聞くことの美しく神秘的な科学
-
0:03 - 0:04聴こえますか?
-
0:04 - 0:06(聴衆)聴こえます
-
0:06 - 0:09(ハドスピス)OK
これは驚ろくべきことです -
0:09 - 0:13なぜなら私の声は皆さんの
座っている場所の空気圧を -
0:13 - 0:16大気圧のわずか数十億分の1程度だけ
変化させます -
0:16 - 0:18でも あたり前のように
-
0:18 - 0:21その極小のシグナルを耳で捕捉できて
-
0:21 - 0:26ありとあらゆる聴覚体験が
脳へ信号として送られています -
0:26 - 0:29人間の声 音楽 自然界の音もあります
-
0:30 - 0:32それはどんな仕組みなのでしょう
-
0:32 - 0:34答えのカギを握るのは
-
0:34 - 0:37この講演で真の主人公となる
ある細胞です -
0:37 - 0:40耳の感覚受容器で
-
0:40 - 0:42「有毛細胞」と呼ばれます
-
0:42 - 0:46さて これらの有毛細胞は
不運にもそう名付けられました -
0:46 - 0:49不運と言ったのは この頭から
失われつつある普通の毛髪とは -
0:49 - 0:50まったく関係ないからです
-
0:50 - 0:55最初にこれらの細胞を名付けたのは
初期の顕微鏡学者でした -
0:55 - 0:59細胞の一端から出ている
-
0:59 - 1:01小さな房状の毛に気づいたのでした
-
1:01 - 1:05現代の電子顕微鏡を使えば
もっと詳細に観察でき -
1:05 - 1:09有毛細胞の名前の由来となった特徴が
より鮮明に見られます -
1:09 - 1:10これが感覚毛です
-
1:10 - 1:17このように 20本から数100本の
微細な棒状の円柱が集結して -
1:17 - 1:19細胞の上の端に立っています
-
1:20 - 1:26そしてこの器官によって 今まさに
私の声が聞こえているのです -
1:26 - 1:29さて 私はこれらの細胞たちを愛していると
言っておかなければなりません -
1:29 - 1:32付き合って45年になります
-
1:32 - 1:33(笑)
-
1:33 - 1:36その美しさも
理由の一部です -
1:36 - 1:38ここには美的な要素があります
-
1:38 - 1:40例えばここにお見せする細胞は
-
1:40 - 1:43ありふれたニワトリの聴覚を担っています
-
1:43 - 1:47こちらはコウモリの超音波ソナーの細胞です
-
1:47 - 1:52実験で良く使うのは
こんなカエルの大きな有毛細胞です -
1:52 - 1:56有毛細胞は さらに遡って
きわめて原始的な魚にもあります -
1:56 - 1:59は虫類の有毛細胞は
このように本当に美しいものも多く -
1:59 - 2:01結晶のような秩序も見られます
-
2:01 - 2:03しかしただ美しいだけではなく
-
2:03 - 2:06その感覚毛はアンテナになっていて
-
2:06 - 2:12機械のように
音の振動を電気的応答に変換し -
2:12 - 2:14その信号を脳が解釈します
-
2:15 - 2:18この写真のように
それぞれの感覚毛の先端には -
2:18 - 2:21小さい毛である
不動毛の1本1本を繋ぐ -
2:21 - 2:23細いフィラメントがあります
-
2:23 - 2:26画面では小さな赤い三角で示しています
-
2:26 - 2:30このフィラメントのつけ根には
2-3個のイオンチャンネルという -
2:30 - 2:33細胞膜を貫通するたんぱく質があります
-
2:33 - 2:34その働きを説明します
-
2:35 - 2:38このネズミ捕りが
イオンチャンネルです -
2:38 - 2:42カリウムイオンとカルシウムイオンを
通す穴が開いています -
2:42 - 2:47分子に対して小さなゲートがあって
開けたり閉めたりすることができます -
2:47 - 2:52タンパク質のフィラメントを表す
このゴム紐でゲートの開閉が決まります -
2:53 - 2:57さてこの腕が
不動毛だとしましょう -
2:57 - 3:00そしてこの腕が隣の短い不動毛です
-
3:00 - 3:03その間はゴム紐でつながっています
-
3:03 - 3:06音のエネルギーが感覚毛にぶつかると
-
3:06 - 3:09感覚毛は高い側に押されることになります
-
3:09 - 3:12不動毛どうしがスライドすることで
このリンクが引っ張られ -
3:12 - 3:15チャンネルが開くと
イオンがセルへ流入します -
3:15 - 3:18感覚毛が反対側へ押されたときには
-
3:18 - 3:19チャンネルは閉じます
-
3:19 - 3:21そして最も重要なのは
-
3:21 - 3:23感覚毛の前後の動きが
-
3:23 - 3:28音波があたっている間は
引き起こされて -
3:28 - 3:30チャンネルの開閉が繰り返されることです
-
3:30 - 3:35開くたびに数百万個のイオンが
細胞に流入します -
3:35 - 3:38イオンの動きが電流となって
-
3:38 - 3:39細胞は興奮します
-
3:39 - 3:42その刺激は神経線維に伝わり
-
3:42 - 3:44脳まで伝播します
-
3:45 - 3:47音の強度は
-
3:47 - 3:50この応答の強さで表されます
-
3:50 - 3:53大きな音で押されると
感覚毛は大きく動き -
3:53 - 3:54チャンネルが長い間開いて
-
3:54 - 3:56多くのイオンが流れ込み
-
3:56 - 3:58大きな反応を生じるのです
-
4:01 - 4:05さて この動作方式は
とても速い というのが長所です -
4:05 - 4:07視覚など 私たちの感覚の中には
-
4:07 - 4:10化学反応を利用し
時間のかかるものもあります -
4:10 - 4:11そしてそれゆえ
-
4:11 - 4:16もし私が皆さんに一連の写真を
1秒に20枚から30枚の割合で見せたら -
4:16 - 4:18連続したイメージという
感覚を得るでしょう -
4:19 - 4:21有毛細胞は 反応を利用しないので
-
4:21 - 4:25他の感覚器官に比べ
優に1000倍もの早さです -
4:25 - 4:30私たちは音を毎秒2万回もの
高周波数域まで聞くことができます -
4:30 - 4:33そしてもっと速い耳を持った動物もいます
-
4:33 - 4:38例えばコウモリやクジラの耳は
毎秒15万回という彼らの超音波パルスを -
4:38 - 4:41検知します
-
4:42 - 4:47しかし耳の能力が高いことは
このスピードだけでは説明できません -
4:48 - 4:52「アクティブプロセス」と呼ばれる
増幅器が私たちの聴力に -
4:52 - 4:54大いに役立っていることが
わかっています -
4:55 - 4:58「アクティブプロセス」は聴力を増強し
-
4:58 - 5:02すでに述べたような全ての特徴を
可能にしているものです -
5:03 - 5:05仕組みを説明します
-
5:06 - 5:09まず アクティブプロセスは
音を増幅します -
5:09 - 5:14最小の音だと 感覚毛の動きは
10分の3ナノメートルほどですが -
5:14 - 5:17その音を聞くことができます
-
5:17 - 5:20水分子の直径ぐらいの振動です
-
5:20 - 5:21とても驚くべきことです
-
5:22 - 5:26そのシステムはまた
-
5:26 - 5:29ものすごく広い
ダイナミックレンジを有します -
5:30 - 5:32なぜこの増幅が必要なのでしょうか?
-
5:32 - 5:35大昔には増幅は有益でした
-
5:35 - 5:40なぜなら虎が私たちに気づく前に
私たちが虎に気づくことが重要だったからです -
5:40 - 5:45その時代の 早期遠距離警報システムでした
-
5:45 - 5:48今日では火災警報とか
消防車やパトカーなどの緊急車両の -
5:48 - 5:54サイレンなど危険信号に
気づけることが重要です -
5:55 - 6:00増幅ができなくなると
聴覚が劇的に低下します -
6:00 - 6:04そうなった人は
生物的な聴覚支援の代わりに -
6:04 - 6:07電気的な補聴器が必要になるでしょう
-
6:08 - 6:12このアクティブプロセスは私たちの
周波数に対する選択性も強化します -
6:12 - 6:15訓練していない人でも
周波数が 0.2%違うだけの -
6:15 - 6:182つの音を聞き分けられるのです
-
6:18 - 6:22その差は ピアノで隣り合う音の
30分の1の違いです -
6:22 - 6:25訓練された音楽家なら
もっとよく聞き分けられます -
6:25 - 6:28この優れた識別能力は
-
6:28 - 6:30違った声を聞き分け
-
6:30 - 6:33言葉のニュアンスを理解するのに
役立ちます -
6:33 - 6:36繰り返しになりますが
アクティブプロセスが劣化すれば -
6:36 - 6:39言語によるコミュニケーションが
より難しくなります -
6:39 - 6:44最後に アクティブプロセスは
-
6:44 - 6:47耳が許容する音の大きさを
拡大するのに役立っています -
6:47 - 6:51聞くことのできる最も微かな音
たとえば ペンの落ちたときの音から -
6:51 - 6:53耐えうる最大の音
-
6:53 - 6:56たとえば 削岩機やジェット機まで
-
6:56 - 7:01音の強度の比率は100万倍に相当します
-
7:01 - 7:04これはあらゆる他の感覚や
-
7:04 - 7:06私の知る限り あらゆる人工のデバイスよりも
大きな値です -
7:07 - 7:09繰り返しになりますが
もしこのシステムが損傷すると -
7:09 - 7:12その影響によって
最も微かな音を聴きにくくなったり -
7:12 - 7:17最も大きい音に
耐えられなくなったりするかもしれません -
7:18 - 7:21さて 有毛細胞の働く仕組みを理解するために
-
7:21 - 7:24耳の中で有毛細胞の周りはどうなっているか
見てみましょう -
7:25 - 7:30聴覚器は カタツムリのような
らせん型の渦巻管だと 学校で学びます -
7:30 - 7:32ひよこ豆ぐらいの大きさの器官です
-
7:32 - 7:36それは頭蓋の両側面の骨に
埋め込まれたようになっています -
7:36 - 7:39またプリズムで白色光を分解して
-
7:39 - 7:43周波数が異なっていて
私たちに別の色として見える光に -
7:43 - 7:46分けられることも学びます
-
7:46 - 7:48同じように
-
7:48 - 7:51渦巻管は
複雑な音を周波数で分解する― -
7:51 - 7:56ある種の音響プリズムのように機能します
-
7:56 - 7:58ピアノが鳴って
-
7:58 - 8:01違った音が混ざり合い和音となります
-
8:01 - 8:03渦巻管はその過程の逆を行います
-
8:03 - 8:07音を分けて
それぞれ別の場所に届けます -
8:07 - 8:12この図では ピアノの中央のCと
両端の音 あわせて3つが -
8:12 - 8:14渦巻管のどこに対応するかを示します
-
8:15 - 8:18最も低い周波数は渦巻管の最先端まで
伝わっていって取り出され -
8:18 - 8:21最も高い周波数である
20,000ヘルツの音は -
8:21 - 8:24渦巻管の根元のあたりで取り出され
-
8:24 - 8:28そして他の周波数は
この間のどこかで取り出されます -
8:28 - 8:30そしてこの図が示すように
-
8:30 - 8:35音階で隣り合う音の高さは
渦巻管の表面において -
8:35 - 8:37有毛細胞で数十程度離れています
-
8:37 - 8:39さて この周波数の分離は
-
8:39 - 8:43違った音を聞き分ける能力において
重要な鍵となります -
8:43 - 8:45なぜならあらゆる楽器も
-
8:45 - 8:46あらゆる声も
-
8:46 - 8:49それぞれに違った高さの音が
固有の集まりを作っているのです -
8:50 - 8:52渦巻管がそれを周波数で分けて
-
8:52 - 8:561万6千個の有毛細胞が脳に
-
8:56 - 8:58周波数ごとの強さを報告します
-
8:58 - 9:01脳が全ての神経信号を比較して
-
9:01 - 9:04何の音を聴いているのかを
判断します -
9:06 - 9:10ただ 私が説明したいと思っている全てが
これで説明できるわけではありません -
9:10 - 9:11秘密はどこにあるでしょう?
-
9:11 - 9:15有毛細胞のすごさはすでにお話ししました
-
9:15 - 9:18アクティブプロセスはどう働いて
-
9:18 - 9:22そして 最初にお伝えした
驚くべき特徴が実現されるのでしょうか -
9:22 - 9:24答えは「不安定性」にあります
-
9:24 - 9:27私たちはかつて
感覚毛は刺激された時以外は -
9:27 - 9:30じっとしている
受動的な存在だと考えていました -
9:31 - 9:33しかし実は
感覚毛はアクティブな機構です -
9:33 - 9:36機械的に活動して聴力を増強するために
感覚毛は内部でずっと -
9:37 - 9:38エネルギーを使っています
-
9:38 - 9:42外部からのインプットが全くない
休止状態のときでも -
9:42 - 9:44アクティブな感覚毛は
絶え間なく振動しています -
9:44 - 9:46絶え間なく前後に
動いています -
9:46 - 9:49しかしながら微弱音が入ると
-
9:49 - 9:53その音を捕まえてその音と同期して
巧妙に動き始めます -
9:53 - 9:58そうすることで
シグナルを何千倍にも増強させます -
9:59 - 10:04この同じ不安定性がまた
周波数の選択性を高めます -
10:04 - 10:06ある感覚毛は 刺激のないときに
-
10:07 - 10:11振動しているいつもの周波数で
最も大きく振動するようになっています -
10:13 - 10:19つまり この組織は素晴らしく鋭い聴覚を
もらたすだけでなく -
10:19 - 10:21とても繊細な同調も行うのです
-
10:25 - 10:28ではここで
ちょっとしたデモンストレーションを -
10:28 - 10:29やってみたいと思います
-
10:29 - 10:33音響担当のスタッフにお願いして
-
10:33 - 10:36ある特定の周波数だけ
感度を高くしてもらいます -
10:36 - 10:40有毛細胞がある一つの周波数に
同調しているのと同じで -
10:40 - 10:44増幅器が私の声の
特定の周波数を強調します -
10:44 - 10:49背景となる音と比べてある高さの音だけが
くっきりと浮かび上がる様子がわかりますか -
10:50 - 10:53これがまさに有毛細胞のはたらきです
-
10:53 - 10:57それぞれの有毛細胞はある特定の周波数だけを
増幅して伝える一方で -
10:57 - 10:59その他全ては無視します
-
10:59 - 11:03そして一連の有毛細胞は
一つのグループとして -
11:03 - 11:07聞こえた音にどの周波数が存在したか
脳に伝えます -
11:07 - 11:09そして脳は
何のメロディを聴いているのか -
11:09 - 11:12また何を意図したスピーチなのかを
判断できます -
11:14 - 11:17さて音響拡声システムのようなアンプは
-
11:17 - 11:19問題の原因にもなることがあります
-
11:19 - 11:21もし増幅を強めすぎると
-
11:21 - 11:24音は安定せずハウリング音を出したり
-
11:24 - 11:25音が割れます
-
11:25 - 11:28不思議なのは アクティブプロセスが
同じことにならない理由です -
11:28 - 11:31なぜ私たちの耳は音を出さないのか?
-
11:31 - 11:33その答えは
「音を出す」です -
11:34 - 11:38適当な静かな環境下で
健常者の7割は -
11:38 - 11:41耳から1つ以上の音を
出しています -
11:42 - 11:43(笑)
-
11:43 - 11:45例をご紹介しましょう
-
11:48 - 11:51健常者の耳からは
高い周波数で -
11:51 - 11:532つの音が出ています
-
11:53 - 11:56背景の雑音も
識別できるかもしれません -
11:56 - 11:57マイクのヒス音や
-
11:57 - 12:01ゴボゴボいう胃の音、心音や
衣服のこすれ音などです -
12:03 - 12:10(耳の音を提示)
-
12:18 - 12:19これは典型的な例です
-
12:19 - 12:21大抵の耳から出る音は5種類程度ですが
-
12:21 - 12:23中には30種類ほどの音を出す耳もあります
-
12:24 - 12:27それぞれの耳は違っています
だから私の左右の耳も異なります -
12:27 - 12:29私の耳は皆さんのものとも異なります
-
12:29 - 12:30でも耳は 劣化しなければ
-
12:30 - 12:34何年間も あるいは何十年間も
-
12:34 - 12:37同じ周波数スペクトルの音を出し続けます
-
12:37 - 12:39話を整理すると
-
12:39 - 12:46耳は感度すなわち増幅率を
自分で調整できることがわかりました -
12:46 - 12:49だからスポーツイベントや
コンサートのような -
12:49 - 12:51大音響の環境では
-
12:51 - 12:52まったく増幅を必要とせず
-
12:52 - 12:55この機能は最低レベルまで低下します
-
12:55 - 12:57もしこの会場のような場所では
-
12:57 - 13:00少し増幅されているでしょう
-
13:00 - 13:03ただ音響システムが
大半の増幅作用を受け持っています -
13:03 - 13:05最終的にピンが1本落ちても聞こえるような
-
13:06 - 13:07とても静かな部屋では
-
13:07 - 13:09この機能はほぼ最大限の
増幅をする状態です -
13:10 - 13:13さらに無響室のように
極めて静かな部屋では -
13:13 - 13:16増幅機能はメモリ11まで強くなり
-
13:16 - 13:17不安定になります
-
13:17 - 13:19すると音が出始めます
-
13:20 - 13:23こういう音の放射は有毛細胞が
どれほどアクティブになり得るかを -
13:23 - 13:26くっきりと示すものです
-
13:27 - 13:32残りの時間で ここから生じそうな
もう一つの質問を扱います -
13:32 - 13:33それは この先何をするのかです
-
13:33 - 13:35私がこれから取り組みたいと考えている
-
13:36 - 13:383つのことについてお話しします
-
13:38 - 13:411つ目は
有毛細胞の増幅器の動きを決める -
13:41 - 13:44分子モーターはどんなものなのか?
-
13:44 - 13:47どのようにしてか
自然が偶発的に獲得したシステムは -
13:47 - 13:54毎秒2万サイクル以上で
振動して増幅できます -
13:54 - 13:57これは生物学的などの振動よりも
はるかに速く -
13:57 - 14:00その起源について理解したいと
考えています -
14:01 - 14:042つ目に
有毛細胞による増幅を -
14:04 - 14:07音の環境に応じて調整する方法です
-
14:07 - 14:11静かな環境や騒がしい環境で
-
14:11 - 14:14増幅器のつまみを
調整するのは何者なのか -
14:15 - 14:17そして3つ目は
私たち全員が気にしていること -
14:17 - 14:22聴力低下に対して
私たちにできることは何なのか -
14:22 - 14:233千万人ものアメリカ人が
-
14:23 - 14:26そして世界では4億以上もの人が
-
14:26 - 14:29日常生活にかなりの問題を抱えており
-
14:29 - 14:32騒がしい環境でスピーチを聞いたり
-
14:32 - 14:33電話するのに苦労しています
-
14:34 - 14:36さらに悪い状況の方も
たくさんいらっしゃいます -
14:36 - 14:39さらにその状況は時を追うごとに
-
14:39 - 14:41悪くなりがちです
-
14:41 - 14:44なぜなら人の有毛細胞は死んだ時
細胞分裂で置き換えられないからです -
14:44 - 14:48しかし非哺乳類では細胞は置き換え可能と
わかっています -
14:48 - 14:51これらの非哺乳類の細胞は
一生を通じて 死ぬたびに置き換えられます -
14:51 - 14:54だから動物たちは
正常な聴覚を維持できます -
14:55 - 14:57これは
小さなゼブラフィシュの例です -
14:57 - 15:00最上部にある細胞が細胞分裂をして
-
15:00 - 15:02新しい2つの新しい有毛細胞を
生み出します -
15:02 - 15:04それらの細胞は少しの間動き回り
-
15:04 - 15:07その後 しばらくして落ち着き
機能し始めます -
15:07 - 15:11そこで 他の動物において
有毛細胞が再生されるときに -
15:11 - 15:14登場する分子シグナルを解読できれば
-
15:14 - 15:17人間でも同じことが可能になると
私たちは考えています -
15:17 - 15:21今や 私たちのグループや
他のグループもたくさん -
15:21 - 15:23すばらしい有毛細胞が
再生できるように研究を進めています -
15:24 - 15:25ありがとうございました
-
15:26 - 15:29(拍手)
- Title:
- 聞くことの美しく神秘的な科学
- Speaker:
- ジム・ハズペス
- Description:
-
耳がどういう仕組みになっているのか不思議に思ったことはありませんか? 生物物理学者のジム・ハズペスのトークは、有毛細胞が見事に単純な仕組みで驚くほどの処理能力をもつことを、明快に魅力的に紹介します。有毛細胞は聴覚を実現するミクロの原動機であり、それゆえに極めて静かな環境下では、耳から一人ひとりの固有の音が生じるのです。
- Video Language:
- English
- Team:
- closed TED
- Project:
- TEDTalks
- Duration:
- 15:42
Natsuhiko Mizutani edited Japanese subtitles for The beautiful, mysterious science of how you hear | ||
Natsuhiko Mizutani approved Japanese subtitles for The beautiful, mysterious science of how you hear | ||
Natsuhiko Mizutani edited Japanese subtitles for The beautiful, mysterious science of how you hear | ||
Natsuhiko Mizutani accepted Japanese subtitles for The beautiful, mysterious science of how you hear | ||
Natsuhiko Mizutani edited Japanese subtitles for The beautiful, mysterious science of how you hear | ||
Hiromi Nakai edited Japanese subtitles for The beautiful, mysterious science of how you hear | ||
Hiromi Nakai edited Japanese subtitles for The beautiful, mysterious science of how you hear | ||
Hiromi Nakai edited Japanese subtitles for The beautiful, mysterious science of how you hear |