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ネズミ・レーザー光線・操作された記憶

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    スティーブ・ラミレス: 大学院での一年目
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    私は自分の部屋のベッドで
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    アイスクリームを
    やけ食いしながら
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    つまらないテレビ番組を
    見ていました
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    たぶん テイラー・スウィフトを
    聞いていたと思います
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    ガールフレンドと
    別れたばかりでした
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    (笑)
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    その後 いつまでも繰り返し —
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    彼女のことを
    思い出す度に感じる —
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    はらわたを引き裂かれる様
    なこの感覚を
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    なくすことは出来ないかと
    願ったものです
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    実は私は神経科学者なので
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    彼女の記憶や
    それを脚色する
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    隠れた感情は
    主に脳の違う回路が
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    司っていると
    知っていました
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    ですから
    もし脳内を探り—
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    彼女の記憶はそのままにして —
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    嫌な感情を削除出来るなら
    どうでしょう
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    でもそれはちょっと
    今は無理だと気がついたのです
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    それではまず脳内を探り —
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    1つの記憶を見つけ —
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    その記憶を
    ジャンプスタートして蘇らせたり
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    操作したり出来ないかと
    考えたのです
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    と言ったものの この世に1人だけ
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    このトークを
    見て欲しくない人がいます
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    (笑)
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    まあ そう簡単ではありません
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    たぶんこのアイデアは映画の
    『トータル・リコール』や
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    『エターナル・サンシャイン』
    『インセプション』
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    を思い出させる事でしょう
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    でも私たちと
    仕事をするスターは
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    研究所のスターです
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    シュウ・リュウ:それは実験用マウス
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    (笑)
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    神経科学者として
    研修室でネズミを使って
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    記憶の仕組みを
    研究しています
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    今日 皆さんに
    分って欲しいことは
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    我々は実際に
    脳内の記憶を瞬時に —
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    光速で活性化出来る
    ということです
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    それに必要なのは
    たった2つのステップです
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    まず 脳の記憶を探し
    ラベルをつけ —
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    あとはスイッチを押し
    記憶を活性化するだけです
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    それ丈のことです
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    (笑)
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    納得させられましたか
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    脳内の記憶を探すのは
    そう簡単ではないのです
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    本当にそうです
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    干し草の山から針を
    見つけ出すよりずっと難しいのです
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    というのは少なくとも針は
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    実際に触れられる物だからです
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    でも記憶はそうではありません
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    その上 脳には
    干し草の山の藁の数より
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    ずっと多い細胞があります
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    この仕事は本当に
    根気がいる様です
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    しかし幸いにも脳自体に
    助けられました
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    基本的に脳に新しいことを
    記憶させるだけで
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    基本的に脳に新しいことを
    記憶させるだけで
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    その特定の記憶に関与する
    細胞が何処にあるか —
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    脳自体が示してくれると
    分ったのです
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    では別れた彼女の記憶を
    呼び起こしている時に —
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    私の脳では
    何が起きているのでしょう
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    倫理的な話は
    置いておくとして
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    脳をスライスしてみるとします
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    するとそれを
    思い出している時の脳は
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    驚く程 あらゆる部分が活発に
    なっているのが分ります
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    特に海馬と呼ばれる脳の部分が
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    盛んに活動しているのです
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    それは様々な
    私たちが大切に思う記憶の
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    プロセスに携わっていると
    いわれて来た場所です
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    これは記憶を探し
    見つけて再活性化するのに —
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    理想的なターゲットとなります
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    海馬を拡大化してみると —
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    勿論多くの細胞が見えますが
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    ある特定の記憶に
    どの細胞が携わっているかを
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    見つける事が出来ます
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    なぜなら細胞が
    記憶を形成している時の様に —
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    活発な時は必ず —
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    その細胞が活性化していたことが
    後でわかるような —
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    手がかりを残してくれるからです
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    夜 ビルの電気がついていると
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    そこで誰かが仕事をしていると
    分かる様なものです
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    細胞内の生物学的なセンサーも
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    細胞の活動直後のみ —
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    オンになっているという事です
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    いわば 生物学的な窓に
    明かりがついていれば —
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    その細胞が直前まで
    活発だったと解ります
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    このセンサー部分を
    切り取って —
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    それを細胞を制御する
    スイッチにくっつけて —
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    このスイッチを遺伝子組み換えで
    ウイルスに埋め込み —
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    マウスの脳に注入しました
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    ある記憶が形成されると —
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    その記憶に働く細胞にも又
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    このスイッチが設置されます
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    これが 恐怖の記憶を
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    形成した後の海馬の様子です
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    ここに見れるブルーの海が
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    密に詰まった脳細胞です
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    緑色の脳細胞を見てください
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    緑色の脳細胞は
    ある特定の恐怖の記憶に
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    しがみついている細胞です
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    これは瞬時に抱く恐怖が
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    結晶化された脳です
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    これは記憶の横断面図です
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    ここでお話ししているスイッチは
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    瞬時に作動して
    もらわなければなりません
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    数分や数時間の単位でなく —
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    千分の1秒の脳の
    スピードが求められます
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    シュウ どう思いますか
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    脳細胞を活性化したり
    不活性化したりするのに —
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    例えば医薬品とか
    使えるでしょうか
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    いやあ 薬品は
    あちこち広がり問題を起こすし
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    細胞に作用するには
    時間もかかるから
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    リアルタイムで
    記憶をコントロール出来ません
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    スティーブ 脳に電気ショックを
    当てたらどうだろう
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    電気は速いけど —
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    特定の記憶を持つ細胞だけを
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    ターゲットにするのは無理だね
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    それに脳を焼いて
    しまうかもしれません
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    そうでしょうね
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    光速で脳に影響を与える
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    もっといい方法を
    見つける必要があります
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    光速は 勿論
    光の速さですね
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    それなら 記憶を
    活性化・不活性化させるのに —
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    光を使えるかもしれません
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    それはかなり速いですね
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    脳細胞は普通 —
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    光パルスには
    反応しません
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    光パルスに反応するのは
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    感光性スイッチの組み込まれた
    細胞だけなので
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    脳細胞を操作し レーザー光線に
    反応する様にします
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    脳細胞を操作し レーザー光線に
    反応する様にします
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    今お聞きになった通り
    脳にレーザーを射込もうとしています
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    今お聞きになった通り
    脳にレーザーを射込もうとしています
  • 5:36 - 5:37
    (笑)
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    それを実現させるのが
    光遺伝学です
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    それはスイッチひとつで脳細胞の
    オン・オフを可能にさせてくれる
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    それはスイッチひとつで脳細胞の
    オン・オフを可能にさせてくれる
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    チャネルロドプシン
    と呼ばれるものです
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    この脳細胞の
    緑色の斑点がそれです
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    チャネルロドプシンは光に敏感な
    スイッチだと考えてもいいでしょう
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    チャネルロドプシンを
    人工的に脳細胞に組み込み —
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    それをクリックするだけで —
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    脳細胞を活性化したり
    不活性化したりできるのです
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    この場合
    光パルスでクリックします
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    このチャネルロドプシンの
    感光性スイッチを
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    先ほどのセンサーにつけて —
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    脳に注入します
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    記憶が作られると —
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    その特定の記憶を司る細胞は
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    感光性スイッチを
    その中に設置させ —
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    私たちは これらの細胞を
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    ここにあるようなレーザーを使い
    コントロール出来るのです
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    実際に実験してみましょう
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    マウスを使ってみるのです
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    ちょうどここにある様な箱に
    マウスを入れます
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    そして足に
    軽い刺激を与え —
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    この箱に対する
    恐怖の記憶を作ります
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    ここで何か悪い事が起きた事を
    マウスは学びます
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    さあ 私たちのシステムで —
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    この記憶作成時に活性化された
    海馬の細胞だけに
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    チャネルロドプシンが
    含まれてることになります
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    あなたがマウス程小さいとしたら
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    追いつめられた様な
    気持ちだと思います
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    そんな時
    身を守る最善の策は
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    察知されまいとする事でしょう
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    マウスが恐怖を感じる時の
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    典型的な行動がこれです
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    箱の片隅で
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    身動き1つしなくなります
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    これは フリージングと呼ばれます
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    もしマウスが何か悪い事が
    この箱の中で起きたと記憶するなら
  • 7:17 - 7:20
    同じ箱に戻した時
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    フリージングを起こします
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    それはこの箱の中で
    どんな脅威にも —
  • 7:24 - 7:27
    さらされたくないからです
  • 7:27 - 7:28
    フリジーングとは
    こんな感じです
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    あなたが呑気に
    道を歩いていて —
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    突然 別れた彼女か彼氏に —
  • 7:32 - 7:34
    ばったり出会ったとします
  • 7:34 - 7:36
    さあその恐怖の2秒
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    あなたは「どうしよう?
    挨拶する?握手する?
  • 7:38 - 7:40
    背を向けてさっと逃げる?
    他人のふりをする?」
  • 7:40 - 7:42
    などと考え始めます
  • 7:42 - 7:45
    浮かんでは消える不安な思いに
    身動きすら取れなくなります
  • 7:45 - 7:47
    ヘッドライトの中に立ちすくむ
    車の前の鹿のようです
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    でもそのマウスを次の様な —
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    全く新しい箱に入れたなら
  • 7:54 - 7:56
    その箱は恐れないでしょう
  • 7:56 - 8:01
    新しい環境を恐れる
    理由はないからです
  • 8:01 - 8:04
    でもこの新しい箱に
    マウスを入れ —
  • 8:04 - 8:08
    同時に前の恐怖の記憶を —
  • 8:08 - 8:10
    レーザーで活性化させたら
    どうなるでしょう
  • 8:10 - 8:13
    この全く新しい環境で —
  • 8:13 - 8:17
    最初の箱の恐怖の記憶を
    呼び戻す事が出来るでしょうか
  • 8:17 - 8:20
    はい これは値千金の実験です
  • 8:20 - 8:23
    あの日を思い出すと —
  • 8:23 - 8:25
    レッドソックスが勝ち —
  • 8:25 - 8:27
    緑が一杯の春の日でした
  • 8:27 - 8:29
    川遊びをして —
  • 8:29 - 8:31
    ノースエンドに行って —
  • 8:31 - 8:33
    お茶を飲むには絶好の日でした
  • 8:33 - 8:36
    一方 シュウと私は
  • 8:36 - 8:39
    窓のない真っ暗な部屋にいて
  • 8:39 - 8:43
    瞬きさえせず
    目は一点を見つめ —
  • 8:43 - 8:45
    コンピューターの画面に
    釘付けになっていたのです
  • 8:45 - 8:48
    この方法で初めて
    記憶を活性化させるため —
  • 8:48 - 8:50
    マウスを観察していたのです
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    これが私たちが見たものです
  • 8:52 - 8:55
    この箱に最初マウスを入れた時
  • 8:55 - 8:58
    マウスは探索し
    嗅ぎ回り 歩き回っていました
  • 8:58 - 8:59
    勝手に動き回っていました
  • 8:59 - 9:01
    普段のマウスの行動ですね
  • 9:01 - 9:03
    ネズミは好奇心の強い動物です
  • 9:03 - 9:06
    この新しい箱で何が起きているのか
    知りたがっています
  • 9:06 - 9:07
    面白いです
  • 9:07 - 9:11
    しかしレーザーをつけた途端 —
  • 9:11 - 9:14
    この様に全く突然
    フリージング状態に入ったのです
  • 9:14 - 9:18
    その場でビクリともせず
    じっとしていました
  • 9:18 - 9:20
    明らかにフリージングです
  • 9:20 - 9:22
    最初の箱の恐怖の記憶を
  • 9:22 - 9:24
    この全く新しい環境の中で
  • 9:24 - 9:28
    呼び起こすことが出来た様です
  • 9:28 - 9:30
    これを見て スティーブと私は
  • 9:30 - 9:32
    マウスと同様
    衝撃を受けました
  • 9:32 - 9:33
    (笑)
  • 9:33 - 9:37
    実験後 私たちは何も言わず —
  • 9:37 - 9:38
    部屋を出ました
  • 9:38 - 9:42
    それからしばらく
    ぎこちない沈黙が続き —
  • 9:42 - 9:44
    やがて スティーブが
    口を開きました
  • 9:44 - 9:46
    「うまくいったんじゃない?」
  • 9:46 - 9:49
    「うん うまくいったみたいだ!」
  • 9:49 - 9:51
    私たちは本当に興奮しました
  • 9:51 - 9:54
    そして学術雑誌の
    『ネイチャー』に
  • 9:54 - 9:56
    研究成果を
    出版したのです
  • 9:56 - 9:58
    私たちの研究成果が
    公に出て以来 —
  • 9:58 - 10:01
    インターネット中で
  • 10:01 - 10:03
    あらゆるコメントを頂いてます
  • 10:03 - 10:06
    その中のいくつかを見てましょう
  • 10:06 - 10:09
    [ ついに実現!バーチャル・リアリティの世界… ]
  • 10:09 - 10:11
    [ 神経操作,ビジュアル夢模倣, 神経コーディング ]
    最初に気づく事は
  • 10:11 - 10:14
    [「記憶を書き直す」すごい未来!]
    このような研究は
    議論を呼ぶ内容だということです
  • 10:14 - 10:16
    私はこの最初の楽観的な見方に
    全く同感です
  • 10:16 - 10:17
    私はこの最初の楽観的な見方に
    全く同感です
  • 10:17 - 10:20
    私たちにとって —
  • 10:20 - 10:22
    今までに一番胸に沁みる
    褒め言葉です
  • 10:22 - 10:24
    今までに一番胸に沁みる
    褒め言葉です
  • 10:24 - 10:26
    (笑)
  • 10:26 - 10:28
    でも そんな楽観的な
    意見だけではありません
  • 10:28 - 10:29
    [ 恐ろしいことだ。これが簡単に— ]
  • 10:29 - 10:31
    [ 人に出来るようになったら!?
    何てことだ、人類は終わりだ! ]
  • 10:31 - 10:33
    確かに2番目のを見れば 誰の目にも
  • 10:33 - 10:36
    ポジティブではないことが分ります
  • 10:36 - 10:38
    しかし これで思うことは
  • 10:38 - 10:40
    研究は まだ
    マウスの段階ですが
  • 10:40 - 10:44
    記憶コントロールにおける
  • 10:44 - 10:47
    倫理的な問題について
    そろそろ議論する —
  • 10:47 - 10:49
    時期だということです
  • 10:49 - 10:51
    次に 私たちは
  • 10:51 - 10:53
    「インセプション」と呼ばれる —
  • 10:53 - 10:55
    プロジェクトも行っています
  • 10:55 - 10:58
    [ 映画のネタにぴったり。人に記憶を植え付け利用する…
    その題は『インセプション』。 ]
  • 10:58 - 11:02
    記憶を呼び戻す事は
    納得して頂けましたが
  • 11:02 - 11:05
    もし その記憶を
    いじったら どうなるでしょう
  • 11:05 - 11:08
    それを虚偽記憶に
    してしまえるでしょうか?
  • 11:08 - 11:12
    全ての記憶は精巧で
    絶えず変化しています
  • 11:12 - 11:15
    でも もし記憶を単純に —
  • 11:15 - 11:17
    映画の1カットだと
    想定すると —
  • 11:17 - 11:19
    今まで話した事は
  • 11:19 - 11:21
    「再生」ボタンを押して —
  • 11:21 - 11:26
    同じ場面ををいつでも何処でも
    観る事が出来るということです
  • 11:26 - 11:28
    実際には 脳内に入って
    この映画のシーンを
  • 11:28 - 11:31
    編集して違った物を作り上げる —
  • 11:31 - 11:34
    そんな事が可能でしょうか
  • 11:34 - 11:36
    可能なんです
  • 11:36 - 11:38
    前回と同様に
    レーザーを使い —
  • 11:38 - 11:43
    記憶を回復させる
    だけでいいのです
  • 11:43 - 11:46
    この時に新しい情報を
  • 11:46 - 11:50
    古い記憶の中に
    組み込ませたら
  • 11:50 - 11:53
    記憶は別のものになります
  • 11:53 - 11:56
    リミックステープを
    作る様なものです
  • 11:56 - 11:59
    それは どうやって
    行うのでしょうか
  • 11:59 - 12:01
    脳内に恐怖の記憶を
    見つけるやり方ではなく
  • 12:01 - 12:03
    実験に使う動物を
  • 12:03 - 12:06
    このような青い箱に入れ —
  • 12:06 - 12:08
    青い箱を表す
    脳細胞を見つけ —
  • 12:08 - 12:10
    光パルスに
    反応するようにさせます
  • 12:10 - 12:12
    ちょうど先に
    話したようにです
  • 12:12 - 12:14
    その次の日
    動物を取り出し —
  • 12:14 - 12:17
    今度は赤い箱に入れます
  • 12:17 - 12:19
    青い箱の記憶を
    呼び起させる目的で —
  • 12:19 - 12:21
    脳内に光パルスを照射します
  • 12:21 - 12:23
    そして 記憶を
    呼び起こさせると同時に —
  • 12:23 - 12:25
    足に軽い刺激を
    2,3回与えます
  • 12:25 - 12:28
    どうなるでしょうか
  • 12:28 - 12:30
    足に与えた刺激と —
  • 12:30 - 12:32
    青い箱の記憶を
    ここでは人工的に —
  • 12:32 - 12:34
    結び付けようと
    しているのです
  • 12:34 - 12:35
    2つの情報を
    繋ぎあわせるのです
  • 12:35 - 12:37
    結果を検証する為に
  • 12:37 - 12:38
    動物を再び取り出し —
  • 12:38 - 12:40
    青い箱に戻します
  • 12:40 - 12:43
    青い箱の記憶を
    呼び起こしている時
  • 12:43 - 12:45
    足に軽い刺激を
    与えてましたから —
  • 12:45 - 12:48
    突然 動かなくなりました
  • 12:48 - 12:51
    実際 起きなかった事なのに
    ここで電気ショックを
  • 12:51 - 12:54
    与えられたと
    思い出したかの様にです
  • 12:54 - 12:56
    つまり虚偽記憶を
    作り上げたのです
  • 12:56 - 12:58
    マウスは実際には
    何も悪いことが起らなかった —
  • 12:58 - 12:59
    マウスは実際には
    何も悪いことが起らなかった —
  • 12:59 - 13:01
    環境を恐れているのです
  • 13:01 - 13:04
    今まで光制御 —
  • 13:04 - 13:06
    「オン」スイッチの事
    について話しましたが
  • 13:06 - 13:09
    実は光制御「オフ」の
    スイッチもあり —
  • 13:09 - 13:11
    そのスイッチを
    設置する事で —
  • 13:11 - 13:14
    記憶をいつでも何処でも
    消す事も可能だと
  • 13:14 - 13:20
    容易に想像されます
  • 13:20 - 13:22
    今日話した事全ては
  • 13:22 - 13:26
    神経科学の哲学的原則に
    基づいています
  • 13:26 - 13:31
    そして一見神秘的な特質を
    持つと思われる心は
  • 13:31 - 13:34
    実は 私たちが操作出来る
    物理的なものだということです
  • 13:34 - 13:36
    個人的には私は
  • 13:36 - 13:37
    皆が好ましいと思われる —
  • 13:37 - 13:39
    記憶を呼び起せるような世界や
  • 13:39 - 13:43
    好ましくない記憶を
    削除出来る世界が見えてきます
  • 13:43 - 13:45
    今や記憶を編集出来る世界さえ
  • 13:45 - 13:46
    現実のものとなってきています
  • 13:46 - 13:48
    なぜならSFから
    あらゆるヒントを得 —
  • 13:48 - 13:50
    それを実験し
    現実化することが可能な —
  • 13:50 - 13:52
    そんな時代に
    なっているからです
  • 13:52 - 13:54
    研究室内だけでなく —
  • 13:54 - 13:57
    世界中 あらゆる分野で —
  • 13:57 - 14:01
    似た様な方法で様々なデータが
    復活されたり編集されています
  • 14:01 - 14:04
    それはデータの年代や
    使用目的の如何を問わずです
  • 14:04 - 14:07
    そうやって私たちはメモリーの仕組みを
  • 14:07 - 14:09
    私たちは理解出来ています
  • 14:09 - 14:11
    例えば私たちの研究のグループは
  • 14:11 - 14:13
    恐怖の記憶を司る
    脳細胞を見つけ出し
  • 14:13 - 14:16
    それを喜びの記憶に
    変えることに成功しました
  • 14:16 - 14:19
    これが 丁度その
    編集するという事なのです
  • 14:19 - 14:21
    雄のマウスに
    雌のマウスの記憶を
  • 14:21 - 14:24
    呼び戻すことに
    成功したケースもあります
  • 14:24 - 14:26
    マウスにも
    面白い経験だったそうです
  • 14:26 - 14:31
    胸躍るような時代に
    今私たちはいます
  • 14:31 - 14:34
    科学の発展のスピードは
    とどまるところを知りません
  • 14:34 - 14:38
    あとは私たちの
    想像力次第です
  • 14:38 - 14:40
    最後に
    今までの話を聞いてどう思いますか
  • 14:40 - 14:42
    この技術を
    どう進めて行きましょうか
  • 14:42 - 14:44
    これらの質問は
    研究室だけに —
  • 14:44 - 14:45
    留めておくべきではありません
  • 14:45 - 14:48
    今日のトークの目的は
  • 14:48 - 14:50
    現在の神経科学での可能性を
  • 14:50 - 14:52
    皆さんにご紹介することです
  • 14:52 - 14:53
    しかしそれと同様に
    大切なことは
  • 14:53 - 14:56
    皆様にこれに関し
    真剣に考えて頂く事です
  • 14:56 - 14:59
    この研究の意味
    これからの可能性 —
  • 14:59 - 15:01
    そしてこれから取るべき道を
    一緒に考えましょう
  • 15:01 - 15:03
    なぜなら この先
    実に大きな課題が待っていると
  • 15:03 - 15:06
    シュウと私は思っているからです
  • 15:06 - 15:07
    有り難うございました
  • 15:07 - 15:09
    (拍手)
Title:
ネズミ・レーザー光線・操作された記憶
Speaker:
スティーブ・ラミレス とシュウ・リュウ
Description:

私達の記憶の内容は、編集出来るでしょうか。SFじみた発想で、スティーブ・ラミレス氏とシュウ・リュウ氏は、MITの研究室で、ネズミの記憶を操作しようと、生きたネズミの脳にレーザー光線を射込みます。二人はこの奇想天外な内容を、研究方法を示しながら語ると共に、もっと大切なその研究の理由を、私達に問いかけます。(TEDxBoston)

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Video Language:
English
Team:
closed TED
Project:
TEDTalks
Duration:
15:25
  • コーディネーターの方へ
    自分のした翻訳ですが,次の3つを訂正して頂けませんか。

    1: 39の”脳に記憶 > ”を”脳の記憶に” 
    1: 48の (笑う) > (笑)
    14:01の”編集したるする” > ”編集したりする”

    後は大丈夫だと思います。

  • レビューの方にお願いです。もう一つ訂正のお願いを忘れていました。最後の15:06 の ”シュウ” を ”XL” に変更して下さい。合計4箇所です。1:39 の所を ”脳の記憶に” に、14:01の所を ”編集したりする” に、1:48の所を "(笑)" に、そして15:06の ”シュウ” を ”XL” にして下さい。宜しくお願いします。

  • Reiko Bovee さん

    0:14 - 0:17 

    「腸がちぎれる様な
    内蔵が「おかしく」なりそうなこの気持を」

    「はらわたを引き裂かれるようなこの気持ち」

    がより一般的(down to the earth)かと思われます。

    いかがでしょうか。

  • Reiko Bovee さん

    0:14 - 0:17 

    「腸がちぎれる様な
    内蔵が「おかしく」なりそうなこの気持を」

    「はらわたを引き裂かれるようなこの気持ち」

    がより一般的(down to the earth)かと思われます。

    いかがでしょうか。

  • Reiko Bovee さん

    0:14 - 0:17 

    「腸がちぎれる様な
    内蔵が「おかしく」なりそうなこの気持を」

    「はらわたを引き裂かれるようなこの気持ち」

    がより一般的(down to the earth)かと思われます。

    いかがでしょうか。

  • Reiko Bovee さん

    0:14 - 0:17 

    「腸がちぎれる様な
    内蔵が「おかしく」なりそうなこの気持を」

    「はらわたを引き裂かれるようなこの気持ち」

    がより一般的(down to the earth)かと思われます。

    いかがでしょうか。

  • Reiko Bovee さん

    0:14 - 0:17 

    「腸がちぎれる様な
    内蔵が「おかしく」なりそうなこの気持を」

    「はらわたを引き裂かれるようなこの気持ち」

    がより一般的(down to the earth)かと思われます。

    いかがでしょうか。

  • Reiko Bovee さん

    0:14 - 0:17 

    「腸がちぎれる様な
    内蔵が「おかしく」なりそうなこの気持を」

    「はらわたを引き裂かれるようなこの気持ち」

    がより一般的(down to the earth)かと思われます。

    いかがでしょうか。

  • I am sorry! I unwittingly have made multiple posts on it of the same comment!

  • Reiko Bovee さん

    Taka です。日本語の、より一般的な字句(日常表現においてしっくりくるかどうか)に関して、これ以降、
    ボクからコメント欄に色々と提案させていただきます。

    1:19 - 1:20

    「シュウ・リュウ:それはテストマイス」

    「シュウ・リュウ:それは実験用マウス」

  • 1:58 - 2:00

    「干し草の山の中の針を探すより難しいです」

    「干し草の山から針を見つけ出すより難しいです」

    はいかがでしょう、

  • 2:27 - 2:30

    「それである特定の記憶がどの細胞に」

    2:30 - 2:32

    「関与しているかを脳が教えてくれるからです」

    の二行に関して、

    2:27 - 2:30

    「ある特定の記憶がどの細胞の働きに」

    2:30 - 2:32

    「関わっているか脳が教えてくれるからです」

    はいかがでしょう。

  • 2:37 - 2:39

    「しばらく人道的な事は全く無視し」

    「倫理的な話は置いておくとして」

    はいかがでしょう。

  • 13:31 - 13:34

    「実は肉体的に操作出来る
    肉体的な物で出来ているという事です」

    「実は 身体に働きかけることで操作できる
    身体的なつくりをしているという事です」

    はいかがでしょう。

  • 13:39 - 13:43

    「又欲しくない記憶は削除出来る世界が見えます」

    13:39 - 13:43

    「自分にとって好ましくない記憶は削除出来る世界が見えてきます」

    はいかがでしょう。

  • 14:26 - 14:31

    「XL:心高まる時代に今私達はいます」

    14:26 - 14:31

    「XL:胸躍るような時代に今私達はいます」

    はいかがでしょう。


  • 14:31 - 14:34

    科学はどんな制限スピードもありませんが

    14:34 - 14:38

    私たちの想像によってだけ限られてきます

    の二行に関して、

    14:31 - 14:34

    科学の発展のスピードに制限はありませんが

    14:34 - 14:38

    あとは私たちの想像力次第です

    はいかがでしょう。

  • 14:59 - 15:01

    これからどこに行けるのか行くべきかを
    私達が一つとなり共に考えましょう

    14:59 - 15:01

    「これからどこへ進むことが可能で どこへ進むべきかを
    私達が一つとなり共に考えましょう」

    はいかがでしょう。

  • Tokuyamaさん、有り難うございます。「腸」を「はらわた」と読んでも、その方が良いですね。Tokuyamaさん、レビューして頂けませんか。 

  • Takaさん、急に一度にたくさんコメントが今出てきました。よく見て下さり有り難うございます。確か、実験用のネズミは単数でも「マイス」と呼ぶと聞いた事があります。1:58の所は私も賛成です。他の提案もそれで良いと思いますが、意味が通じるなら、原文に忠実でなくても、短い方が良いと思います。どうかレビュー宜しくお願い致します。

  • Takaさん、私の間違いの様です。「実験用マウス」の方がいい様です。後の「マイス」も「マウス」にした方が良いでしょうね。

  • Reiko Bovee さん
    コメントに返事をいただき、ありがとうございます。
    なるべく短くて、パッと意味が入ってくるような字幕(それでいて混乱しない)が理想ですね。Reiko さんと翻訳に対する基本的な考え方はボクも同じです。はらわたを「腸」の一文字で表すのも一つですね。そういう意味では漢字は便利です。

  • Reiko Bovee さん
    ただし、漢字の難しいところは、和語(ひらがな)よりも、意味がはっきりしてくるので、選ぶ字句を間違えると、訳の不自然さがすぐに視聴者にばれてしまうことですね。たとえば、「心理的な問題」と「精神的な問題」は同じようで、じつはかなり違ったり。Reiko さんの字幕は、そういった部分が正確に訳されていて、とてもレビューしやすいです^^
    ボクからは、補足程度ですね。

  • Reiko Bovee さん
    他にどこか気になる箇所はありますか?改訂9版をチェックしています。

  • Takaさん、8:31の所がどういう意味なのか解らなかったのですが、あれでいいのでしょうか。

  • The 9th edition is well-organized, and there could not be found any points that does not make sense in colloquial Japanese. Yet some uses of Japanese idioms, I think, need to be revised. Here is what I've rivised and reviewed.

  • コーディネーターの方へ 第10版について 「マイス」という訳を、すべて''実験用マウス''という前述の訳語にならって、「マウス」に書き直すところのみ、抜けています。これでは未完成なので、一度、ボクのところに戻して頂けますか?

  • This time, I gave the translation additional corrections.

  • In this version, I have furtherly made the translated text clear.

  • コーディネーターの方へ。
    14:01の「編集したるする」を「編集したりする」にして下さい。

Japanese subtitles

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