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空想科学小説は何世紀にもわたって私たちを月にいざなった

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    物語の物語を話そうと思います
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    この物語をお話ししたい理由は
    私たちが互いに語る物語がときに
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    お伽話や娯楽や説話に
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    とどまらないことがあると
    知っておくべきだと思うからです
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    物語はまた
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    社会や時代を超えて
    着想やアイデアの種を届けるための
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    乗り物と言えます
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    これからお話しすることは
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    現代における最も先進的な
    ある技術的成果において
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    いかに物語が起源となったか
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    そして 今後訪れるべき重大な変革において
    いかに物語が起源になりえるかです
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    話は300年前に溯ります
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    ガリレオ・ガリレイは
    オランダの新発明のことを知りました
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    長い筒の両端に 成形したガラスを
    2つ取り付けた道具を使うと
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    人の視覚では見えなかった遠くが見えるのです
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    ガリレオは新しい望遠鏡を天空に向け
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    とりわけ月に向けた時に
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    信じられないことを発見したのです
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    これは 1610年に出版された
    ガリレオの著作『星界の報告』の一部です
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    その中でガリレオは自分の発見を
    世界に向けて明らかにしました
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    ガリレオの発見によれば
    月は夜空をさまようだけの
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    単なる天体ではなく
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    それはむしろ世界というべきで
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    太陽に照らされた山脈が高くそびえ
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    ラテン語で海を意味するマレが
    暗く広がる世界だったのです
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    一度新しい世界と言える月を発見すると
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    人々はそこへ旅する方法を
    即座に考え始めました
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    それと同じく重要なのは
  • 1:37 - 1:39
    いかに実現するかとか
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    どのような旅になるかを
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    物語として書き始めたことです
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    最初期の著者の一人は
    ヘレフォードの司教
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    フランシス・ゴドウィンでした
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    ゴドウィンが書いたのは
    ドミンゴ・ゴンザレスという
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    スペイン人の探検家の物語です
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    ゴンザレスは大西洋の中央にある
    セントヘレナ島に
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    置き去りにされ
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    帰国を目指して
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    こんな新発明の装置を開発します
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    野生のガチョウを動力源にして
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    飛べるような装置です
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    そして最終的には月へと旅立つのです
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    ゴドウィンの著書 『月の男』は
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    彼の死後 1638年に匿名で出版されました
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    おそらく 議論を呼ぶアイデアが
    多く盛り込まれていたからでしょう
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    太陽系の中心に太陽があるという
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    地動説の宇宙観を支持していたり
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    重力のニュートン以前の概念として
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    地球からの距離が遠くなるにつれて
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    物体の重量が減少すると
    提示したりしたのです
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    言うまでもなく 月に行けるガチョウの
    装置という彼のアイデアも
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    議論を呼びます
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    (笑)
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    ガチョウの装置による
    月への宇宙旅行のアイデアは
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    特に洞察に富むとも 創造的な技術とも
    現代では言えないかもしれませんが
  • 2:50 - 2:54
    重要な点は 夢想や魔術に頼るという
    ヨハネス・ケプラーの著作とは違って
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    ゴドウィンの記述は
    人類の発明によって
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    月に到達せんとしていたのです
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    人類が天空に向かって旅ができるような装置を
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    作れるというアイデアこそが
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    世代を超えて我々の心に継承される
    種として蒔かれたのでした
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    同時代人のジョン・ウィルキンズが
    このアイデアを引き継ぎました
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    まだオックスフォードの若い学生で
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    後に王立協会の創設者の一人となった人物です
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    ジョン・ウィルキンズはゴドウィンが書いた
    宇宙旅行のアイデアを真剣に捉え
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    別の物語ではなくて
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    ノンフィクションの哲学論文を著しました
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    そのタイトルは
    『月での新世界の発見 あるいは
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    その惑星上に別の生存可能な世界が
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    存在する可能性を証明する試み』
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    さて「生存可能な」という言葉に
    注目すると
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    この発想こそが
    人々にその場所に行ける装置を
  • 3:42 - 3:45
    作ろうと思わせる強い動機に
    なったかもしれません
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    彼の書物でウィルキンズは
    宇宙飛行に対するいくつもの技法を
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    真剣に考察し
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    月旅行の可能性を論じた
    最初のノンフィクションとして
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    現代まで知られています
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    その後に登場する物語の中で
    特筆すべきはシラノ・ド・ベルジュラックの
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    月の旅行記でした
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    17世紀半ばまでに
    天まで旅行できる機械を
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    作ろうとする人々のアイデアは
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    複雑さと技術的な幅を広げていきました
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    ただ 17世紀の後期になって
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    この知的な進展は事実上停滞しました
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    月に到達する物語は作られていましたが
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    再び 夢想や魔術といった
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    古い考えに頼るようになってしまったのです
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    なぜでしょうか
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    なぜならニュートンによって
    万有引力の法則が発見され
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    ロバート・フックとロバート・ボイルにより
    真空ポンプが発明されたことで
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    人々は
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    惑星間に真空状態が存在し
    そしてそれは
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    地球と月の間も同様であると
    理解したのです
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    その当時は これを克服する方法はなく
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    克服の方法を考える術もありませんでした
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    その状態は1世紀を超えて続き
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    月への宇宙旅行という考えにおいて
    知的な進展はわずかでした
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    状況が変化したのは
    産業革命が生じた後で
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    蒸気機関とボイラーと
    さらに何よりも圧力容器が
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    開発されてからでした
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    こうして 宇宙の真空状態に
    耐えられるカプセルをどう作るかを
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    考えるだけの道具立てを
    人々は手にしたのです
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    この状況の変化で
    次の素晴らしい宇宙飛行の物語が
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    エドガー・アラン・ポーによって
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    1835年に書かれました
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    現在ではポーと言えば ゴシック短詩集や
    『告げ口心臓』『大鴉』などの
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    文学作品を思い浮かべます
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    しかし彼は技術思想家を
    自認していました
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    彼はアメリカで最初に
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    ガス灯が街を灯した
    ボルチモアで育ち
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    身の回りで進む技術革新に
  • 5:31 - 5:33
    魅了されました
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    彼自身 最大の作品は
    ゴシック調の物語ではなく
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    叙事散文詩『ユリイカ』と考えていました
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    その中で彼は
    天地万有の宇宙構造論について
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    独自の見解を詳しく述べました
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    彼は物語の中で
    装置や奇妙な仕掛けなどの
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    空想的な技術を事細かに記述しました
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    この面において最も
    影響力を示したのは短編小説
  • 5:55 - 5:58
    『ハンス・プファールの無類の冒険』でした
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    その物語はロッテルダムに住む
    失業したフイゴ職人が
  • 6:01 - 6:05
    人生に押しつぶされ果てて―
    まさにそれはポーそのもので―
  • 6:05 - 6:06
    さらに多額の借金を抱えていました
  • 6:06 - 6:11
    彼はダイナマイト打ち上げ式の
    密閉された気球の籠を
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    作製しようと決心します
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    この籠は 打ち上げ後は
    月面まで真空の宇宙空間を
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    浮遊して行くのです
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    重要なのは彼一人のアイデアで
    この物語を作ったわけではなく
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    その物語のあとがきには
  • 6:23 - 6:27
    200年以上前のゴドウィンの『月の男』に
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    影響を受けたことを
    明確に注記し
  • 6:31 - 6:35
    「奇抜でやや独創的ともいえる書物」と
    評しています
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    熱気球による月までの宇宙旅行は
    ガチョウの飛行装置に比べて
  • 6:40 - 6:43
    技術的な洗練の面では
    大差がないようにも見えますが
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    実は ポーは
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    その装置の製造方法や
    宇宙旅行の軌道力学を
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    十分に詳しく記述しており
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    その軌道に関しては 1920年代の
    世界初の宇宙飛行百科事典に
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    飛行計画の1例として
    図が採録されたほどです
  • 7:01 - 7:06
    そして詳細へのこだわり あるいは
    彼の言うところの「事実らしさ」が
  • 7:06 - 7:08
    次の偉大な物語に影響を及ぼしました
  • 7:09 - 7:12
    ジュール・ヴェルヌが1865年に書いた
    『地球から月へ』です
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    その作品は驚くほどの遺産を後に残し
  • 7:15 - 7:18
    また100年後に実現した月への旅行と
  • 7:18 - 7:21
    驚くほど 似た点があったのです
  • 7:21 - 7:26
    例えばその物語の中で
    最初の月旅行は 起点がフロリダで
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    3人が搭乗し
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    片道の所要時間は3日間
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    それらの諸元はアポロ計画で
    採用されたものでした
  • 7:35 - 7:38
    ポーからの影響への敬意を表すために
    この本の中でヴェルヌは
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    月探査事業に取り組む組織を ボルチモアの
    ボルチモア大砲クラブと設定し
  • 7:44 - 7:47
    月を制覇するための行動に着手する際には
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    一同が「エドガー・ポーに乾杯」と
    叫んだのでした
  • 7:50 - 7:53
    ヴェルヌがポーに影響されたのと同様に
  • 7:53 - 7:56
    ヴェルヌの物語が
    初期のロケット科学者たちに
  • 7:56 - 7:58
    影響と着想を与えました
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    ロシアとドイツの液体燃料ロケットの
    パイオニアであった
  • 8:02 - 8:05
    コンスタンチン・ツィオルコフスキーと
    ヘルマン・オーベルトは
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    二人とも10代に『地球から月へ』を読み
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    宇宙飛行の分野に進むことを心に決め
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    その物語を実現するための挑戦に
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    その後も携わり続けました
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    長きに渡り影響を与え続けた
    19世紀の偉業は
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    ヴェルヌの物語だけではありません
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    H・G・ウェルズの著作
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    『宇宙戦争』が
    大西洋の対岸 マサチューセッツの若者
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    ロバート・ゴダードに
    直接的な着想を与えました
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    『宇宙戦争』を読み終えた
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    1890年代のある日の
  • 8:32 - 8:34
    ゴダードの日記には
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    家族の農場でさくらんぼの木の
    剪定の合間に休んでいる時
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    谷間から宇宙ロケットが離陸し
    そのまま月に向かって高度を上げていく
  • 8:43 - 8:45
    情景が目に浮かんだと記されています
  • 8:45 - 8:49
    彼は 心の目で目撃した宇宙船を
    開発することに一生をささげようと
  • 8:49 - 8:52
    その時その場所で決心したと
    記しました
  • 8:53 - 8:55
    そしてそれを成し遂げました
  • 8:55 - 8:58
    彼はキャリアを通して
    さくらんぼの木の出来事の日を
  • 8:58 - 9:00
    記念日として祝福し続けました
  • 9:00 - 9:04
    また同時に彼は日頃から
    ヴェルヌとウェルズの作品を読み返しては
  • 9:04 - 9:07
    新たな着想を得たり
    決意を固めたりして
  • 9:07 - 9:11
    彼の夢を実現するために
    必要な第一歩目とされる
  • 9:11 - 9:14
    液体燃料ロケットの開発に
  • 9:14 - 9:16
    数十年 熱心に取り組み続け
  • 9:16 - 9:18
    初飛行を1926年に成し遂げたのです
  • 9:19 - 9:23
    『地球から月へ』と『宇宙戦争』を
    読んだことによって
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    宇宙航行学のパイオニアたちは
    宇宙飛行の問題を解決するために
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    彼らの人生を捧げることを決心しました
  • 9:28 - 9:31
    彼らの論文と成果が 今度は
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    初期の宇宙飛行の技術集団と
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    最初の宇宙飛行プロジェクトに
    刺激を与えました
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    この様に影響の連鎖は
  • 9:38 - 9:41
    ゴドウィン、ポー、ヴェルヌから
  • 9:41 - 9:42
    やがてアポロ計画 更には
  • 9:42 - 9:45
    宇宙飛行に関わる現代の人びとへと
    脈々と息づいているのです
  • 9:46 - 9:48
    さてなぜ私がこの一連の話をしたのでしょう?
  • 9:49 - 9:51
    単に私が素敵だと思ったから あるいは
  • 9:51 - 9:55
    単に私が17世紀や19世紀のSF物語に
  • 9:55 - 9:57
    奇妙なほどに 魅了されて
    いるからでしょうか?
  • 9:59 - 10:00
    部分的にはそうです
  • 10:02 - 10:05
    しかしそれらの物語から
    読み取ることのできる―
  • 10:05 - 10:07
    文化的なプロセスは
    宇宙旅行を推し進めただけでなく
  • 10:07 - 10:10
    さらに広範な技術イノベーションに
    適用できると思います
  • 10:11 - 10:12
    NASAでエコノミストとして働き
  • 10:12 - 10:15
    私たちが宇宙に向う活動の
    経済的起源についての
  • 10:15 - 10:17
    考察に時間を費やしました
  • 10:17 - 10:23
    億万長者のハイテク起業家の投資よりも前
  • 10:23 - 10:24
    冷戦時の宇宙競争よりも前
  • 10:24 - 10:28
    液体燃料ロケットの開発に
    軍が投資するよりも前に目を向けると
  • 10:28 - 10:33
    宇宙飛行に対する経済的起源は
    物語やアイデアにあるのです
  • 10:34 - 10:38
    宇宙飛行の概念が最初に明言されたのも
    それらの物語の中でした
  • 10:38 - 10:40
    そして それらの物語により
  • 10:40 - 10:44
    宇宙における人類の未来が
  • 10:44 - 10:47
    人々の心から心へ伝承され始め
  • 10:47 - 10:51
    世代をまたぐ
    知的コミュニティーを形成し
  • 10:51 - 10:54
    宇宙船のアイデアを
    何度も試行して
  • 10:54 - 10:56
    最後にはそれを
    実際のものにしたのです
  • 10:57 - 11:01
    このプロセスは300年に渡って
    継続してきたものであり
  • 11:01 - 11:05
    宇宙飛行は文化として
    形作られました
  • 11:06 - 11:08
    数百年間にとても多くの人が
  • 11:08 - 11:10
    その文化に巻き込まれました
  • 11:10 - 11:12
    数百年の間 私たちの中の何人かは
    星々を見上げて
  • 11:12 - 11:14
    そこに行ってみたいと願ったのです
  • 11:14 - 11:16
    そして数百年の間
  • 11:16 - 11:17
    私たちの中の何人かは
  • 11:17 - 11:20
    そんな宇宙旅行に必要な
    概念とシステムの開発に
  • 11:20 - 11:22
    注力したからです
  • 11:24 - 11:26
    ゴドウィンやポーやヴェルヌについて
    語りたかったのは
  • 11:27 - 11:30
    彼らの物語が 未来全般について
    語り合う物語の重要性を
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    私たちに教えてくれると
    思うからです
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    これらの物語は 情報やアイデアを
    伝えるだけではありません
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    物語は情熱を育み
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    情熱は重要なプロジェクトの
    実現に向けて
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    生涯をかけて取り組ませるのです
  • 11:45 - 11:47
    つまりこういう物語は
    未来に向かって世紀を超えて
  • 11:47 - 11:50
    社会勢力や技術力に
    影響を与えられるし
  • 11:50 - 11:52
    実際に与えているのです
  • 11:53 - 11:57
    私たちが語るときこの事を実感し
    思い出す必要があると思うのです
  • 11:57 - 11:59
    私たちは懸命に努力して
  • 11:59 - 12:02
    反ユートピアな将来の道だけの
    物語を語るのは止めましょう
  • 12:02 - 12:05
    私たち自身が反ユートピアな未来を
    語れば語るほど
  • 12:05 - 12:08
    反ユートピアの種を撒いてしまう
    恐れがあるからです
  • 12:09 - 12:12
    その代わりに 何か別の種をまく
    物語が必要です
  • 12:12 - 12:13
    ユートピアの種でなくて良いので
  • 12:13 - 12:17
    少なくとも技術的、社会的、制度的な変革を
    進めるプロジェクトの種となる
  • 12:17 - 12:19
    物語が必要です
  • 12:19 - 12:23
    もし物語を語ることが
    未来の変革につながるという
  • 12:23 - 12:24
    私のアイデアが
  • 12:24 - 12:27
    空想的で不可能だと思うなら
  • 12:27 - 12:29
    17世紀に生まれたアイデアが
    実現されるまでに
  • 12:29 - 12:33
    300年以上に渡って
    文化として伝搬した―
  • 12:33 - 12:39
    月への宇宙旅行を 実例として
    思いおこす必要があると思います
  • 12:40 - 12:43
    だからこそ 新しい物語を書く
    必要があるのです
  • 12:44 - 12:46
    300年後の将来に振り返ったときに
  • 12:46 - 12:51
    物語からどんな着想を得て
    新しい高みや新しい陸地に向かったのか
  • 12:52 - 12:55
    物語がどんな新しい道筋や可能性を示し
  • 12:55 - 12:58
    どんなふうに 世界を良くしたのかと
    言い表せるように
  • 12:58 - 12:59
    ありがとう
  • 12:59 - 13:03
    (拍手)
Title:
空想科学小説は何世紀にもわたって私たちを月にいざなった
Speaker:
アレクサンダー・マクドナルド
Description:

ロケット科学者が登場するとずっと前から、宇宙飛行への想いは世代を超えて人々の心に伝えられてきました。TEDフェローでありNASAでエコノミストを務めるアレクサンダー・マクドナルドが、エドガー・アラン・ポーからジュール・ヴェルヌ、そしてH・G・ウェルズたちの300年もの歴史を誇る空想科学小説がいかに宇宙探査の文化を刺激したのかを、素晴らしい映像と共に紹介します。ガチョウ仕立ての機械を月に送る話を題材として、物語がどのように現実になるのかを魅力的に語ります。

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Video Language:
English
Team:
closed TED
Project:
TEDTalks
Duration:
13:15

Japanese subtitles

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