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「与える人」と「奪う人」—あなたはどっち?

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    ちょっと 周りを見回してみてください
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    最も疑い深そうな人を見つけたら—
  • 0:06 - 0:07
    (笑)
  • 0:07 - 0:09
    その人を指差して
    私に教えてください
  • 0:09 - 0:10
    (笑)
  • 0:10 - 0:12
    本当にやっちゃダメですよ
  • 0:12 - 0:13
    (笑)
  • 0:13 - 0:15
    私は組織心理学者なので
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    訪問先企業で過ごすことが多いのですが
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    どこもパラノイア(疑心暗鬼)が
    はびこっています
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    パラノイアの発生元は
    「テイカー」(奪う人)です
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    他人とのやり取りにおいて
    利己的な人です
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    「何をしてもらおうか」
    という意識の人です
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    反対が「ギバー」(与える人)です
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    普段 他人とやり取りするときの意識が
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    「何をしてあげようか」な人です
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    ここで 自分のスタイルについて
    考えてみましょう
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    誰しも「与える」ときと
    「奪う」ときがあり
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    大体の人を大体において
    どう扱うかという標準が
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    その人のスタイルです
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    実は ちょっとしたテストで
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    自分がギバーかテイカーか
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    傾向が分かります
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    [ナルシスト診断テスト]
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    [手順1 自分自身について
    少し考えてください]
  • 0:51 - 0:51
    (笑)
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    [手順2 この手順に行き着いた人は
    ナルシストではありません]
  • 0:55 - 0:57
    (笑)
  • 0:58 - 1:02
    今日お話しすることの中で唯一
    データに基づいていないんですが
  • 1:02 - 1:05
    今のイラストを見て笑い出すまでに
    時間がかかる人ほど
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    テイカーであるおそれがあると
    確信しています
  • 1:08 - 1:09
    (笑)
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    テイカーは誰もが
    ナルシストなわけではなく
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    燃え尽きてばかりでうんざりした
    ギバーだったりもします
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    今日ここでは触れないタイプの
    テイカーもいます
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    「サイコパス」(精神病質者)
    と呼ばれる人です
  • 1:20 - 1:20
    (笑)
  • 1:20 - 1:23
    この両極端な特性の人々が
    どれだけいるのか 興味を惹かれ
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    世界の文化をまたぎ
    色々な業界の3万人以上を対象に
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    調査を行った結果
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    大体の人は ど真ん中に位置すると
    判明しました
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    「ギブ」と「テイク」の間です
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    「マッチ」という
    損得のバランスをとるスタイルです
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    「ギブ」と「テイク」の
    均等なバランスを保ちたがる代償型の人—
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    つまり「何かしてくれたら
    私も何かしてあげる」という人です
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    生き方としては無難そうですよね
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    でも それって最も効果的で
    かつ生産的な生き方なのでしょうか?
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    その答えは かなり絶対的な…
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    「たぶん」です
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    (笑)
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    何十もの会社組織の
    何千人もの人々を
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    観察してきて
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    エンジニアたちに生産性を測ってもらい
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    [『リストラ・マン』より]
    (笑)
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    医学生の成績表を見たり
    [『グレイズ・アナトミー』より]
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    営業マンの売り上げも調べました
    [『ジ・オフィス』より]
  • 2:06 - 2:07
    (笑)
  • 2:07 - 2:09
    すると 意外にも
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    それぞれの職業において
    最低の成績を出していたのはギバーでした
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    仕事が一番遅かったエンジニアは
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    見返り以上の
    頼まれごとをこなしていた人でした
  • 2:17 - 2:19
    他人がするべき仕事で手一杯過ぎて
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    時間も力も尽きてしまい
    自分の仕事が終わらなかったのです
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    医学部で 最も成績が悪かったのは
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    次のような文への共感度が
    最も高かった生徒です
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    「人のために何かしてあげたい」
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    裏返せば 信頼すべき医者とは
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    誰かを助ける意欲を一切持たずに
    医療を志した人だということになります
  • 2:36 - 2:37
    (笑)
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    営業でも同じく
    売上が最低だったのは
  • 2:39 - 2:41
    最も気前のいい営業マンでした
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    そこでギバー指数が
    非常に高かった営業マンに
  • 2:44 - 2:47
    実際に連絡を取って
    訊いてみました
  • 2:47 - 2:48
    なぜそんなに営業が下手…
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    ...そうとまでは言わずに
  • 2:50 - 2:50
    (笑)
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    「気前がよすぎると
    売上に影響するのでは?」
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    返ってきた答えはこうでした
    「お客さんが本当に大切なので
  • 2:57 - 2:59
    うちの粗悪商品は
    絶対に売りたくないんです」
  • 2:59 - 3:00
    (笑)
  • 3:01 - 3:02
    ここでちょっと
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    自分はテイカーやマッチャーよりも
    ギバーだと思った人
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    手を挙げてください
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    今のデータの話をする前なら
    もっと手が挙がったでしょうね
  • 3:11 - 3:14
    でも 実のところは
    そう単純な話ではありません
  • 3:14 - 3:17
    ギバーは しばしば
    自己を犠牲にしてしまう一方で
  • 3:17 - 3:20
    組織に改善を起こす人でもあるのです
  • 3:20 - 3:23
    証拠になる事実はたっぷりあります
  • 3:23 - 3:27
    非常にたくさんの研究が
    「与える」行為の
  • 3:27 - 3:29
    チームや組織の中での
    発生頻度を調べており
  • 3:29 - 3:33
    人々が助け合い 知識を共有し合い
    面倒を見合う頻度が高い組織ほど
  • 3:33 - 3:36
    測定可能な あらゆる指標において
    優れていました
  • 3:36 - 3:39
    利益率 顧客満足度
    従業員の定着率は高く
  • 3:39 - 3:41
    営業費削減につながってさえいたのです
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    でもギバーは
    多大な時間を費やして 他人を手伝い
  • 3:44 - 3:45
    チームの改善に尽力し
  • 3:45 - 3:48
    結果 自分の仕事は
    思うようにいかないわけです
  • 3:48 - 3:52
    そこで ギバーが活躍できる
    環境を作るのに必要な要素とは何か
  • 3:52 - 3:53
    お話ししたいと思います
  • 3:54 - 3:57
    考えたのですが
    成績ビリがギバーなら
  • 3:57 - 3:59
    トップは誰なのでしょう?
  • 3:59 - 4:02
    まずは ご安心ください
    テイカーではありません
  • 4:02 - 4:06
    テイカーは大体の職種において
    すぐ伸びますが すぐ落ちます
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    マッチャーに足元をすくわれるのです
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    マッチャーは公正な世界を信じ
    「目には目を」がモットーなので
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    テイカーに出会うと
  • 4:12 - 4:14
    その人を存分に懲らしめることが
  • 4:14 - 4:17
    自分の使命であるかのように
    思ってしまうからです
  • 4:17 - 4:18
    (笑)
  • 4:18 - 4:20
    そうやって裁きが下るわけです
  • 4:20 - 4:22
    大体の人はマッチャーなので
  • 4:22 - 4:23
    テイカーには結局
  • 4:23 - 4:25
    ツケが回ってくることになります
  • 4:25 - 4:27
    「因果応報」というわけです
  • 4:27 - 4:29
    ですから論理的に考えると
  • 4:29 - 4:32
    成績トップはマッチャーになるはずです
  • 4:32 - 4:33
    それが 違うのです
  • 4:33 - 4:36
    私が観察してきた
    どの職種でも どの組織でも
  • 4:36 - 4:39
    首位にいたのも
    なんとギバーでした
  • 4:40 - 4:42
    何百人という営業マンの
    売上の記録を
  • 4:42 - 4:44
    集めたデータをご覧ください
  • 4:44 - 4:46
    ギバーの成績は両極端ですね
  • 4:46 - 4:48
    売上最下層の人々の
    ほとんどを占めながら
  • 4:48 - 4:50
    トップの層もギバーです
  • 4:50 - 4:53
    エンジニアの生産性も
    同じパターンになり
  • 4:53 - 4:54
    医学生の成績でも同じでした
  • 4:54 - 4:58
    最上位も最下位も
    ギバーばかりだったのです
  • 4:58 - 5:00
    私が知る限りの成功指標
    どれを見ても同じでした
  • 5:00 - 5:01
    ここで疑問が生じます
  • 5:01 - 5:05
    もっと多くのギバーが成功する社会は
    どうしたら作れるのでしょうか
  • 5:05 - 5:06
    その方法—
  • 5:06 - 5:10
    企業だけでなく 非営利団体や学校や
    行政機関でも使えるコツを
  • 5:10 - 5:11
    お話しします
  • 5:11 - 5:12
    聞きたいですか?
  • 5:13 - 5:13
    (歓声)
  • 5:13 - 5:16
    どちらにしろ話すつもりでしたが
    熱意は嬉しいです
  • 5:16 - 5:17
    (笑)
  • 5:17 - 5:19
    決定的に重要な1つ目の条件は
  • 5:19 - 5:22
    その組織にとって
    最も貴重な存在がギバーであり
  • 5:22 - 5:25
    でも気を付けないと燃え尽きてしまうと
    認識することです
  • 5:25 - 5:27
    特に守らなければいけない存在なのです
  • 5:27 - 5:31
    これについては『フォーチュン』誌が選んだ
    世界一の人脈を持つ人物から大いに学びました
  • 5:33 - 5:34
    猫じゃなくて男性のほうです
  • 5:34 - 5:36
    (笑)
  • 5:36 - 5:37
    アダム・リフキンという人です
  • 5:37 - 5:40
    いくつも事業を起こして
    大きな成功を収め
  • 5:40 - 5:42
    莫大な時間を人助けに費やしています
  • 5:42 - 5:45
    リフキンの秘密兵器は
    「5分間の親切」です
  • 5:45 - 5:48
    「マザー・テレサや
    ガンジーを真似なくても
  • 5:48 - 5:49
    ギバーにはなれる
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    他人の人生に大きな価値を与える
    ちょっとした方法を
  • 5:51 - 5:53
    見つけさえすればいい」
    だそうです
  • 5:53 - 5:55
    例えば 知り合うと良さそうな人同士の
  • 5:55 - 5:57
    間を取り持つといった
    シンプルなことでもいいし
  • 5:57 - 6:01
    知識を共有したり
    率直な意見を言ってあげたり
  • 6:01 - 6:04
    次のように 本当に基本的なことを
    宣言するだけでもいいのです
  • 6:04 - 6:05
    「よし これから
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    働きが周りに認知されていないような人を
  • 6:07 - 6:10
    称賛できるかどうかやってみよう」
  • 6:10 - 6:14
    この「5分間の親切」は
    ギバーが対人関係で境界線を引き
  • 6:14 - 6:16
    自分自身を守るのに必要不可欠です
  • 6:16 - 6:17
    大事な点 2つ目
  • 6:17 - 6:20
    ギバーが活躍できる環境作りには
  • 6:20 - 6:22
    人に頼ることが当たり前であるという
    下地がまず必要です
  • 6:22 - 6:24
    誰もが頻繁に助けを求める文化です
  • 6:25 - 6:27
    このイラストが身につまされるという
    人もいるでしょう
  • 6:27 - 6:30
    [では どんな人間関係でも常に
    与える側にならざるを得ないと?]
  • 6:30 - 6:31
    (笑)
  • 6:31 - 6:33
    成功しているギバーは
  • 6:33 - 6:36
    自分が「受け取る」側になってもいいのだと
    認識しています
  • 6:37 - 6:39
    組織を経営していれば
    これを促すことも可能です
  • 6:39 - 6:41
    人にものを頼みやすい
    環境を整えればいいのです
  • 6:42 - 6:43
    何人かで一緒に
    病院を観察したところ
  • 6:43 - 6:47
    ある階では 看護師たち同士の
    助け合いが頻繁に起こり
  • 6:47 - 6:49
    他の階では ほとんど
    ありませんでした
  • 6:49 - 6:52
    助け合いが自然に起こり
    それが当たり前である階で
  • 6:52 - 6:53
    ひときわ目立ったのは
  • 6:53 - 6:56
    同じ科の他の看護師を
    援護するためだけにいる—
  • 6:56 - 6:58
    看護師が一人だけ
    いたことでした
  • 6:59 - 7:00
    そんな環境にある看護師の声です
  • 7:00 - 7:03
    「人に頼るのは
    恥ずかしいことでも 弱さでもなく
  • 7:03 - 7:05
    実際 推奨されているんです」
  • 7:06 - 7:09
    助け合いは
    ただ単にギバーの成功や幸福を
  • 7:09 - 7:10
    守るためだけではなく
  • 7:10 - 7:13
    ギバーのように振る舞う人々を
    増やすためにも非常に重要です
  • 7:13 - 7:15
    データによると
  • 7:15 - 7:18
    組織で起こる「与える」行為全体の
    75%から90%が
  • 7:18 - 7:20
    お願いから始まるからです
  • 7:20 - 7:21
    大抵の人はこれができません
  • 7:21 - 7:23
    理由は無能だと思われるのが嫌だとか
  • 7:23 - 7:26
    誰に頼めばいいか分からない
    負担をかけたくないなどですが
  • 7:26 - 7:28
    誰も助けを求めない組織では
  • 7:28 - 7:30
    誰のために何ができるかさえ分かれば
  • 7:30 - 7:32
    喜んで力を貸したいという—
  • 7:32 - 7:35
    たくさんのギバーたちが
    不満を抱えることになります
  • 7:35 - 7:39
    でもギバーが活躍する環境を作るのに
    最も大事なことは何かと言えば
  • 7:39 - 7:43
    誰をチームに迎えるかを
    よく考えて決めることです
  • 7:43 - 7:45
    私は当初 生産的な
    与え合いの文化を築きたければ
  • 7:45 - 7:48
    ギバーを揃えればいいのだと考えました
  • 7:48 - 7:51
    しかし 意外にも
    実はそれは間違いだったのです
  • 7:52 - 7:54
    1人のテイカーがいると
    1人のギバーがもたらす—
  • 7:54 - 7:57
    好影響の2倍から3倍の
    悪影響が生じることが分かりました
  • 7:58 - 7:58
    例えば
  • 7:58 - 8:01
    腐ったリンゴ1つで
    樽全体がダメになりますが
  • 8:01 - 8:03
    いい卵が1つあっても
    箱全体の卵が良くなったりはしません
  • 8:04 - 8:06
    今のは自分でも意味不明ですが
  • 8:06 - 8:07
    (笑)
  • 8:07 - 8:08
    何となく つかめたでしょうか
  • 8:08 - 8:11
    とにかく テイカーを1人でも
    チームに入れるだけで
  • 8:11 - 8:14
    ギバーたちは出し惜しみを始めます
  • 8:15 - 8:17
    「周りはキツネ野郎や
    タヌキ野郎ばかりだから
  • 8:17 - 8:19
    力を尽くすだけ損だ」と
  • 8:19 - 8:21
    でも ギバーを1人
    チームに入れても
  • 8:21 - 8:23
    急に親切の連鎖が始まることはありません
  • 8:23 - 8:24
    それより 大抵は
  • 8:24 - 8:27
    「やったね この人に全部任せちゃおう」
    となります
  • 8:27 - 8:30
    効果的な採用活動や
    チーム作りにおいて
  • 8:30 - 8:32
    大切なのはギバーを登用することではなく
  • 8:32 - 8:35
    テイカーを排除することなのです
  • 8:35 - 8:36
    うまくやれば
  • 8:36 - 8:38
    ギバーとマッチャーだけが残ります
  • 8:38 - 8:39
    搾取が起こらないので
  • 8:39 - 8:41
    ギバーは安心して親切さを発揮します
  • 8:41 - 8:45
    マッチャーのいいところは
    周りに合わせるという性質です
  • 8:45 - 8:48
    では 手遅れになる前に
    テイカーをあぶり出すには?
  • 8:49 - 8:52
    実のところ私たちは
    テイカーを見抜くのが かなり苦手で
  • 8:52 - 8:53
    特に初対面ではうまくいきません
  • 8:54 - 8:56
    ある性格特性に
    気を取られてしまうのです
  • 8:56 - 8:57
    「人当たり」というものです
  • 8:57 - 9:00
    様々な文化において
    性格の大きな要素の1つです
  • 9:00 - 9:03
    人当たりのいい人は 温かく友好的
    好感度大で礼儀正しく
  • 9:03 - 9:05
    カナダにたくさんいるタイプです
  • 9:05 - 9:07
    (笑)
  • 9:07 - 9:10
    実際 カナダでは
    国の新しいスローガンの募集がありました
  • 9:10 - 9:13
    次の空欄を埋めるというものです
  • 9:13 - 9:15
    「カナダ人なら___」
  • 9:15 - 9:16
    当然「メープルシロップ」や
  • 9:16 - 9:19
    「アイスホッケー」が
    選ばれると思っていたら
  • 9:19 - 9:22
    国の新たなスローガンとして
    カナダ国民の票が集まったのは—
  • 9:22 - 9:23
    作り話ではなく—
  • 9:23 - 9:26
    「カナダ人なら 臨機応変」
    だったのです
  • 9:26 - 9:28
    (笑)
  • 9:30 - 9:32
    会場の中で
    非常に人当たりがいいか
  • 9:32 - 9:33
    微妙にカナダ人的だという人は
  • 9:33 - 9:35
    すぐに意味が分かるはずです
  • 9:35 - 9:38
    周りを喜ばせようとして
    常に人に合わせている自分を
  • 9:38 - 9:40
    何か1つに喩えるなんて無理な話です
  • 9:40 - 9:42
    人当たりの悪い人は
    そんな努力はせず
  • 9:42 - 9:45
    批判的で 懐疑的で
    一筋縄ではいきませんし
  • 9:45 - 9:48
    周りの人より非常に高い確率で
    弁護士を目指します
  • 9:48 - 9:49
    (笑)
  • 9:49 - 9:52
    今のは冗談ではなく
    実証済みの経験的事実です
  • 9:52 - 9:53
    (笑)
  • 9:53 - 9:55
    さて 私はずっと
    人当たりのいい人がギバーで
  • 9:55 - 9:58
    人当たりの悪い人がテイカーだと
    思い込んでいましたが
  • 9:58 - 10:00
    データを集積して
    愕然としました
  • 10:00 - 10:02
    これらの特性には
    全く何の相関性もなかったのです
  • 10:02 - 10:05
    実のところ
    人当たりの良さ・悪さは
  • 10:05 - 10:06
    表向きの姿だからです
  • 10:06 - 10:08
    接していて気持ちがいいかどうかです
  • 10:08 - 10:10
    一方 ギブやテイクは
    内的な動機という性質が強く
  • 10:10 - 10:13
    その人の価値観や
    他人に対する意図が表れます
  • 10:13 - 10:15
    人を正確に見極める方法を
    本気で知りたいなら
  • 10:15 - 10:19
    会場のコンサル業の方はどなたも
    手がムズムズしているはずです
  • 10:19 - 10:21
    2×2の分割表を描くんです
  • 10:21 - 10:23
    (笑)
  • 10:26 - 10:28
    「人当たりのいいギバー」は
    簡単に見分けられます
  • 10:28 - 10:31
    全てに「イエス」と言うのですから
    [ネッド・フランダース]
  • 10:32 - 10:35
    「人当たりの悪いテイカー」も
    すぐに見つかります
  • 10:35 - 10:39
    ただ 微妙に違う
    呼び方になるかもしれません
  • 10:39 - 10:41
    [ダース・シディアス]
    (笑)
  • 10:42 - 10:44
    残り2つは忘れられがちですが
  • 10:44 - 10:47
    1つは「人当たりの悪いギバー」です
  • 10:47 - 10:49
    表面上は無愛想で扱いにくいのですが
  • 10:49 - 10:53
    内面では本当に他者の幸せを考えています
    [グレゴリー・ハウス]
  • 10:53 - 10:54
    エンジニアに言わせれば
  • 10:54 - 10:56
    「人当たりの悪いギバーって
  • 10:56 - 11:00
    ユーザーインターフェイスはひどいけど
    OSとしては傑作みたいな?」
  • 11:00 - 11:01
    (笑)
  • 11:01 - 11:03
    これで分かりますかね
  • 11:03 - 11:04
    (笑)
  • 11:04 - 11:08
    人当たりの悪いギバーは
    組織で最も過小評価されている人々です
  • 11:08 - 11:10
    誰も聞きたくないけど
    誰もが聞く必要のある—
  • 11:10 - 11:13
    批判的な意見を敢えて言う人だからです
  • 11:13 - 11:15
    そんな人々をもっと上手に
    評価するべきです
  • 11:15 - 11:18
    こんなことを言って
    早々と見限るべきではありません
  • 11:18 - 11:21
    「この人 感じ悪いから
    自己中なテイカーに違いない」
  • 11:22 - 11:24
    私たちが忘れがちな
    もう1種類が 致命的な
  • 11:24 - 11:28
    「人当たりのいいテイカー」
    いわゆる詐欺師タイプです
  • 11:28 - 11:30
    表向きは いい顔をするけど
  • 11:30 - 11:32
    裏では ひどい仕打ちをする人です
  • 11:32 - 11:34
    [ステューウィー・グリフィン]
    (笑)
  • 11:35 - 11:38
    こういう人を面接で見抜く
    私のお気に入りの方法は
  • 11:38 - 11:39
    ある質問をすることです
  • 11:39 - 11:41
    「自分のおかげでキャリアが
  • 11:41 - 11:43
    劇的に向上したと思う人を
    4人挙げてください」
  • 11:44 - 11:46
    テイカーは4つの名前を挙げますが
  • 11:46 - 11:49
    そのどれもが本人よりも
    影響力のある人の名前なのです
  • 11:49 - 11:52
    テイカーは上には媚び
    下を虐げることに長けているからです
  • 11:53 - 11:56
    ギバーは自分よりも地位が下の人の
    名前を挙げることが多いです
  • 11:56 - 11:58
    あまり影響力のない人や
  • 11:58 - 12:00
    役には立たない人の名前です
  • 12:00 - 12:02
    現実を言えば
    その人の 人となりは
  • 12:02 - 12:05
    レストランの従業員や
    タクシーの運転手への接し方を
  • 12:05 - 12:07
    見ていれば よく分かります
  • 12:07 - 12:08
    こうして うまいこと
  • 12:08 - 12:10
    組織からテイカーを駆逐して
  • 12:10 - 12:13
    安心して周りに助けを
    求められる環境を整え
  • 12:13 - 12:15
    ギバーが燃え尽きてしまうのを防止し
  • 12:15 - 12:18
    他人の力になりつつも
    自分自身の目標を野心的に
  • 12:18 - 12:20
    追求してもいい文化を
    作ることができれば
  • 12:20 - 12:23
    成功とは何かという考え方も
    変えられるのです
  • 12:23 - 12:26
    競争を勝ち抜くことが全てではなく
  • 12:26 - 12:30
    貢献そのもののほうが大事なのだと
    皆 気づき始めるでしょう
  • 12:31 - 12:33
    私は 最も意義ある成功の形とは
  • 12:33 - 12:35
    他者の成功を手伝うことだと
    考えています
  • 12:35 - 12:37
    この考え方を広められれば
  • 12:37 - 12:39
    パラノイアをひっくり返すことも可能です
  • 12:39 - 12:41
    名前もあるんです
  • 12:41 - 12:42
    「プロノイア」といいます
  • 12:43 - 12:45
    プロノイアとは妄想の一種で
  • 12:45 - 12:48
    その人の幸福を
    周りの人が企てているとか—
  • 12:48 - 12:49
    (笑)
  • 12:51 - 12:53
    自分がいないところで
  • 12:53 - 12:57
    ものすごく評判になっているという
    思い込みです
  • 12:58 - 13:01
    ギバーの文化の素晴らしい部分は
    これが妄想ではなく
  • 13:02 - 13:03
    現実であるということです
  • 13:03 - 13:06
    ギバーこそが成功するような
    世界を作っていくのに
  • 13:06 - 13:09
    皆さんの力を
    借りることができたら嬉しいです
  • 13:09 - 13:10
    ありがとうございました
  • 13:10 - 13:13
    (拍手)
Title:
「与える人」と「奪う人」—あなたはどっち?
Speaker:
アダム・グラント
Description:

どんな職場にも、ギバー(与える人)、テイカー(奪う人)、マッチャー(損得のバランスを取る人)という3種類の人々が存在するといいます。組織心理学者アダム・グラントが、この3種類の特性について詳しく解説。与え合う文化を育て、利己的な社員が過剰に利を得ることを未然に防ぐ、シンプルな対策法を提案します。

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Video Language:
English
Team:
closed TED
Project:
TEDTalks
Duration:
13:28

Japanese subtitles

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