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「心」を宿したロボット

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    私の仕事は
    人間と意思疎通するロボットの
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    設計、制作、研究です
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    きっかけは
    ロボット工学ではなく
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    アニメーションでした
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    ピクサーの「ルクソーJr」を
    初めて見たとき
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    私は感銘を受けました
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    電気スタンドのような
    平凡なものを
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    これほどまでに
    感情豊かにできるのかと
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    映画が終わる頃には
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    電気スタンドに
    本当に感情移入してしまいますよ
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    (笑)
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    それで このやり方を
    学びたいと思い
  • 0:26 - 0:29
    最悪のキャリア選択を
    したわけです
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    私の決断を知ったとき
    母は こんな感じでした
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    (笑)
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    私は 慣れ親しんだソフトウェア会社の
    技術職を辞め
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    イスラエルからニューヨークに渡り
    アニメーションを学ぶことにしました
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    イスラエルからニューヨークに渡り
    アニメーションを学ぶことにしました
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    ニューヨークでは
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    ハーレムの壊れかけのアパートに
    ルームメイトと住んでいました
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    「壊れかけ」は
    比喩ではなく
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    本当にリビングルームの天井が
    崩れ落ちるくらいです
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    本当にリビングルームの天井が
    崩れ落ちるくらいです
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    ニューヨークの建築基準法違反の
    報道では 決まって
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    私たちのアパートの
    映像が流れたものです
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    どれだけ事態がひどいかを示す
    格好の例だったんですね
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    私は 昼間は
    学校に通い
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    夜は 鉛筆でアニメーションを
    1コマずつ描いていました
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    そこで 2つの意外な教訓を
    学びました
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    1つは―
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    感情を表現するには
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    物の見た目は
    あまり重要ではなく
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    動きが大事だということです
    どんなタイミングで
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    物がどう動くかで
    決まるのです
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    2つ目は
    ある先生が教えてくれたことです
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    『アイス・エイジ』の
    イタチを担当されていた―
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    その先生が仰ったのは
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    「アニメーターは監督ではなく
    俳優である」ということです
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    あるキャラクターに
    ふさわしい動きをさせたいなら
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    頭で考えるのではなく
    体を使って答えを探すのです
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    鏡の前に立ち
    カメラの前で
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    自ら演じて
    求めているものを見つけ
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    キャラクターにも
    そう演じさせます
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    1年後 私は
    マサチューセッツ工科大(MIT)の
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    ロボット・ライフ研究グループにいました
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    人間とロボットの関係を研究する
    最初のグループです
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    当時 私はまだ
    「ルクソーJr」の
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    電気スタンドを
    本当に作ろうと思っていました
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    でも 当時のロボットは
    あんな魅力的な動きはせず
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    でも 当時のロボットは
    あんな魅力的な動きはせず
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    アニメーションとは
    違いました
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    それどころか
    ロボットは―
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    何と言うか
    ロボットっぽかったんです
  • 1:57 - 1:59
    (笑)
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    そこで アニメーション学校で
    学んだことを生かして
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    自分でロボットの電気スタンドを
    作ろうと思いました
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    1コマごとに
    デザインをして
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    このロボットを出来るだけ
    優雅で魅力的なものにしようとしました
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    このロボットを出来るだけ
    優雅で魅力的なものにしようとしました
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    こちらは
    そのロボットが
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    机上で私と戯れる様子です
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    実は ここで私は
    ロボットの再設計をしていて
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    ロボットは
    知らないうちに
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    私を助けて
    自ら墓穴を掘ってるわけです
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    (笑)
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    機械的な感じは
    出したくなかったので
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    光を照らすのにも
    静かで有能な助手のように
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    光を照らすのにも
    静かで有能な助手のように
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    必要なときに側にいてくれて
    出過ぎないようにしました
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    例えば 私が電池をなくして
    見つけられないでいると
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    例えば 私が電池をなくして
    見つけられないでいると
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    電池がどこにあるか
    さりげなく教えてくれるのです
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    私が困っているところです
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    演技がヘタですみません
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    注目いただきたいのは
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    同じ機械であっても
    その動きによって
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    優しく思いやりが
    あるように見えたり
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    暴力的 挑戦的に
    見えたりすることです
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    ただ 動作が違うだけで
    全く同じ物なのです
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    「知りたいか?
    教えてやろうか?
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    彼はもう死んだんだ
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    ただ横たわるだけで
    目にも生気がない」
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    (笑)
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    でも 優雅な動きをすることは
    人間・ロボット相互作用に必要な―
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    構成要素の一つに
    過ぎません
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    当時 私は
    博士課程で
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    人間とロボットの
    チームワークを研究していました
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    人間とロボットがチームで
    共に働くときのチームワークを
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    人間とロボットがチームで
    共に働くときのチームワークを
  • 3:31 - 3:34
    工学的、心理学的、哲学的観点で
    研究していたのです
  • 3:34 - 3:36
    同時に 私自身も
    チームワークをしていました
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    同時に 私自身も
    チームワークをしていました
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    ここに来てくれている
    親友とです
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    ですから
    近い将来 一緒にいることになる―
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    ロボットを容易に
    想像することができました
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    ユダヤ教の「過越し祭」の後
    私たちは
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    折畳み椅子の
    片づけをしていて
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    すぐに自分たちのリズムを
    見つけられたことに 驚きました
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    誰もが
    それぞれの役割を果たし
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    担当分けも
    必要ありませんでした
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    言葉に出して
    意思疎通するまでもなく
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    ただただ
    そうなったのです
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    そこで思いました
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    人間とロボットの
    違いはここだと
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    人間とロボットとのやり取りは
    チェスのようなもので
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    人間とロボットとのやり取りは
    チェスのようなもので
  • 4:03 - 4:05
    人間が何かすると
    ロボットは それを分析し
  • 4:05 - 4:07
    人間が何かすると
    ロボットは それを分析し
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    次に何をするかを決めて
    計画・実行します
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    次に何をするかを決めて
    計画・実行します
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    人間は自分の番になるまで
    待つだけです
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    だから チェスなのです
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    チェスは 数学者や
    コンピュータ科学者向きなので
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    確かに理にかなっています
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    チェスは 情報分析や
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    意思決定 計画がすべてですから
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    でも 私はロボットを
    チェス・プレーヤーではなく
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    ウマが合い
    共に作業できるような
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    同僚のように
    したかったのです
  • 4:29 - 4:33
    そこで 私は再び
    ひどいキャリア選択をしました
  • 4:33 - 4:35
    1学期 演技を
    学ぶことにしたのです
  • 4:35 - 4:38
    博士課程を中断し
    演技の授業を受けました
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    実際に演劇にも
    出ましたよ
  • 4:41 - 4:43
    そのビデオが出まわっていないことを
    祈っていますが
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    私は 演劇に関する本を
    片っ端から読みました
  • 4:46 - 4:48
    19世紀に書かれた本も
    図書館で借りました
  • 4:48 - 4:49
    19世紀に書かれた本も
    図書館で借りました
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    ビックリしたのは
    貸出名簿にある名前は私のほか
  • 4:52 - 4:55
    1人だけで それも
    1889年のものでした(笑)
  • 4:55 - 4:57
    つまり この本は
    100年もの間
  • 4:57 - 5:00
    ロボット工学に
    再発見されるのを待っていたんです
  • 5:00 - 5:02
    この本に書かれていたのは
  • 5:02 - 5:04
    どの筋肉を動かせば
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    目的の感情を表現できるか
    といったものでした
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    でも 大きな衝撃を
    受けたのは
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    「メソッド演技法」でした
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    これは20世紀に入って
    広まった演技法ですが
  • 5:12 - 5:15
    メソッド演技法では
    筋肉を操る必要はなく
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    体を使って ふさわしい動きを
    見つけるべきだとします
  • 5:18 - 5:20
    感覚の記憶を使って
    感情を再現して
  • 5:20 - 5:22
    感覚の記憶を使って
    感情を再現して
  • 5:22 - 5:24
    体で考えて
    ふさわしい表現法を見つけます
  • 5:24 - 5:26
    共演者にあわせて
    アドリブで動くのです
  • 5:26 - 5:30
    これを知ったとき
    ちょうど認知心理学の有力説―
  • 5:30 - 5:33
    「身体化された認知」について
    読んでいたのですが
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    それもまた
    同じ考え方だったのです
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    私たちは
    体を使って考えます
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    脳は考えるため
    体は動くためのもの ではなく
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    私たちの体は
    脳に働きかけて
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    どんな振る舞いをするか
    決めるのです
  • 5:43 - 5:44
    雷に打たれたかのようでした
  • 5:44 - 5:46
    私はオフィスに戻り
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    論文を書き上げました
    公表はしていませんが
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    「人工知能のための演技講座」
    というものです
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    私はさらに
    1ヶ月をかけて
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    人間とロボットが
    共演する演劇を
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    当時 初めて
    上演しました
  • 5:57 - 6:00
    さきほどご覧いただいた
    ロボットと俳優の映像がそうです
  • 6:00 - 6:02
    そこで思いました
  • 6:02 - 6:05
    どうすれば
    人工知能のモデル―
  • 6:05 - 6:06
    コンピュータを使った数値計算で
  • 6:06 - 6:09
    アドリブという考え方を
    モデル化できるか?
  • 6:09 - 6:11
    リスクを取り
    チャンスを生かし
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    間違いさえ起こす
    モデルです
  • 6:13 - 6:15
    これで ロボットは
    より良いチームメイトになるでしょう
  • 6:15 - 6:18
    私はかなりの時間をかけて
    このモデル作りに取組み
  • 6:18 - 6:20
    たくさんのロボットに
    組み込みました
  • 6:20 - 6:22
    こちらは
    かなり初期の例ですが
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    ロボットが
    この身体化された人工知能を使い
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    私の動きをなぞらえようと
    しているところです
  • 6:29 - 6:30
    ゲームのようです
  • 6:30 - 6:32
    ちょっと見てみましょう
  • 6:36 - 6:40
    出し抜こうとすれば
    簡単に騙せてしまいます
  • 6:40 - 6:42
    これは
    俳優同士で
  • 6:42 - 6:44
    互いの動きを
    真似ようとして
  • 6:44 - 6:46
    同調して行くのと
    ちょっと似ていますね
  • 6:46 - 6:48
    そこで ある実験をしました
  • 6:48 - 6:52
    街行く人々に このロボットの
    電気スタンドを使ってもらい
  • 6:52 - 6:56
    身体化された人工知能の
    検証を行いました
  • 6:56 - 7:01
    私は 同じロボットに
    2種類の脳を載せました
  • 7:01 - 7:02
    つまり 同じ電気スタンドに
    2つの脳を入れたのです
  • 7:02 - 7:04
    つまり 同じ電気スタンドに
    2つの脳を入れたのです
  • 7:04 - 7:06
    被験者の半分には
  • 7:06 - 7:08
    いわば伝統的な
    プログラムされたロボット脳を
  • 7:08 - 7:10
    使いました
  • 7:10 - 7:12
    ロボットは自分の番を待ち
    分析し 計画をします
  • 7:12 - 7:14
    「計算脳」とでも
    呼びましょう
  • 7:14 - 7:18
    残り半分には 舞台俳優のように
    リスクテイクする脳を準備しました
  • 7:18 - 7:20
    「冒険する脳」と
    呼びましょう
  • 7:20 - 7:23
    こちらの脳は 時に
    すべて計算せずに動きますし
  • 7:23 - 7:25
    間違いをして
    それを直すこともあります
  • 7:25 - 7:27
    これらのロボットと
    退屈な作業をしてもらいました
  • 7:27 - 7:29
    20分もかかる作業で
  • 7:29 - 7:30
    一緒にやらないといけません
  • 7:30 - 7:33
    工場の仕事のように
  • 7:33 - 7:35
    同じことを何度も繰り返す
    シミュレーションです
  • 7:35 - 7:37
    その結果
    皆が好きだったロボットは
  • 7:37 - 7:39
    冒険する脳の方でした
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    こちらの方が
    より賢くて
  • 7:40 - 7:42
    熱心に取組み
    良きチームメンバーとして
  • 7:42 - 7:44
    チームの成功に
    より貢献したというのです
  • 7:44 - 7:46
    「彼」「彼女」と呼ばれさえしました
  • 7:46 - 7:49
    一方で 計算脳の方は
    「それ」と呼ばれ
  • 7:49 - 7:52
    誰も人間扱いは
    しませんでした
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    冒険するロボットと一緒に
  • 7:53 - 7:55
    仕事した人たちは
    こう言っています
  • 7:55 - 7:59
    「最後には友だちになって
    心の中でハイタッチしてたよ」
  • 7:59 - 8:01
    まあ いいですけど
  • 8:01 - 8:04
    (笑) 痛々しいでしょう
  • 8:04 - 8:07
    一方で 計算脳と
    仕事をした人たちは
  • 8:07 - 8:09
    怠け者の助手だと
    言っていました
  • 8:09 - 8:12
    ロボットは
    決められたことしかしません
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    これこそ ロボットに
    期待されていることのはずですが
  • 8:14 - 8:17
    皆 もっと高い期待を持っていたようで
    驚きました
  • 8:17 - 8:22
    ロボット工学の専門家より
    期待が高いです
  • 8:22 - 8:24
    そういう時期に
    来ているのかもしれません
  • 8:24 - 8:27
    ちょうど メソッド演技法が
  • 8:27 - 8:28
    19世紀の演技を変えたように
  • 8:28 - 8:30
    計算し尽くされ
    決められたことをすることから
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    計算し尽くされ
    決められたことをすることから
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    より本能的に リスクも取り
    感情が身体化されるようになるのです
  • 8:35 - 8:37
    ロボットも同じような変革を
    遂げる時期にあるのでしょう
  • 8:37 - 8:40
    ロボットも同じような変革を
    遂げる時期にあるのでしょう
  • 8:40 - 8:41
    数年後
    私は―
  • 8:41 - 8:43
    アトランタのジョージア工科大で
    次の研究をしていました
  • 8:43 - 8:45
    グループで ロボット音楽家に
    取り組んでいました
  • 8:45 - 8:46
    グループで ロボット音楽家に
    取り組んでいました
  • 8:46 - 8:49
    音楽は
    チームワークや連携
  • 8:49 - 8:51
    タイミングやアドリブを
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    確かめる最高の場所なのです
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    このロボットは
    マリンバを演奏しています
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    マリンバは
    いちおう言っておくと
  • 8:57 - 9:00
    大きな木琴のようなものです
  • 9:00 - 9:03
    これに取り組んでいたとき
  • 9:03 - 9:06
    人間・ロボットが即興演奏した
    他の作品を見ました
  • 9:06 - 9:08
    他にも 人間・ロボットの
    即興演奏はあるのですが
  • 9:08 - 9:10
    やはり どうも
    チェスの動きのようでした
  • 9:10 - 9:11
    人間が演奏して
    ロボットがそれを分析し
  • 9:11 - 9:14
    人間が演奏して
    ロボットがそれを分析し
  • 9:14 - 9:16
    自分のパートを
    その場で考えるのです
  • 9:16 - 9:18
    これこそ音楽家が言う
    「コールアンドレスポンス」で
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    これこそ音楽家が言う
    「コールアンドレスポンス」で
  • 9:19 - 9:23
    ロボットと人工知能に
    ふさわしいものです
  • 9:23 - 9:25
    でも 演劇やチームワーク研究で
    使った考え方を応用したら
  • 9:25 - 9:28
    でも 演劇やチームワーク研究で
    使った考え方を応用したら
  • 9:28 - 9:31
    バンドのようにロボットと
    ジャム・セッションが
  • 9:31 - 9:32
    できるかもしれない
    と思いました
  • 9:32 - 9:36
    その場で 互いがリフを重ね
    一瞬たりとも止まらないのです
  • 9:36 - 9:39
    ですから 演技でやったことを
    今度は音楽でしようとしたのです
  • 9:39 - 9:40
    ロボットはこれから何を
    演奏するか知らぬまま
  • 9:40 - 9:41
    ロボットはこれから何を
    演奏するか知らぬまま
  • 9:41 - 9:43
    ただ体を動かして
  • 9:43 - 9:45
    機会をとらえて
    演奏をするのです
  • 9:45 - 9:47
    私が17歳のとき
    ジャズの先生が教えてくれました
  • 9:47 - 9:49
    即興演奏をするときは
  • 9:49 - 9:50
    自分が何をするのか分からないまま
    ただ 演奏するのです
  • 9:50 - 9:51
    自分が何をするのか分からないまま
    ただ 演奏するのです
  • 9:51 - 9:53
    ロボットには
    何を演奏するか
  • 9:53 - 9:55
    認識しないまま
    ただ演奏するようにしました
  • 9:55 - 9:58
    こちらの演奏を
    ちょっとご覧ください
  • 9:58 - 10:01
    ロボットが
    人間の演奏を聞き
  • 10:01 - 10:02
    即興演奏をしています
  • 10:02 - 10:05
    ここで
    人間の音楽家もまた
  • 10:05 - 10:07
    ロボットの動きを見て
  • 10:07 - 10:09
    それに合わせて
    動いています
  • 10:09 - 10:14
    ロボットが思いついた演奏は
    素晴らしいですよ
  • 10:14 - 11:00
    (音楽)
  • 11:00 - 11:05
    (拍手)
  • 11:05 - 11:07
    音楽家は
    ただ音を出すだけではありません
  • 11:07 - 11:09
    音だけなら
    誰もライブ・ショーに行かないでしょう
  • 11:09 - 11:11
    音楽家は
    自分の体と
  • 11:11 - 11:13
    他のメンバーと
    聴衆と 心を交わし
  • 11:13 - 11:15
    自らの体を使って
    音楽を表現するのです
  • 11:15 - 11:18
    すでに舞台には
    ロボット音楽家がいるのだから
  • 11:18 - 11:21
    それを一人前の音楽家にしてやろう
    と思いました
  • 11:21 - 11:23
    私は 社会的な表現ができる脳を
    ロボットのために設計し始めました
  • 11:23 - 11:25
    私は 社会的な表現ができる脳を
    ロボットのために設計し始めました
  • 11:25 - 11:27
    この頭は
    マリンバには触らず
  • 11:27 - 11:28
    音楽というものを
    表現するだけです
  • 11:28 - 11:31
    これらは アトランタのバーの
    ナプキンに描いたスケッチです
  • 11:31 - 11:34
    このバーは 危険なことに
    私の研究室と自宅の
  • 11:34 - 11:36
    ちょうど間にあるんです (笑)
  • 11:36 - 11:37
    ですから 平均して
  • 11:37 - 11:40
    毎日3、4時間は過ごしていましたね
  • 11:40 - 11:43
    たぶん(笑)
  • 11:43 - 11:46
    私は アニメーションに立ち返り
  • 11:46 - 11:48
    ロボット音楽家の見た目だけでなく
  • 11:48 - 11:51
    どんな風に動くかを
    考え出そうとしました
  • 11:51 - 11:54
    他の人の演奏が
    気に入らない様子だったり
  • 11:54 - 11:56
    たった今
    感じているビートを
  • 11:56 - 11:58
    表現していたりします
  • 11:58 - 12:03
    幸いにも 資金を得て
    このロボットを作れることになりました
  • 12:03 - 12:05
    また同じような演奏を
    お見せしますが
  • 12:05 - 12:07
    今度は 社会的表現力を
    持つロボットです
  • 12:07 - 12:09
    ご覧いただきたいのは
  • 12:09 - 12:11
    ロボットが
    人間の演奏にあわせた
  • 12:11 - 12:13
    ビートを見せているところです
  • 12:13 - 12:17
    人間の方も ロボットが
    意思を持っているように感じています
  • 12:17 - 12:18
    ロボットもソロパートになるなり
    動き方を変えます
  • 12:18 - 12:21
    ロボットもソロパートになるなり
    動き方を変えます
  • 12:21 - 12:25
    (音楽)
  • 12:25 - 12:28
    ロボットは私を見て
    ちゃんと聞いているか確かめています
  • 12:28 - 12:49
    (音楽)
  • 12:49 - 12:52
    この演奏の
    最後に注目してください
  • 12:52 - 12:55
    今度は ロボットは
    色々なことをしながらも
  • 12:55 - 12:57
    自らの体と語り合います
  • 12:57 - 12:59
    準備ができると
  • 12:59 - 13:02
    私にあわせて 最後の音を
    共に奏でます
  • 13:02 - 13:15
    (音楽)
  • 13:15 - 13:21
    (拍手)
  • 13:21 - 13:25
    ありがとう
    これがどれだけ―
  • 13:25 - 13:28
    楽器に触れない体の部分が
    どれだけ
  • 13:28 - 13:31
    演奏表現に役立っているか
    ご覧いただけたでしょうか
  • 13:31 - 13:35
    私たちはアトランタにいたので
    あるとき いかにもラッパー風な人が
  • 13:35 - 13:36
    研究室にやってきました
  • 13:36 - 13:39
    私たちは このラッパーを
    招き入れて
  • 13:39 - 13:41
    ロボットとジャム・セッションを
    してもらいました
  • 13:41 - 13:44
    ここではロボットは
    ビートに乗っていて
  • 13:44 - 13:45
    ここではロボットは
    ビートに乗っていて
  • 13:45 - 13:48
    2つのことに気付くと思います
    1つは―
  • 13:48 - 13:51
    ロボットが頭を動かしているとき
    どんなに魅力的かで
  • 13:50 - 13:52
    ロボットに合わせて
    自分の頭も動かしたくなります
  • 13:52 - 13:56
    2つ目は ラッパーは
    iPhoneに夢中になっても
  • 13:56 - 13:59
    ロボットが自分の方に向くと
    すぐに演奏に戻ります
  • 13:59 - 14:01
    ロボットは
    彼の周辺視野に―
  • 14:01 - 14:04
    視野の隅にあるだけなのに
    すごい力を持っています
  • 14:04 - 14:06
    これは 私たちは
    自分の周りにある―
  • 14:06 - 14:08
    動く物は
    無視できないからです
  • 14:08 - 14:09
    神経過敏なんです
  • 14:09 - 14:13
    ですから もし
    仲間が気もそぞろに
  • 14:13 - 14:15
    iPhoneやスマートフォンに
    夢中になっていたりしたら
  • 14:15 - 14:17
    そこにロボットを置いて
    注意を引きつけましょう(笑)
  • 14:17 - 14:19
    そこにロボットを置いて
    注意を引きつけましょう(笑)
  • 14:19 - 14:38
    (音楽)
  • 14:38 - 14:45
    (拍手)
  • 14:45 - 14:47
    私たちが取り組んでいる
    最新のロボットをご紹介しましょう
  • 14:47 - 14:50
    私たちが取り組んでいる
    最新のロボットをご紹介しましょう
  • 14:50 - 14:52
    ちょっと驚くようなことがわかりました
  • 14:52 - 14:55
    人々はもはや
    ロボットが賢かろうが
  • 14:55 - 14:56
    即興演奏もし
    聞くことができようが
  • 14:56 - 15:01
    何年も開発してきた知能で何ができようが
    どうでもいいんです
  • 15:01 - 15:04
    ただロボットが音楽を楽しんでいるのが
    大好きでした(笑)
  • 15:04 - 15:07
    「ロボットが音楽に反応している」
    とは言わず
  • 15:07 - 15:08
    「音楽を楽しんでいる」
    と言うのです
  • 15:08 - 15:11
    このアイデアを
    使わない手はないと
  • 15:11 - 15:14
    私は新しいインテリアを
    デザインしました
  • 15:14 - 15:16
    今回は電気スタンドではなく
    ドックスピーカーです
  • 15:16 - 15:19
    スマートフォンを直接つなげる
    スピーカーです
  • 15:19 - 15:21
    もし ドックスピーカーが
  • 15:21 - 15:23
    音楽をかけてくれるだけでなく
    自ら楽しんでいたら
  • 15:23 - 15:26
    どうでしょうか?(笑)
  • 15:26 - 15:27
    こちらは
    アニメーション・テストで
  • 15:27 - 15:32
    初期のものです(笑)
  • 15:32 - 15:36
    完成形は
    こちらです
  • 15:47 - 16:09
    (音楽「Drop It Like It's Hot」)
  • 16:09 - 16:12
    ノリノリで頭を振ってますね
  • 16:12 - 16:15
    (拍手)
  • 16:15 - 16:17
    聴衆の皆さんも
    頭を振っていましたよ
  • 16:17 - 16:20
    ロボットの影響力は
    大きいでしょう
  • 16:20 - 16:23
    それも 単なる遊びや
    ゲームではありません
  • 16:23 - 16:25
    体を使って意思疎通し
  • 16:25 - 16:27
    体で動くロボットについて
  • 16:27 - 16:29
    これほどまでに関心を
    持つ理由の一つは―
  • 16:29 - 16:33
    ロボット工学者の
    秘密を少しばらすことになりますが―
  • 16:33 - 16:35
    いつかは
    誰しも ロボットと
  • 16:35 - 16:37
    一緒に暮らすことに
    なるからです
  • 16:37 - 16:40
    将来 あなたの人生には
    きっとロボットがいます
  • 16:40 - 16:42
    あなたの人生でないとしても
    子どもの人生に
  • 16:42 - 16:43
    私はこのロボットたちに
  • 16:43 - 16:47
    今よりももっと
    雄弁になり 人と交わり
  • 16:47 - 16:49
    優雅になってほしいのです
  • 16:49 - 16:51
    そのためには
    ロボットは
  • 16:51 - 16:52
    チェス・プレーヤーよりは
    むしろ―
  • 16:52 - 16:55
    舞台俳優や音楽家のようになる
    必要があると思います
  • 16:55 - 16:58
    ロボットは チャンスを生かし
    アドリブできるべきでしょう
  • 16:58 - 17:00
    あなたがすることを
    察することができ
  • 17:00 - 17:03
    また 間違いを犯し
    それを正すこともできるべき―
  • 17:03 - 17:04
    なのかもしれません
  • 17:04 - 17:06
    結局 私たちは
    人間ですから
  • 17:06 - 17:09
    ロボットも 人間と同じように
    ちょっと完ぺきではない方が
  • 17:09 - 17:11
    私たちには
    完ぺきなのかもしれません
  • 17:11 - 17:13
    ありがとうございました
  • 17:13 - 17:16
    (拍手)
Title:
「心」を宿したロボット
Speaker:
ガイ・ホフマン
Description:

アニメーター兼ジャズ・ミュージシャン兼 ロボット研究家が作るロボットは、どんなものでしょうか? ちょっとお茶目で、敏感で、好奇心旺盛なロボットです。ガイ・ホフマンは、彼が生んだ風変わりなロボットたちのデモ映像を紹介します。人間とジャム・セッションするのが好きな音楽ロボット2体も登場します。(TEDxJaffaで撮影)

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English
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TEDTalks
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17:38
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