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ドン・キホーテを読む意義ーイラン・スタヴァンズ

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    痩せた馬に跨って
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    『ドン・キホーテ』の主人公は
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    巨人の大群へと
    突進していきます
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    彼からすると
    巨人たちを消すことは
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    愛する貴婦人ドルシネアの名において
    彼の義務なのです
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    愛する貴婦人ドルシネアの名において
    彼の義務なのです
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    これは勇敢な行動のようで
    あるものの 軽率です
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    従者のサンチョ・パンザが
    何度も説明するように
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    彼らは巨人などではなく
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    ただの風車なのです
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    ドン・キホーテはそれでも突撃しますが
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    鋭い槍は
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    すぐに風車の羽根にとられてしまいます
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    くじけることなく
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    騎士は誇り高く立ちあがり
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    彼の使命を改めて確信するのです
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    この場面の成り行きは
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    『ドン・キホーテ』が愛される要素を
    多く含んでいます
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    これは アロンソ・キハーノの
    非論理的で感傷的な英雄譚です
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    これは アロンソ・キハーノの
    非論理的で感傷的な英雄譚です
  • 1:00 - 1:03
    彼は「悲壮感漂う騎士」として知られる
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    不器用ながら勇敢なラ・マンチャの
    ドン・キホーテになります
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    不器用ながら勇敢なラ・マンチャの
    ドン・キホーテになります
  • 1:09 - 1:11
    もともと2巻にわたる物語は
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    悪の力と戦いながら
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    スペイン中部と北部を旅する
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    ドン・キホーテを追って
    語られていきます
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    ドン・キホーテに
    非常に高い想像力を与えていたとはいえ
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    作者のミゲル・デ・セルバンテスは
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    彼の本がまさか
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    史上最高のベストセラーになるとは
    想像もしませんでした
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    兵士としての5年間と
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    海賊の奴隷としての5年間を除けば
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    セルバンテスは人生のほとんどを
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    売れない詩人兼戯曲書きとして
    過ごしました
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    50代後半になって
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    彼はやっと傑作を出しました
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    騎士道小説への風刺を込めた
    英雄譚です
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    このとき
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    中世の本はヨーロッパの文化に支配され
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    騎士の大冒険と
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    彼らの道徳律を綴っていました
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    セルバンテスは愛好者でしたが
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    同じような内容が書かれた
    これらの大書にうんざりしていました
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    登場人物の成長よりも
    英雄的偉業を並べ上げることに
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    重点が置かれていたのです
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    これらの本に挑んで
    彼はドン・キホーテを書きました
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    四六時中
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    騎士道の小説を読んでいる
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    暇な下級貴族の物語です
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    騎士道小説に夢中になって
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    虐げられた者たちのために戦う闘士に
    彼自身を作り上げていきます
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    村の人々は皆
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    彼の愚行を止めようとしました
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    自身の不気味な蔵書の
    一部を燃やすなど
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    彼の愚行は
    度を越していたのです
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    しかしドン・キホーテを止めることは
    できませんでした
  • 2:40 - 2:43
    古いながらも輝きのある鎧兜に
    身を包んだ彼は
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    痩せた馬に跨り
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    栄光を求めて村を去ります
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    セルバンテスの小説は
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    勇敢な騎士の災難を詳しく語る
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    数々のエピソードで展開していきます
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    とはいえ騎士道の本や
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    さらに おそらくはそれ以前に書かれた
    フィクションとも違って
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    セルバンテスの物語は
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    主人公の内面を掘り下げていきます
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    物語が進むにつれて
    ドン・キホーテは
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    顕著な変化を遂げていきます
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    この文学的な意外さのために
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    多くの学者は『ドン・キホーテ』を
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    初の近代小説と呼びます
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    この登場人物の成長は
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    孤独の中では起こりませんでした
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    初期段階でドン・キホーテに
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    サンチョ・パンザという名の村人が
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    従者となって加わります
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    サンチョとドン・キホーテは
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    正反対です
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    一人は常識を身につけた現実主義
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    もう一人は理想主義です
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    彼らの生き生きとした
    発展していく友情は
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    しばしば ヒーローと相棒の二人組という
    図式の原型とみなされ
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    フィクションで描かれる人間関係に
    何世紀にもわたり影響を与えています
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    ドン・キホーテは大成功でした
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    17世紀
    数多くの改訂版が
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    ヨーロッパじゅうに出回りました
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    気を散らす罪深いものとして
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    あらゆる小説を教会が禁止していた
    アメリカ大陸でさえ
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    あらゆる小説を教会が禁止していた
    アメリカ大陸でさえ
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    人々は海賊版を
    楽しんでいたといわれています
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    本はとても好意的に受けとめられ
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    読者たちは続きを要求しました
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    あるライバル作家が金儲けをしようと
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    偽の続編を出そうとしたので
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    セルバンテスは人々の要望に応え
    公式の続編を出版しました
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    完結した内容となっている
    1巻目に加えて出版された2巻目は
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    完結した内容となっている
    1巻目に加えて出版された2巻目は
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    1巻目の終わり―
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    ドン・キホーテとサンチョが
    民族のヒーローになったところから始まります
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    セルバンテスは実生活を反映して
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    彼の小説の成功を
    登場人物たちの世界に取り込みました
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    この慣例に従わないメタ認知は
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    哲学的な複雑さを作り出しました
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    騎士と彼の従者が
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    彼らの物語の意味について
    思案するのです
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    不幸にもセルバンテスは
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    本の著作権を安く売ってしまい
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    豊かなのは名声だけという状態で
    亡くなりました
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    しかし彼の創造力と
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    個人主義についての作品は
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    芸術
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    文学
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    大衆文化
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    そして政治的な革命にまで
    影響しました
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    ドン・キホーテはこう主張しています
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    「想像は行動に大きな影響を及ぼすことで
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    変化をもたらす可能性がある
    それどころか
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    私たちを人間らしくする可能性もある」と
Title:
ドン・キホーテを読む意義ーイラン・スタヴァンズ
Speaker:
イラン・スタヴァンズ
Description:

痩せた馬に跨って、ドン・キホーテは巨人の大群へと突撃していきます。これらの巨人たちを消すことは、愛するドルシネアの名において、彼の義務なのです。問題はひとつだけ ― 巨人たちはただの風車です。不器用だけれど勇敢な騎士の物語が、なぜこれほど愛されているのでしょうか。イラン・スタヴァンズが究明します。
講師:イラン・スタヴァンズ
監督:アヴィ・オファー

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English
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Duration:
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TED Translators admin approved Japanese subtitles for Why should you read "Don Quixote"?
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