自己中心的な学者の日本昔話 ― イーサルト・ギレスピー
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0:07 - 0:12古都京都にて 敬虔な神道学者は
質素な生活を送っていましたが -
0:12 - 0:16祈りの最中 街の喧騒に
しばしば気をとられていました -
0:16 - 0:19彼は隣人たちに 自分の魂を
穢(けが)されていると感じ -
0:19 - 0:23自らの身を清めるため
祓(はらえ)を行うことにしました -
0:23 - 0:27身と心を清める儀式のことです
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0:27 - 0:32彼は崇敬される日枝神社に
参詣することにしました -
0:32 - 0:35その旅は 丸一日かかる
きつい登りが続きました -
0:35 - 0:39しかし 彼は旅によってもたらされる
孤独に喜びを感じ -
0:39 - 0:43帰宅時に感じた心の平安は
深遠なものでした -
0:43 - 0:48その学者は できるだけ長く
この明晰さを保つため -
0:48 - 0:53この参詣を あと99回
行うことを誓いました -
0:53 - 0:59道を独りで歩み
心の安定を追求しながら雑念を振り払い -
0:59 - 1:01決して迷うことは
ありませんでした -
1:01 - 1:06その男は自分の誓いを守り
参詣が数日どころか数週間に及んでも -
1:06 - 1:09激しい雨の中や
灼熱の太陽のもとを歩きました -
1:09 - 1:14時が経つにつれ 彼が一意専心する中で
現世とともに存在する― -
1:14 - 1:17目に見えない神の世界を
感じるようになりました -
1:17 - 1:21彼は神の気配を感じるようになりました
足元の岩々や -
1:21 - 1:27彼を冷やす風や野原で草を食む動物たち
すべてに精気が宿りました -
1:27 - 1:31それでも彼は神とも人とも
誰とも話しませんでした -
1:31 - 1:35彼は道を踏み外して
穢れてしまった者たちとは -
1:35 - 1:38関わるまいと決意していました
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1:38 - 1:42穢れゆえに忌み嫌われるのは
病人や死者だけでなく -
1:42 - 1:47土地を汚した者や
凶悪犯罪を犯した者も同様でした -
1:47 - 1:51精神を清めんとする この学者に
降りかかる あらゆる脅威の中で -
1:51 - 1:54穢れは圧倒的でした
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1:54 - 1:5880回目のお参りをした後
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1:58 - 2:00彼は再び家路につきました
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2:00 - 2:06しかし暗くなるにつれ
彼は夜風の中に嗚咽を聞きました -
2:06 - 2:10学者は うめき声を無視し
突き進もうとしましたが -
2:10 - 2:14その絶望的な叫び声に
圧倒されてしまいました -
2:14 - 2:19顔をしかめながら 彼は道を外れ
声が聞こえる方をたどることにしました -
2:19 - 2:25彼がやがて窮屈な小屋に着くと
外には女がくずおれていました -
2:25 - 2:29憐れみを抱いた学者は その女性に
彼女の悲しみを教えてくれと懇願しました -
2:29 - 2:33彼女は母親が亡くなったばかり
にもかかわらず -
2:33 - 2:36埋葬の手伝いをしてくれる人が
いないと言いました -
2:36 - 2:39そう聞いて 彼の心は沈みました
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2:39 - 2:42遺体に触れれば
彼の魂が穢れてしまい -
2:42 - 2:46生命力は奪われ
神に見捨てられてしまうでしょう -
2:46 - 2:51しかし 彼女の嘆きに耳を傾けるうちに
女性への同情心があふれてきました -
2:51 - 2:58そして 母親が霊界へ無事に行けるよう
彼らは老婆を埋葬しました -
2:59 - 3:04埋葬は終えたものの
死の禁忌が学者に重くのしかかりました -
3:04 - 3:06彼の最も重要なルールを無視し
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3:06 - 3:11神聖な旅路を堕落させてしまうなんて
なんと愚かなことをしたのでしょう -
3:11 - 3:14一晩苦しんだ後
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3:14 - 3:19彼は身を清めるために
神社に戻ることを決意しました -
3:19 - 3:23驚いたことに いつもは静かな社が
人でいっぱいになっていました -
3:23 - 3:29神と直に言葉を交わす祈祷師の周りに
人が集まっていたのです -
3:29 - 3:35男は身を隠し 穢れた魂を
誰にも悟られぬよう近寄りませんでした -
3:35 - 3:40しかし 祈祷師は別の方法で見透して
彼に群衆の前に出るよう言いました -
3:40 - 3:44見捨てられる覚悟で
学者は聖なる女性に近づきました -
3:44 - 3:47しかし 祈祷師はただ微笑みました
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3:47 - 3:50彼女は彼の不純な手を取り
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3:50 - 3:54彼にしか聞こえない
祝福の言葉をささやき -
3:54 - 3:56彼の優しさに感謝しました
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3:56 - 4:01その瞬間 学者は
大いなる神聖な真義を見いだしました -
4:01 - 4:07汚染と堕落は
全く別物だということです -
4:07 - 4:11洞察に満たされた学者は
再び自らの旅路に身を投じました -
4:11 - 4:14しかし 今回は出会った人たちを
助けるために足を止めました -
4:14 - 4:18彼は行く先々で霊界の美しさが
見えるようになっていきました -
4:18 - 4:21以前は敬遠していた街でもです
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4:21 - 4:24他の人たちは 彼が穢れの危険を
冒していると警告しましたが -
4:24 - 4:27病人や恵まれない人たちと
自由に接する理由を -
4:27 - 4:29彼は決して語りませんでした
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4:29 - 4:33人々が祓を真に理解するには
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4:33 - 4:36自ら旅をするしかないと
彼は知っていたのでした
- Title:
- 自己中心的な学者の日本昔話 ― イーサルト・ギレスピー
- Speaker:
- イーサルト・ギレスピー
- Description:
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古都京都にて、ある神道学者が祈りの最中、自らが雑念にとらわれていると気づいて、身体を清めるべく祓(はらえ)をすることにしました。彼は崇敬されている日枝神社に参詣することにし、道を独り歩みを進め、自分の心の安定を追求しながら雑念を振り払い、決して迷うことはありませんでした。しかしある日家に帰る途中、必死に助けを求める声が聞こえてきました。イーサルト・ギレスピーが慈悲の物語を語ります。
講師:イーサルト・ギレスピー
監督:アミール・ホウシャン・モエイーン*このビデオの教材:https://ed.ted.com/lessons/the-japanese-folktale-of-the-selfish-scholar-iseult-gillespie
- Video Language:
- English
- Team:
- closed TED
- Project:
- TED-Ed
- Duration:
- 04:39
Moe Shoji approved Japanese subtitles for The Japanese folktale of the selfish scholar | ||
Moe Shoji accepted Japanese subtitles for The Japanese folktale of the selfish scholar | ||
Moe Shoji edited Japanese subtitles for The Japanese folktale of the selfish scholar | ||
Sola Watanabe edited Japanese subtitles for The Japanese folktale of the selfish scholar | ||
Sola Watanabe edited Japanese subtitles for The Japanese folktale of the selfish scholar | ||
Moe Shoji declined Japanese subtitles for The Japanese folktale of the selfish scholar | ||
Moe Shoji edited Japanese subtitles for The Japanese folktale of the selfish scholar | ||
Moe Shoji edited Japanese subtitles for The Japanese folktale of the selfish scholar |