本当のところ DNA検査は祖先について何を教えてくれるのか ― プロサンタ・チャクラバーティ
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0:07 - 0:11ある姉妹が同じDNA検査を受けたとします
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0:11 - 0:18結果は 1人は「10%フランス人」で
もう1人は「0%フランス人」 -
0:18 - 0:212人は同じ両親の元に生まれたので
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0:21 - 0:23祖先も同じです
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0:23 - 0:28では なぜ1人だけフランス人である割合が
10%高いのでしょうか? -
0:29 - 0:34このような検査は DNAの情報を元に
祖先に関する疑問に答えますが -
0:34 - 0:37実際のところ 私たちが誰で
どこから来たのかなど -
0:37 - 0:41DNAが全て教えてくれるわけではありません
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0:42 - 0:47DNA検査は「両親が誰なのか」など
いくつかの疑問に答えるのに適していますが -
0:47 - 0:50「特定地域出身の祖先がいるのか」など
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0:50 - 0:54他の疑問に対しては
不可解な結果を出すこともあります -
0:54 - 1:00こうした結果を理解するには そもそも
DNAがどこから来るかを見ると良いでしょう -
1:01 - 1:061人ひとりのDNAは
60億の塩基対で構成されており -
1:06 - 1:1123対(合計46本)の染色体に含まれます
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1:11 - 1:14気の遠くなるような情報量だと
思うかもしれませんが -
1:14 - 1:19ヒトのゲノムの99%は共通しており
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1:19 - 1:26残りの1%に 個々の祖先の
あらゆる特徴が含まれています -
1:27 - 1:29民間のDNA検査では
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1:29 - 1:33この1%のうちの1%未満しか使いません
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1:34 - 1:38ペアとなる染色体は
両親から1本ずつ継承します -
1:39 - 1:43つまり 「半数体」である精子と卵子が
受精の時に接合し -
1:43 - 1:46それぞれの23本の染色体が
融合するのです -
1:47 - 1:51祖先のことは 受精の前に
うやむやになります -
1:52 - 1:56なぜなら精子や卵子にある23本の染色体は
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1:56 - 2:00他の全ての体細胞にある染色体と
同一ではないからです -
2:01 - 2:07性殖細胞がつくられるときに
染色体は46本から23本へと減少しますが -
2:07 - 2:11ペアの染色体の中の
いくつかの箇所が入れ替わります -
2:11 - 2:18このプロセスを「組み換え」といい
すべての精子あるいは卵子には -
2:18 - 2:23ペアの染色体の混ぜ合わせから出来た
特有かつ単一の染色体があるのです -
2:24 - 2:28「組み換え」は それぞれの性殖細胞
特有に起こるもので -
2:28 - 2:33姉妹の染色体が両親と
異なるものになるばかりでなく -
2:33 - 2:35互いのものとも異なるのです
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2:35 - 2:39「組み換え」は受精以前に起こるので
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2:39 - 2:43両親から 丁度半分ずつ
DNAを継承することになります -
2:44 - 2:48ところが さらに遡ると より複雑になります
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2:48 - 2:53「組み換え」なしでは祖父母それぞれから
4分の1のDNAを継承し -
2:53 - 2:57曽祖父母それぞれからは
8分の1のDNAを継承しますが -
2:57 - 3:02「組み換え」は どの世代でも起こるので
この数字は変化します -
3:03 - 3:06祖先の世代を遡れば遡るほど
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3:06 - 3:11あなたのDNAに 痕跡が
全く含まれない可能性が高くなります -
3:12 - 3:15例えば 「組み換え」なしでは
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3:15 - 3:1864分の1のDNAを
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3:18 - 3:226代遡る祖先
それぞれから継承することになります -
3:22 - 3:26ところが「組み換え」のために この数字は
大きくなる可能性がありますが -
3:26 - 3:32正確に どれくらい大きいか分かりませんし
逆に 小さくてゼロという可能性もあります -
3:32 - 3:35すなわち 姉妹の1人が
「よりフランス人」であるというのは -
3:35 - 3:38「祖先にフランスの人が多い」
という意味ではなく -
3:39 - 3:44DNAの中に フランスの祖先の痕跡が
より多く含まれているということです -
3:45 - 3:47しかし これには続きがあります
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3:48 - 3:53検査は実際のフランス人の祖先のDNAを
追跡するわけではありません -
3:53 - 3:59なぜなら 前の世代の亡くなった人々の
ゲノム情報はないからです -
4:00 - 4:02その代わりに 検査の結果は
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4:02 - 4:07今日フランスで暮らしている人々の
DNAとの比較に基づいているのです -
4:08 - 4:13検査は遺伝子マーカーあるいは
遺伝子マーカ―の組み合わせに注目します -
4:14 - 4:19このマーカーは特定の箇所に
短い配列として現れます -
4:19 - 4:22「よりフランス人である」と
判定された姉妹の1人は -
4:22 - 4:26現在フランスに暮らしている人々と
遺伝子マーカーが共通しているのです -
4:27 - 4:30この共通するマーカーは
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4:30 - 4:34「フランス」という同じ場所に
祖先を持つことを示すという前提です -
4:35 - 4:37ここで注目したいのは
検査結果は -
4:37 - 4:41既に検査を受けた人々の
ゲノム配列を基にしており -
4:41 - 4:4580%から90%の人は
ヨーロッパ系の子孫であるということです -
4:45 - 4:50多くの原住民は 含まれていたとしても
ごくわずかです -
4:50 - 4:55検査は データベースに含まれていない人の
DNAの継承を解明できないので -
4:55 - 5:00人種や民族を証明するために
利用できません -
5:00 - 5:05より多くの人の配列情報が集まれば
結果も変わるかもしれないのです -
5:05 - 5:11さらに遡ると 2%ネアンデルタール人である
という結果が出るかもしれません -
5:11 - 5:15ネアンデルタール人は
ヒトとは異なる種ではありますが -
5:15 - 5:21この2%は ヒトに共通する
99%のゲノムに属する情報ではなく -
5:21 - 5:241%の異なるゲノムに属します
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5:25 - 5:28これは約4万年前に
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5:28 - 5:32特定のヒトの群がネアンデルタール人と
交配したからであり -
5:32 - 5:36ネアンデルタール人を祖先に持つ人が
現在生きているということです -
5:36 - 5:39それも 複数のネアンデルタール人の祖先です
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5:40 - 5:44それは 4万年前まで遡るため
あまりにも多くの世代が存在するので -
5:44 - 5:48ネアンデルタール人のゲノム1つの貢献度を
追跡することは不可能なのです -
5:49 - 5:53100%フランス人であり しかも
2%ネアンデルタール人でもあり得るのです -
5:54 - 5:58これは どちらも我々を識別する
DNAの1%に入っている情報ですが -
5:59 - 6:01異なる事の割合を示しています
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6:02 - 6:08DNAの中に祖先の痕跡を探そうとすると
あっという間に複雑になります -
6:09 - 6:14我々のDNAの継承の仕方と
検査において知り得る情報の両方が -
6:14 - 6:20特定の事を100%断定することを
困難にさせるのです
- Title:
- 本当のところ DNA検査は祖先について何を教えてくれるのか ― プロサンタ・チャクラバーティ
- Speaker:
- プロサンタ・チャクラバーティ
- Description:
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ある姉妹がDNA検査を受けたとします。結果は、 1人は「10%フランス人」で、もう1人は「0%フランス人」。2人は同じ両親の元に生まれたので、祖先も同じです。では、なぜ1人だけフランス人である割合が10%高いのでしょうか?このような検査は、我々のDNAを通して祖先に関する疑問に答えますが、実際のところDNAが全て教えてくれるわけではありません。プロサンタ・チャクラバーティが、DNA検査の正確さを探ります。
講師:プロサンタ・チャクラバーティ
監督:アートレイク・スタジオ*このビデオの教材:https://ed.ted.com/lessons/what-can-dna-tests-really-tell-us-about-our-ancestry-prosanta-chakrabarty
- Video Language:
- English
- Team:
- closed TED
- Project:
- TED-Ed
- Duration:
- 06:21
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Yoko Emori accepted Japanese subtitles for What can DNA tests really tell us about our ancestry? | ||
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