22我物語を語る、ゆえに我あり
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8:22 - 8:24私たちは 物語があるから存在しているのです
-
8:24 - 8:26物語がなければ存在していません
-
8:26 - 8:29私たちは自らの存在を確立するために
物語を作り出します -
8:29 - 8:31物語を作らなければ
-
8:31 - 8:34恐らく狂人になってしまうでしょう
-
8:34 - 8:37絶対にそうだとは言えませんが
私はいつもそう考えています -
8:37 - 8:41映画の話をしましょう
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8:41 - 8:43映画は物語を語ります
-
8:43 - 8:46私はブッダの映画を撮ろうと思って
いるのですが -
8:46 - 8:50時々こんなことを考えます
もしブッダが -
8:50 - 8:52映画監督と同じ要素を手にしていたら―
-
8:52 - 8:55つまり音楽と映像 ビデオカメラがあれば
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8:55 - 8:57仏教はもっと分かりやすくなったのだろうか
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8:57 - 8:59でもそうなるとプレッシャーですね
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8:59 - 9:01私は物語を
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9:01 - 9:03より巧みに語らなければなりません
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9:03 - 9:05でもサブテキスト(言外の意味)を使えば
-
9:05 - 9:07そうできるかもしれません
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9:07 - 9:09初めてハリウッドに行った時
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9:09 - 9:11サブテキストのことをよく口にしたのですが
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9:11 - 9:14代理人に「その話はしないで」と言われました
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9:14 - 9:16なぜかと聞くと
「サブテキストなんて言ったら- -
9:16 - 9:18誰も映画を撮らせてくれませんよ
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9:19 - 9:21筋書きのことだけを話して
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9:21 - 9:23自分がどれ程上手くそれを撮れるか
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9:23 - 9:25映像はどうなるのかを話しなさい」と
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9:25 - 9:27映画の良し悪しを判断する時
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9:27 - 9:29私たちはこのような点に注目します
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9:29 - 9:32物語の筋書きレベル
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9:32 - 9:34そしてその物語の
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9:34 - 9:36心理的なレベル
-
9:36 - 9:39政治的なレベル
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9:39 - 9:41さらに 物語の
-
9:41 - 9:43神話的レベル
-
9:43 - 9:45それぞれのレベルで物語を検討します
-
9:45 - 9:47こうした物語たちが
-
9:47 - 9:50互いに一致している必要はありません
-
9:50 - 9:52驚くべきことに
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9:52 - 9:56多くの場合 それぞれのレベルで
物語は互いに矛盾しています -
9:56 - 9:58偉大な音楽家であるラーマンと仕事をするとき
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9:58 - 10:02私はよくこう言います
「台本に書いてあることに従うのではなく -
10:02 - 10:04書いてないことを見つけてください
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10:04 - 10:06自分にとっての真実を探してください
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10:06 - 10:08真実が見つかった時
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10:08 - 10:10それは筋書きと矛盾するかもしれません
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10:10 - 10:12でも心配は無用です」
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10:14 - 10:17『エリザベス:ゴールデン・エイジ』は
『エリザベス』の続編です -
10:17 - 10:19続編を作った時
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10:19 - 10:21脚本家はこんなことを言っていました
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10:21 - 10:24フェリペ2世に脅迫され
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10:24 - 10:26戦争を始めようとしている
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10:26 - 10:28女性が
-
10:28 - 10:30ウォルター・ローリーに恋をした
-
10:30 - 10:33ウォルター・ローリーに恋をしたので
-
10:33 - 10:35女王である理由がなくなってしまった
-
10:35 - 10:37でもウォルター・ローリーは
-
10:37 - 10:39女官と恋に落ちたので
-
10:39 - 10:41彼女は戦争を始めようとしている
女王であるべきか -
10:41 - 10:44別の何かを望むのか
決めなければならなかった… -
10:45 - 10:48私はこんな物語を語りました
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10:48 - 10:50神々がいて
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10:50 - 10:522人の人間がいる
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10:52 - 10:55フェリペ2世はいつも祈りを捧げており
-
10:55 - 10:58神聖な人だった
-
10:58 - 11:00エリザベスも神聖だったが
それほどでもなかった -
11:00 - 11:02自らのことを神聖だと思っていたからだ
-
11:02 - 11:05彼女に流れるのは
死すべき定めにある者の血だった -
11:05 - 11:08神聖さというのは不公平なものであり
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11:08 - 11:10神々は言った
-
11:10 - 11:12「よし 正しい者を
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11:12 - 11:15救うことにしよう」
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11:15 - 11:17彼らは正しい者を救った
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11:17 - 11:20神々は ウォルター・ローリーを仕向けて
-
11:20 - 11:23エリザベスの死すべき肉体を
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11:23 - 11:25彼女の精神から分離させた
-
11:25 - 11:27死すべき肉体とは
-
11:27 - 11:29ウォルター・ローリーと恋をした少女のこと
-
11:29 - 11:32彼は徐々にエリザベスから遠ざかったので
-
11:32 - 11:34エリザベスは神聖さを得ることができたのだ
-
11:34 - 11:362人の神聖な人間が争い
-
11:36 - 11:38神々は神聖さを秤にかけた
-
11:38 - 11:41もちろんイギリスの世論は怒って
-
11:42 - 11:45「我々はアルマダの海戦に勝ったんだ」と
言いましたが -
11:45 - 11:47私に言わせれば
アルマダを打ち破ったのは嵐で -
11:47 - 11:49神々が嵐をもたらしたのです
-
11:49 - 11:51私が何をしていたのわかりますか?
-
11:51 - 11:53映画を作る
-
11:53 - 11:55神話的な理由を探していたのです
-
11:55 - 11:58ケイト・ブランシェットに
「これは何の映画だい?」と尋ねたら -
11:58 - 12:00「老いることと折り合いをつけようとしている
-
12:00 - 12:03女性についての映画よ」と答えました
-
12:03 - 12:05心理学的な答えです
-
12:05 - 12:08脚本家は歴史と策略についての
映画だと言います -
12:08 - 12:10私にとっては神話と神々についての
-
12:10 - 12:12映画です
-
12:12 - 12:14映画の一場面を
-
12:14 - 12:16お見せします
-
12:16 - 12:18カメラワークにも注目してください
-
12:18 - 12:20エリザベスが死すべき運命の
-
12:20 - 12:23深みにいるシーンです
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12:23 - 12:26彼女は 死が持つ本当の意味と
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12:26 - 12:29もし自分が死すべき運命ならば
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12:29 - 12:31何が起きるのかを見出すのです
-
12:31 - 12:33死すべき運命の危険性に気づき
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12:33 - 12:36なぜそれを排除すべきかを悟ります
-
12:36 - 12:38いいですか 私にとっては
-
12:38 - 12:40エリザベスも女官のベスも
-
12:40 - 12:42同じ肉体の一部分です
-
12:42 - 12:44片方は死すべき自己で
-
12:44 - 12:47もう一つは精神的な自己です
-
12:47 - 12:49ではご覧ください
-
12:49 - 12:51(音楽)
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12:51 - 12:53エリザベス:べス?
-
12:55 - 12:57べスはどこにおる?
-
12:58 - 13:00ベス・スロックモートン?
-
13:05 - 13:07べス:はいここに 女王様
-
13:07 - 13:09エリザベス:述べよ それは真か?
-
13:09 - 13:12そなたは身籠っているのか?
-
13:13 - 13:15子どもができたのか?
-
13:15 - 13:17べス:はい 女王様
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13:17 - 13:20エリザベス:この裏切り者め
-
13:20 - 13:22なぜそのことを隠しておった?
-
13:22 - 13:25そなたは 恋をするにも子を産むにも
-
13:25 - 13:27私の許しが必要ではないか
-
13:27 - 13:29こんなあばずれが私の服を着ているとは
-
13:29 - 13:31聞いているのか?
-
13:31 - 13:34ウォルシンガム:陛下
威厳と慈悲をお持ちになって下さい -
13:34 - 13:37エリザベス:慈悲など言っている場合ではない
-
13:37 - 13:40お主は裏切り者の兄弟のところに行っておれ
-
13:40 - 13:42奴の子か?
-
13:42 - 13:45申せ 奴の子どもなのか
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13:45 - 13:47べス:はい
-
13:47 - 13:49女王様
-
13:49 - 13:52私の夫の子です
-
13:54 - 13:57エリザベス:あばずれめ!(叫び声)
-
13:57 - 13:59ローリー:陛下
-
13:59 - 14:02これは私が愛し仕える女王ではない
-
14:07 - 14:10エリザベス:こやつは私の侍女を誘惑し
-
14:10 - 14:13王室の許しなく結婚した
-
14:14 - 14:17法に違反する行為である 奴を逮捕せよ
-
14:18 - 14:20行け
-
14:24 - 14:27お前にはもう私の庇護はやらん
-
14:28 - 14:31べス:お望みの通りに 陛下
-
14:31 - 14:34エリザベス:行け 消え失せよ!
-
14:38 - 14:40行ってしまえ
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14:40 - 14:43(音楽)
-
15:01 - 15:04カプール: 私はここで何をしようと
しているか分かりますか? -
15:05 - 15:07エリザベスは全てに気づき
-
15:07 - 15:09自らの嫉妬心
-
15:09 - 15:11自らの死すべき運命と
-
15:11 - 15:13向き合っています
-
15:13 - 15:16建築にも目を向けて下さい
-
15:16 - 15:18建物は物語を語っています
-
15:18 - 15:20エリザベスが当時
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15:20 - 15:22世界最高の権力者だったとしても
-
15:22 - 15:24他にも強大なものはあるのです
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15:24 - 15:27建築は彼女よりずっと大きいのです
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15:28 - 15:30石は自然界のもので 巨大ですし
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15:30 - 15:32彼女よりも長く存在し続けるでしょう
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15:32 - 15:35つまり 石は彼女の運命の一部として
描かれています -
15:36 - 15:39また カメラが見下ろす構図を取っているのは
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15:39 - 15:42彼女が井戸の中にいるからです
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15:42 - 15:44有限の命という
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15:44 - 15:47井戸の中にいるのです
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15:47 - 15:50彼女はそこから
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15:50 - 15:52自ら抜け出し
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15:52 - 15:54精神を解放しなければなりません
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15:54 - 15:56その時こそ
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15:56 - 15:59エリザベスとべスが一体になるのです
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15:59 - 16:01でもそれは エリザベスが物理的に
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16:01 - 16:04ベスと別離する瞬間でもあります
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16:04 - 16:06映画ではその場面を
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16:06 - 16:08複層的に描いています
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16:08 - 16:10我々は物語を
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16:10 - 16:13映像 音楽 そして役者という層を通して
語りますが -
16:13 - 16:15層ごとに色合いは異なり
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16:15 - 16:18互いにぶつかり合うこともあります
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16:19 - 16:24私がこのような撮り方を始めたきっかけを
お話ししましょう -
16:24 - 16:27物語を語る過程とは何でしょう?
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16:27 - 16:2910年ほど前
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16:29 - 16:32ある政治家からこんな話を聞きました
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16:32 - 16:35インドではあまり尊敬されていない政治家です
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16:35 - 16:38彼が言うには 都市に住む人々は
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16:38 - 16:42田舎に住む人々の2日分の生活を
支える水よりも -
16:42 - 16:44多くの量の水を
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16:44 - 16:47一度にトイレに流してしまうのだと
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16:47 - 16:50それにピンと来て
「その通りだ」と答えました -
16:50 - 16:52友人を訪ねた時
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16:52 - 16:54マラバールヒルの彼のアパートで
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16:54 - 16:56待たされました
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16:56 - 16:58ムンバイの超高級エリアにある
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16:58 - 17:0021階の部屋です
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17:00 - 17:02彼は20分間 シャワーを浴びていました
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17:02 - 17:04退屈した私はそこを離れ 車を走らせました
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17:04 - 17:06いつものように
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17:06 - 17:08ボンベイのスラムを通り抜けると
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17:08 - 17:10強烈な日差しの下で
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17:10 - 17:13女性たちが子どもを連れて長い列を作り
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17:13 - 17:15バケツを持って給水車から
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17:15 - 17:17水をもらうのを待っているのが見えました
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17:17 - 17:19そこからあるアイデアが生まれました
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17:19 - 17:21どうやってそれが物語になるのでしょう?
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17:21 - 17:24私は突然
人類は災厄に向かっているのだと気づきました -
17:24 - 17:26私の次回作は“Paani”という題名です
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17:26 - 17:28水という意味です
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17:28 - 17:30水の神話から
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17:30 - 17:32世界を作り始めたところです
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17:32 - 17:34どんな世界を作り
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17:34 - 17:37そのアイデアやデザインはどこから来たのでしょう?
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17:37 - 17:39私が思うに 未来には
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17:39 - 17:42フライオーバー (上空飛行)が行われるようになるでしょう
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17:42 - 17:44フライオーバーというのは
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17:44 - 17:46A地点からB地点に速く行くため
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17:46 - 17:48空を通るようになるということです
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17:48 - 17:51でもそれは 裕福な場所同士を
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17:51 - 17:53効率的に行き交うということです
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17:53 - 17:55ここから生まれるのは
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17:55 - 17:57中空で結ばれた都市です
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17:57 - 18:00金持ちは上層の都市に行き
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18:00 - 18:03貧しい人々は下層に残されます
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18:03 - 18:06上層の都市に行くのは
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18:06 - 18:0810~12%ぐらいの人々です
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18:08 - 18:10上層都市と下層都市には由来があります
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18:10 - 18:12インドの神話の中で
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18:12 - 18:15ヒンディ語でこんなことが言われています
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18:15 - 18:19[ヒンディ語]
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18:19 - 18:21どんな意味かわかりますか?
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18:21 - 18:24金持ちは常に貧民の肩にどっかりと座り
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18:24 - 18:26そこで生きているのだということです
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18:26 - 18:28その神話から上層都市と下層都市が生まれました
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18:28 - 18:31デザインには物語があるのです
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18:31 - 18:34今 何が起きているかというと
上層都市の人々が -
18:34 - 18:36全ての水を吸い上げているのです
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18:36 - 18:38そう 吸い上げているのです
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18:38 - 18:40全ての水を吸い上げ 自分たちのために使い
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18:40 - 18:42下層都市にはポタポタとしか垂らしません
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18:42 - 18:44もし革命が起きれば
水の供給を切ってしまうでしょう -
18:44 - 18:47民主主義がまだ存在しますから
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18:47 - 18:50もし私たちの望むものをくれるならば
水をやろうと言うのが -
18:50 - 18:53民主的な方法なのです
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18:53 - 18:55もうそろそろ時間です
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18:55 - 18:57でもこれはお伝えしておきます
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18:57 - 18:59私が映画を通じて行っているのは
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18:59 - 19:02いかにして物語を発展させ
物語と我々自身のつながりを語り -
19:02 - 19:04そうしたことを映画という文法の中に
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19:04 - 19:06落とし込んでいくことです
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19:06 - 19:09でも結局 物語とは矛盾です
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19:09 - 19:11あらゆるものは矛盾します
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19:11 - 19:13宇宙は矛盾そのものです
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19:13 - 19:15そして我々はいつも調和を探し求めるのです
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19:15 - 19:17目を覚ますと 夜と昼は矛盾しています
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19:17 - 19:19でも もし朝4時に目を覚ませば
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19:19 - 19:21暗い空が最初に赤らむのは
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19:21 - 19:24夜と昼が調和を見出そうとしているところです
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19:24 - 19:27モーツァルトの楽譜に調和自体が
現れなくても -
19:27 - 19:29どういう訳か
-
19:29 - 19:33彼の楽譜にある全ての矛盾は
調和に向かっているように感じられます -
19:33 - 19:35詩人や物語の語り手が
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19:35 - 19:38心に存在する矛盾の中で
-
19:38 - 19:41調和を探し求めるとそうなるのです
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19:41 - 19:44物語の語り手は
心に倫理的な矛盾を抱えています -
19:44 - 19:46詩人の心には言葉の衝突があります
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19:46 - 19:49宇宙の心には昼と夜の相克があります
-
19:49 - 19:51男と女の心には
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19:51 - 19:53常に男性と女性の
-
19:53 - 19:55矛盾があります
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19:55 - 19:57私たちはその中で調和を見いだそうとするのです
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19:57 - 20:00矛盾というのはこうしたものです
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20:00 - 20:03でも矛盾を受け入れることは
物語を語ることであって -
20:03 - 20:05問題の解消ではありません
-
20:05 - 20:07ハリウッドや多くの映画で語られる
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20:07 - 20:10物語が問題なのは
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20:10 - 20:13矛盾を解決しようとするからです
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20:13 - 20:15調和とは解決ではありません
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20:15 - 20:17調和とは解決よりもずっと大きなことを
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20:17 - 20:19暗示するものです
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20:19 - 20:21調和とは包括的で普遍的
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20:21 - 20:24永遠でもあり
この瞬間のものでもある -
20:24 - 20:26何かを暗示するものです
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20:26 - 20:30解決というのはもっとずっと限られたものです
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20:30 - 20:33解決は有限で 調和は無限です
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20:33 - 20:36物語とは宇宙にある他の全ての矛盾と同じく
-
20:36 - 20:39調和と永遠を探し求めるもので
-
20:39 - 20:42断固とした倫理観を持って
解決する矛盾と そのまま残して置く矛盾を決め -
20:42 - 20:46矛盾を残しながら
本当に重要な問いを作り出すのです -
20:46 - 20:48どうもありがとうございます
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20:48 - 20:51(拍手)
- Title:
- 我々は自らが語る物語である
- Speaker:
- シェーカル・カプール
- Description:
-
創造性のひらめきはどこから湧いてくるのか?TEDインディアで、ハリウッドとボリウッドの映画監督シェーカル・カプール(『エリザベス』、『ミスター・インディア』)が彼の創造性の源を語ります。それは純然たる、完全なパニックです。彼は、人が内に秘める"物語の語り手"を解き放つための効果的な方法を示してくれます。
- Video Language:
- English
- Team:
- closed TED
- Project:
- TEDTalks
- Duration:
- 20:56
Mari Arimitsu edited Japanese subtitles for We are the stories we tell ourselves | ||
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